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韓国検察、元慰安婦の名誉毀損で大学教授を在宅起訴 「売春婦」の表現で

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韓国検察、元慰安婦の名誉毀損で大学教授を在宅起訴 「売春婦」の表現で

 【ソウル=名村隆寛】韓国のソウル東部地検は19日までに、慰安婦問題の学術研究書「帝国の慰安婦」で慰安婦を「売春婦」などと表現し、元慰安婦の女性の名誉を毀損(きそん)したとして、著者の朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授を在宅起訴した。

 問題とされた朴氏の著書は韓国で2013年に出版され、日本でも昨年、翻訳本が出版された。

 この中で朴氏は、慰安婦問題は「帝国主義体制下での女性の人権侵害だった」と指摘。一方で、慰安婦について「自発的な売春婦」で「日本軍とも同志的関係にあった」などの記述があるとして、元慰安婦ら約10人が「侮辱だ」と反発し、昨年6月に刑事告訴した。

 検察は、「慰安婦制度は強制的な売春」とした07年の米下院決議などを例示し、「元慰安婦は性奴隷同様の被害者であることが確認されている。日本軍に自主的に協力したわけではない」と判断したとしている。さらに「客観資料で記述は虚偽だと確認した」とし、「虚偽の内容で被害者らの人格権と名誉権を侵害し、学問の自由を逸脱している」と指摘している。

 同書をめぐっては、これまでに元慰安婦の女性らが損害賠償訴訟を起こしたほか、出版差し止めの仮処分も申請している。ソウル東部地裁は今年2月、内容の一部削除を求める仮処分を出した。同書は「問題部分」の文字を削除した上で出版された。

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