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第935回
古代エジプト 吉村先生大発掘2005 ピラミッド誕生
2005/10/15(土)21:00〜
今週のミステリーハンター
竹内 海南江(たけうち かなえ)
「世界ふしぎ発見!」では、すでに90ケ国をレポート。
CM、文筆業でも活躍中。短編小説集『アフリカの女』(幻冬舎文庫)、中編小説『うたかたの月』(幻冬舎)、散文写真集「グリオの唄」(ブルースインターアクションズ)等、多くの著書を持つ。昨年の秋に初のエッセイ集『おしりのしっぽ』を出版(集英社be文庫)。
オフィシャルウェブサイトは「かなな共和国」http://www.kanana.com/
ミステリーハンターは今回で200回目(スペシャルの回は含まず)。
竹内 海南江
(たけうち かなえ)

地図古代遺跡には壮大なロマンがあります。数千年の時を経て現在に残っているという感動、高度な技術によって建てられた建造物の美しさ、そして人類の叡智への畏敬。私たちを魅了する遺跡は世界中にたくさんありますが、エジプトのピラミッドはまさに古代遺跡の象徴ともいえる建造物です。最も有名でしかも謎の多い古代エジプトのピラミッド。今年もその謎を解明すべく古代エジプトを愛してやまない我らが吉村作治先生の発掘調査が行なわれました。ミステリーハンターの竹内海南江さんが、一昨年、昨年に続き今年も最新情報をレポートしてくれました。

Q.今年の発掘の概略を教えてください

発掘現場のアブ・シール南丘陵2002年に世界最古の石造建造物と言われているものが発見されました。それは石が積まれていたのですが、吉村先生は初めてピラミッドを造るときに、実際に石を積んでみていわば実験をしたものではないかと考えていらっしゃるのです。昨年、この石積みを調査していて、ちょうど最終日に今にも外れそうな箇所が発見されました。その場所をさらに堀り進めて調査をするというのが今年の発掘の概略ですね。


―その目的は、ピラミッドを最初に造ったイムヘテプの墓を探すこと?

アスワンの島にある碑文には謎を解くカギがそうです。イムヘテプはピラミッドを最初に造っただけでなく、数多くの分野でも活躍した天才で、神とまで崇められた人なんです。ですから例えば共同墓地のような場所に埋葬されることは考えられないですし、絶対にイムヘテプの墓があるはずだと考えられています。そしてイムヘテプの墓に、「ピラミッドは何であるか」「なぜピラミッドを造ったのか」という古代エジプト最大の謎を解くカギがあるのではないか、というわけなのです。ですからイムヘテプの墓を探しているのは吉村先生だけじゃないんです。世界中の考古学者も探しています。

―吉村先生が14年も調査をしているというアブ・シール南丘陵とはどんな所ですか?

最初に造られた階段ピラミッドひと言で言うと、周囲をピラミッドに囲まれている場所です。一番近いピラミッドは、階段ピラミッドですが、晴れていれば丘陵の上から有名なギザの3大ピラミッドも見えます。ギザのピラミッドへは車で30分くらいの距離がありますが、ちゃんと見えます。それもイムヘテプの墓があるのではないかと考えられる理由のひとつです。ピラミッドを造った人ですから、自分の功績が一望できる場所を選ぶというのは考えられますよね。もうひとつの理由としては、アブ・シール南丘陵では、貴重で重要な遺物がたくさん出土いるんです。昨年もお話しましたが、ガラスビーズや美しい装飾品などもそのひとつ。古代エジプトの高度な技術を証明するすばらしいものが出土しているのです。そういう重要な場所だからこそイムヘテプの墓があるのではないかと考えられているんです。

Q.発掘調査をレポートして3年目だからこそ、新たに発見した発掘の大変さ、または魅力はありますか?

「年々発掘の面白さがわかってきました」大変さについては変わりません。いちばんは暑さです。エジプトの夏の暑さは本当に厳しいですから。そしてそんな暑さの中ですべてが手作業という大変さです。発掘は、まずどこを調査するか申請して、許可をもらわなければできません。しかも調査する期間も限定されますから、思う存分好きなだけ発掘することはできないんです。ですから、限られた時間と予算のなかでいかに調査を進めていくかということを吉村先生も常に考えていらっしゃいます。

懐かしい調査隊の方たちと再会!逆に3年目だからこそ味わえた喜びはありました。発掘の面白さがわかってきましたね。年々面白さが増しています。発掘のやり方も覚えてきますし、昨年お会いしたエジプトの方たちが「あぁ去年の!」と覚えていてくださって、より親しくなれたという楽しさもありました。それに何より調査隊のみなさんとは、今年で3度目。本当に大変な発掘作業で、私も彼らの大変さのほんの一部を共有できたという喜びがありました。

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