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【窮極の原発話】日本原子力学会に“潜入” 果たして「原子力ムラ」は変わったのか?

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【窮極の原発話】
日本原子力学会に“潜入” 果たして「原子力ムラ」は変わったのか?

原子力学会で開かれた自由意見交換の場。若手の参加者が少なかった=9月中旬、静岡市の静岡大学

 東京電力福島第1原発事故から4年半。原発推進の利益集団として「原子力ムラ」と揶揄され、事故を防げなかった責任を問われた「日本原子力学会」は今、何を考え、何に取り組んでいるのか。会員約7400人、企業など賛助会員約230社を抱える専門家集団の動きは、今後の原子力の行く末を占う。9月中旬に静岡市で開かれた学会の定期大会に潜り込み、何が議論されているかを探ってみた。(原子力取材班)

「なぜ必要か説明を」

 3日間にわたって開かれた定期大会のプログラムの中に、「あなたにとって原子力学会とは何か?」という興味深いテーマの会合があった。学会のあり方について会員相互の自由な意見を交換するという趣旨の会合だ。集まったのは50人程度。

 趣旨説明があった後、年配の男性が口火を切った。

 「学会というのは、この技術がいいと思って社会に貢献しようと思っている人の集まりだ。技術を推進するという意味で、理学部や文学部などと同じく『中立です』と簡単にいえるものではない。何をどうしようかというのは、人によって感覚が違う」

 男性は学会の存在意義を問うたもので、学会が「中立ではない」とする意見は衝撃を受けた。

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