まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

リンダ(三星、普通機)

2014-02-27 | アレパチ、電役、普通機

1993年(平成5年)に三星(現・Sansei R&D)から登場した普通機「リンダ」

★賞球オール15

★メイン役物は三つ穴クルーン

★権利獲得後、3つのチューリップの連動で出玉を稼ぐ

★出玉…約4000〜6000個と幅があるが、チューリップの連動でさらに変化(2000〜8000個)

★当時の都内設置店…巣鴨会館(JR巣鴨駅北口)、ヒット(JR小岩駅北口)など


 

「三星」といえば、かの一発台の名機「セイヤ」1989年)を思い出す人も多いだろう。

天下クルーンと、その下の「風車付き・三つ穴振り分け役物」で人気となったが、いくらクルーンに飛び込んでも振り分けで左右のハズレ穴に取られまくる、「イライラ感の募る台」としても知られた。

なお、機種名の「セイヤ」だが、当時流行りの少年漫画「星〇士星矢」(セイン〇セイヤ)からとった感じが、しないでもない(笑)。

 

で、旧要件で大ヒットしたセイヤのヤクモノを新要件で復活させたのが、1992年の「ピッコロSI」という一般電役である。セイヤと同タイプの振り分け役物を用いており、中央穴入賞後にチューリップと電チューの連動で4000個以上の出玉が望める、「ポスト一発台」として重宝された。

同時期には、「ベジータ」(1992年)という、やはり一発タイプの一般電役が出た。大当り時の連動はピッコロSIと同じだが、ベジータは役物にコンビタイプの「三つ穴クルーン」を採用している。

新要件初期に出た「ピッコロ」「ベジータ」も、やはり某・少年漫画(DB)のキャラを彷彿とさせる機種名である。連載誌が「週刊少年J」と言う点も、セイヤと共通している(笑)。当時の三星の開発者が、「J」の愛読者だった可能性もある(←未確認)。

 

そして、1992年末には「ジャネット」という普通機が三星から登場した。やはり、チューリップの連動で4000発を狙える一発タイプだが、コチラは一般電役ではなく、いわゆる「普通機」に属する。独特のタテ型6つ穴回転体と、大当り中の3つのチューリップの連動が特徴だ。

 

で、今回紹介する「リンダ」は、そのジャネットの姉妹機として93年初頭に登場した普通機である。

同時期には、「キャサリン」(1993年)という普通機も出た。その後も「アイリーン」※(1993年)、「ダイアナA」(1993年末)と続き、この年の三星は、「外国人女性」の名を冠した一発台型の普通機を相次いで出した。ジャネットからダイアナAまでを、「ジャネット5姉妹」と呼ぶのも面白いだろう。

※既存のネット情報に、アイリーンの賞球を「オール15」とするものがあるが、正しくは「7&15」。

(参考)三星「ジャネット5姉妹」のメイン役物
・ジャネット…6つ穴回転体
・リンダ…3つ穴クルーン
・キャサリン…3つ穴クルーン
・アイリーン…セイヤ役物
・ダイアナ…3つ穴クルーン

 

余談だが、その後に登場した三星の一般電役にも、ネーミングに一種の「こだわり」が感じられた。「杏仁豆腐」「小籠包」「無錫旅情」「ヒーロー三国志」と、「中華モノ」に拘った機種が多数ある。


 

「リンダ」のメイン役物は、いわゆるコンビタイプの「三つ穴クルーン」。

左サイドの命釘を抜けた玉は、クルーン内を回転した後、何れかの穴に落ちる。手前穴が当たりで、奥二つの穴はハズレ。

ただ、クルーンの振り分けは単純に「1/3」ではなかった。手前穴が、奥二つの穴よりも一回り以上小さくなっていて、入賞しづらかったのだ。

しかも、クルーン内の玉は時計方向に回り易い為、左奥のハズレ穴に取られるケースが多い。

もちろん、役物の「クセ」や台の「ネカセ」も、振り分け率を大きく左右した。

さらに、クルーンに飛び込む際の玉の「勢い」によって、手前穴の入賞率も変わった。即ち、命釘付近の釘調整は、クルーン入賞率のみならず、穴の振り分け率にも大きく影響した。

手前穴に入るパターンだが、クルーンを回った玉が奥二つの穴の間を通って手前に戻って来たり、奥の穴に一旦蹴られてから手前に入ったりした。ただしVへの道は遠く、スムーズに手前に収まるというよりは、クルーン内で玉の挙動に「異変」が起きると手前に来る、という感じであった。

クセのよほど良い台なら1/3近い程度でV穴入賞が見込める反面、1/10程度の振り分けとなる台も非常に多く、クセ悪台では1/20の場合もあって、総じて厳しい振り分け率だった。クルーンによく飛び込むことも大切だが、クルーンの「クセ」も大事な要素だったといえる。

 

 

クルーン手前穴入賞で、権利獲得となる。大当たり中は右打ちに切り替えて、ABC3つのチューリップの連動で出玉を稼ぐ。連動の仕組みは、姉の「ジャネット」と全く同じ。妹の「アイリーン」ともほとんど同じだ(各チューリップの入賞上限数が違う)。「ダイアナ」は、3つのチューリップに加えて、盤面左に回転体及び権利チューリップが存在した。

手前穴入賞で、まず中央下段の「A」が開く。Aに玉が1個入ると、その上の「B」が開く。Bに入ると、今度は右の「C」が開く。ABCをうまく連動させて、4000発以上の出玉を目指す訳だ。

但し、「A」「B」は6個入賞した時点で閉鎖、「C」は7個入賞で閉鎖となる。A〜C全てのチューリップが閉じた時点で、連動は終了する。

この時、AやBに6個目が入った直後に7個目が飛び込んだり、Cに7個目が入った直後に8個目も続けて入賞したりすると、再びチューリップが開放する。いわゆる「ダブル」で、出玉増に大きく貢献した。釘調整次第で、ダブルが頻繁に起こる台、起こりにくい台と分かれた。Cのダブルは比較的発生し易く、運良くAでダブれば、大当り2回分の出玉が得られる。

一方、上記ダブル以外のタイミングでAやBに玉が連続入賞すると、その分の連動はフイになる。特に、右の「C」上部で玉が中央にこぼれやすい台は、ダブルもとりにくくABに連続入賞しやすい。

但し、このテの勿体ない出玉減を防ぐため、右打ち時、一番右の「C」が閉じている時は「単発打ち」を行い、確実にAとBに1個づつ入賞させる「技」があった。もちろん、5個入賞後はダブルを狙える状態なので、そこだけは連続打ちに切り替えるのだ。

手間はかかるが、各チューリップの入賞個数を常に把握し、単発打ちと連続打ちを使い分けることが、出玉を増やす上で重要となった。

 

余談だが、当時の一部攻略誌には、本機を「一般電役」と紹介するものもあった。これは、明らかな「ミス」である。おそらくは、大当り中のチューリップ連動を見て、かつての「ピッコロSI」や「ベジータ」と同タイプと錯覚したのだろう。

しかし、本機のチューリップは「電動役物」(電チュー)ではなく、所定の個数が入賞するまで、制限時間なく開放を続けるタイプである。これは他の「姉妹」でも同様だ(機種によっては、各チューリップの入賞上限数が本機と異なる)。

 

単純計算では、3つのチューリップの連動で、「6×6×7×15(=3780個)-打ち出し個数(約300個)」で、3500個程度の出玉となる。しかし、上記ダブルの発生で1000発以上の「上乗せ」も見込めた為、出玉が4000発を超えるケースも多かった(6000発に届くケースも)。もちろん、「A」チューリップのダブルが来れば、一撃8000発とデカい(但し、ダブルを認めないホールもあった)。

コメント (3)
この記事をはてなブックマークに追加