「モチーフ」を含む日記 RSS

はてなダイアリーキーワード: モチーフとは

2008-03-01

アブソリュートラップ <前編>

TRACK1(INTRODCTION)

 激しい喉の乾きで突然目が覚める。枕もとの煙草ライターをまぶたも開けずに手に取りカサカサに乾きあれ果てた、割れ果てた、唇にくわえ火を付ける、ここまで3秒だ。

 ふた息ほど肺に送り込み喉の乾きが最高調を迎えてから立ち上がり、冷蔵庫の中のうんと冷えたコカ・コーラの缶を開け、流し込むように飲む。

 ようやく意識がはっきりと戻ってから今が朝か夜かを確認する。僕は起きた時はここまでしないと喋ることも考えることもままならない。起き抜けの煙草と飲み物、ここまでが見物。この2つで僕はやっと僕という存在になる。察するに今は夕方、だいたい4時といったところか。部屋の中を見回してもいつもと変わった様子は見られない。脱ぎ散らかされた服、いつもどうりだ。汚くて狭い部屋。その通りだ。僕の部屋を末期症状と呼んだのは誰だっけか、そろそろ掃除のしどきかもしれないな。

 とりとめのないことをそこまで考えたところで、僕は自分が泣いていたことに気づいた。いや、正確にいうとさっきまで泣いていたのだ。足元に転がった鏡に顔を写し、見ると目の下に涙が乾いた跡がある。それは、とても妙なことだった。なぜなら泣かなきゃならない理由がない、思い当たらない、仮に嫌な夢や怖い夢。憶えないよね?見ていたとしてもそれは妙なことに分類される。僕は眠れば必ずといっていいほど夢を見、またそれをことごとく覚えているという割合特異な人間なのだ。特別何もなくても、何はなくとも、何かの拍子に涙がこぼれることがあるのだろうか。窓の外では子供の声がする。今、何時?汝、そういえば僕は寝る前、何をしていたんだっけ。

 僕は、なんで泣いていたんだろう。僕は何してたんだろう。ねぇ。


TRACK2

 何年前?5年前。

 僕は浪人生だった。とある大手の美術予備校に通っていて、それなりに志を抱いてもいた。一体、僕の志って何だろう?愛称は「ダル夫」、同時にそういう悩みを抱え始める年でもあったのだが、最初、風向きはすっかり僕にあるような気がし、そして何かが僕の思うとうりに、旗幟、動きはじめるそんな気がしてもいたのだ。単純に浮かれていたといってもいいのかもな。

 その年、僕が夏の捕獲に成功したのは5月ごろだった。

 「何してるの?」

 「昼寝しようと思って」

 「あ、そうなの」

 あたりさわりのない会話の中でもとびきりあたりさわりのない、言葉を交した。裃から下。僕は臆病な割にはずうずうしい人間なので、誰もいない屋上のベンチの彼女の隣に座った。これから寝ようとしてる時に、よくしらない男に隣に座られることがどのくらい嫌なことかなんて気に、考えたこともないし、考えてもよく分からないし。なので考えないけどどういう訳か彼女は眠った。

 時計は2時を回り僕の居る建物の廻りでは人がせわしなくぐるぐると回る、その証拠にたくさんの音を巻散らていた。カサカサと葉擦れの音。聞こえ出すと。彼女の少し茶色い髪もさわさわとなびきだすのです。とたん、工事現場の騒音も人びとの喧騒も、不思議と遠のき、何も、聞こえなくなってしまった。僕はなんとなく彼女の髪を撫でた。訳もないけれど。

 僕は何も確かなことは分からなかったけれど、ショートカット彼女の髪の暖かさと連動。この世界に、やがて、ほどなく、やってくる季節のことをそっと教えてくれた。

 僕は鉛筆カッターナイフで削る。これは僕にとってとても落ち着く行為なのだ。何故か。別に僕が文明の利器を忌み嫌い、しつこくアナログにこだわっているというわけでもなく、純粋に絵を描くためには、そのためには、字を書くときに比べ長い芯を必要とするだけの話だ。

 どういうわけか、というわけで。僕は鉛筆カッターナイフで削っていた。全部で30本くらいは削ったんじゃないだろうか。この時は時間潰しのつもりで筆入れの中の鉛筆という鉛筆を削ってしまおうと思っていたので、だので、むやみに使うあてのない鉛筆を中心に削っていた。

 僕の座っていた場所、もう人の通ることのなくなったアトリエの前の廊下普通はこの時間アトリエの中で一生懸命になっているものなのだが僕はそこにいた。ふとした拍子にドアが開き、見覚えのある髪の色が目に飛び込んで。時、綻んで。

 「描かないの?」

 その髪を知っている。

 驚いたことに、僕は隣に座る彼女の名前さえ知らない。驚愕に値。なのにこうしてもう随分と話をしている。

 彼女も自分の鉛筆を削っているが、並んでこんなことをしているのは、なかなかどうして変なものだ。僕はもう指が痛い。意味あんのか、だいだい。

 「カッテぇなこれ」

 「貸して、こういうのは…ほら」

 と、その髪。

 「うまいね」

 鉛筆の木の部分を大きく削り取り芯を露出させた。彼女にそう言うと少し得意そうだった。6Hの鉛筆ともなると、異様に固く、尖らすのにも苦労するのだ。

 「ねぇ、ご飯食べないの?」

 「うん。俺はあんまり減ってないからいいや。食べたら?」

 「…わたしもいいや。お昼ご飯とかっていつも食べないから」

 「そう」なんて言っていいか分からなかったからそう答えた。

 僕も彼女も結局絵なんて描きやしなかった。なんだか知んないが、かったるくなってしまったのだろう。


 その何日か後。僕達は1度だけデートした。


   TRACK3

 J子さんの髪の色には変化、少し変わった。どのへんが?あそこのへんが。あ、そこらへんか。

 彼女は僕よりも歳がひとつ上で。その上でそのせいも有るのか無いのかそれは分からないけれど、ときおりお姉さんぽい態度をとろうとした。しかしながら、彼女は僕と同じ年度に卒業している。留年したからだ。入院したからだ。とにもかくにも、彼女は何となく僕に世話を焼いてくれてるようだった。

 彼女の作ってきてくれたお弁当を一緒にたべながら、僕は彼女に好意を感じたが、それははっきりした形をとる様なものではなかったし、言わなければいけないのであろう一言が僕にはどうしても言えなかったのだ。あるいは彼女はただ親切だっただけなのかもしれないのだし。シット。

 何月だったか忘れたがとりあえずは冬のとても寒い日だ。ラッシュアワー時よりはいくらかは空いた、電車から降りてきた僕はそう急がずに改札をくぐり、彼女の姿を探す。姿を捕捉。細かい位置まで指定しなかったのに、彼女はきちんと分かりやすい場所にたった今定刻どうりに立っていたわけだ。

 「ごめんね。待たせちゃった?」

 「ううん。そんなに待ってないよ、さっき来たから」

 そう言って読んでいた雑誌を閉じカバンにしまう。

 「来たね」

 「来たよ」

 僕はそう答えて微妙な顔つきをした。

 なぜ僕達がこの朝などに待ち合わせをしたのか。といういきさつはこうだ。前後するが戻る。

 この頃僕の足は予備校から大分遠のいていて、ほっといてたまに行く程度になっていたのだが、たまたまクラスの奴(ボケ)が僕のことを学校に連れて来いと彼女にちょこっとほのめかした。軽い冗談ぐらいにしか僕は考えいなかったのだが、帰りがけ彼女はこう言った。

 「何時にする?」

 僕は驚く。

 「早目に着くようにしよっか、そしたらいい席取れるし。わたし達来るのとても遅いでしょ。だから、変な場所でばっか描いてるから、やる気にならないんだよ。8時じゃ早いか、8時15分は?早すぎる?」

 早過ぎるし、展開早過ぎるし。早く過ぎるシーン。

 「がんばるよ」

 彼女の乗る電車はもうすぐホームに入ってくる。それを知らせるアナウンス

 アーッ、アーッ。…イエスッ、プラットフォームナンシックス、まもなく打診。

 「ちゃんと来るんだよ。いい」

 そして彼女を乗せた電車は行ってしまった。

 アーッ、アーッ。ンンッ。…イエスッ、プラットフォームナンシックス、まもなく打診。答えはアイ、シー。

 ネクスト・デイ、という呈。

 2日目の待ち合わせも同じ時間・場所で行われた。まるで口の中にドライアイスでも入ってるかのように白い息がもわもわと凝固せず出る。当たり前のような話、僕はそんなもの食べたくない。けど、でも。あたりの人という人の口からも同じように白い煙が出ても、誰ももうドライアイスなんか食い飽きたとは言わないので、僕も不平不満を口からは出さなかった。出したのはまさに白い煙だった。

 腰の絞られた濃いグレーのピーコートのポケットに手をつっこみ、眠い頭と当惑する気持ちをこさえ、彼女を迎え、姿を残さねぇ。そんな背が高くないというよりは小柄と言ったら正しいくらいなのに、彼女はロング丈のコートが意外に似合った。

 「や。時間どうりに今日も来たね」

 と彼女と翳す手。

 「そりゃね」

 と僕。

 言葉少なにそう歩き出す。

 「こうやってお互い待ち合わせればきちんと行けそうだね。こういう風にしてればわたしも行くしかないしね」

 「俺だって早く起きないわけにはいかないもんなぁ。7時くらいに起きてんだよ俺」

 「えらいじゃん」

 初めからそうだったけど僕達は相変わらず言葉少なだった。けれど、淡々としているというわけではないのだけど、大はしゃぎするふうでもない。笑いはしても、腹を抱えてゲラゲラと笑うなんてことはなかったようなという記憶で。19才になったばかりの僕と20歳の少女、差異があると、「サイ」が変わるの。そう彼女は20才になっているにも関わらずその印象は少女のままだった。その2人がこんなにも、まるでうっすらと積もった雪の上を静かに歩くように言葉を交すことは、僕にある風景を描かせた。

 描く、書くと。

 その風景とはこうだ。

 (ムーボン、ムーブ、オン。見えるか、聞こえるか。始まるぞ、濃そうな妄想のシーン。)

 陽の光がとても弱々しく感じられる。風が強いせいか肌寒い、ここは何処だろう?

 見慣れた風景と感じるのはきっと有るものがすべて決まりきっているせいなのだろう。僕はここが何処か分かった。学校、おそらく高校だ。びゅうびゅうと風が空想の怪物の呼吸みたいに聞こえるので僕は心細くなりフェンスにしがみつく。その僕の指を固く食い込ませた金網の向こうに彼女が見える。小さくしか見えないが僕の知っている彼女は僕だけが学校と分かり得るぐらいの小ささで建つ建物と僕の中間に立っている。なぜか僕も彼女制服を着ている。バサバサと髪が巻き上げられ服の皺がとたんに生命を持ったように暴れる、風が僕達の世界の全て、有体から思念体、一切合財何もかもを飲み込もうとしているみたいだった。

 「     」

 僕は胸が潰れそうになって必死に彼女の名を呼んだけど全てかき消されてしまい、届かない。すると、髪を服を草を巻き上げる耳を裂く風の音、一切の音という音を彼女が遠ざからせてくれた。

 あたりにはもう心配する事なんて何もないのだ。

 けど、けれど、何で彼女はまだ思いがけず不幸に命中してしまったような悲しい顔をしているのだろう。

(ちょっと調子が悪いのか、そうか。なら、鬱蒼など晴らそうか。そのスイッチを押せ、行くぜ。)

 リブート。

 その後。

 僕は何度か彼女の悩み事のような話に付き合ったことがある。そのたびに快方にむかったように思われた彼女も、それはしばらくするとまたがくんと調子を落とす。こういうふうに言うと冷たいかも知れないけど、そういうのはどうにもこうにも本人次第だ。何とかしたいが、したいが、悲しいけどどうしようもなく本人次第だ。SPみたいに、彼女にへばりついて、いつ降ってくるか分からない災いの流星群から守ってやることもできないし、だいたい、彼女が望むかどうかも不明じゃ現実的じゃないじゃない。

 というわけで僕はただ見ていた。

 その日も彼女は複雑な表情。僕はと言えば相変わらずも怪訝な顔。それらには触れられずに帰りの道を僕は彼女と歩いた。

 「ご飯食べていく?真直ぐ帰る?」

 「お腹も減ったんだけどそれよかコーラが異常に飲みてぇよ。どっかに自販機ないかな?」

 下がる血糖値、命の危機。

 「ここら辺ないね」

 仕方がないので彼女の知っている店へ向かった。彼女の指差す先は目的の店の電飾で、その店はばっちりコーラが飲めたのだ。

 「行く?」2本目のマールボロに火をつけながら僕は尋ねる。

 食事を済ませた僕達は向かい、駅構内へ降りていく地階からは長い。長いエスカレーターに乗っていると改めて僕は彼女の横顔が視界に。そしてきっと僕には何もできないだろうなと思ったのだ。何故そんなことをこんなときに思わなければいけないのかさっぱりだが、僕はその顔を愛いと感じた。ウイ。

 またホームへ電車が入って来た。けたたましいブレーキ音とまるで抜けた魂、知性の感じられない雑踏のミックスジュース、もう嫌気がさす、ミキサーから出す、一息で飲みほしてしまいたい、彼女の声が途切れる前に。耳を澄ましたが池袋駅でははっきりと聞こえない。もし今が初夏だったら。その奇跡の力ならば。

 「     」

 「え?」

 僕は憂う。

 何であの時みたいに必要なものだけ、必要な声だけ、それだけを抽出してくれないんだ。僕には必要な世界があって、そんなこと勿論はなから分かってる、多分そんなに重要なことは言ってないんだろう?僕はそんなこと勿論分かっているけれど、彼女の表情はそうは見えないし、多分そうじゃない。なんだか胸が詰まりそうだ、僕の傍、彼女の顔が無理やり笑ったみたいに見えた。胸が潰れそうだ。

 「バイバイ」

 電車が行ってしまったあとには言葉を遮るものは邪魔も何もない。だけどきっと遅かったんだとは思う。彼女は誰かに救いを求めたかったのだろうし、あのいやらしいノイズがかき消したのは、彼女のなんとなく悲しげな顔に含まれた聞かなきゃいけない一言だったかも知れないのに。そしたら途切れないのに。

 「ふぅ…」

 僕はため息をひとつついてみた。人とすれ違う。

 あくまでも推測だ、多分僕の考えすぎなんだろう。

 でも、僕に何かができたんだろうか。何だろうか。見当つかない、それは分からない。


 ねぇ、笑ってよ。

 止めてぇよ。


TRACK4

 「なぁ、花火大会行かねぇ?俺の友達の女の子も来るんだけどさ」

 昼ご飯時で人の多い通路に,5・6人もかたまり地べたに腰を下ろし、カップラーメンOR出来合いの弁当、貧相な食事を僕らは済ました。それぞれ煙草を吸ったりジュースを飲んだりと全身からやる気を排出していた。

 お弁当後、僕のコメント

 「あ、俺行きてぇ。女の子来るんでしょ。何人来んの?」

 フィルター近くまで吸った煙草を床で潰しもみ消し。

 「多分3人くらいは来るんじゃねぇの。行かない?」その場の全員に振るのは主催。良い返事下さい、と同意求め。

 「行く行く」

 「花火かぁ花火かぁ」

 「女かぁ女かぁ」

 「俺は無理だな、無理無理」

 めいめい自分なりの反応を示し、僕はデニム地のベルボトムのパンツで灰に汚れた手を拭きながら尋ねた。

 「そんでその花火はいつよ?」

 それは皆が知りたい重要な事だ。

 「今日

 結局一緒に行ったのは僕だけだったとか。

 僕が挨拶をすると2人の女の子も同じ要領で続けた。1人はショートカット、割合奇麗な娘。もう1人はロングのパーマの表情の豊かな娘。有体に言えばそういう子。僕はニコニコ

 「良かったね、ちょうど人数あって」

 僕がそう言うと彼はあまり同意はしなかった。聞いた話によると田舎恋人がいるとのことだ。そうは言っても毎日モチーフとにらめっこしていて大分クサッていたところなのだ、遠くの恋人恋人じゃない。4人は電車目的地へ向かった。話をしながら。

 目的地がもう目の前という頃まで近づくと、僕とロングの娘はすっかり仲良くなった。いざそうなると最初に感じたファースト・インプレッションも変わり、「ケバイ」も「チャーミング」に変わろうというものだ。僕はそういうところが調子良いようだ。

 「次の駅で降りるよ」彼の指示で僕達は降りた。

 僕にとっては見知らぬ街で、駅から出たとたんに潮の香りで、満ちるような海辺の街に降り立つとダウン。僕はロングの仲良くなった彼女と並んで、先導する友達の後をついていった。途中、道で擦れ違うのは真っ黒に日焼けしたサーファー風の男女ばかりで、

 「サーファーしかいないのか?もしかして」

 と、誰に言うともなしに言うと、

 「なんか、あたし達だけ格好が違うよね、みんなショートパンツビーサンとかなのに」

 「俺なんかめちゃくちゃ浮いてるんじゃない。Tシャツ小せぇしパンツの裾開いてるし」

 「そしたら、あたしも浮いてる。だって格好似てるじゃない」

 馬鹿馬鹿しくも会話。サーファー外野

 そんなことを話しているうちに波の音のするところまで来てしまった。多分、僕は相当うかれていたんだろうと思う。だって波の音がする。潮の香りもする。僕のような人間にとって、海という所は、そう簡単にほいほい来れる場所ではないので、しかもそれが、もう目の前とあっては高揚せずにいられるものか。浜辺に降りるには多少なりとも道なき道を行かねばならぬもので、僕達も慣例に従い膝丈くらいの草を踏み倒して進んだ。16ホールの編み上げブーツは砂利だろうと草だろうと蹴散らして行ける。爪先にスチール入りの頼れるタフガイ彼女の履いていたサボ状のサンダルとは違い、あちらはどう見てもタウン用なのでそれが理由かどうかは知らないのだけれど、結果、我々一行の中で彼女は遅れぎみだった。

 「ほら」

 差し出す手、手出して、握り返して、そのまま固く封印。

 僕の手を握る彼女の手の平は汗でじっとりにじんでいた。

 花火なんてない。いらない。

 クラスメイトの彼は相当がっくりきたらしくご機嫌斜めでショートの娘の相手すら放棄している。その娘にも悪いんだけど、本当に悪いんだけど、僕とロングの彼女は楽しんでいた。途中で買ってきたビールを開けひとしきり、

 「ちょっと海の方いってみない?」

 と彼女は言った。

 僕達は軽く走りだす。別に急ぐこともないのだけど何故か足早に。渚は玉砂利を転がした様な音だけをたて、波が僕の足の下にあるものを掴もうかと、否かといった感じで近ずいたり遠のいたりする。

 「わ」

 ふいに勢いのある波が靴のソールを濡らす。

 「靴脱いで足だけ入っちゃおうかな」

 「いいね、そうしようか」

 紐を解いてブーツをほうり投げ、サンダルを脱ぎ捨てるとジーンズの裾を捲り上げて。ちょっと悪いことをするみたいな顔をちらと僕に見せて。確信犯の顔、隠し得ぬと、一歩、また一歩と沖の方角へ歩を寄せると、いともあっさりと捲った裾が波に晒され、「ひゃぁ」と背中を撫でられた様な声を彼女は発した。うかれた僕達にピークがやってきて水をかけたりする行為をとらせ、あろうことか渚を走らせた。ここで擬音、もしくは無音、体だけはムーブ・オン。手をしっかりと繋いで。はぐれないように。

 そのとき、彼女悲鳴が聞こえた。知らないうちに波がさっきよりも満ちて僕達の靴が波にさらわれかけた。僕は悪の魔王からお姫さまを救出する、まるでブロンド王子白馬にまたがり魔の手ののびる靴たちをひどく格好良く助け出すのだ。彼女は、幸せに暮らしましたとさめでたしめでたし、といった顔をして笑った。 一番最後に僕も何も特別なことはないようなフリをして、そして笑った。

 二人は幸せに暮らしましたとさ、めでたし、めでたし。


TRACK5

 話はそう簡単じゃない。人生は長く複雑である。というのがまさに一般論だぜ。

 僕は中央線に乗っている。僕の用事はパーマをかけたロングのあの娘に海で借りたハンカチを返しに行くと言う至極下らないものだが。だがもちろん、世の若者が往々にしてそうであるかは僕の知ったところではないんだけど、僕の用事がそれだけであるはずがない、僕は彼女に会わなくてはいけない。いや、会うべきだ。

 待ち合わせ場所のファーストフード店で、コーラを飲みながら過ごすこと数分。彼女はやってきた。奇麗な茶色のタートルネック、サマーニットジーンズという出で立ちに画材道具の入ったトートバッグを抱えて。気持ちの良い笑顔と一緒に駆け寄ってくる。本当ならばハンカチなんてここで渡せば用事はそこでフィニッシュなのだが、あいにくと僕はおみやげを持参していたのでそういうわけにもいかないのだ。おみやげの名称は下心っていうんだけど。そこら中で見かけんだろ?

 彼女、FMの部屋は一般的なワンルームから比べると少し広めで、あまり物がないせいか当時僕が住んでいた部屋とどっこいぐらいの、な、はずなのにもっと広く感じた。備え付けのキッチンの小さな開け放した窓からは小気味良いまな板を叩く野菜を切る音が空へと帰り、その間、僕はただ彼女の後ろ姿を眺めていた。

 手慣れているとは言い難いものがあった。が、毎日自炊しているというのもままんざら嘘ではなさそうではあった。借りたハンカチを返すだけで手料理が食べられるなんて僕は全然知らなかったけれど、割とメジャーな潮流に乗った、そんな不問律らしいとの噂は聞いた。女の子からは何はなくとも、必ずハンカチを借りることを是非おすすめしたい。

 出てきた料理は手の混んだ代物ではなかったがそれだけになかなか感動的でもあった。味よりもむしろこの事実、リアリティが僕を満腹にさせる。その後、僕たちはマットレスの様な寝床でごろごろと転がり、何を話すでもなくうだうだ雑談していただけなのだが、僕が帰るためにはそろそろ私鉄電車時間が近ずいてきていた。ここで。僕はけっこうな勇気カロリーを消費しなくてはならない。

 「あ、もしかしたらうちの方へ行く私鉄がもう間に合わないかもしんない。やばいな、多分今からじゃ終わっちゃうかも」

 本当にもう正気の沙汰ではない、この白々しさといったら。真っ白だよ。

 「どうしよう」

 こんな風に反応を伺うのももう最悪だ。

 「…いいよ。泊まっていっても」

 まさに、まさに。嘘をつくのは大変な作業である。でも無理も道理も通った。押しの一手、おっしゃる意味が分かりません。


TRACK6

 僕と僕との会話。

 『気分はどうだい?』

 「ああ、すこぶる良いね。まるで風が僕に吹いているみたいだね、別に強がりじゃないよ。だって、そうだろう?もはや何の憂いもない」

 『そう?』

 「そうだよ。見ててみなよ、きっとうまくいくから。そういつまでも同じことは繰り返されないさ、アンラッキーだなんて言わせないね、君にもだよ」

 『別に運は悪くないよ』

 「立ち位置の問題なんだよ。僕はここなら平気さ。大丈夫。ノープロブレムだね」

 『そうなの?』

 「そうさ。僕も捨てたもんじゃないだろ?」

 『どうだろう?』

 暗転、という呈。


TRACK7

 同じ布団の中、僕も彼女も眠れていない。大分個人的な話へと突入し、立ち入った空気男と女意識させる。いや、意識せずにはいられない。話の途中で彼女はごく自然寝返りをうち、肩を下にして僕の方を向いた体制をとった。その鮮やかさに感心する。明鏡止水、拳法の極意。きっと僕の寝返りはとてつもなくみっともないんだろうから。

 向かい合った体制の均衡がふいに破られ無我夢中できつく抱き合う、が、彼女は僕の足を自分の股にきちんとはさんだ形に。一枚上手だ。僕は自分のイニシアティブの存在をないがしろにするわけにはいかないのであえて言わせてもらうが、僕達は破ってはいけない沈黙を破るように同時にキスをした。同じ心音、同じタイミングってことだ。正確なところは僕が気づいたときにはすでに彼女の舌は僕の喉内に潜りこもうという意気込みであったがとりあえずそういうことだ。そこから彼女の前の彼氏の話が始まる。

 長いので省略。

 「うん」

 曖昧に、何も言うまい。このスタンスはとても便利だ、いつも僕を助けてくれるのだ。言うべきことなんか在りはしないんだから。たかだか、僕らの歳などでは。

 あっけなくマウントポジションをとられ、僕は彼女を見ている。

 「あたし、けっこううまいよ」

 彼女は唇を舐め、僕の性器に手をかけてトドメとばかりに、

 「前の彼氏より大きい、してあげよっか?」

 と舌舐めずり。

 返事はあとまわしにして僕はマウントポジションを取り返す、そして彼女のくりんくりんとうねるライオンのたてがみみたいな髪の毛を見つめていた。彼女はしっかりと現実を見つめている、だけど僕に見つめられるのはその髪ぐらいのものだ。ひどくうつろなまま彼女の服に手をかけひとつひとつボタンを外しにかかり、ワン、トゥー、スリーで3つまではずしたところで彼女ブラジャーをつけてないという当然のことが分かったが、かまわず全部はずした。ワン、トゥー、スリーで出るのは鳩ばかりとは限った話じゃなく、ハッとする。乳房だったからね。

 でも僕はぜんぜんダメだった。

 「あたし生理なんだけどバスタオル敷いてしようか?」

 うん、とも、ううん、とも言えなくなってしまった僕に腕をまわし、そんな僕をよそに、

 「なんか、あたし、したくなっちゃった

 「あたし、したいよ。しない?」

 もはや疑いようもなくなってしまった。セックス

 「よそうよ」

 10秒経過、残り20秒。10秒。5秒。持ち時間は無常にも、少なくなる。こんなときには異常に早くだ。

 オーケーと気軽に言えたらどんなにか楽だったか知れない。軽く堕落踏み込む覚悟もできていたはずだ、なのに、僕はダメだった。ぜんぜんダメだった。一体何の為だった?

 胸の内、頭を抱え。イエス、ノー、オー、ノー。いや、不能なんだよ。

 僕ははっきりいって怖かったんだと思う。肉欲が、彼女が。そして一切の現実が。

2007-12-23

2007年twitter10大ニュース

twitterで印象深かった出来事を10個取り上げてみました。順不同です。


就職活動中に面接先の社長twitterイベント偶然対面し就職が決定。twitterで得られた人脈を頼りに転職など。

就職できたユーザアイコン鼻血を出していた事から、「鼻血を出せば就職できる」という都市伝説が発生、一夜にして鼻血アイコンtwitter中が染まってしまった。

関連する出来事:「twitter留年できた!」


twitterマスコットキャラついったん

DMすると代わりにしゃべってくれる。

一見すると匿名性が高いので卑猥な言葉を多く話すが、中の人たちからはバッチリ見られているので注意。


404や500などのエラーが発生したときに出現していた猫画像、通称メンテ猫がリニューアル時に消滅。

当時はメンテ猫を惜しむ声が上がったが、twitterユーザは数ヶ月後にはそのことをすっかり忘れてしまう。

基本的にtwitterユーザは物忘れが激しい。1ヶ月前の事をまるで数年前の出来事のように懐かしんだりする。

あれ?そういえばついったんって何で猫をモチーフにしてるんだっけ?


  • dankogaiハック事件

泣く子も黙るスーパーハッカーdankogaiが、さらに上手を行くウルトラスーパーハッカーに脳をハックされ、最盛期のdankogaiなら設定するはずのない安直なパスワードtwitterで使用させられてしまったため、そのパスワードを類推されてアカウントを乗っ取られた事件。

次々に顔(=アイコン)を変え、URL以外の文章を立て続けにPOSTするdankogaiに全Followersはガタガタと震え上がるしかなかった。

その後、dankogaiは対twitter恐怖症になりFollowingを減らしprotectをかけ、引きこもった。


Webカメラがあればブラウザだけで簡単に中継の出来るUstreamtwitterユーザ間で大流行

オフ会中継に活用され、オフ会をけまらしく思う地方ユーザに一体感を与える事に成功した。

しかし、どんなにオフ会が盛り上がっていても自室で一人モニタに向かっているという現実に気付いてはいけない。

また、自重を知らない者たちがUstream上で異常な行動を取る現象が多発。

イベントの控え室で叱られる大人や、性器を露出して他人のアカウントを剥奪させた者もいる。


  • ふぁぼったー

twitterのFavorites機能を集約し、どの発言が注目を集めたのかを可視化したサイト

心に響く発言、ためになる発言が集められる事が期待されたが、ふたを開けてみると変態変態をさらし者にするという阿鼻叫喚地獄絵図がそこにはあった。

☆を付けられるごとにエクスタシーを感じる露出狂系の変態変態度が急加速し、twitter全体の変態度が3割ほど上昇した。

その後、機能強化が行われ、ユーザごとの「ふぁぼられ」ページが追加された。

ふぁぼられページのGoogle Adsense脳内メーカー以上にその人を分析してくれると、もっぱらの評判である。


6月の「春のban祭り」と、12月の「歳末大ban祭り」の2回開催された。

主に発言の多い変態たちがアカウントロックされてしまった。

歳末大ban祭りでは勝手待避先に設定したjaikuに、変態どもがわんさか押し寄せ、変態トークを開始、jaikuが爆発した。

その有様はまるでjaikuがレイプされているようだった。


enraku師匠twitterに登場。

enrakuがお題を出し、Followersが答えを返すtwitter大喜利ゲリラ的に行われるようになった。

大喜利タイムにはtimeline上が@enrakuで染まるが、enrakuをFollowしていない人たちのtimelineは急に静まりかえってしまう。

座布団運びのyamadakunはややさぼり気味である。うふふぐふ。


とてもオフ会とはいえないレベルにまで到達したイベント

当然のごとくUstreamで多元中継が行われた。

相手をアイコンでしか把握していないので、みんな胸にぶら下げたアイコン名札に向かって話しかけ、目を見ない。

当然ながら会った相手の顔など覚えていないので、「忘年会でお会いしたxxxです」と挨拶するのは禁物だ。


これは10大ニュースですか?

いいえ、ケフィアです。


最近の出来事に偏っているのは、物忘れが激しいためです。

「あれだけ話題になったのに何でこれが入ってないんだ」という意見もあるでしょう。

それは観測範囲の違いによるもので、そのこと自体がtwitterの特徴の一つと言えます。

こんな出来事が印象に残る利用者もいるんだな、と思っていただければ幸いです。

この記事を参考に、自分なりの10大ニュースをまとめると楽しいのではないでしょうか。


この10の出来事よりも、印象に残ったこともいくつかありますが、特定個人に関わる一部の出来事は意図的に除外しています。

2007-12-21

毎日の習慣にしてしまうことが大事です

毎日呼吸をするように、自然に絵を描いたら上達するだろうか。

常に難しいこと、新しい技術モチーフに挑戦し、切磋琢磨しなければ上達しないだろうか。

へのへのもへじばかり描いても、突然にインドゾウが描けるようになるわけではないし。

だからと言って動物図鑑を開くのはめんどくさい。

だけど、目の前のノートへのへのもへじを描くことならできる。


毎日呼吸をするように、自然インドゾウを描いたら上達するだろうか。

常に複雑な図形、オブジェ風景などに挑戦し、切磋琢磨しなければ上達しないだろうか。

インドゾウばかり描いても、突然に人間が描けるようになるわけではないし。

だからと言って美術館で写生するのはめんどくさい。

だけど、目の前のノートインドゾウとカタカナで書くことならできる。


毎日呼吸をするように(ry

2007-12-10

http://anond.hatelabo.jp/20071210084453

ニコニコではアニメモチーフとして消費されてるだけ。

本物のアニヲタはごく少数なんじゃないの?

2007-11-15

http://anond.hatelabo.jp/20071115141951

そーかー。うわー。

これは予想以上に厳しいかも。

モチーフに興味がなけりゃ、文体も合わない、っていうかいちいち引っかかっちゃいそう。

youtubeで低クオリティ素人ビデオシリーズを60分見なきゃいけないような感じ。

おれ完全にオサーンですね。

がんばってみる。


//

なるほど。回顧録、告白文の形態か。

にしちゃあ入りが無愛想すぎるよなぁ。

2007-11-12

ラッセン

版画と言えば、ラッセンだ。イルカクジラオーロラや虹。

時にはミッキーマウスさえモチーフになる、街角でいきなり売りつけられる美術品。

「えええーー?よくわかんねーなぁーーー?本当に資産価値なんてあるのぉ?」

ってずっと思ってたんだけど。


ふと出かけた南の島の海外旅行

おみやげ屋さんに「マリンアート」と称して並んでいたのは、

どうみてもラッセン劣化コピーにしか見えない、版画やバティックなどの布・・・。

「現地の職人が1枚1枚刷ってます!」

って事で、しょぼくてもなぜかそれなりの値段。


いわゆる「絵画」「アート」としてみると、なんとなぁく微妙な雰囲気は漂うものの、

ひょっとしたらラッセンは、そういう「アート」的な文脈で見ちゃいけないのかも。


ケータイ小説」や「ライトノベル」や「ロマンス文庫」を全部「小説」ってジャンルで見て良いのか

漫画」も「アニメ」も「芸術」ってジャンルでくくって良いのか

J-POP」と「歌謡曲」を同じジャンルで見て良いのか・・・のような、ちょっとした差を含んでいるのかも。


そのおみやげ屋さんにおいてあったどのイラストよりもラッセンはうまかったので、

ひょっとしたら「マリンアート」っていう、「工芸的」なジャンルがあるのかもしれんね。

まぁとにかく、「マリンアート」としては、ラッセンは実はかなり優秀、と言う事を理解した。

2007-10-28

小説におけるテーマモチーフの必要性

 教授テーマモチーフを評価基準に用いることに疑問を持ったんだよね。

 本当に必要なのかなあ。

 最終的には読み手にとっては面白ければいいんじゃないのかなあ。

 みんなそんなことを意識して書いているのかなあ。

2007-10-04

手塚治虫先生の恥辱をはらさないと夜も眠れない

http://blogs.itmedia.co.jp/closebox/2007/10/post_b475.html

で知ったのだが、故手塚治虫先生が今米国盗作者のそしりを受けている。故手塚治虫先生と言えば日本漫画文化そして今のアニメ文化の礎を築いた人。そして今の日本重要な産業であり国際的にも評価の高いロボット工学の分野でも手塚作品の貢献度は高く評価されている。

 その故手塚治虫先生がどうして盗作者のそしりを受けないといけないのか、やるせなくなる。

思えばライオンキングが公開された直後から、これはジャングル大帝モチーフにしたモノでは無いかということは日本では広く噂された。実際に当時のディズニーの最初の企画書では主人公の名前が「レオ」になっていたという説もあって、里中満智子画伯などが著作権侵害として訴えるように運動をしたが、結局最後は当時に先生の子孫が「故手塚治虫ウォルト・ディズニー尊敬していた」という趣旨の元に訴えを行わなかったと聞く。でもいまやその子孫は米国では「ライオンキングをパクった賤しい東洋人の息子」という認識されているのだ。

どうして我々の同胞がそんな辱めを受けないといけないのか。これもあの大東亜戦争に負けたせいなのか。敗戦国の我々は毛唐どもにこんなに虐げられてもしかたがないのだろうか。せめて今の首相があんなバーコード禿ではなくローゼン閣下だったら・・こんなふしだらことは起きなかったろうに。だから僕は次もたとえ盗撮されていたとしてもローゼン閣下投票したい。

皇紀2667年10月4日記)

2007-09-14

anond:20070914025106

カレーパンマンのデザインモチーフは桝添要一だから当然と言えば当然

2007-07-17

http://anond.hatelabo.jp/20070717005031

フラッシュアウト

一般的だな。明確に思い出せる範囲でも、遅くとも2002年には既にあった。

そんな一般的だったっけ。ほとんど思い出せないんだけど。

ぐらいはやったけど、記憶にない。

2007-07-03

こなたは俺の嫁

時は平成、所は日本

かつて一世を風靡したスーパーロボットもいまとなっては嘲笑の対象でしかなかった。

スーパーロボットの「お約束」をメタ的に扱った作品が細々と生き残るのみであった。

グレンラガン平成の世に甦ったスーパーロボットアニメであった。

モチーフの古臭さをエロヒロインとアホヒロイン神作画というベールによって覆い隠そうと試みたものであった。

しかし作画崩壊(笑)によってそのベールが剥ぎ取られた後は、ただ無駄に熱いプロットと作画厨の阿鼻叫喚が残っただけであった。

グレンラガンは失敗に終わった。

若いアニメオタクは『らき☆すた』に夢中であった。

評論家のジイサマたちは、ただ古きよき時代を懐しむだけであった。

2007-07-01

http://anond.hatelabo.jp/20070701223345

誰も現実なんて見てないんだよ。

作者は「同性愛者」という空想上の存在モチーフにして作品を書く。

読者は「同性愛者」という空想上の存在想像しながら作品を読む。

現実同性愛者なんて、ただ名前が同じだけの別の存在だ。


ニュアンスを感じ取ってもらうために敢えて喩え話をすると、

増田さんは可愛いね」って話をしていたら、同姓の別の増田さんが「私まで可愛いと思われるでしょ」って怒ってる。

そんな感じ。

あ、「同じ髪型」とか「同じ服装」とかのほうがいいかな。

まぁいいや喩え話だし。

2007-05-29

http://anond.hatelabo.jp/20070529151942

前よりモチーフがなんなのか判りにくくなったね。

でも前のはちょっとやぼったかったかな?とも思わなくも無い。

ボタンの色変更はメリハリがついてよくなったかも。

青ばっかじゃ、知らない人はやっぱとっつきにくいと思う。見慣れるときれいだけども。

2007-05-01

ふと疑問に

ワーナーミュージック・ジャパン-重要なお知らせ

http://wmg.jp/artist/neworder/important_notice070501.html

ニュー・オーダー ベスト&ストーリー に関するお知らせ

弊社より2005年10月5日に発売されました標記のDVD商品(品番:WPBR-90495/90496、以下「本商品」)に関しまして、以下の通りお知らせいたします。

弊社は、本商品のパッケージデザインにつきまして、写真家宮本隆司氏より写真集「CARDBOARD HOUSES」に収録された同氏の写真作品に酷似しているというご指摘(下記比較写真参照)を受け、国内外の関係者と事実関係の調査を行っておりました。その結果次の事実を確認いたしました。

1. 当該パッケージデザインは、本商品に収録された映像作品「Ceremony/セレモニー」から抜粋された画像を基にしたものであること。

2. 当該映像作品は、外注を受けた映像監督宮本氏の作品に触発され、剽窃・盗用の意図はなかったものの、これをモチーフ制作したものであったこと。

上記の結果を受け、弊社といたしましては、宮本氏の作品と本商品のパッケージデザインの表現が酷似しており、両作品が混同されるおそれがあるとの同氏の指摘を真摯に受け止め、弊社による本商品の国内出荷および海外関連会社による出荷を停止いたしました。つきましては、このことをお知らせいたしますとともに、宮本氏並びに芸術愛好家および音楽ファンの皆様にご迷惑をおかけしましたことをここにお詫びいたします。

2007年5月

株式会社ワーナーミュージック・ジャパン

代表取締役社長 吉田

(以下比較写真略)

こういう、お詫びの文章を画像形式にしてるのをたまに見るんだけど、なんで?

見る側の事を考えたらテキスト形式の方がいいと思うんだけど。

2007-03-29

ヌードモデル

anond:20070329101256

なり手が少ないというより、募集自体が少ないので、「なろう」とあんまり思わないんじゃないかと。


大学受験レベルしか知らないけど、そもそも男性ヌードモチーフにする学科って、彫刻科くらいしかない。日本画油絵かも、人物デッサンを課すところはほとんど女性モデルを使う。それも少しふくよかな方がよいとされる。

男性だと「筋肉のつき方、はりかた」をどう描くかがポイントになって、女性だと「量感」とか「質感」とか課題にしやすいようだ。



ちなみに自分は、美術予備校で何度もモデルやったよ。ヌードはやらなかったけど。とにかく「生きてる人間というモチーフ」が欲しいだけなので、顔かたちとか身長とか、全然チェックされませんでした。



芸術家レベルだと、またちがうのかなー?

http://anond.hatelabo.jp/20070329101256

金払ってヌード写真を撮影してもらう時代ですよ?

芸術モチーフになれて謝礼が出るなら・・・とか思うんじゃないですかね

2007-02-10

エヴァンゲリオンモチーフは「母性」である

新世紀エヴァンゲリオン』の根底に流れるモチーフは「母性」であると思うことがある。

精神分析的もしくは象徴学的に見て、これは次のような証左から確認できる。

エヴァンゲリオンの全編を通して感じるある種のもの悲しさは、荒廃した日本や戦い続けることを強いられる人間たちという物語の表層的な描写もさることながら、その深層を流れる「母親不在」の不安が、私たちマザアコンプレクスな視聴者をとらえてはなさないのかもしれない。

 
1ページ中1ページ目を表示(合計:17件)