まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ジロキチ(次郎吉)(アルゼ、4号機)

2015-08-28 | パチスロ4号機




今回は、1999年(平成11年)にアルゼ(現・ユニバーサル)から登場した4号機の「ジロキチ」(次郎吉)を振り返る。



当時、私が打ったのは当然ノーマルと思料するが、やたらと波の荒かった印象も強い。
ボーナス連打でドル箱ガチガチにしたと思った途端、スコーンと1000ゲームハマって「お返し」する展開も、たびたび喰らった。判別で高設定が落ちた台でもそんな事が起きたのだから、なかなかの「ジャジャ馬」だったと思う。

それ以上にゲーム性も大好きだった。導入率もそこそこあったのだが、先輩格のハナビやサンダーを残す一方、後から設置した本機を早々に撤去する所も少なくなかった…。

ボーナスを揃えた時に、払い出しが無いのも特徴。ビッグを揃えたまま、コイン切れで買い足しとか(笑)。



Big Bonus
設定1 1/309.1
設定2 1/292.6
設定3 1/277.7
設定4 1/262.6
設定5 1/252.1
設定6 1/240.9

Reg Bonus
設定1 1/496.5
設定2 1/442.8
設定3 1/399.6
設定4 1/364.1
設定5 1/364.1
設定6 1/364.1


払い出し表



貴方は「赤7ビッグ」派?それとも「ジロキチ(青)ビッグ」派?
私の場合、どちらのビッグ音楽も好きだったから、赤・青を交互に揃えたり、その時の気分で選んだりした。青のサウンドもシブかった(この時期のアルゼのツインBGMは良かった…)。


効果音は和風。先行機「ハナビ」と共通する部分も多い。一方、図柄配列はというと、本機の翌年に出た「デュエルドラゴン(R/2)」と共通(ジロキチを白7、スイカをダイヤ、小判をドラゴンに置き換えると、ピッタリ配列が重なる)。ビッグの基本消化手順も、デュエルへ受け継がれた(デュエルは、ビッグ中の小役目押しがより楽に)。



通常時の小役確率

(低確率時)
1枚(設定差アリ)…1/277.70〜1/221.41
10枚…1/11.2
2枚チェリー…1/431.2
4枚チェリー…1/442.8
スイカ…1/819.2
リプレイ…7.3

(高確率時)
1枚(設定差アリ)…1/13.7〜1/8.2
10枚…1/11.2
2枚チェリー…1/6.1
4枚チェリー…1/32.8
スイカ…1/165.5
リプレイ…1/7.3




 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・


バーサス、レインボークエスト、サンダーV、ハナビ、ビーマックスといったアルゼの技術介入機がヒットを連発していた当時、突如「ネズミ」をモチーフにした新機種が、同社から続けざまにリリースされた(アルゼ系=ECJ「ゲッターマウス」の和風Verを意識した?)。

それが、「エドノネズミ(江戸之鼠)」「ジロキチ(次郎吉)」「ネズミコゾウ(鼠小僧)」の純Aタイプ「3兄弟」である。その中でも、設置率が最も高く、かつ知名度も高かったのが本機であろう(ネズミコゾウはマイナー)。

なお、CT機能の付いた「ネズミケンザン(鼠見参)」も、同じ「鼠」シリーズとして出たが、テスト的に導入されるにとどまり、本格的な設置には至っていない。





この時期、私はご多分に漏れず、当時の主流だったアルゼ系各機種をメインに打っていた為、本機についても記憶にズップシ刺さっている。

シンプルで味のあるリーチ目、遊び心を感じさせる「銭ピカ告知」、通常時の小役狙い(DDT、KKK)、ビッグ中のリプレイハズシに小役狙い、さらにビッグ中・ビッグ後の設定判別。
ライバル機種がズラリと肩を並べる中、幾度となくシマに通わせる独特の「引力」を感じた。

一方、ビッグ獲得枚数が「ヒキ」次第で大きくバラつく、不安定な特性もあった。獲得枚数が極端に低いと、せっかく判別で5が落ちても、終日でマイナス収支の「ガミ」を喰らうパターンも…。
なお、この「バラつき」に関しては、記事後半で詳しく説明する。




当時、本機の設置はそこそこあって、都内・神奈川の様々なホールで対面。中でも、比較的よく通ったのが、東京・有楽町「DUO」(現存)と、新百合ヶ丘「ジアス」(現存)の二店だ。

有楽町DUOは、当時2Fがスロットシマ。中央の小さなカウンターを挟み、左側の大きく薄暗いスペース(エスカレーター付近)をアルゼ系が独占して、右半分の奥まった明るいフロアがバラエティ的なラインナップだった。

この店の設置台(’99年頃)を振り返ると、本機の他、サンダーV、ハナビ、ゲッターマウス、バーサス、ビーマックス、アステカ、ワードオブライツ、クランキーコンテスト、シーマスターX、ダイナマイト、大漁2、レーザー2、フライングモモンガ、レッドメテオ、セブンダラーズといった辺りが思い出される。

当時、職場が二重橋前にあった為、仕事終りに近くの有楽町駅まで直行、時間の許す限り、ここで打つ事も多かった(向いの系列店「UNO」(現存)2Fには、キャロルクラブ、メロディナーレ、ビンビンカミサマ、エルビス、レジェンダといった、香ばしい機種が並んでいた)。

一方の新百合ヶ丘ジアスも、当時は2Fのスロットシマでアルゼ系が幅を利かせており、本機の真後ろには、兄弟機の「エドノネズミ」が入っていた。その他の設置はというと(99年当時)、サンダーV、ハナビ、ビーマックス、アレックス、アステカ、ワードオブライツ、ディージェー、ナイン、レインボークエスト、バーサス、クランキーコンドルと、アルゼ系がメイン。その他には、シーマスターX、イプシロンR、ニューパルサー、ドクターA7、ビッグウェーブ、ジャグラー、ダイナマイト、ローズフラッシュ、スーパージャックポット、ダブルアップ、トラッド、ファニーサンタ、ピンクパンサー3などが入っていた。休日には、朝から晩までここのスロットシマに入り浸っていた。また、スロの調子が悪い時は、階下で現金機(ナナシー、小龍包、ミルキーバー、エキサイトコンバット、カーニバル、ファインプレーなど)に興じる事もあった。



★ボーナス成立を知らせる「銭ピカ告知」機能

レバーオン時、通常とは異なる派手な「予告音」が鳴り、最終リール停止後に全リールが消灯して、枠内で素早くフラッシュが発生。この時、各リールに「小判」の図柄があるとチャンスだ。
配列上、各リールの小判の数は「1つorゼロ」だが、各リールに小判があると、「キーン」という甲高い「銭音」と共に、小判の図柄がピカッと点灯する場合がある。

この「銭ピカ」(小判点灯)が全リールで発生すると、リール窓右の「WINランプ」(〇ッキー〇ウスっぽい)が点滅して、ボーナス確定となる(告知)。



但し、何れかのリールに小判がなかった場合や、小判はあっても点灯しなかった場合は、銭ピカ失敗(一応、演出は発生したので「失敗」は語弊があるが…)となり、WINランプは光らない。まぁ、失敗してもボーナスの可能性はあったが。

この「銭ピカ」、なかなか遊び心を感じさせる奇抜な機能だったが、通常時に小役狙い(KKK、DDT)をしっかり行えば、WINランプが点く前に「リーチ目」でボーナスを察知する事ができた。その意味では、「初心者向けの機能」といえた。リーチ目に気付かず長々と回して、銭ピカ⇒WIN点滅までフラグ成立に気づかないのは、さすがにマズイ※。
(※但し、フラグ成立ゲームでWIN告知が発生する場合もアリ)


因みに、この「銭ピカ告知」だが、「演出を発生させるか否か」、「小判を全て点灯させるか、させないか」、「各リールで上・中・下段いずれをを点灯させるか」などについて、成立役別(さらにボーナス成立前・成立時・成立後に分かれる)の「演出用テーブル」が存在した(計12種類)。
演出の有無やランプの点灯パターンは、この演出テーブルを参照して決定される(ただし、各テーブルの詳細な振り分け率は割愛…)。




★リーチ目について

上述のように、通常時の小役狙い(私はチェリー付きジロキチ(左に二つある)を交互に狙っていた)がそれなりに有効だった本機。後告知的な「銭ピカ」よりも、「リーチ目」が重視された。

基本的にシンプルな形が多いが、香ばしい「様式美」を感じる目なども、多く存在。

その中でも、私の一番のお気に入りだったのが、ハサミ打ち時に降臨した以下の形である。

(1)

「左下段ジロキチ(スイカ付)⇒右上段チェリー付きスイカ」の二確目だ。
当時、私が愛してやまなかった形。これを拝みたいが為に、ひたすらハサミ打ちに拘った時期もある。もちろん、順押し時でこの形が出ても有効だが…。

私は、このテのアルゼ系二確目が「大好物」で、ビーマックスの「左赤7・リプ・スイカ⇒右ボム・爆弾・ボム」の美麗な二確目も、スイカコボシ覚悟で愛していた。また、本機の後に出た「グランシエル」でも、「左上段ワシ⇒右チェリー・プラム・チェリー」のハサミ二確目に心底惚れた。

  
(ビーマックスのハサミ二確目。右はスイカをこぼす位置だが、この形で止まればスイカの可能性ゼロで、問答無用の二確だった。しかも、中リール中段に赤7が止まればビッグ確定。) 


こちらも、メインで打っていた台で思い出深い「グランシエル」。このハサミ二確目が、個人的に特に「刺さった」。そうそう、左上段に赤7が「ズルン」とスベッて来た時も、アツかったな…。


それはともかく、「ジロキチで一番好きなリーチ目は?」と聞かれたら、迷わず上記のハサミ目を挙げるだろう。もちろん、他にもアツい出目は山ほどあった。

因みに、私は通常時に狙う箇所を決めていた為、普段拝めるリーチ目も、大抵が「左下段ジロキチ」からの形ばかり。ただ、時には適当押しで興じる時もあり、KKK(DDT)時には見られない、アツい出目に痺れたりもした。

以下は、主なリーチ目(抜粋)。


(2)

よく知られたのが、左下段ジロキチからの中段スイカハズレ。本機の場合、中リールのスイカがポイントとなるケースは多く、「左右対角でビッグ図柄、中リール中段スイカ」でもゲキアツ。上の形は、右でスイカが外れてくれれば「入り」。
なお、通常時のスイカ確率は「1/165.5(高)、1/819.2(低)」。小役低確率と思しき時、この目が出ればアツさも倍増した。

(3)a                      (3)b   
  
左右で中段スイカテンパイ⇒、中リール上段にスイカが止まった「中段ハサミスイカ外れ」の形。
中リールのスイカの下は、チェリーでもBARでも可。順押しもハサミ打ちも有効。この形も結構好きだったな。出現率も高かったし。

(4)

アルゼ定番といえる「ビッグ図柄の一直線」。一部NGの形もあったが、左下段ジロキチならば鉄板。ラインも図柄も不問。

(5)

左枠下にジロキチが落ちて、中段リプレイが揃った場合、成立後の「アト目」となる。
この形は配列上、各リールに小判が1つづつある為、銭ピカ告知発動⇒WINランプ点滅となるケースも多かった。
なお、これを内部的に見ると、ボーナス成立後のリプレイ時は、「50/128」で銭ピカ⇒WIN点滅(告知)に繋がる。一方、「74/128」で演出が発生せず、残る「4/128」も銭ピカ演出には行くが、小判が光らず「失敗」となる。すなわち、ボーナス成立後にリプ揃いのリーチ目が出ても、「78/128」でWINランプは点滅しない訳だ。

(6)

左チェリー付き・ビッグ図柄の対角テンパイは、判り易いハサミ二確目。順押し時も中リール不問で入り。但し、成立後の「アト目」確定。この形を拝む前に、ボーナスを察知すべき。


(7)

ここからは、「黒BAR付き・左下段ジロキチ」からのリーチ目。KKK(DDT)時に、チェリー付きのジロキチ(左に二つある)を交互に狙うと、左中段スイカ付きのジロキチか、上記の形からフラグ察知し易い。コチラの形は、一番最初に紹介した「極上ハサミ目」で、やはり鉄板。一見特徴のない形に見えて、「静かなる美しさ」を持ち合わせていた美麗目(あくまで個人的意見)。

(8)
    
ジロキチの対角(右上がり)ハサミテンパイ。左中段BARが条件で、左中段スイカ付のジロキチ(右図)だと、右上段にジロキチを狙えば、未成立時でも普通に止まる(単なるガセ目)。

(9)

順押しの二確目。中リールにツルンとスベリを伴う事多し。もちろん、ビタでもOK。しかも、バケよりビッグを優先したこの形は、ビッグ確定(バケ時は平行テンパイする)。

(10)

リプレイの大V型。様式美的にも好きな形。

(11)

チェリー付きビッグ図柄の中段ハサミテンパイ。鉄板だが「アト目」。あまり嬉しくない。


(12)

左枠下にジロキチが落ちた形(下段BAR)。左2コマ以上スベリ条件で二確。

(13)

やはり左枠下ジロキチ。コチラはハサミ二確。

(14)

左がズルスベリを伴った形。右にBARを狙い、小判、1枚役共に外れれば入り。


(15)

こちらも、左が2コマ以上スベっていれば、ハサミ二確。


(16)

ここからは、見た目も豪快な、左「赤7・小判・赤7」からのリーチ目。
まずは、赤7クロステンパイの二確目。但し、左のこの箇所はチェリーをこぼし易く、小役狙い時はお目にかかれない。なお、左に「7小判7」が止まった場合、ボーナスor小判or1枚役orチェリーこぼしとなる。

(17)

ハサミ打ち、右下段に7停止(二確)。右下段はジロキチでも可。

(18)

この形の中段小判テンパイは、小判or一枚役orボーナスの「小役ハズレ目」。
(チェリーこぼし時は、小判は中段テンパイせず)

(19)

何気ない7のテンパイ形だが、ボーナス非成立時は、狙っても止まってくれないレア形。二確。

(20)

ハサミ打ちでの小役ハズレ目。一枚役さえ外れればOKだ。

(21)

左「赤7・リプ・スイカ」もチェリーをこぼす位置だが、7テン時、中リールが大きくスベるとアツい。コチラは右下がりテンパイの形。

(22)

上段テンパイも、やはりスベリを伴えば入りとなる。


(23)

ハサミ打って、右下段にチェリー付きジロキチが止まった「ビッグ対角形」。二確。

(24)

コチラも、スベリ条件付きでリーチ目となる。

(26)

ビッグの中段一直線。この並びはビッグ確定だ。

(27)

左にビッグ図柄がないが、これもビッ確となる。

(28)

コチラはバケ確

(29)

これもバケ確定目

(30)

やっぱりバケ確定…




(番外編)

中段「7・ジロ・ジロ」と並んだ贅沢な形だが…これは普通にガセるのでNG。ちょっと悔しい。




★ビッグ中の小役狙い・リプレイハズシ

本機のビッグ中メイン小役は10枚(小判)と15枚(小判・小判・BAR)。小判は順押しなら取りこぼさないが、15枚役は右リールで要目押し。適当打ちと小役狙い時では、獲得枚数に雲泥の差が出る。当時のアルゼ十八番の「技術介入性」は、本機でも健在であった。

ただ、これまたアルゼ定番の「リプレイハズシ」に関しては、やや事情が異なる。当時の攻略誌の論調を見ると、当初はハズシの効果を大きく強調していたが、次第にトーンダウン、やがて「ハズシ時はパンクが多発。順押し小役狙いとあまり変化なし」と結論づける雑誌も現れた。
(高設定ほど、ハズシで枚数はアップしたが…)

確かに、ハズシを使わずに順押し小役狙いを行った時と、ハズシ使用時の平均獲得枚数が、たった3枚ほどの差しかない、とするデータもある。

しかし、記事前半でも述べたが、本機にはビッグ獲得枚数を不安定にする要素が幾つもあり、打ち手の「ヒキ」次第で、枚数が大きく左右される面が、特に強かった。
500枚越えでガッツリ抜ける時もあれば、ハズレ多発で0パンまで喰らい、獲得枚数が50枚に満たない事もあった。「平均枚数」は、己の目押し力とビッグ中の展開で、いかようにも変化したのだ。

その「不安定要素」だが、やはり(1)リプレイ(ジャックイン)が「下段受け(変則押し)」しか外せない、(2)そのジャックイン確率も「1/6.554」と低い、の二点に大きく集約されよう。

制御上、ジャックイン時(リプレイ揃い)の1/2は「下段以外の受け」になる為、50%のヒキに負けてしまえば、全くハズす機会もないまま、早々と最終ジャックインしてしまう。
一方、ジャックイン確率の低さは、2パン、1パン(時には0パン)の大きな要因となった。逆にハズす機会が一度もないまま30ゲームに到達し、あえなくパンクするケースも多かったのだ。

因みに、本機はジャックイン時に「10枚」の払い出しがあった。これが結構大きく、無理にハズシをせずとも、小役だけ正確に狙ってキッチリ3回ジャックインさせた方が、出玉的にも安全と考える人が少なからずいた。

さらに、「不安定要素」について補足すれば、1回のジャックゲームが「12G中8回当選で終了」ではなく、「キッチリ8G限定で終了」だった点も見逃せない。つまりは、ジャックハズレを引くと、その時点でジャック1回分が「まるまる損」となってしまうのだ(当時のアルゼ系でしばしば見かけたシステム)。

ちなみに、ジャックハズレの確率は、約「1/101」。単純計算で、ビッグ4〜5回に1回ハズれる事になるが、やはり当人のヒキによって差が出るので、1ビッグで2度も3度もジャックハズレを喰らう事はあった。これも、平均獲得枚数に少なからず影響を与えたのだ。


ところで、同じ「リプレイハズシ」といっても、1回目の小役Gからハズすのか、2回目からハズすのか、3回目でハズすかによって、獲得枚数には当然ながら違いが出た(何ゲームまでハズすかも含めて)。

私自身、本機を遊技する際は、より効果の高いハズシ手順について、いつも悩んだ。1回目から積極的にハズしてみたり、1,2回目は順押しで自重して、3回目からハズしたり・・・しかし、どうやってもハズシの効果は安定せず、平均獲得枚数も大きくバラつきがちだった。

「本機のハズシに、劇的な効果はあったか」と問われれば、「そういう日もあったが、素人以下の平均枚数に落ち込む日もあった」というところだろう。

とはいえ、本機のシマに足繁く通った要因の一つが、ビッグ中の小役狙いとハズシの「面白さ」にあった。運よくハズシで500枚を越えた時など、大いなる「充足感」があったのも事実。

また、小役ゲームを引き延ばすと、それだけビッグ中の判別機会も増え、高設定台を見抜き易いプラス面もあった。よって、本機のハズシには、十分な意味があったと思う。


それでは、ハズシの具体的手順を説明しよう。


私の場合、1回目の小役ゲームは、順押し・小役狙い。手順は左⇒中を適当押しで、小判テンパイ時のみ、右のテンパイラインに黒BARを狙う(メイン小役の15枚をフォロー)。
なお、スイカとチェリーをフォローする「完璧手順」もあるが、時間効率が悪い為、敬遠していた。ハズシ不使用の場合、ビッグ終了までこの打ち方を続ける。



一方、ハズシを使う場合、2回目の小役ゲームは、残り20ゲームまで逆押し(それ以降は順押し・小役狙いに戻す)。また、3回目の小役ゲームは、残り11ゲームまで逆押し。
ジャックインが「下段受け」しか外せないので、意に反してジャックインするケースも多々あった為、「保険ハズシ」を使った訳だ。

逆押し時は、まず右リール上段に黒BAR(鼠)を狙い、中を適当押し。やはり、スイカ・チェリーは無視(効率重視)。


(右に狙う箇所(BAR・小判・リプ)。1コマ早くても良いが、遅いと制御でBARが枠下にズルッとスベッて、右を止めた時点で15枚を取りこぼす事があるので注意)


(1)1コマ早く止まった場合 or 4コマスベッた場合 (右上段に小判停止)
 
中リール適当押しで、小判が上段受けになったら左リール適当押し。10枚役(小判)・15枚役(小判・小判・黒BAR)ともに、上段受け時には取りこぼす事がない。

  
但し、下段受け時は取りこぼしが生じる為、左に「7・小判・7」をキッチリ狙う(10枚ゲット)。

  
リプレイ中段受けはハズシ不可。左は適当押しでジャックインさせる。

なお、中リールで小判もリプもテンパイしなかったら、左は適当押し(効率重視)。


(2)そのまま止まった場合(右上段に黒BAR停止)
 
中は適当押し。中段に小判が来たら、左に「7・小判・7」を狙い、10枚or15枚をゲット。
(何も揃わなかったらハズレか取りこぼしだが、左をキッチリ狙えばコボシはない)

  
(10枚)                      (15枚)


   
中リール上段に小判が来たら、15枚確定。左は取りこぼさないので、適当押しでもOK。

   
リプレイが左上がりにテンパイしたら、ジャックイン確定。どうやってもハズシ不可。


(3)1コマスベッた場合(右上段に赤7停止)
   
中は適当押し。下段に小判がテンパイしたら、左に「7・小判・7」を狙って、10枚ゲット。
(左で小判が揃わなかったら、ハズレorチェリーこぼし)


中リール中段に小判が停止した時も、左は赤7に挟まれた小判狙い(10枚or15枚orハズレ)。上段受けの10枚はこぼさないが、中段15枚のこぼしに注意(左は赤7をやや早めに狙う)。

  
(10枚)                      (15枚)


(4)2コマスベッた場合(右上段にスイカ停止)

中は適当押し。下段に小判がテンパイしたら、右は「7・小判・7」狙いで15枚ゲット。
(小判テンパイでも、単なるハズレの場合アリ)


(5)3コマ滑った場合(右上段にリプレイ停止)

中は適当押し。ジャックイン時は、制御で1/2が下段受け、1/2が下段以外の受けとなる。
中をいくら目押ししても、ジャックインのテンパイラインは既に決まっており、ハズシラインを限定させる事は不可。上図のように、左下がりにリプレイが止まる事を祈るのみ。運良くこの形になったら、左に「7・小判・7」を狙う。7コマの余裕があるので、少し遅めに押して良い。何度も言うが、これが唯一ハズシの効く形だった。


一方、運悪くリプレイが上段にテンパイしたら、ハズシは出来ないのでジャックインさせる。


残り10ゲームになったら、順押し・小役狙いに切り替える。やはり、ジャックイン確率が低い為、残り10で戻しても、普通にパンクするケースが多発。

因みに、これは完全に「オカルト」の部類だが、1パンなどで獲得枚数が極端に減ると、そこからハマリに転じる場合が少なくなかった。本機ではつきもののパンクだが、一種独特の「怖さ」を感じていたのも事実だ。




★ビッグボーナス(小役ゲーム)中の設定判別

まずは、ビッグ中の小役確率を見てみよう。

メインは10枚(小判)と15枚(小判・小判・BAR)だ。

10枚(全設定共通)・・・1/3.44
15枚(設定差アリ)
設定1・・・1/4.31
設定2・・・1/3.81
設定3・・・1/3.49
設定4・・・1/3.28
設定5・・・1/3.15
設定6・・・1/3.10
ジャックイン…1/6.55
2枚チェリー(全設定共通)・・・1/99.9
4枚チェリー(全設定共通)・・・1/99.9
スイカ(全設定共通)・・・1/99.9
ハズレ(設定差アリ)
設定1・・・1/3.39
設定2・・・1/3.78
設定3・・・1/4.17
設定4・・・1/4.51
設定5・・・1/4.78
設定6・・・1/4.91


ポイントとなるのは、何といっても、メイン小役の確率とハズレ出現率だろう。
10枚役は全設定共通だが、目押しが必要な15枚役には、設定差が付いていた。設定4以上は10枚役よりも15枚の方が出易く、逆に設定3以下は10枚役の方が出現し易かったのだ。

さらに、ハズレ確率も設定差があった為、小役ゲームの状況から設定を推測する事ができた。判別して高設定と確信できれば粘り、低設定なら捨てる…これだけで大分リスクが減ったのだから、親切な設計といえよう。さらに、後述するビッグ終了後の判別も、大いに重宝した。

それにしても、やはりジャックイン確率の低さ(1/6.55)には、一種辛いものがある。ハズレの方が高い為、特に低設定では「ハズレ連発・ジャックさっぱり来ず」で不安に駆られた事も多い。




★ビッグ終了後の設定判別(スロマガ推奨手順)

・減算値…設定1〜4=96、設定5=98、設定6=100

(1)5以上判別手順
・ビッグ後、クレジットを落とす
・コイン32枚投入
・1P消化
・9枚手持ち
・13枚手持ち
・以下は13枚手持ちを繰り返す
・34P以降、CR表示(3枚掛け完了時)が30の時(判別プレイ)、判別小役の出現率が20%以上なら設定5以上、5%以下なら設定4以下と判断。
・判別小役は1枚役、チェリー、スイカ。


(2)6判別手順
・ビッグ後、クレジットを落とす
・コイン32枚投入
・1P消化
・7枚手持ち
・11枚手持ち
・以下は11枚手持ちを繰り返す
・35P以降、CR表示(3枚掛け完了時)が30の時(判別プレイ)、判別小役の出現率が20%以上なら設定6、5%以下なら設定5以下と判断。




★BOSS・しのけんの「旅打ち」(岩手編)

かつて、JICビデオから販売された「ビデオ・旅打ち」の岩手編(有名スロッターBOSSとしのけんの、ガチンコ遠征企画。CS放送「MONDO21」本放送のビデオ化版)で、トッププロのしのけんが、本機を勝負台に選択した。
勝負したホールは北上の「21SEIKI」。朝イチ、前日チェックした狙い台を確保したしのけん。卓越した目押しと持ち前のヒキ、そして設定判別を駆使して、設定5(以上)と思しき台で終日勝負。途中、ストレート1100ゲーム超えの特大ハマリを喰らうが、その後は復活して出玉をさらに伸ばす。最終的に5000枚越えの大勝ちを飾った。素人客と巧い人で収支に差が付き易い台を、意図的に狙ったのだろう。しのけんがジロキチでビッグ消化中、背後で神妙に頷きながら観戦する若者客の姿が、妙に印象深い。
因みに、同行したBOSSが同店で打ったのは、大東音響の「キングガルフ」。コチラは、前半につまづきを見せるも、一旦「スイッチ」が入ると猛烈な勢いで巻き返し、結局は閉店近くまで打って、9000枚オーバーの「爆勝ち」となった。
(敬称略)



参考…当時のジロキチ設置店(一部)

有楽町 DUO
新百合ヶ丘 ジアス
新宿(西口) マーブル
新宿(歌舞伎町、セントラルロード) エルニド1
新宿(歌舞伎町、さくら通り)グリンピース5(等価)
新宿(歌舞伎町)スロットクラブ・エスパス日拓4(旧・日拓4号店)
下北沢 カレイド
神田 ゴールド
神田 スリーセブン(777)
荻窪 スロットクラブエスパス荻窪(旧・日拓ビッグプレイ)
幡ヶ谷 セブン
笹塚 プラハ、ビッグ1、スロットガールズ
下高井戸 将軍
桜上水 クラウン
千歳烏山 トモエ
調布 サイバースパーク、エスパス
府中 ターゲット
聖蹟桜ヶ丘 毎日会館
立川 ニューワールド
相模大野 フレスコ
江東区北砂 ミッキー
東海大学前 ニューオオネ
新小岩 エスパス日拓

などなど


(ジロキチ設置を告知する、「新宿グリンピース5(等価)」の広告(1999年))


(ジロキチ設置を告知する、「新宿エルニド1」の広告)(1999年))



(その他)

設置期間が「短命」だった印象が強く、後に出たワードオブライツ、デュエルドラゴンR、グランシエル、マリーンバトル辺りと、早々に入れ替えられたケースが多かった。

パチスロ必勝ガイド誌・1999年7月号の読者欄「人気ランキング」では、ジロキチが初登場でいきなり「8位」にランクインしている。デビュー当初はファンの支持を受けたが、その後のランクは下がる一方で、ファンの「離れ」も早かった事が見て取れる。

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(パチスロ必勝ガイド1999年7月号、人気機種ランキング。初ランクインが8位と健闘。だが、翌月以降は、8位⇒9位⇒17位⇒圏外、と失速)

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