【ソウル=小倉健太郎】外務省の伊原純一アジア大洋州局長と韓国の李相徳(イ・サンドク)東北アジア局長は16日、韓国外務省で会い、旧日本軍の従軍慰安婦問題などを協議した。韓国政府関係者は協議後に「互いの立場を繰り返す段階は終わった」と説明。伊原局長は「会合ごとに理解が深まりつつある」と話した。日韓局長協議は1月に東京で開いて以来だ。
日中韓は21、22両日にソウルで3カ国外相会談を開く方向で、合わせて日韓外相会談も開く可能性がある。局長協議は外相会談に向けた地ならしにもなり得る。外相会談での議題を話し合ったのかという質問に伊原局長は「(外相)会談自体がまだ決まってない」と述べるにとどめた。
慰安婦問題以外では日本産水産物の輸入規制について韓国側が現状を説明したが、日本側が満足できるものではなかったという。日本側からは産経新聞前ソウル支局長が在宅起訴された問題や、戦時徴用工問題についても提起した。
外務省が韓国を紹介するホームページ上の記述を更新し「基本的価値を共有する」との文言を削除した件は話題にならなかった。
韓国、アジア大洋州局長、産経新聞