ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





金森邸。大田区山王3-34
2009(平成21)年4月12日

当ブログ前回の鹿島邸の裏にある斬新な外観の住宅。南から谷が入り込んでいて、その斜面に立地している。
『日本近代建築総覧』に「金森誠也邸、建築年=昭和9(1934)年、鉄筋煉瓦造3階建、設計=金森誠之(自家)、備考=鉄筋煉瓦は工学博士である設計者の特許 ○」で載っている。
金森誠之(かなもりしげゆき、1892-1959)はウィキペディアによると、河川技術者、内務官僚。1915(大正4)年、帝大土木工学科を卒業、内務省に入省。東京土木出張所に勤務した。川崎河港工事に携わり、その時の「川崎河港水門」(1928年)が現存する。
金森邸は唯一の建築設計。「法面地に建てられているので三階建てのようにみえるが、実際は地下一階、地上二階で得意の鉄筋煉瓦構造」(ウィキペディア)。

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鹿島邸。大田区山王3-34
2009(平成21)年4月12日

京浜東北線の大森駅の西を、平行して池上通り(都道421号)が走っていて、駅の周辺は商店街になっている。通りの西はすぐ台地が迫り写真の屋敷もその台地に乗っている。標高は20mに近いと思われる。
写真の洋館は『日本近代建築総覧』に、「鹿島泰子邸、建築年=昭和8年、木造2階建、設計者=村田、備考=設計者は三菱地所重役」で載っている。戦前からの高級住宅地だった山王を忍ばせる1件だ。補修がしっかりとされているのか、戦前築の家とはみえない程きれいな状態だ。

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スナック玲子。豊島区巣鴨1-10。2007(平成19)年2月9日

JR巣鴨駅南口の一番街商店街(今は「巣一商店会」)の南端の三叉路で、写真左へ行くと巣鴨駅南口のロータリー。角に「スナック玲子」、「小野島歯科医院」の建物は引っ込んでいて写っていない。玲子の建物は2020年頃に取り壊されて、自転車置き場になっている。
写真左の長屋は9軒長屋というか、8軒のスナックや飲み屋が入っている。戦前も似たような長屋が建っていたのだろうか、とつい想像してしまう。2019年頃に取り壊されて、「アークマーク巣鴨Sta.」(2020年12月築、12階建35戸)というマンションが建った。小野島歯科のところも「アークマーク巣鴨Sta.Ⅱ」(2022年3月築、13階建34戸)に建て替わった。


9軒長屋。巣鴨1-10。2007(平成19)年2月9日

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セミー美容室、バーバー スガモ。豊島区巣鴨1-12。2007(平成19)年2月9日

JR巣鴨駅南口、白山通り(国道17号)の裏通りになる。写真左奥の冠城園ビルが白山通りに面している。右へ行くと巣鴨駅南口のロータリー。街灯に「巣鴨駅南口一番街」の看板が掛かっている。今は写真の裏通りへの入り口(たぶん3箇所)の街灯だけに「巣一商店会」の看板があって、他の街灯は柱に「巣鴨駅南口一番街」のプレートが貼られている。
美容院と理髪店が入る建物は「メゾンブランジュ」(2013年1月築、14階建48戸)というマンションに建て替わっている。

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古川酒造店。茨城県東茨城郡大洗町磯浜町363。2005(平成17)年12月13日

東町商店街の古関屋前バス停から東へ50mほどのところ。ここから海側へ出れば「めんたいパーク大洗」がある。めんたいパークの開業は2009年なので、撮影時にはまだない。
古川酒造店』には、「慶応年間(1865~1868年)に天狗党の乱からも残った古い「蔵」を利用して酒造りを始めました」とある。天狗党の乱とは、幕末に起こった水戸藩の内乱で、ぼくは、吉村昭著『天狗争乱』(新潮文庫、平成9年、667円+税)を読んだが、ネットでは『天狗党の乱』が分かりやすくまとめている。とにかく1864(元治元年)に那珂湊や磯浜村(現大洗町)が戦場になって民家も焼かれた。「天狗党の乱からも残った古い蔵」とは、その当時から建っていた、という意味だろう。

写真は通りに面した店舗だが、この横と裏に主屋、離れ、窯場、作業員宿舎に蔵が6棟、ぎっしりと建ち並んでいる。「松籟(しょうらい)」という銘柄で永い間やってきたようだ。茨城、関東の品評会で何度も優等賞を獲得している。1999(平成11)年、廃業。細々と酒を造っていくだけでは、続けるのは困難なのだろうか。
2019(平成31)年、「株式会社古川酒造店」として新たに起業した。古い酒造場を生かしたロケーション撮影やイベント開催、カフェなどを計画しているようだ。めんたいパークなどに行くよりよほど面白そうである。

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銭湯。茨城県東茨城郡大洗町磯浜町238。2005(平成17)年12月13日

写真の銭湯も東町商店街の沼屋バス停のところで、「カドヌマ薬局」の向かい側。2010年以前に普通の民家に建て替わっている。銭湯の名称が不明なのが残念だ。営業中とかの表示がなく、引き戸の中も暗いので、すでに廃業しているようにも見える。15時半という時間なので営業前だったかもしれない。建物全体は和風だが、正面の腰壁に洋風の装飾が施されていて目を引く。
漁師が漁から戻ってくると、ここに駆け込むのかとも想像できる。まだ港ができていなかった時代なら前の海で海水浴をする客が利用したのかもしれない。



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