Q.ナポレオンのイメージは? |
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ナポレオンが馬にまたがりマントを翻している絵をフランスで見た時、彼が意外と男前だったことに改めて気付いたんです。歴史上の人物として習った知識とは別に、私にとってのナポレオンは"眼光するどい美男子"という点から、色んなイメージが膨らみ始めた気がします。特別、顔にこだわっているワケではないんですけどね(笑)。
アンヴァリッド(廃兵院)には年代別のナポレオンの胸像が並べられていましたが、顔つきの変化が普通よりもきついみたいでした。並べられた胸像の中心には、亡くなる直前のものも置かれていたのですが、それには際立った迫力というか、リアルな怖さがありましたね。その場所は暗かったし、ちょっと霊的な雰囲気も漂っているようでした…。 |
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―――人間として特に興味を持ったのは?―――
胸像の顔を見ていた時に、ナポレオンの言葉「…僕には(星みたいな)"何か"がついているから怖いものはない」というのが、頭をよぎったんです。その後、終焉の地になる流刑先の孤島・セント・ヘレナでは「…目に見えないものは、もう僕から離れてしまった」と語ったそうです。若く、戦略を駆使して征服を続ける英雄の時代ではなく、私は星に見放され始めた次期からの彼に、興味が湧きます。"星"なんて目に見えないものだから追求のしようがないけれど、ナポレオンの何が、星から見放されるきっかけだったのか? 星から見放された後、亡くなるまでのナポレオン自身を探ってみたいと思いました。
機会があれば、その敗戦によって皇帝の座を追われ、セント・ヘレナに流刑されるきっかけになった場所・ワーテルローにも行ってみたかったです。
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Q.ルーブル美術館で見た、7×10mもの戴冠式の絵画の印象は |
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この大きさを把握するならテレビ画面を通した方が解かりやすいかもしれませんが、近くで見ると、大勢いる人々の顔の細かいところまで丁寧に描かれているのがわかりました。
この絵には、実際の戴冠式が行われた時にはいなかった、ナポレオンのお母さんも描かれているそうなんです。ほかの誰でもなく自分の母親に、皇帝にまで登りつめた姿を一番見せたかった気持ちの表れなのかな?と思いました。
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