Q.モンゴルの印象はいかがでしたか? |
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まさに、大草原!でしたね。ウランバートルは近代的な都市なんですが、街を外れるともう大草原がすぐに広がっているんです。ゲル(モンゴル遊牧民の移動式住居)がポツポツあるだけで。ロケ地には車で移動したのですが、もうずーっと同じような景色で、本当に車が動いているのか不安になってしまうほどでした。だからときどきゲルがあるだけでなんかホッとしましたね。
―ミステリーハンターは2度目ですよね。ロケは大変じゃなかったですか?
お風呂やおトイレもない、と聞いていましたけれど、そういうことはまったく気になりませんでした。現地になじんじゃうタイプなんです。私、大きい犬とか怖くて近づけないんですけど、モンゴルでは平気だったんですよ。馬にも乗ったし、羊がいっぱいいるところでお乳を搾ったりもしたのですが怖いとは感じませんでしたね。モンゴルマジックにかかってしまったんです!
それから私、空や星を見るのが大好きで。夜は空いっぱいに星が輝いていて本当にきれいでした。
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Q.今回のテーマでもあるチンギス・ハーンは、モンゴルの人々にとってどんな存在なんでしょう? |
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本当に大きな存在なんだと感じました。街の人たちにインタビューしたのですが、もう全員が「私たちの英雄、誇りだ」と答えるんですね。だれか一人くらい「よく知らない」って答えないかなぁ、なんて思ってしまったのですが、そういう人には会いませんでした。遊牧生活の知恵や道具なんかも、チンギス・ハーンが考え出したと伝えられていて、そのことに誇りをもっているようです。
―確かにチンギス・ハーンは偉大なる英雄ですが800年も前の人物。現在の人々が、どうして彼を英雄と思えるのでしょう?
うまく言えませんが、モンゴルの人々にとってチンギス・ハーンは大草原そのものなんじゃないかと思います。モンゴルの人誰もが愛している広大な大草原の象徴というか…。こういう考え方が素晴らしいとか、どんなことをしたからというディテールじゃなくて、800年もの間ずっと英雄として語り継がれてきたこと自体が偉大なんだ、という。例えばキリストが手を触れただけで病気を治したということも、それが真実かどうかは、実際にはわかりませんよね。でも、そうやってずっと伝えられてきたことが大切なわけで。チンギス・ハーンもモンゴルの人たちにとって、そういう存在なんだと思います。
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