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どうやったら自分を説得できるか?


小泉さんは党内の抵抗勢力を、
長野の田中知事は県議会を、
何とか説得しようとして、
頭をひねりながら日々を送っているように
自分の目には映る。

きっとどこかの会社の社長さんも
あるいはチェーン店の店長さんも
社員らのやる気を引き出そうと、
説得を試みる日々を
送っているに違いない。

もちろんどこかの親たちも
逸脱しそうな子供たちがそうならないように、
説得するにはどうしたらよいかと、
考えているに違いない。

自分は総理でも知事でもなく、
社長でも店長でも
誰かの親でもないし、
天涯孤独の世捨て人で、
そのような煩わしさからは無縁だと
考える人がいるかも知れない。

ところがどんな人でも
自分が知っている自分以外に
9人くらいは自分の知らない自分がいて、
しかも、そいつらを説得するのが
結構大変であることに、
気がついているに違いない。

それは別名、
”煩悩”とも、”悪魔のささやき”とも
あるいは”本能”とか”無意識の意志”とも呼ばれている。

カロリーを制限したいと考えているのに、
気がつけば別の自分が勝手に自分の手を使って、
棚の上のおにぎりに手を伸ばし、
もう一個取りかごの中に入れる。
さらに、勝手に人の財布を開けて
支払いまで済ませてしまう手際の良さ。

気がつけば買いすぎている。
もったいないからからと、
食べてしまうからカロリーが制限できない。

ここで頑張って
伸びる手を引っ込めることができれば、
”自分の意志は強くなった”と、
ささやかな達成感を感じるかもしれない。
しかし、それは我を張り、我慢しているだけだから、
力で抑えれば反発を招くように、
やがて元の木阿弥(もくあみ)に戻る。

手を伸ばすもう一人の自分への説得が終わっていないし、
そいつは納得もしていないから
気を緩めればすぐに元に戻る。

手を伸ばさないことを習慣にして
第二の天性を手に入れるためには、

”そんなことをするととんでもないことになるそ”
という不快なイメージと、
”代わりにこうすると、こんな良いことがあるそ”
という快適なイメージを、

繰り返し繰り返し、辛抱強く与え続けるしかない。

ちょっと頼りないくらいに
単純な原理に基づくこの作戦。

しかし、これこそは
自分にできる自分自身(自己)への地道な説得作業で、
原理は単純でも
信念と忍耐力が試される。


-2003/9/21


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