60年前に米軍断念、幻の1人乗り飛行円盤完成米軍が約60年前に実用化を目指しながら断念した「1人乗り飛行円盤」を、産業技術短大(兵庫県尼崎市)の久保田憲司講師(59)らが完成させた。 12日に短大グラウンドで初の飛行実験に挑み、20日に大阪市で開幕する「大阪モーターショー」にも出展する。 米軍は1950年代前半から、プロペラで浮上する円盤に乗る偵察機「フライング・プラットホーム」を研究。55年に試験飛行にこぎ着けたが、水平を保つのが難しいことなどから、60年代に開発を中止した。 久保田講師は災害時の移動手段として、この幻の偵察機に着目し、2年前から学生たちと研究。航空機などに搭載されるジャイロ装置とコンピューター制御で、機体の安定性を確保することで実現した。 直径約2メートル、高さ約2・5メートル、重さ180キロ。円盤の下に取り付けた700ccのエンジン2基でプロペラ2枚を動かす。設計上、垂直に離陸後、高さ3〜5メートルまで上昇、最高時速30キロで移動できる。2メートル四方のスペースがあれば離着陸可能で、土砂崩れなどで車両やヘリコプターが入れない場所にも行けるという。 (2013年12月11日14時46分 読売新聞)
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