東日本大震災

自宅全壊で自立度悪化 仮設での支援、機能低下招く? 震災後の高齢者生活調査

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 東日本大震災後の高齢者の生活自立度の悪化に最も影響を及ぼした震災の被害は、「自宅全壊」であることが、千葉大などの研究チームの調査で分かった。自宅全壊による影響は、高齢者の加齢に伴う衰えの5~6歳分に相当していた。チームは「仮設住宅に入って支援を受けることで、買い物など今までできていたことを自分でしなくなったことが機能低下につながったのではないか」と話している。

 調査したのは千葉大予防医学センターなどが中心の高齢者に関する研究「JAGES(日本老年学的評価研究)」のチーム。大震災で大きな被害を受けた宮城県岩沼市に住む65歳以上の男女3547人を対象に、震災前の2010年8月と震災後の13年10月を比べた。「一人で外出できるか」「自分で食事の用意ができるか」「書類が書けるか」など日常の生活力とともに、震災後は被害状況を聞き、被害と自立度の変化の関連を分析し…

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