■ 愛子さま、初めてのお正月

(5/15)ご出産11月下旬−12月上旬・宮内庁

 宮内庁は15日夕、皇太子妃雅子さま(37)が懐妊されたと正式に発表した。東京・元赤坂の東宮御所内で診察を受けられた結果、現在妊娠3カ月で、安定期に入ったことが確認された。経過は順調で、ご出産は「11月下旬から12月上旬ごろ」の予定という。ご結婚から約8年を経ての朗報で、診断の結果は発表に先立つ14日、湯浅利夫同庁長官から天皇、皇后両陛下に報告された。男子誕生の場合、皇室典範の規定により、皇太子さまに続き皇位継承第二位となる。

 午後5時半から宮内庁内で記者会見した古川清東宮大夫によると、皇太子ご夫妻は「大変お喜びのご様子」で、両陛下が結婚以来温かく見守ってくれたことに感謝されていた。

 雅子さまは10日まで数回にわたり、東宮御所内で医師の診察を受けられた。雅子さまの経過は順調で、つわりなどの症状も見られるという。宮内庁は今後、大事をとって公務を最小限にとどめる方針で、18日から予定している英国訪問は皇太子さま1人で出かけられる。

 宮内庁は当初、皇后さまが皇太子さまを出産された時と同様、皇居内の宮内庁病院で検査することも検討したが、東宮御所内に持ち込んだ医療機器で十分に診断できるという医師の判断もあり、外出を伴う同病院での検査をとりやめた。東宮御所内では超音波診断など詳細な検査を行い、心拍を確認した。

 宮内庁は今後、東宮職御用掛の堤治東大教授(産婦人科)、東宮侍医団を中心に、雅子さまの初産に向けて万全の態勢で臨む。雅子さまは定期的に検診を受け、宮内庁病院で出産される。

 古川東宮大夫は、お子さまの性別についての事前の検査は「今のところ全く考えていない」と話した。

 雅子さまは皇室に伝わる儀式として、妊娠9カ月目の戌(いぬ)の日に一般の帯祝いに相当する「着帯の儀」に臨まれる。妊娠5カ月目には仮着帯(内着帯)も行われる。

 雅子さまは1999年12月末に流産し、約2カ月間静養された。その後、体調は順調に回復。今年3月末から懐妊の兆候が見られたため、宮内庁は4月16日、雅子さまに懐妊の可能性があると公表。「正式発表するにはまだいくらか時間が必要」としていた。

 この1カ月間は大事をとって外出を控え、東京・元赤坂の東宮御所で静かに過ごされた。5月に入って赤坂御用地内での散策を再開されたが、宮内庁は今後も公務について体調をみて、慎重に判断していく。


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