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第797回
南アフリカ 神々の花園
2002/10/12 (土)21:00〜


竹内 海南江
竹内 海南江(たけうち かなえ)

Profile
「世界ふしぎ発見!」をはじめ、数々の番組でレポーター業をこなす他、CM、文筆業でも活躍中。短編小説集『アフリカの女』(幻冬舎文庫)、中編小説『うたかたの月』(幻冬舎)等、多くの著書を持つ。
ブルース・インターアクションズ社より最新刊、散文&写真集「グリオの唄」発売中。 オフィシャルウェブサイトはhttp://www.kanana.com/。
ミステリーハンターとしての登場は今回で178回目(スペシャルの回は含まず)。


Interview
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アフリカ最南端の国、南アフリカ。乾燥地帯のナマクアランドでは春、花々が爆発的ともいえる勢いで一気に咲く場所があるといいます。それは私たちの想像をはるかに超えたスケールの花畑、謎に満ちた花の物語…。今回、竹内海南江さんは「神々の花園」と呼ばれるその地を目指します。自然が決めるタイミング次第で、全く目にすることができないこともある花園へ果たしてたどり着くことはできたのでしょうか?
Q.今回は南アフリカの春に咲く花がテーマですね
  アフリカというとゾウやキリンがいるような熱帯地域の暑いイメージがありますよね。でも南アフリカの場合は、南極に近いから四季があるんですよ。冬には雪が降るところもね。夏にも冬にもそれぞれ厳しさがある季節の中で迎える春、そこにわずか10日間ほど現れるのが「神々の花園」と呼ばれ、今回紹介するお花畑です。
 
南アフリカの国の花・プロテアの1種 鳥たちの産卵期でもある南半球の春
 

あたり一面「きーいーろーっ!」―実際にお花畑を見た印象は?

咲いたら、 辺り一面がもう花、花、花!ここまでいっせいに花が咲くなんて、そうないと思います。以前ヨーロッパの牧草地で、菜種油を採るための菜の花畑がまっ黄色になっていたのは見ましたが、人工的に作られたものではなく自然に咲いた花で谷間までオレンジピンク色に染まっているのは初めてでした!
南アフリカは世界で最も花の種類が多く、また私たちにもなじみ深い花の原種も。大別すると球根や種から咲くもの、サボテンのような多肉植物などに分かれるそうです。それぞれが特徴を持って咲いている中、今回の取材では可憐でかわいい感じの花がたくさん見られました。でも何より驚かされたのは、その咲きっぷり!車のわだちでは、踏みつけられたにもかかわらず咲いてる。斜めに傾いてしまっても咲いてる。そんな花ばかりなんです。それに花が生えているのは、どちらかというと土よりもパウダーに近い砂。夏が過ぎれば荒野になる土地です。こっちは「オーレーンージーッ!」おまけに花が地面から顔を出す前、土の中ではたくさんの種類の花々が準備を整えながら咲くチャンス待っている生存競争のキビシサも。10日間ぐらいの限られた期間しか咲けないのに、自分が咲くための条件が揃うまで、土の中で何十年も待っていられる花もあるらしいですよ。「一体どうやってるんだろう?土の中で何やってるんだろう?」って考えずにはいられないものがありました。命って本当にスゴイなって思います。自分達の遺伝子を確実に残すために、花々がいかにして開くのか?一面に咲く花々の美しさと同様に、それが今回の見所です。

Q.大変だったことは?
  無かったです!テーマの花が咲いててくれましたから(笑)。現地の方によると今年は雨が多く、温度も上がったので花の当たり年だったそうです。雨が少ない年にはどこを探しても全く花が見つからないこともあるらしいですよ。今回は花が咲く時期にうまくロケが重なったものの、基本的には「自然」が決めるスケジュールによりますから、人間には咲くタイミングも、何がどこで咲くのかも分かりません。それにせっかく咲いても砂漠の熱波が吹きすぎると、あっという間に枯れてしまうケースもあるんですって。今にして思えば取材が早すぎても遅すぎてもダメだったんですよね。今回のロケはお天気にも恵まれ、本当にラッキーでした。ですからみなさんも「花」をじっくり堪能して下さいね。
 
花畑ではみんなとびきりの笑顔 見えるかな?花は思いのほかエレガントなハーフメンの木
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つづく

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