まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ニュービッグセブンPART4(大一、デジパチ)

2016-01-22 | 現金機デジパチ



1988年(昭和63年)に大一から登場した旧要件デジパチ「ニュービッグセブンPART4」


大当り時の「ピリリリ…」という効果音やウィング式アタッカーに特徴あるドットデジパチ。デジタルの回転音や始動チャッカー入賞音も、非常に耳に残り易く、視覚・聴覚の双方に訴えた機種。


(スペック)

・おまけチャッカー機(アタッカー両脇の「GO」がオマケ)

・業界初となる、ドット表示式デジパチ

・ストップボタン非搭載(攻略対策。本機登場を契機に、ボタン非搭載機が増加)

・賞球…8&13(ヘソのみ8個、他は13個)

・大当り確率…1/236.6(10/13×13×14) ※内部確率と表示上の確率は同じ

・最高10ラウンド継続

・アタッカー開放時間…22.5秒

・デジタル図柄(配列順に記載)
左…1、3、大一、8、5、7、6、4、9、0、2、A、B (13種類)
中…3、1、8、大一、7、5、4、6、0、9、A、2、B (13種類)
右…8、大一、3、1、4、6、7、5、A、2、0、9、B、C (14種類)

(註)A⇒0の中にドット1つ B⇒0の中にドット2つ C⇒0の中にドット3つ
(何れもハズレ図柄)

・大当り図柄…数字の1〜9と「大一」の各三つ揃い(計10通り)
 (数字の「0」もハズレ扱い…「000」が揃ってもハズレ)


・兄弟機に「ニュービッグセブンPART5」などもアリ

・新要件版の後継機「スーパービッグセブン」(1996年)




私自身、本機との対戦はそれ程多くなかったが、割とインパクトの強い実戦機会もあった。


大学1年だった平成2年夏、静岡の「伊東」に家族で温泉旅行へ出向いた。その夜、皆で駅前まで繰り出して、「コスモアシベ」(現存)という古臭いホールに入店。そこで偶然打ったのが本機だった。その時は、自分と父親の二人が大当りを引いたのを思い出す。

平成2年といえば、自分にとって記念すべき「パチデビュー」の年。つまり、「初のパチ地方遠征(旅打ち)」であり、遠征最初の大当りが、本機ということになる。

因みに、泊まったのは「ホテル暖香園」。ホテル系列のボウリング場で遊んだ記憶も残る。


その後、新宿・歌舞伎町の「ニューセブン」(ニューペガを置く「モナミ」の隣)など、幾つかのパチ屋で実戦する機会があったが、大当りした記憶はない。よって、現役時の大当り体験は、伊東初打ちの「一回」のみ。正直いって、あまり「打ち込んだ機種」ではない。


ただ、その翌年(1991年)、「素敵にドキュメント」(MCは故・逸見政孝氏)というTV番組で「パチンコ特集」が組まれた際、意外な形で、本機との「再会」を果たす。

番組中、ホールでイカサマ(ゴト)を行う「ゴト師」を扱うコーナがあり、当時有名だった攻略会社「キャッツタイムス社」のスタッフが、トランシーバーでデジタルを始動させるゴトを実演。その時に使用された台こそ、まさに本機であった。

(別に、キャッツ社がゴト集団だった訳ではなく、商売柄、真っ当な攻略と「ウラ技」のどちらも詳しかったという事)

スタッフは、カメラの前でトランシーバー(無線機)のスイッチを入れて、特定の周波数に設定(数字にはモザイク処理)。それを台に向けて電波の発信ボタンを押すと、始動チャッカーの内部センサーが誤作動を起こして、「キュロッ」という甲高い音と共に、デジタルが始動したのだ。この方法なら、一円も使わず大当りさせる事ができる…という訳だ。

「あの台に、こんなイカサマ技も通じたのか…」と、あらためて驚かされた。実に衝撃的なシーンで、放映から20数年後の今も、鮮明に覚えている。

あれ以来、「ニュービッグセブンP4」と聞けば、一も二も無く、「無線機ゴト」がピンと来るようになり、記憶にもズップリと刺さったのだった。




また、当時の資料等によれば、本機は無線ゴト以外に、体感器攻略も可能だった…という。


方法は、デジタルの出目を決める3つの乱数カウンターの内、もっとも周期が遅い右出目カウンターを狙うというものだ。

本機には、出目決定用の乱数カウンターが3つある(左デジ用⇒A、中デジ用⇒B、右デジ用⇒C)。

AとBは「0〜12」の13コマ。Cのみ「0〜13」の14コマ。各カウンターのコマ数は、各デジタルの図柄の数と同じ。

大当り判定は、前回停止した各図柄に、チャッカー入賞時に拾ったカウンターA〜Cの値をそれぞれ加算して、次回出目を作成。

この時、「1〜9」か「大一」の3つ揃いになっていれば、自動的に「大当り」と判定。つまり、前回出目に「係数(乱数)」を加算して、表示された出目そのものが、当否を決める方法。


そして、各出目カウンターのうち、右デジ用カウンターCの移行速度は、「一周=約3.79秒」と比較的遅く、体感器等で狙う事ができた。


さらに本機は、「約3.79秒」周期でチャッカーに玉をキッチリ入れ続けた場合、中デジと右デジの「差」が変化せず、ほぼ一定の差をキープする特徴があった。なお、周期より遅く入れると差は広がり、早ければ差は縮む。

つまり、約3.79秒の周期をいったん掴めば、その後は、チャッカー入賞のタイミングを前後にズラして、中・右デジタルの差を「調節」する事ができた。



さて、各デジタルの「配列」に着目すると、上述の通り、各デジタルの配列は「不規則」であった。

だが、全くバラバラという訳ではなく、各デジタル同士に、一定の「相関関係」もあった。

ここで、デジタルの配列を、もう一度確認してみよう。





例えば、左と中のデジタルを比べた場合、「1、3」⇒「3、1」や「D、8」⇒「8、D」のように、2連続する配列番号を「1セット」で見れば、互いに図柄が「入れ替わり」の関係にある(配列番号12番のみ「B」(ハズレ図柄)で同じ)。但し、この特徴は、攻略にあまり関係がない。


次に、中と右のデジタルを比べると(ここが重要)、中デジを基準とした場合、偶数図柄は、中デジの配列番号を「−2」すれば、右デジの図柄になる。逆に、奇数図柄は、中デジの配列番号に「+2」すると、右デジの図柄になる。これらの特徴を、以下の表で確認されたい。

(偶数)

ex)中デジの配列番号「2番」の図柄は「8」。一方、右デジは、この配列番号を「−2」した配列番号「0番」の図柄が「8」。他の偶数(「D=大一」含む)も、全て同じ関係。


(奇数)

ex)中デジの配列番号「4番」の図柄は「7」。一方、右デジは、この配列番号に「+2」した配列番号6番の図柄が「7」。他の奇数も、全て同じ関係。


上記の特性から、中・右のデジタルが「ゾロ目」となるには、中デジを基準とした場合、右デジとの差が「−2」(偶数)或いは「+2」(奇数)となる必要がある。

両者の差がそれ以外では、中・右ゾロ目にはならない。中・右ゾロ目でなければ、「大当り」が来る事もないのだ。


ならば、中・右デジタルの差を、何とか「+2」「−2」に持っていく(ゾロ目にする)事はできないか…。

本機の体感器攻略も、まさに、このポイントに着目した方法だった。



具体的には、右デジの周期=約3.79秒を1サイクルとして、このサイクルを「7拍刻み」で計測する体感器を用意(周期は「111のビート7」にセット)。

まず、適当に打ってデジタルを回したら、停止出目から、中・右デジタルの差を調べる。

ここで、「差」とは、図柄(数字)の差ではなく、あくまで「配列番号」の差を意味する。例えば、中デジが「4」、右デジが「6」なら、「4と6で、差は+2」ではなく、配列番号が「6」と「5」だから、両者の差は「−1」(中デジ基準)となる。

次に、単発打ちでデジタルを回して、始動チャッカー入賞の瞬間、何拍目に入ったか覚えておく。例えば、「6拍目」に入ったとしよう。

デジタル停止後、再び中・右デジの「差」をチェック。中デジ図柄「8」(配列番号2)、右デジ図柄「7」(配列番号6)ならば、その差は、配列番号に照らして「6-2=+4」となる。

次に、前回出目と、今回出目の「差」(変化)を見る。上記例では、最初が「-1」、次が「+4」だから、変化は「+5」

つまり、6拍目のタイミングで入れると、中・右デジの差は、概ね「+5」をキープする訳だ。

だが、これでは、中・右ゾロ目も大当りも、到底望めない。


中・右をゾロ目にするには、両デジタルの差を「―2」(偶数)か「+2」(奇数)にする必要がある。

だが、入賞時の「誤差」を考えて、どちらにも対応可能な、「±0」の位置を狙う方が実戦的。

ここで、体感器のビート1拍分と、中・右デジの「差」の関係を見ると、1拍につき変化は「±2」。1拍遅く拾えば「+2」、逆に1拍早いと「-2」。より細かく見れば、0.5拍で「1」動く計算だ。

上記の例では、6拍目に入って「+5」の差が出た。これを基準に、1〜7拍全てにおける「差」を計算すると、次のようになる(これを「基準タイミング」とする)。

(基準タイミング)
1拍目(−5) 2拍目(−3) 3拍目(−1) 4拍目(+1) 5拍目(+3) 6拍目(+5) 7拍目(±7)


「+5」から「±0」に持っていくには、1拍目(−5)のタイミングで、チャッカーに入れれば良い。

次の出目でも、中・右デジの差をチェック。やはり基準タイミングから、差が「±0」になるタイミングで打つ。差が「−3」だったら、5拍目(+3)を狙う。なお、2拍、4拍など偶数の場合、各拍数の間が、狙うべきポイントになる。


後は、ひたすらこの繰り返し。但し、中・右でゾロ目が極端に出ない時は、「基準タイミング」自体が間違っている可能性があるから、再びやり直すべきだろう。

なお、打ち出しのタイミングは、狙うべきポイントの「3拍後」に、「2発」打ち出す。2拍目を狙うなら、5拍目に2個打ち出す訳だ。



上記の手順を続ける事で、投資を大幅に抑えた上で、中・右ゾロ目のケースが飛躍的に増える。

後は、左デジタル(狙えない)も同じ値をとれば、自然と大当りがやってくる…という訳だ。



この体感器ネタは、あくまで「中・右ゾロ目狙い」。また、上記方法では、ゾロ目を狙う際の「誤差」も少なくない。それでも、チャンスゼロの無駄玉を極力抑える意味では、ランダムに打つよりも大きな効果を上げた、とされる。


なお、右デジの周期はピッタリ「3.79秒」ではない(正確には3.7856秒)。体感器のリズムと実際の右カウンターの周期には、時間の経過に伴い「ズレ」が生じる。ある程度時間が経ったら、タイミングをいったん取り直す事も必要だろう。



この記事をはてなブックマークに追加