2009年4月22日20時13分
35年ぶりに一般公開された「軍艦島」=22日午後、長崎市の端島、本社ヘリから、恒成利幸撮影
35年ぶりに観光客や元島民らが上陸、かつて5千人以上が暮らした島内を見学した=22日午後、長崎市の端島、本社ヘリから、恒成利幸撮影
ツアー参加者は、見学用通路から廃虚となったアパートなどを見学した=22日午後、長崎市の端島、長沢幹城撮影
ツアー参加者は、見学用通路から廃虚となったアパートなどを見学した=22日午後、長崎市の端島、長沢幹城撮影
炭鉱が閉山され無人島になった長崎市の軍艦島(正式名・端島)の一般公開が22日、始まった。観光客らが上陸できるのは35年ぶりで、この日は約70人が朽ちた高層住宅などを見学。最盛期には5千人以上が暮らしたという繁栄ぶりに思いをはせた。
島は長崎港から約19キロ南西にあり、周囲1.2キロ。三菱が1890(明治23)年から海底炭鉱を操業したが、1974(昭和49)年1月に閉山し、同4月から無人島になった。
元島民の長崎市京泊の黒田トシ子さん(74)は、石炭運搬などに携わっていた夫の遺影を持って訪問した。「住んでいたアパートを見ることができて、懐かしさがこみ上げた」と話した。
市は観光資源として生かそうと、約230メートルの見学通路と、3カ所の見学広場などを約1億円かけて整備した。市は年間2万人余が訪れると見込んでいる。