■ 愛子さま、初めてのお正月

(11/30)常に寄り添われた皇太子さま

 出産のため30日、皇居内の宮内庁病院に入院した皇太子妃雅子さまは、6月以降、同病院で定期的に検診を受けてこられた。その傍らには常に皇太子さまがつき添われていた。「皇族方の中で過去にこれほどご夫妻が一緒に病院に来られた例があっただろうか」。宮内庁の関係者は驚く。懐妊の正式発表から半年余り。夕暮れ時の赤坂御用地内をご夫妻で散策される際も、皇太子さまは雅子さまの足元を気遣われていた。

 一般の家庭では夫婦が一緒に子育てをし、出産の段階から夫が妻を支える姿はもはや珍しくない。「そのような流れから見ても、(皇太子さまの)心遣いは自然なものではないでしょうか」と宮内庁の湯浅利夫長官は語る。ご夫妻にとっては初めてのお子さま。「特に前回は不幸なこともあり、お2人に『大事に大事に』というお気持ちがあるのは痛いほどわかる」と心情を推し量る。

 「母」となる日を待つ雅子さまは外出や公務を最小限にとどめ、大半を住まいの東宮御所で皇太子さまと静かに過ごされた。食事は3食ともお2人でとられる日が多く、食卓の話題はこれから誕生するお子さまのことが中心となったという。

 天気の良い日は皇太子さまと一緒に、東宮御所のある赤坂御用地内を2匹の愛犬を連れて散策される姿が見られた。子育てについても絶えずご夫妻で相談し合ってきたようで、10月4日、奥秩父・北奥千丈岳などに登った皇太子さまは記者団に、お子さまが生まれる気持ちや子育てについて「2人で話し合っています。楽しみです」と話された。

 一方で、クラシックなど好きな音楽を聴いて本を読み、実家の母や妹、友人を招いて歓談される様子は以前と変わらず、ご夫妻は「自然体でその日を迎えたい」と周囲に話されたという。

 9月25日にはご夫妻そろって東京都文京区のホールを訪れ、ハンガリー出身のチェロ奏者、ヤーノシュ・シュタルケル氏のコンサートを鑑賞、バイオリン、ピアノとの三重奏によるシューベルトなどの楽曲を楽しまれた。


ご購読のお申し込み