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【政界徒然草】
「慰安婦」「大空襲」「八紘一宇」…ここがおかしい、民主党幹部の歴史認識
民主党は1日、近現代史研究会(座長・藤井裕久顧問)を約5カ月ぶりに開催した。同研究会は講師を呼んで表題の議論をするフォーラムで、安倍晋三首相が今夏に出す戦後70年談話に対抗するため、再開に至った。夏までに10回程度開催する予定だ。
「首相談話に対抗」との狙いは、岡田克也代表が再開を発表した3月20日の記者会見で、次のように語ったことによく表れている。
「談話が出たときに、わが党の考え方もきちんと出すためでもある」
議論は大いに結構だ。だが、その前提となる岡田氏の歴史認識は心許ない。
岡田氏は3月10日、来日していたドイツのメルケル首相と都内で会談した。岡田氏が会談後に行った記者団への説明によると、メルケル氏は自ら慰安婦の話題を持ち出し、「きちんと解決したほうがいい」と述べた。そして「日韓は価値を共有している。和解をすることが重要ではないか」と続けた。
このやりとりをめぐり、「慰安婦問題についてドイツが日本政府に解決を促した」と解釈されたかどうかの議論が起きた。だが、より深刻なのは、メルケル氏が持ち出した慰安婦の話題に岡田氏が何も質問しなかったとみられることだ。