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第824回
江戸開府400年 徳川魔法戦記
2003/05/10 (土) 21:00〜


川幡 由佳
川幡 由佳(かわはた ゆうか)
Profile
1976年1月17日生まれ。女子美術短期大学造型科出身、特技は似顔絵描き。「実家(金物屋さん)のチラシの絵も描いてます!」。女優としてドラマ、CMなどでも活躍。
ホームページ「川幡由佳の"由佳もふしぎだらけ"」(http://yuka.itspy.com/)では「せかい・ふしぎ・だらけ」やフォトギャラリーなどコンテンツ満載。
ミステリーハンターは今回で31回目(スペシャルの回は含まず)。

Interview
 

今回のふしぎの舞台は江戸。徳川家康が江戸に幕府を開いてから、今年でちょうど400年を迎えます。東京が大都会に発展するもとになった、徳川幕府の誕生。そこには家康に仕えた僧・天海による呪術的都市計画や、日本中に施された壮大なしかけがあったといいます。徳川幕府を繁栄させ、江戸・東京400年の礎をつくった巨大な謎とは、一体どんなものでしょうか?実は現在でも、東京の身近な場所で、その痕跡を見つけることが出来るといいます。
今回のミステリーハンターは川幡由佳さんです。取材を通して「東京の街を見る目が変わりました!」とのこと。 早速、取材の様子を聞いてみましょう!

昔から江戸城の守護を担ってきたお寺にいる、お猿さん親子です



Q.江戸が呪術的都市計画に基づいてつくられた、と知った時は?
  ここも江戸城を守るためのポイントとなった場所!今回の台本を読んだ時は「ヘーッ…?」って、言葉にならないオドロキがありました。呪術的なパワーが集まるように、風水や陰陽道をもとに細密に計算された上で、江戸の街がつくられていたなんて…!取材を重ねるうちに、これまで当たり前に暮らしてきた東京が、すごく神秘的に見えてきました。中でも、以前よく遊びに行っていた神田のあたりは、特に不思議な気が!!。詳しくは番組で紹介しますが、神田は、神田明神に祭られたある武将の胴体部分、つまり"からだ"が変化して出来た地名なんだそうです。都内には、そういった宗教的な理由付けから出来た名前や、場所がいくつもあるんですよ!そんないわくのある場所なので、神田明神の取材前は失礼がないように、念入りにお参りをしました。
Q.江戸幕府誕生の黒幕と言われる、天海僧正の印象は?
  こちらは実物に一番似ていると言われる天海僧正の像。体つきは立派ですが、お顔は意外にやさしそう?徳川政権をパワーアップさせるために、天海が風水や陰陽道をもとに実行した計画は、江戸に限らず日光や静岡県の久能山まで、とても広範囲にわたっているんですよ。大規模な構想を考え付いて、しかも便利なコンピューターなんかない時代に、その計画をきちんと実現しているんですよね。実際に私も方位磁石を使って、東西南北の方向を調べてみたんです。すると…その向きはピタリと一致。ちょっとゾゾッとくるような怖さと、天海のスゴサを感じました。
そういえば天海のことを調べながら思い出したのが、以前エジプトで取材した天才建築家・イムヘテプ(800回突破!!超ミステリースペシャル:バックナンバー参照)。建築家であり、宗教にも通じていた彼は、時の権力者を守るために才能を発揮した人物です。時代も場所もまるで異なるけれど、2人の間には何か通じるものがあるように思えました。権力者の影には、必ず天海のような人物が控えているものなのかも!?
  ――もしやロマンティスト? 天海の意外な一面?――
天海が植えた1300本もの桜は、今年も見事に咲きました!風水や、陰陽道による呪術的都市計画によって、徳川政権を繁栄させた人物…。天海が行った事実だけに注目すると、何だかコワイ人って印象しか受けませんよね。でも、天海が造ったお庭を眺めていた時、ふと「この人は、いい人なのかも?」と想ったんですよ。上野公園と言えば桜の名所ですが、もともとは天海が江戸城の鬼門(北東の方向)を守るためにつくった、寛永寺の境内だったそうです。彼はそこにたくさんの桜の木を植えて、お花が見頃になる数日間、お花見スポットとして一般の人々に開放していたんですよ。江戸庶民にとっては、すごく楽しみなイベントだったそうです。桜の開花を心待ちにする気持ちなら、もちろん私たちにもよくわかりますよね。今回は、番組の中でもキレイな桜が見られますので、そちらもお楽しみに。
天海が住職をしていた川越喜多院も、お庭がとても素敵でした。もみじの木が何本も植えられていて、秋にはまるで降る様な紅葉が楽しめるんですって!そんな自然の美しさを好んだ天海は、コワイだけの人物ではなく、意外とロマンティストだったのかも!? …なんて考えると、呪術的なパワーを操る恐ろしい人、というイメージも少し薄れました。
 
満開です!根元には、さくらの絨毯が敷かれたよう? 3代将軍・家光誕生の間が移築された喜多院のお庭。こんなにあざやかなお花をみることができました


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つづく

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