産経ニュース

発電コスト算出へ経産省部会初会合 原発と再生エネの扱い焦点

ライフ ライフ

記事詳細

更新


発電コスト算出へ経産省部会初会合 原発と再生エネの扱い焦点

 今夏のエネルギーミックス(電源構成比)策定に向け、火力や水力などの電源ごとに発電にかかる費用を試算する経済産業省の作業部会が18日、初めて開かれた。設備投資や燃料費などをもとに1キロワット時当たりの発電コストを算出する。国による試算は2011年12月以来。今回は、原発の安全対策や、再生可能エネルギー拡大に要するコストなどが論点になる見通しだ。

 電源構成比は、火力や原子力、再生エネなどを、30年段階でどのような比率で組み合わせて電力をまかなうかを決める。国の政策や電力会社の長期的な投資計画に反映される。電力はできるだけ安く発電したい。電源構成比の策定では、各種の発電方法の発電コストが重要な判断材料になる。

 前回11年の試算は、民主党政権下のエネルギー・環境会議が実施。10年段階の発電コストは、原子力が1キロワット時あたり8・9円以上、LNG火力が10・7円、石油火力が22・1~36・0円、太陽光が30・1~45・8円とされた。原発は震災後の事故対応費用も反映された。

 この日の会合では、前回11年の試算以降の国際動向などについて委員が意見交換。送電網の整備費用や、原発の再稼働に必要な追加安全費用の扱いのほか、温室効果ガスの削減対策費用を盛り込むべきだとの意見があがった。

関連ニュース

「ライフ」のランキング