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【究極の原発話】反原発ドキュメンタリーの虚構を暴く 名誉毀損に近いウソも 音楽はあの新垣隆氏

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【究極の原発話】
反原発ドキュメンタリーの虚構を暴く 名誉毀損に近いウソも 音楽はあの新垣隆氏

福島第1原発事故後の日本を追跡した映画のポスター

 だが、自己の主張を執拗(しつよう)に訴えるプロパガンダ映画であることは否めない。

 自身らが提訴した関西電力大飯原発や高浜原発(どちらも福井県)の運転差し止め裁判で「勝訴」したことを大々的に取り上げ、映画の中では、弁護士が「とにかく勝ち続けることが重要だ」と決意表明する場面もあった。

 すでにこれまで取材尽くされ、既報済みのことばかりで、新しいニュースや発見を求めた取材班としては、期待外れな映画であったことも記しておく。 

核燃サイクルの誤った認識

 映画の中では、河合弁護士が「原発推進勢力がいう原発の正当化理由を説明する」として、使用済み燃料を再処理して繰り返し使う「核燃料サイクル」を説明する場面があり、「これは絵に描いた餅で、失敗している」と断言する場面があった。

 確かにサイクルは想定通りに動いておらず、無駄なカネがつぎ込まれていることは批判すべきだろう。

 しかし、青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場について、河合弁護士が「不可能だ」「絶望的な状況だ」というのは間違っている。

 再処理の過程で出る高レベル放射性廃棄物を、安定性の高い「ガラス固化体」にする工程は難航していたが、平成24~25年の性能確認や安定運転の中で、ほぼ技術は確立したといってよい。このため、原燃は26年1月に、原子力規制委員会に審査を申請しており、実際に稼働に向けて着々と前進している。

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