痴漢疑われても線路に逃げるハイリスク 多額賠償、鉄道営業法違反、民事責任…

痴漢を疑われた男が逃走したJR埼京線板橋駅の線路=東京都板橋区(緒方優子撮影)

痴漢を疑われた男が逃走したJR埼京線板橋駅の線路=東京都板橋区(緒方優子撮影)

【衝撃事件の核心】

 東京都内で電車内での痴漢を疑われた男が線路を逃走するケースが今年3月以降、少なくとも7件相次いでいる。4月26日には現場に残された遺留品が決め手となり、逃走していた男が警視庁に逮捕された。線路への逃走は危険なだけではなく、鉄道会社から多額の賠償を請求される可能性もあり、専門家は「冤罪(えんざい)だとしても逃走するリスクは決して小さくない」と指摘している。

 コートの中に…

 「痴漢したでしょう」

 今月25日、通勤時間帯で混雑していたJR埼京線の電車内に、女性の声が響いた。20代の女性会社員は、男の手をつかんで板橋駅で下車、ホーム上で男と口論になった。様子を見ていた別の男性が仲裁に入り、男を取り押さえようとしたが、男はそれを振り切って逃走。線路に飛び降り、線路脇のフェンスを乗り越えて姿をくらました。

 現場には、もみ合った際に脱げたとみられる男の黒いコートが残されていた。

 「俺はやってない」

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