鎌倉時代語研究(第一輯~第二十三輯)目次

第一輯 (昭和53年3月31日発行)

高山寺蔵「三宝絵」詞章遺文
小林 芳規
高山寺蔵鎌倉時代後期書写題未詳仏書注釈書
柳田 征司
国語史料としての真福寺蔵新楽府注正嘉元年書写本
来田 隆
「打聞集」における漢字の用法
東辻 保和
金沢文庫蔵 仏教説話集の漢字字体
山内 洋一郎
藤原定家自筆平仮名文三種における和語表記の漢字
村田 正英
呉音読資料の検討 : 声点の加点法の相違と学統との関係について
沼本 克明
院政鎌倉時代六文献に於ける漢語サ変動詞語彙の比較研究 : 特有語彙と共有語彙の観点から
佐々木 峻 ・ 牧野 泰子
最明寺本宝物集総索引稿(一)
菅原 範夫
鎌倉時代語研究文献目録稿
金子 彰

第二輯 (昭和54年3月31日発行)

高山寺蔵「寳志和尚傳」院政期写本について
小林 芳規
古本説話集の平仮名字体
山内 洋一郎
前田家本色葉字類抄における訓の並記について
村田 正英
「来迎院本日本霊異記」に於ける「并」字と「竝」字の用法
鈴木 恵
書陵部蔵医心方の訓法 : 助字の訓法を中心として
松本 光隆
説話の待遇表現 : 打聞集と今昔物語集との関係をとおして
東辻 保和
『続錦繍段抄』の漢文注と仮名抄
柳田 征司
漢字音の促音化とその表示法 : お茶の水図書館蔵光明真言土沙勧信記による
三保 忠夫
大般若経読語音に於る漢音混入について
沼本 克明
漢語動詞と和語動詞との、語義上の対応・相関関係 : 『三教指帰注』『光言句義釈聴集記』『法華百座聞書抄』を資料として
佐々木 峻
最明寺本宝物集総索引稿(二)
菅原 範夫
真福寺蔵新楽府注総索引(一) : 本文篇・自立語索引篇
来田 隆 ・ 福岡教育大学国語史研究会
鎌倉時代諸研究文献目録稿(二)
金子 彰

第三輯 (昭和55年3月31日発行)

石清水文書田中宗清願文案に現れた藤原定家の用字用語について
小林 芳規
『尾張国解文』の研究 : 古文書における表現方法の基本的原則を求めて(一)
三保 忠夫
鎌倉時代の片仮名交り注釈書
柳田 征司
観智院本類聚名義抄和音分韻表
沼本 克明
古本説話集のかなづかい
山内 洋一郎
漢語動詞と和語動詞との、語義上の対応・相関関係 続考 : 三、四の語群について
佐々木 峻
教行信証における「ヒト」と「モノ」 : 「者」の訓をとおして
東辻 保和
前田家本色葉字類抄掲出漢字に並記された別訓の機能
村田 正英
書陵部蔵医心方・成簣堂文庫蔵医心方における付訓の基盤 : 和名類聚抄・本草和名との比較を通して
松本 光隆
日本霊異記古写本の比較に基づく文末の助字「也」「矣」字の用法
鈴木 恵
榮花物語語彙索引稿(一)
高知大学人文学部国語史研究会
最明寺本宝物集総索引稿(三) : 漢字索引
菅原 範夫
蓮如上人書写本「歎異抄」総索引
金子 彰 ・ 新潟大学教育学部長岡分校鎌倉時代語研究会
真福寺蔵新楽府注総索引(二) : 付属語索引篇
来田 隆 ・ 福岡教育大学国語史研究会

第四輯 (昭和56年5月30日発行)

石山寺蔵の片仮名交り文の諸資料について
小林 芳規
高山寺蔵『四巻抄聞書』について
柳田 征司
「フッキ(富貴)」をめぐって
沼本 克明
古文書・古往来における「請」について
三保 忠夫
院政・鎌倉時代に於ける「類同・例示」等の表現法「如し」と「やうなり」について
佐々木 峻
否定辞「無」を冠する漢語の音と意味 : 「無礼」の音の変遷をめぐって
来田 隆
古鈔本宝物集の文章構成とその文体 : 最明寺本と書陵部本巻四部分とを中心にして
菅原 範夫
広島大学文学部国語学研究室蔵医心方巻第七影印並に釈文
松本 光隆
栄花物語語彙索引稿(二)
高知大学人文学部国語史研究会
蓮如上人書寫本「歎異抄」總索引(二) : 漢字索引
金子 彰 ・ 新潟大學教育學部長岡分校鎌倉時代語研究會

第五輯 (昭和57年5月30日発行)

佐賀県小城町岩蔵寺蔵大般若経に書入れられた鎌倉時代の角筆文字等について
小林 芳規
金沢文庫蔵仏教説話集の表記体系
山内 洋一郎
古文書類における「奉(うけたまはる)」について
三保 忠夫
和化漢文に於ける「令」の一用法
来田 隆
太平記における希求・懇請の言い方について : 終助詞「かし」の用法を中心として
菅原 範夫
三巻本色葉字類抄における和名類聚抄和訓の受容
村田 正英
親鸞聖人遺文の訓読法研究 : 西方指南抄と草稿本教行信証との比較
金子 彰
身延文庫蔵和漢朗詠註抄影印並に翻刻
山崎 誠
栄花物語語彙索引稿(三)
高知大学人文学部国語史研究会
眞福寺本「將門記」漢字索引
鈴木 恵

第六輯 (昭和58年5月30日発行)

高山寺蔵『五教章上巻聞書』について : あわせて明恵関係片仮名交り文資料の類別案に及ぶ
柳田 征司
先徳略名口决・作名について
松本 光隆
「然而」をめぐって
鈴木 恵
『草案集』の用字に関する一考察 : 副詞による検討
田中 雅和
高山寺蔵古訓点資料に於ける、「類同・例示」等の表現法
佐々木 峻
西方指南抄における助動詞 : 「キ」と「ケリ」
井上 親雄
図書寮本類聚名義抄における玄応一切経音義引用の態度について
原 卓志 ・ 山本 秀人
高山寺蔵理趣経鎌倉期点解説並びに影印
沼本 克明
栄花物語語彙索引稿(四)
高知大学人文学部国語史研究会
専修寺藏本『三帖和讃』本文語彙總索引稿
新潟大學教育學部鎌倉時代語研究會

第七輯 (昭和59年5月30日発行)

文選巻二宮内庁書陵部蔵「管見記」紙背影印・翻刻並に解説
山崎 誠
「ものなり」表現の系譜について
東辻 保和
鎌倉時代の文末助詞ヤとヨについて
来田 隆
明恵上人夢記の表記様式における年代的変移について : 仮名表記の自立語による考察
榎木 久薫
所謂新漢音資料としての「九方便」「五悔」の音読資料について
沼本 克明
色葉字類抄における和名類聚抄掲出語の受容 : 特に「人体」部について
村田 正英
専修寺藏本『三帖和讃』左注語彙總索引稿及び漢字索引稿
新潟大學教育學部鎌倉時代語研究會
六波羅殿御家訓總索引
来田 隆

第八輯 (昭和60年5月30日発行)

古本説話集の語彙について : 主として語性の観点から
山内 洋一郎
色葉字類抄に於ける別名の性格 : 古往来に於ける使用量と使用場面との分析を通して
原 卓志
東寺観智院本三宝絵詞に於ける「キ」と「ケリ」
井上 親雄
『草案集』における「方」字について
田中 雅和
平安鎌倉時代に於ける「ナヲバ――トイフ」と「――トナヅク」について
鈴木 恵
文選の訓読における注釈書の利用について
松本 光隆
蓮成院本類聚名義抄の成立について : 異質な本文を有する部分の存在とその素姓
山本 秀人
鎌倉時代末期寫遊仙窟有注本殘卷影印・翻刻並に解説
山崎 誠
宗性上人編著『春華秋月抄草』第十二紙背に見える食物名彙について
石井 行雄
順徳院御集総索引稿・順徳院百首総索引稿
新潟大学教育学部鎌倉時代語研究会
観智院本「三寶繪詞上」漢字索引
広島大学国語史研究会

第九輯 (昭和61年5月30日発行)

今昔物語集の表現と原拠
東辻 保和
『高山寺本表白集』所収の表白の文体
山本 真吾
光明真言土沙勧信記の声点について : 軽声声点は意図的に差声されたものか
榎木 久薫
中世仮名資料の句読点について : 高山寺経蔵の片仮名交り文について
金子 彰
古往来の語彙について : 高山寺本古往来と垂髪往来との比較
来田 隆
東大寺図書館蔵極楽遊意長承四年点
松本 光隆
鎌倉宋音資料 : 小叢林略清規
沼本 克明
観智院本「三寶繪詞中」漢字索引
広島大学国語史研究会

第十輯 (昭和62年5月30日発行)

鎌倉時代語研究の課題
小林 芳規
鎌倉時代和文について
東辻 保和
「む」「ん」の文字遣をめぐって
山内 洋一郎
梅沢本に見られる『栄花物語』の成立・転写の様相 : 表記・音便形の特徴を中心にして
菅原 範夫
世代差と表記差 : 院政後期・鎌倉初期書写の仮名書状のハ行音表記を視点として
金子 彰
古文孝経の訓読における字訓について
松本 光隆
読誦漢音に於ける学習音の介入 : 蒙求字音点の場合
沼本 克明
呉音一音節去声字の上声化の過程
佐々木 勇
京都女子大学蔵表白集解説並びに影印
山本 真吾
観智院本「三寶繪詞下」漢字索引
広島大学国語史研究会

第十一輯 (昭和63年8月20日発行)

改編本系類聚名義抄逸文小見
築島 裕
鎌倉時代の口頭語の研究資料について
小林 芳規
『栂尾御物語』備忘
柳田 征司
院政鎌倉時代における片仮名文の接続詞
来田 隆
西方指南抄における打消の助動詞 : 連体形・已然形の用い方
井上 親雄
和漢混淆文の和文語の受容についての一考察 : 終助詞「かし」を中心に
田中 雅和
今昔物語集に於ける「速」の用法について
山本 真吾
三巻本色葉字類抄畳字部における「――名」注記について
原 卓志
蓮成院本類聚名義抄の「イ」本注記について
山本 秀人
天理図書館蔵正平七年写本『最勝王經音義』の性格 : 類聚名義抄諸本との比較を中心に
佐々木 勇
仁和寺蔵後鳥羽天皇御作無常講式影印・翻刻並びに解説
花野 憲道 ・ 小林 芳規
照願寺蔵 本願寺親鸞聖人傳繪 総索引稿
金子 彰 ・ 高橋富美子
『鎌倉時代語研究』(第一輯~第十輯)索引(一) : 文献索引・人名索引
金子 彰 ・ 兵庫教育大学鎌倉時代語研究会

第十二輯 (平成元年7月15日発行)

和化漢文における口頭語資料の認定
小林 芳規
『吾妻鏡』における助動詞「令」の用法について
来田 隆
真福寺本将門記に於ける助字の訓法と読添の方法
鈴木 恵
漢語「一定」の意味用法について
原 卓志
真福寺本「尾張国解文」の対句表現について : 文章構成との関連において
西村 浩子
平家物語の文末表現 : 覚一本と延慶本との相違について
菅原 範夫
中世和漢混淆文における助動詞「む」・「べし」について : 〈意志〉の意味・用法を中心に
田中 雅和
光明真言土沙勧信記の字音について : 附 字音振仮名・声点付き漢字分韻表
榎木 久薫
御調八幡宮蔵日本書紀第一聞書解説並びに影印・翻刻
山本 秀人 ・ 山本 真吾
『鎌倉時代語研究』(第一輯~第十輯)索引(二) : 事項索引
金子 彰
鎌倉時代語研究文献目録稿(三)
鎌倉時代語研究文献データベース作成会

第十三輯 (平成2年10月31日発行)

院政・鎌倉時代の副詞語彙
佐々木 峻
漢籍訓点資料に於ける文末表現について : 醍醐寺本遊仙窟を中心に
松本 光隆
龍門文庫蔵『浄土三部經』について : 『阿弥陀經』『観無量壽經』の字音注を中心に
佐々木 勇
平安時代の「解文」における文章構成の類型的性格について
西村 浩子
読経口伝明鏡集(故山田孝雄博士蔵文安本・川瀬一馬博士旧蔵文亀本)解説并びに影印
沼本 克明
随心院蔵仮名書き往生講式解説並びに影印・翻刻
花野 憲道
随心院蔵袖中抄巻第一断簡解説並びに影印・翻刻
山本 真吾
随心院蔵の平家物語断簡について
小林 芳規
『鎌倉時代語研究』(第一輯~第十輯)索引(三) : 語彙索引
金子 彰

第十四輯 (平成3年10月31日発行)

漢語「善悪」「是非」「決定」「必定」の副詞用法について
原 卓志
慶応義塾図書館蔵『性霊集略注』出典攷 : 類聚名義抄からの引用を中心として
山本 真吾
『三帖和讃』のシムについて
来田 隆
延慶本平家物語の「ムズ」小考
菅原 範夫
法華百座聞書抄における助詞 : 「ヘ」と「ニ」の用い方
井上 親雄
光明真言上沙勧信記における声調変化について : 呉音去声字の上声化についての考察
榎木 久薫
久遠寺蔵本朝文粋清原教隆点の訓法について : 助字の訓法を中心に
山本 秀人
専修寺蔵『唯信鈔』総索引稿・正月廿七日本『唯信鈔文意』総索引稿
金子 彰
東大寺図書館蔵『新修淨土往生傳』影印並びに訓読文
宇都宮 啓吾

第十五輯 (平成4年5月30日発行)

鎌倉時代語研究の方法
小林 芳規
条件句構成の「雖」・「トイヘドモ」・「トイフトモ」について
田中 雅和
『江都督納言願文集』所収追善願文の文章構成について
山本 真吾
“時間の経過”を表す「オクル(送)」の成立について
青木 毅
中日漢語対照研究 : 「老若」を中心に
栾 竹民
和漢混淆文に於ける漢語「終焉」の出自に就いて : 「往生伝」を出自とする漢語の存在
宇都宮 啓吾
平安時代の儀軌訓読に於ける音義の利用 : 仁和寺蔵金剛頂経一字頂輪王儀軌音義を中心に
松本 光隆
仁和寺蔵一字頂輪王儀軌音義院政期写本 影印並びに翻刻
松本 光隆
唐招提寺蔵『六大無㝵義抄』二帖(一) : 上帖影印並びに書誌的解説
花野 憲道

第十六輯 (平成5年5月30日発行)
小林芳規博士退官記念特集

中世片仮名文における片仮名表記字音語について
榎木 久薫
龍谷大学蔵『無量壽經』の訓点について : 定家仮名遣による訓読点と親鸞の字音点
佐々木 勇
鎌倉時代に於ける条件句構成のムニハについて : 『延慶本平家物語』を資料として
来田 隆
延慶本平家物語の接続詞
菅原 範夫
和化漢文における否定表現の一考察 : 用字・語法上の漢文和化について
田中 雅和
平安・鎌倉時代における「解文」の接続詞について(一)
西村 浩子
実範の訓読 : 東寺観智院蔵金剛頂蓮華部心念誦儀軌の訓読を中心に
松本 光隆
中世辞書類における助数詞について
三保 忠夫
「堅固」の意味・用法について
原 卓志
東寺観智院本三宝絵詞における「ヲソリテ」と「ヲソレテ」
井上 親雄
「成敗」小考 : 意味の“転用”の一例として
栾 竹民
『今昔物語集』における動詞句「老ニ臨ム」の性格について : 『法華験記』との関わりを中心に
青木 毅
本邦の僧伝資料に於ける漢語「誕生」の用法に就いて
宇都宮 啓吾
図書寮本類聚名義抄における玄応一切経音義の標出語の摂取法について
山本 秀人
仁和寺経蔵の表白文について : 付・霊宝館第五七函『十八道初行表白』二巻一包影印・飜刻
山本 真吾
唐招提寺蔵『六大無㝵義抄』二帖(二) : 下帖影印並びに内容解説
花野 憲道
天理大学附属天理図書館蔵『日本往生極樂記』漢字索引稿
宇都宮 啓吾

第十七輯 (平成6年5月30日発行)

名語記の口頭語について
小林 芳規
和化漢文に於ける形式名詞の新生と分化について
鈴木 恵
天理本『日本往生極樂記』の訓法に就いて : 文章の性格から観た和化漢文訓点資料の訓法に関する一考察
宇都宮 啓吾
平安・鎌倉時代における「現ス」「アラハス」「アラハル」についての一考察
柚木 靖史
和漢混淆文における「ケハシ」「サガシ」の意味用法について : 類義語の意味関係変化の一類型として
土居 裕美子
『西方指南抄』『三帖和讃』における親鸞聖人の漢字字体の特徴について : 部首に注目して
藤田 夏紀
恵信尼写『仮名書き無量寿経』翻刻並びに対照本文漢字索引稿
佐々木 勇 ・ 比治山女子短期大学日本語史研究会
前田育徳会尊経閣文庫蔵『日本往生極樂記』解説並びに影印
宇都宮 啓吾
東大寺図書館蔵『行事鈔抄出上二三』解題並びに影印
石井 行雄

第十八輯 (平成7年8月10日発行)
故佐々木峻氏追悼号

故佐々木峻氏を偲んで
小林 芳規
故佐々木峻氏年譜・研究業績目録
故佐々木峻氏遺稿
藤原為房妻の消息の用語 : 平安時代の連体形終止を中心に
小林 芳規
踊り字の沿革について : 「々」を中心に
東辻 保和
東京方言における動詞・形容詞の活用形のアクセント
柳田 征司
疑問助詞ヤ・カの消長について
来田 隆
日本書紀における助数詞について
三保 忠夫
延慶本平家物語の地の文の展開 : 接続詞の用法に注目して
菅原 範夫
冷泉家時雨亭文庫蔵『古来風躰抄』における和語表記の漢字 : 藤原定家自筆平仮名文との比較
村田 正英
和化漢文における時の形式名詞について
鈴木 恵
『今昔物語集』における「ムトス」「ムト為」「ムガ為」 : 「為」との関係から
田中 雅和
「堅固」「至極」の出自と性格
原 卓志
大谷大学蔵三教指帰注集に引用された漢籍の訓法について : 史記を例に
山本 秀人
十一~十三世紀における法相宗の漢音
佐々木 勇
金沢文庫蔵二十二巻本『表白集』所収表白文の文体について
山本 真吾
漢語の意味変化について : 「濫吹」を中心に
栾 竹民
『今昔物語集』における動詞句「喜ヲ成ス」の性格について : 漢文訓読語と和文語との間
青木 毅
前田本『色葉字類抄』と黒川本『色葉字類抄』の漢字字体の差異について : 伊部の漢字
藤田 夏紀
藤原俊成自筆『古来風躰抄』(上)にみられる仮名の字体について : 万葉集抄出歌の表記に注目して
豊田 尚子
平安・鎌倉時代における「動詞+テ+ヰル(居)」の意味について
岡野 幸夫
小叢林略清規 分韻表
沼本 克明
唐招提寺蔵四分律行事鈔巻下之三院政期点解説並びに影印
松本 光隆
天理大学附属天理図書館蔵『日本往生極楽記』訓点語彙索引
宇都宮 啓吾

第十九輯 (平成8年8月15日発行)

梵語音の仮名表記を巡って
沼本 克明
今昔物語集における助数詞について
三保 忠夫
平安後半期の真言宗における経の訓読と儀軌の訓読
松本 光隆
「全分」の意味・用法について
原 卓志
高山寺蔵寛喜元年識語本新訳華厳経をめぐって
榎木 久薫
漢語の意味変化について : 「以外」を中心に
栾 竹民
副詞的不定語の用法の変遷について : 鎌倉時代語から江戸語ヘ
于 康
東大寺薬師院文書『帝範』弘安五年点 解題並びに釈文・影印(上)
石井 行雄
東京国立博物館蔵『法然聖人傳繪』解説並びに影印・翻刻・索引
佐々木 勇 ・ 五阿弥 佳子

第二十輯 (平成9年5月31日発行)

院政・鎌倉時代に於けるヰルとヲリ
来田 隆
漢語「悉皆」の系譜
原 卓志
中世和漢混淆文における「ベシ」の否定表現 : 和文語「マジ」との関係から
田中 雅和
尊経閣文庫蔵三教勘注抄鎌倉期点における三教指帰の訓について : 注に引用された典籍の訓との関わり
山本 秀人
日光輪王寺蔵『諸事表白』所収の説話について
山本 真吾
久遠寺本『本朝文粋』巻第六における藤原家点本の利用について
宇都宮 啓吾
観智院本『類聚名義抄』と『龍龕手鑑』の正字・異体字の記載の比較
田村 夏紀
唐招提寺蔵四分律行事鈔巻下之三院政期点訓読文
松本 光隆 ・ 土居 裕美子 ・ 岡野 幸夫
専修寺蔵『尊號眞像銘文』(広本)総索引稿
金子 彰 ・ 野村 貴郎 ・ 大野 耕司 ・ 中川 朋之 ・ 山口 豊

第二十一輯 (平成10年5月30日発行)

日本漢音における軽声の消滅について : 漢籍を資料として
佐々木 勇
「山科家礼記」における助数詞について
三保 忠夫
鎌倉時代の申状に見られる裁許要請文言の類型について
西村 浩子
「民烟」小考
栾 竹民
中世における動詞句の成立に関する一考察 : 「―メニアフ」の成立について
青木 毅
藤原俊成自筆『古来風躰抄』における異字体をもつ仮名について : 『記述部分』特有の仮名字体を中心として
豊田 尚子
平安時代後半期和化漢文資料の疑問詞疑問文における助字の用法
磯貝 淳一
高山寺蔵寛喜元年識語本新訳華厳経 加点字翻刻並びに分韻表
榎木 久薫
唐招提寺蔵片仮名文説話三種 影印・翻刻並に解説 : 「取鷹俗母縁」「役行者悲母事」「桃華因縁」
山本 秀人 ・ 宇都宮 啓吾
「石清水八幡宮権別当田中宗清願文案」二種(漢字仮名交り文・和化漢文)対照本文
田中 雅和
「石清水八幡宮権別当田中宗清願文案」漢字索引
田中 雅和

第二十二輯 (平成11年5月31日発行)

奥書より観た院政期の天台宗訓読の特色
小林 芳規
「ヤヲラ」と「ヤハリ」
来田 隆
「都合」の意味・用法について
原 卓志
「仰天」のよみと意味
栾 竹民
平安・鎌倉時代における「ゆする」「どよむ」の意味用法について
土居 裕美子
観智院本『類聚名義抄』における熟語に用いられる漢字字体について
田村 夏紀
中世真名本に於ける「而」字の用法と訓とについて : 妙本寺本『曽我物語』を中心として
橋村 勝明
和化漢文と定家の訓読 : 石清水八幡宮権別当田中宗清願文案における助詞と助字との関係
田中 雅和
声明資料における補助記号「火」について : 音楽譜における言語事象の現れの一例として
浅田 健太朗
金沢文庫本群書治要に於ける「願」字の訓読について
連 仲友
中世における『教行信証』諸本間の訓読の異同 : 「者」字の訓読法について
永松 寛明
自證房覚印の表白集について : 十二世紀における表白集の編纂活動
山本 真吾
広島大学文学部蔵『聲明集』解説並びに影印
花野 憲道
専修寺蔵『善信聖人親鸞傳繪』翻刻並びに索引
広島大学学校教育学部日本語史研究会
東京大学国語研究室所蔵『佛母大孔雀明王経』の分韻表
李 京哲

第二十三輯 (平成12年10月31日発行)
小林芳規博士古希記念終刊記念特輯号

巻頭言
小林芳規博士略年譜
小林芳規博士研究業績目録
「水尾點」を巡って
築島 裕
形容詞「いか(厳)し」の消長 : 「いかめし」「いかめい」との関連から
坂詰 力治
『古事記』カガナベテ再考
山口 佳紀
「さざえ」考
宮澤 俊雅
子音韻尾の音仮名について
沖森 卓也
大東急記念文庫蔵続華厳経略疏刊定記巻第五の訓点について
月本 雅幸
明恵関係聞書類としての『観智記』鎌倉時代中期写本の基礎的研究
土井 光祐
高山寺蔵「聖教目録禅浄房灌頂」に記載された聖教について : 高山寺現存本と対比して
徳永 良次
漢文文書に於ける助詞の仮名表記の変遷 : 「仁」の消滅と「江」の出現を中心として
矢田 勉
漢語「不合」の語史について
山内 洋一郎
五音節名詞の東京方言アクセント
柳田 征司
病と風
東辻 保和
漢音の声母識別声点資料について : 梵語音から漢字音へ
沼本 克明
「器量」と「器用」
来田 隆
上代における助数詞の古層と新層 : 船舶類・履物類・机類を数える助数詞
三保 忠夫
中世地方文書における文字詞
菅原 範夫
藤原定家自筆『拾遺愚草』における和語表記の漢字 : 使用頻度に着目して
村田 正英
西方指南抄の漢文訓読語について : 書状掲載語彙の性差、有識差の視点から
金子 彰
鎌倉時代における胎蔵儀軌の訓読について : 天台宗寺門派資料を中心として
松本 光隆
和化漢文における否定辞を伴う「サキ」について
鈴木 恵
古記録における「漸」と「漸漸」の意味・用法について
原 卓志
中古・中世における「たよりなし」「びんなし」「ふびんなり」
田中 雅和
字音直読資料としての高山寺蔵寛喜元年識語本新訳華厳経 : 漢音系字音の混入について
榎木 久薫
類聚名義抄における史記の訓の採録について : 図書寮本における不採録の訓を中心に
山本 秀人
鎌倉時代における舌内入声音の諸相
佐々木 勇
奈良国立博物館蔵『雑筆集』五巻と高山寺本表白集 : 勧修寺法務寛信門流の表白集編纂活動
山本 真吾
鎌倉時代前期の古文書に見られる「所詮」の用法について
西村 浩子
東大寺図書館蔵『法華経品釈』〔113|260|1〕解題並びに翻刻・影印 : 院政期法華経説草類聚書『法華経品釈囚縁抄』として東大寺図書館蔵『法華経品釈』〔113|260|1〕を読む(上)
石井 行雄
平安・鎌倉時代における「和ス」の意味用法 : 「ワス」と「クワス」を比較して
柚木 靖史
「謳歌」の意味について
栾 竹民
中世における動詞句の変遷に関する一考察 : 「肝ヲ消ス」を中心として
青木 毅
興聖寺一切経における訓点資料について : その素性を巡って
宇都宮 啓吾
図書寮本『類聚名義抄』と観智院本『類聚名義抄』の記載内容の比較 : 和訓と字体注記に注目して
田村 夏紀
平安・鎌倉時代における「さわぐ」を構成要素とする複合動詞語彙
土居 裕美子
冷泉家時雨亭文庫蔵書の仮名文における「オホ~」表記について : 俊成・坊門局・定家・為家の自筆本に注目して
豊田 尚子
『とはずがたり』の複合動詞 : 数量的概観
岡野 幸夫
古代語における「来(く)」の一用法について
古川 俊雄
明月記における「欲」字の用法について
連 仲友
類義の熟字「比年」「頃年」「年来」について : 中世真名本の用字の背景に関する一考察
橋村 勝明
醍醐寺蔵探要法花験記における動詞の使用について : 出典からの改変の問題をめぐって
磯貝 淳一
日本語における半濁音化をめぐる問題 : 声明資料を手掛かりとして
浅田 健太朗
中世における教行信証諸本間の訓読の異同 : 「唯」「惟」字について
永松 寛明
謡曲詞章における音便使用について : その時代的変化に着目して
早川 陽子