「ハンバーガーの元祖はこちら」―。米南部テキサス州アセンズをハンバーガーの「発祥地」だと宣言する決議案が州議会に提出されたことをきっかけに、東部コネティカット州や中西部ウィスコンシン州から反論が上がり、市長らを巻き込んだ論争に発展している。
AP通信によると、テキサス州知事を務めたブッシュ大統領の出身地、コネティカット州では、同州ニューヘブンのデステファノ市長が「大統領は自分をテキサス州出身と思ってほしいらしいが、ハンバーガーは大統領と同じでこちらの生まれ」と一歩も引かない構えだ。
テキサス州側は、ハンバーガーはアセンズに住むデービスという人物がつくり、1904年に販売したのが始まりと主張。地元議員が「元祖」宣言の決議案を提出した。
これに対し、ニューヘブンのレストラン店主は、一族が1900年ごろに歩きながら食べられるものとして考案したと反論。同店は現在も伝統のハンバーガーをつくり続けているという。
さらに「待った」をかけたのがウィスコンシン州。ハンバーガーは同州シーモアで1885年につくられたのが最初と主張、州議会のトム・ネルソン議員は「シーモアはハンバーガーの都」と、やはり発祥地宣言の決議を検討する考えだ。
この論争について、米紙ニューヨーク・タイムズは、現在の形のハンバーガーを誰が始めたのか正確に決めるのは困難との関係者の見方を伝えている。(共同)
ZAKZAK 2007/01/19