パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫

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パチンコ産業革命その16

2013-10-23 05:48:32 | パチンコ産業革命
■ホールの明日は

ホールの現状

明日は・・・と書いたものの、正直明るくはない。それは色々な問題箇所を先送りにして、曖昧にしてきたツケが今を作り上げている。原因としてはやはり強烈なリーダーシップを取る人がこの業界にいないという事。

良くも悪くも業界の成熟期というのはリーダーがいる。プロ野球界では正力松太郎、Jリーグでは川淵キャプテンなどのように物事を一刀両断できる存在はとても大事だ。

今のパチンコ業界はこれといった人も見当たらず、巨大産業ではあるが、どこか危なかしい。様々なものが構築されているようでされてないと思う。

何がそう不安にさせるかというと、客商売でありながらあまりにも待ちの営業しかしていないホールが多すぎると思うのだ。

例えば顧客分析。遊技人口が減ったと嘆くだけで、どれだけのホールが自店の周辺人口や男女別、世代別などの簡単な事でさえも出来ていない事か・・・

来店客も、ただ頭数を数えて、周辺競合店と比べて満足しているような状況。少しだけ踏み込んでいる所もあるにはあるが、素晴らしい分析力だなぁというホールを殆ど見た事がない。そんな状況で営業戦略に活かせるわけがない。

そして対策は何かといえば『新台入替』と『イベント』。そんなありきたりな営業に遊技客は振り向いてくれない。何が顧客満足かさえも気付いてないホールがあまりにも多すぎる。

しかし、どんなに悲惨なホールでも、終日来店客がゼロというのは見た事がなく、最低限の固定客はいるものだ。そして、入替などでも瞬時は集客があるから不思議なもの。

悲しいかな、それをキッカケに集客増をという取り組みが空回りしている為、すぐに元の客数に戻ってしまう。そして又新台を買って客数を確保するという悪循環。

ホールというものはグランドオープン後、リニューアルオープン後に幾度も集客増のチャンスがある。それを感じ、見つけて適正な対処をするだけで繁盛店は出来上がる。

赤字を打ち続けても遊技客というものは減っていく事がある。この時の遊技客の心理状態というのは、一部は負ける人も必ずいるという事。

そして、もう一つは、ホールがいつまでも出し続けることはないだろうという疑心暗鬼になる人もいる。

結果、赤字から黒字への転換期が大きなギャップを生み、遊技客は離れていく。それは釘の状態やデジタルの回転数で判断していく人が多い。だから釘は大事なのだ。

赤字営業を全くやらずに繁盛店になれば、収支的には大きいがそのような所は必ず遊技客に見抜かれる。上手な赤字の打ち方というものをホール側がどれだけ理解をし、損益分岐や黒字営業への転換がその後の繁盛店を生み出す。

顧客分析に次いでホールが未成熟な部分は『チラシ』。これは広告宣伝の一部であるが、その費用対効果を分析できているホールというのが殆ど見当たらないのだ。

地域によってはサイズ制限をされたり、入替以外のイベントチラシが不可であったりするが、とにかく全国的に多くのチラシが毎日折り込まれている。

1回あたりの費用はサイズ・色・部数によって当然金額が変わるが、凡そ平均的に20万円〜50万円ぐらいかけていると思われる。それが本当に効果として表れているのか?と思うのだ。

例えば1回30万円かかったとして月1回チラシを打つと、年間で360万円かかる。従業員が1人雇える費用である。酷い所になると毎週やっている所もあり、年間で1500万円近くかけている。それが10店舗のチェーン店になると1億5千万円にもなる。

チラシを打つ事と人を雇う事と、どちらが店に対して効果的かというと自分なら無限の可能性を秘めた人を雇う。そして、育てた方がどれだけホールに見返りがある事か・・・

まずもって漠然と毎回同じようなチラシを打つだけの営業戦略をやっているホールは改革しなければならない。

何故なら結果が伴っていないはずなのだ。チラシを打ったからこれだけ集客が増えました と明言できる人は殆どいないはず。

それは結局、新台効果なのかチラシ効果なのかさえ理解できてないのだ。それに対しての年間360万円はあまりにムダすぎる。

個人的には費用対効果が分析出来て次の営業に活かせるならば必要だと思うが、それが出来ないのならチラシなど全く必要ないと思っている。

何故チラシを打つのか? ターゲットは誰なのか? 何をユーザーに訴えたいのか?など目的が不明確なチラシがとても多いのだが、おそらく新台入替と同じでやらないと不安なのだろう。やる事による自己満足の世界で終わっているのだ。

よく社員研修で「入替チラシを1年間止めたら 店がどうなると思いますか?」と聞くことがある。殆どは「そんな事をすれば稼動はガタ落ちです」という返事が返ってくる。

気持ちは分からなくもないが「やった事ありますか?」と問うと「恐くて出来ません」と言う。

結局不安なのだ。

では「チラシを打って稼動が右肩上がりになっていますか?」と問うと「効果は分かりませんが横ばいです」というのが精一杯。

何故効果も分からないで、チラシを打ち続けるのだろう。不思議でならない。今の時代はチラシなど無くても、いくらでもユーザーに訴える手段がある。それだけに信用を得る事は簡単だけど、信用を無くす事もまた簡単に起こり得る。

では『チラシ』の費用対効果を分析するにはどうすればいいのか? 答えは簡単、実行は困難であるが、まず『チラシ』を回収すればよいのだ。どれだけの人がチラシを見たのか、どんな人達が見て来店してくれたのかが、すぐに分かる。

以前はチラシの隅に『粗品引換券』などとやるだけで回収も難しくはなかったけど、今は規制云々でそれも出来ないだろう。特にホール業界は物を進呈する事が出来ないだけに難しい。

ではどうすればよいのか? ということをホール従業者で話し合う事に意味がある。そうする事によって様々な方法が生み出され、営業に活かされていく事が大切なのだ。

他には、先日とあるホールがグランドオープンする際の話。ある機種を大量導入するためには機械メーカー側からその会社の『ホールコンピューター』を購入すれば大量導入が可能であると・・・

そしてある機械メーカーは、あるパチンコ台を大量導入するには、その会社の『島』を導入してくれれば可能であると・・・

このような抱き合わせ販売もどきは昔から行なわれていた。

今尚、平然と行なわれているのは、それを受け入れるホールがあるからだ。断固許しがたい行為にも関らずこのような営業手法が無くならないのはホール側にも多大な責任がある。

確かにホールはパチンコ台、スロット台がないと商売にならない。しかしいくらヒット機だからといって、そのようなことをしてまで導入する必要はないと思うのだ。ヒット機種を生み出すのはメーカーでもホールでもなく遊技客であるということを完全に忘れている気がする。

昨今、低価貸し営業をするホールが出てきた。これは100円で25玉貸し出していたものを100円で50玉貸し、100円で100玉貸しなど、1玉を4円以下の値段で貸し出すという営業手法。

単純に何故そんな事をしなくてはならないかというと、自分の考えは遊技機にあるとおもっている。時代を追うごとにパチンコは賞球数が少なくなり、戻り玉が減ったため1000円で遊べる時間が非常に短くなった。

そういった状況の中、何とか遊技客に低負担で遊んでもらおうという考えが出てきても不思議ではない。しかし低価貸しはホールにとって大きなリスクを伴う。

まず一つは機械代が以前と変わらないどころか高くなっているので入替もおいそれとできない。そしてもうひとつは店の稼動が微増ぐらいでは大幅な売上減少の為、利益が取りづらい。

事実、大半の店舗が失敗をしている。前述したリスクを十分に理解した上で、綿密な計画と営業指針がシッカリ出来ていれば成功する店舗は出てくるだろう。

遊べるパチンコという観点からすると、従来のパチンコ屋とゲームセンターの中間という位置づけになるだろうか? はてさて業界の救世主的な営業手法と成り得るだろうか?

個人的にはイベントや入替しかしない多くのホールよりは、取り組み姿勢に共感を持っているが・・・

■今後考えていくべきこと

ホールが今後考えなくてはならないのは、改めて『顧客優先』だと思う。顧客の立場に立って物事を考え、営業を考え、ゲージを考えるという事。口先だけの『顧客優先』ではなく常に実践していく事が重要だ。

ゲージひとつとっても、どうしたら儲かるゲージなのかというより、どうしたら快適に遊んでもらえるのかというゲージを構築する事。営業もどうしたら儲かるのかというより、どのような還元方法がベストなのかを最優先する。

通常の逆発想から営業に取り組んでいくと、自ずと顧客に店の姿勢というものが伝わるものである。今まではこの部分を、あまりに疎かにしてきた傾向があるので、一部のホールからでも取り組んでいけば業界は大きく変わる可能性がある。

そして、そこから先も大事なのだが、機械メーカーや関連業者、行政も含めての協力が当然必要だ。ただ大局的に考えると、見えない力というものがあるのも事実。しかし業界の将来の事を真剣に考え、取り組んでいる人は昔に比べて遥かに多い。

他力本願ではなく、黙って従うだけでなく、思う方向に行動を起こしていけるアグレッシブな業界人が、もっともっと増える事を期待している。

■最後に

このパチンコ業界は 日本人以外の多くの人が携わって日本の文化として定着してきた。どんぶり勘定から始まって、昨今のデータ分析営業になるまで数多くの紆余曲折もあった。

そこにすきま産業まで生まれて、ダークな部分も数多くあった。それを一気にクリーンな業界に、というのは不可能な話で、一点々々を解決していくしか手はない。

それに対する取り組みというものも、ようやく最近になって少しずつ表面化してきたように感じられる。個人的には悪い方向に向かっているとは思ってないし、今がまさに変革期であるとも思っている。

そして何度も述べるが この業界の様々な悪しき習慣というものを打破していかない限りパチンコ業界の未来はない。

付け刃的なことが各所に見受けられるが、まずはホールが襟を正す、姿勢を正す事から始めるべきである。



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パチンコ産業革命その15

2013-10-19 06:35:35 | パチンコ産業革命
■換金問題

三店方式

これについてはホール企業が株式上場出来ないネックとなっている部分。証券取引所側からすると合法性が曖昧であるという解釈だろう。ホール・景品交換所・景品問屋の3ヶ所で特殊景品を回して、遊技客が現金を手にするという建前上の方式である。

そして、現行では風営法、県条例の違反となる『直買い』といわれる行為。ホールと交換所の双方だけで特殊景品をやり取りし、景品問屋を通さない方法を取ってしまう所が時折ある。

ホールが1000円の特殊景品を1000円で買っていない為、少しでも手数料を省こうという意図から行なっているが、現行では違法行為なので厳しく取り締まられている。

ここで疑問なのは、何故特殊景品を3ヶ所で回すのは良くて、2ヶ所になるとダメなのか?という事。おそらく答えは「3ヶ所で回すのも良いとはいっていないが、悪くもない」という曖昧な表現で止まるのだと思う。

そしてこの特殊景品も時代と共に物が変化している。古くはボールペンやレコード針・文鎮などのように嵩張っていたが、最近では3ミリ景品といわれるカード式が数多く出回っている。ただモノは変わっても、それらの偽造事件が途絶える事はない。

しかし、全国のユーザーの100%が換金出来る事を知っているにも関わらず、いまだにこの手法を取らざるを得ないというのは、行政も含め業界全体があまりに柔軟性が無さ過ぎるのではないか?

おそらく特殊景品を持って、交換所の前で並んでいる時、日常との違和感を覚えるユーザーは自分も含め多くいると思う。別に後ろめたくないのだが、後ろめたいという妙な感じ。

最初の方にも書いたけど、ホールの直接換金を合法化すれば一部問題はあるが、多くの問題が解決するのでは、と自分は思っている。回りくどい事をするから箇所々々での事件や犯罪が起きるし暴力団が関係したりする。

ただそうなるとホールのカウンターは銀行並みにする必要はあるが・・・

■大阪方式

これは現在の交換方法の原点となっており、1961年に大阪で誕生した。

三店方式に福祉事業協会を絡めた流通システムで、暴力団排除の為に構築され実施したわけだが、各所毎の情報公開が明確でないとの指摘もあり課題になっている。

他県と違い大いに評価されて良いと思うのだが、問題は『大阪府遊技業協同組合』通称『大遊協』に加盟しないと景品交換システムを利用できないようにしている事。これは賛同できない。

そして個人的には、この福祉事業関連を絡める事に異論はないのだが、不思議なのは他の都道府県がなぜ追従しないのかと思う。正直そんなに複雑なシステムでもないと思うのだが・・・

これら換金問題については昭和59年12月に参議院の小委員会で1度質疑があったようだが結局結論は曖昧なのだ。ホールが直接景品の買い取りをすることは取り締まれるが、そこに第3者が関わる事には法的に関与できないというもの。

ならば様々な形で法改正を、とまでならないからいつまで経ってもグレーのままなのだ。

■カジノ問題

ホール側の捉え方

現在、日本国内では非合法の『カジノ』。これを合法化しようという動きが、ここ数年頻繁に行なわれている。これが国会を通過し適用されるとパチンコ業界も必ず影響はある。

これらを議論する時、必ず出てくるのがギャンブルの位置づけということ。カジノはギャンブルであるが、パチンコは?「日本の文化として根付いた娯楽産業である」という人もいるだろう。

しかし、個人的には金銭が絡んでいる限りはギャンブルだという認識がある。

そして、パチンコの法整備や取締りのシステムでさえ十分ではないと思っているのに、カジノ・カジノと先走って良いのか?という気もする。

しかし、個人的には国内にカジノが出来る事に賛成であり地域活性化や福祉貢献・社会還元といった多くのプラス財産が生まれる事はとても良い事だと思っている。

合法化する為にはラスベガスやマカオのような巨大カジノ地域という成功例があるのだから、参考資料はいくらでもある。そこに日本独自のルールを組み込んでいけば良い。

ただし問題点も数多くある。行政との癒着や天下り、不透明な収支の流れなどがあってはならないし、徹底した管理システムなどが確実に構築されなければならない。

と同時に公営にするのか、民間も運営できるのかによって大きく情勢は変わってくる。公営ギャンブルとするのならば場所も大いに問題となる。例えば沖縄だけとか北海道だけなどとすると国にとっての大きな税収とはならないが、パチンコ業界にも影響はないだろう。

しかし、都道府県庁所在地に1ヶ所ずつなどになると話は全く変わってくる。そして民間が行なえるとなると更にパチンコ業界は大きな変革を迫られる事になる。当然ホール企業もカジノ運営をやらない手はない。可能性は低いと思うが・・・

諸々を考えると、まだまだ年月が掛かるのではないかとも思うし、何故もっと迅速にできないかなぁ、と相反する考えもある。

冒頭パチンコ業界も必ず影響がある、と書いたのはいい意味でも悪い意味でも双方あるということなのだ。

良いと思うのは、カジノが出来ることによって業界が淘汰され、優良企業が生き残るであろうという事。ホール軒数が減ったとしても衰退ではなく淘汰と考えれば必ず業界は上向く。

そしてもうひとつは切望でもあるのだが、遊技機のゲーム性がより豊富になるのではないかと思う。あとはホール側のレートの見直しや営業の姿勢などが、大きく変化するのではないかとも思う。

閉鎖的な業界から、オープンな業界への転換期というよりキッカケになるのでは・・・

対してマイナス面としては、優良であるが資金力などの問題で閉鎖せざるを得ない店舗が出てくる可能性がある。これは業界の歴史を作ってきてくれた多くの人が泣くかもしれない。

現実問題として、顧客となる人々のレジャー消費金額が、数多くカジノに流れるのは間違いない。ただその消費金額は今でも多くのレジャーに分散されているので、個人的には心配していない。

しかし、現在のままの営業形態やホールの在り方だと、更に右肩下がりになるだろう。そして最も懸念しているのはこの業界、大きなターニングポイントの時に危機感を感じている人が少ない事。

そして、ギリギリになって慌てふためいて対処しようとするが、いつも後手を踏んでしまう。それはホール単独で考えるのではなく、関連企業が全て一体となって議論していかなくてはならない。

それもスピーディーに・・・



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パチンコ産業革命その14

2013-10-14 06:20:26 | パチンコ産業革命
■不正機の歴史

まずパチンコ。チューリップ台や普通機全盛期のころは不正機を作る必要もない娯楽の時代だった。やはりその後の一攫千金台『セブン機』が出現してからというもの、連チャン=セブン機という図式が出来上がってしまった。

そして一番大きな出来事は前述した1993年の『ダービー物語事件』。これは逮捕者まで出してしまうという社会的にも大きな影響を与えた事件だった。CR機普及の為の見せしめという説もあるが・・・

意図的な連チャンプログラムを組んでしまった事が拙かったのだが、ユーザーの支持は絶大だった。確かに当時の規約違反ではあったがCR機に限っては確率変動という言葉で連チャンが合法というのも納得できない話だった。

その後は、非CR機の連チャン=社会的不適合機として業界は自主撤去せざるを得なくなってしまう。そしてこれらによって廃業に追い込まれたホールは数知れない。

不正機扱いとして多種多様なものがあったのがパチスロ。1960年代、アメリカ統治下の沖縄で『オリンピアマシン』が誕生した。まだボーナスゲームもなく射幸心の欠片もなかった機械。

1970年代に入るとボーナスゲームを登載した0号機と呼ばれる機械が登場した。この頃は連チャンに対する規制もなく、機械の不具合で攻略されることもあり正直何でもアリの時代だったように思う。ツケは後に来るのだが・・・

そして1985年に新風営法に基づいた1号機が登場し、現在と同等のボーナスゲームを搭載した。そして不正改造対策により1.5号機へと変わっていく。

1988年には現在のような50枚貯留できるクレジット機能が搭載された2号機が登場し、ゲーム性も許可の範囲内で格段に進化した。

1990年代にはいると2号機のギャンブル性を抑えた3号機が登場し、ここから『裏モノ』と呼ばれる不正機が数多く出回るようになる。ゲーム性を画一化させようと規制したが為に枠をはみ出してしまったのだ。

当然行き過ぎたものには規制という枠組みが必要なのだが、中途半端な規制では1度連チャンという味を味わった業界には厳しい。ゲーム性をノーマル化しようという感覚は、昨今の5号機登場に通ずるものがあることは、多くの業界人が懸念している。

そして1992年、それら『裏モノ』を排除する為かどうか知らないが規制が少し緩和された4号機が登場する。そしてその規定の更に盲点を突くような機械が続々と発売された。

その後、4.1号機・4.5号機・4.7号機と姿を変えていったのだが 射幸性はとどまる所を知らないぐらいに拡がった。遊技機毎の個性も素晴らしく、パチスロファンが最も狂喜乱舞した時代。『裏モノ』など必要ないぐらい楽しめた時代は終焉を迎えた。

パチンコそしてパチスロ不正機の歴史は、射幸性に対する『規制強化』と『規制緩和』の繰り返しで、結局一番踊らされているのは一般ユーザーであることを関係者は忘れてはならない。

■ホール側の不正

これは金銭に対する不正もあるが、俗に言う『ハウスモノ』と呼ばれる遊技機に関するものと『遠隔操作』と呼ばれる機器的なものに代表される不正行為がある。

まず『ハウスモノ』はBモノとも呼ばれ、別の部品を不正に取り付けたり、基盤・ロムなどを正規品と別物にして射幸心を更に高めたり、店側が集客や収益を増やす為に行なう犯罪行為である。

これらはやはり店単独で開発する所などなく(と思う)、『カバン屋』と呼ばれる裏業者が関係し、誘惑に負けたホールが手を出してしまうのが現状である。ほぼ毎年数軒が摘発されているのは悲しい限り。

今後、パチスロは5号機という射幸心の欠片もない時代になると、これが復活するのではと感じている業界人は多い。寂しい事だが・・・

次は一般ユーザーとホール側のギャップが一番大きい『遠隔操作』。これは昨今のブログや掲示板などで取り上げられては結論が出ないまま、うやむやになる題材でもあり荒れる要素でもある。

ホール側としては営業取り消しになるなどプラス部分は殆どない為、リスクを背負ってまでやる必要はないのだけど、これも時折、摘発されるのでゼロとは言い切れない。

遊技客からすると何万円も嵌った時や、大当たりの出方が不自然だと感じたらすぐに『遠隔操作』だと多くの人が思う傾向にある。故に殆どのホールがやっているのだと。

実際には公表確率の何倍も嵌る事があるし、大当たりが偏る事だって当然ある。特に大嵌まりはホールにとって集客増に繋がらない『遠隔操作』なのでやっても旨味はないだろう。

これらについてはこの業界、長い間本気で取り組んでいたとは言えない。ようやく2007年春に前述した遊技産業健全化推進機構が活動を開始し、効果のあるなしは別として何とかしようという体制は評価できる。遅すぎるのは否めないが・・・

このような取り組みはとにかく始める事が重要で、不備な点があれば修正をしていって成熟させていけばよいのだ。そして更に重要なのは何があっても継続し続ける事だ。これも踊らされているのは一般ユーザーである。

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パチンコ産業革命その13

2013-10-11 05:56:58 | パチンコ産業革命
■不正行為、不正機問題
 
ゴト行為

これはホール側にとって大変切実な問題である。昔流のアナログ的なゴト行為からハイテクなゴト行為まで、個人的に永遠になくなることはないと思っている。

結局、遊技機というものは人が考え造るものなので、人の力で解析されるのは当然有り得ると思うのだ。そしてそれらを対策するのはどうしてもホール側が後手々々に回ってしまうという現実がある。正直、イタチゴッコなのだ。

まずアナログゴト。これは種類が多く、いまだに被害を受けている所も多い。例えば磁石を使って玉を誘導し出玉を増やすやり方。セキュリティー機器を全てのホールが設置しているわけではないので、見逃してしまっている事も多いだろう。

次に小道具を使って不正に玉・メダルを獲得するゴト行為。これは機械内部の部品やセンサーに反応させ、大当たりしなくても強制的に払出させるやり方。電波を発信させ誤動作させる方法も同様。

次が実は一番性質が悪いのだが、従業員がグルになり、釘を開けたり設定を教えたりという行為。これは発見が遅れやすいし被害額も相当になる可能性が高い。ヘタすると店長がやってしまうことがあるだけに困ったものだ。

やはりこれらアナログゴトに対しては、従業者の危機管理意識が必要で、最小限に食い止める為にはホール内の空気を読んだ営業というものが重要である。更に言えば遊技客が多ければ多いほど防ぐ事が出来る可能性が高い。従業員がグルの場合は別だが・・・

その昔、自分が店長当時、パチンコにはモーニング機能なるものが付いていた機械があった。ある事を施すと朝一番で大当たりしやすくなり、連チャンの可能性も秘めていた。

当時信頼していた主任がいたのだけど、なんとその人間に裏切られた事がある。そのモーニング機能を逆手に取り、仕込んでいた台を一部の客に教えて、見返りを受け取っていたらしい。そんな事は想像もしていなかっただけにショックは大きかった。

結局、その人間が夜逃げをして無断欠勤退職となった後、別の遊技客に事実を知らされたのだが、気付かなかった自分の責任もあった。

その他にも、遊技客がパチンコ台の鍵を持っていてガラスを開け、釘を曲げて玉が入りやすくするというゴトもあった。何とか捕まえて警察に引き渡したのだが、その輩が何故鍵を持っていたかは結局分からなかった。

当時は機械メーカー毎に鍵が違っていたのだが、全国何処でも同一メーカーであればその鍵で台を開閉する事が出来た。今考えるとなんとお粗末な事か・・・

CR機が出てからはハウスキーとなり、その店以外は使えない。そしてその他の機械も店舗毎にハウスキー化され、鍵が盗まれない限りほぼ安全な状態ではある。

そしてハイテクゴト。これはセブン機の普及に伴い、『裏ロム』そして『偽造ハーネス』などを含め、遊技機の心臓部分に関わるゴト行為が増えてきた。併せて基盤を丸ごと交換するという乱暴な犯罪もある。

この『裏ロム』で最大の被害を被った機種が『CRギンギラパラダイス』を始めとした三洋の海シリーズ。これは結局、驚異的な販売台数を誇った為、全国何処に行っても設置店があるということにも起因する。

これもホール在籍時、大量に被害に遭った。おそらく全国でも被害に遭わなかった店を数えた方が早いのではないかというぐらい蔓延していた。

ある時ある店の店舗責任者から電話があり「CRギンギラパラダイスで液晶画面の魚が異様に小さいのですけど・・・」。最初は言っている意味が理解できず「とりあえず閉店時間の頃、店に行くから」と答えて電話を切った。

そして閉店時間頃そのホールに出向き確認すると、本当に液晶画面の中の魚が通常より小さい。デジタルを回転させても電源を入り切りしても直らない。基盤のバグかと思ってメインロムを見ると何となく違和感があった。

他の台と比べてみても何か違う。よくよく確認してみるとロムに貼られているシールが明らかに正規品と違うのに気が付いた。そしてそれ以外の台すべてチェックしてみると、なんと24台中8台も異様なロムが見つかった。

何時誰に取り替えられたか結局分からなかったが、過去データを見てみると前日まで違和感が無かった為、前日の深夜にやられたものと思われた。

そして、早々機械メーカーに連絡し基盤を交換してもらった。

その後、チェーン店だったので全店チェックすると出てくる、出てくる。『CR大工の源さん』も含め被害台数は記憶にないぐらいやられていた。全て過去データをチェックしてみると酷い店は4ヶ月近く前から個別台データがおかしかった。

普通に営業していると気付かないぐらいずつ抜かれていたのだ。そしてその店だけで被害総額数千万円に及んだ。ある店などはチェック最中、店舗責任者の言動に違和感があったため様子を窺っていたら数日後行方不明になった。

後日見つかったのだが、やはりこちらも素人。確固たる証拠がない為追及もできないまま時は過ぎた。それらの被害があった後、店のセキュリティーや店鍵の管理が更に厳重になった・・・つもりだった。

その後、被害に遭ったのが『ぶらさがり』、『偽造ハーネス』と呼ばれた基盤への中継場所の部分。これもまた初期のものは粗悪品が多かったが、ドンドン進化していき驚くほど巧妙なものになっていった。

ホールが対策すればするほど、遥かに上回るものを作られ続け全国での被害は甚大なものとなった。こういった事案はやはり警察との連携は欠かせないが、情報の共有不足もあり件の機種が撤去されるまで続いたと思われる。

その後は『電波ゴト』『体感器』などなどパチンコ・スロット関係なく様々なゴト行為がいまだ尚 行なわれている。ホールは懸命の対策を行なっているにも拘らず・・・



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パチンコ産業革命その12

2013-10-05 05:49:00 | パチンコ産業革命
■行政との関わり

警察関係

ホール営業(風俗営業)の管轄が国家公安委員会というのは前述した。
1930年に名古屋で最初のパチンコ店がオープンして以降 第二次世界大戦を経て1946年にパチンコは復活した。

その後大きなポイントとしては
1948年『正村ゲージ』の登場。
1980年『三共のフィーバー』が登場。
1988年警察庁が『CR機構想』を発表。
1992年最初のCR機『CRフラワーショップ』が登場。

そしてその後『社会的不適合機』の自主撤去や最近では『みなし機』の撤去などなど業界にとっては紆余曲折が数多くあった。

中でも個人的に大きなターニングポイントだと思っているのが 警察庁主導の『CR機構想』。これは業界にとって大きな負の財産をもたらした。

偽造カード事件は前述したが、それらの被害金額が何処へ消えたのか? 自分はその後の『裏ロム』や『偽造ハーネス』などの業界を震撼とさせた裏社会へ流れたと思っている。

それらのキッカケを作った『CR機構想』というのは結局、業界にとって何一つ良い点はなく、ホールもそれに反する事無く今がある・・・

そして警察との関わりで一番多いのが『入替検査』。これが特に宜しくない・・・
まずホールが遊技機を入れ替える時は、事前に『変更承認申請書』を所轄に提出する。

その書類を元にホールの店休日などを利用して所轄の担当者が『入替検査』を実施する。まずもって問題なのは、地域によって検査にさえ来ない所があるという事。

これは論外だ。

そんな事だから不正機問題が絶えないのだ。

そして検査内容。申請した書類の『枠番号』『基盤番号』『セル番号』などを照らし合わせ、1分間に100発以内の発射かどうかを試打し、玉がかりがないかどうかなどをチェックする・・・はず。

問題はそれら諸々をキッチリ行なう担当者もいれば、適当にあしらう担当者もいる。更に嫌がらせのように繰り返し時間をかける担当者だっている。要は担当者レベルで検査状況がバラバラなのだ。これはほぼ全てのホール従業者が感じている。

検査マニュアルがあるのかないのか知らないが、全国で統一する事などなんら難しいことはない。何故やらないのか? 何故ホールは追及しないのか不思議でならない。

ホール内部では検査のキツイ人、ユルイ人で話が盛り上がる事がある。そしてキツイ人がある時期からユルクなる事がある。何故か・・・いわゆる袖の下というヤツ。

時効だろうけど、自分が店長当時、非常に検査に厳しい担当者の地域に赴任した事がある。その当時の上司の指示で1度ビール券を渡した事がある。なんとその後は検査がユルクなると同時に、検査ごとに暗に袖の下を要求するようになった。

タバコあり、腕時計あり、酷い時には『ファン感謝デー』の景品であるテレビを渡した事もあった。

そして、更にはプリペイドカードの落し物で遊技した事もあった。当然出した玉を換金しイン・マイ・ポケット・・・

今の時代、そんな担当者はいないだろうけど、健全化を目指すには程遠い時代だった。

■保通協

正式名称は財団法人保安電子通信技術協会。通称、保通協が1985年に遊技機の型式試験を開始して20年を越えた。

元々は違法機を世に出さない為に、厳格なチェックをして機械メーカーに対して販売を認可しようとしたのだと思う。

その初心は理解できるが、役員名簿を見ると警察官僚などの天下り先としか思えない状況だ。確かに国家公安委員会の指定期間なので分からなくもないが、明らかな人員配置はどうだろうか?

まぁそれらは百歩譲ってよしとしようか。しかしこの型式試験の試験料がべらぼうに高い。高いなんてもんじゃない。パチンコは1機種につき約150万円、スロットは1機種に付き約180万円もかかる。

しかも不適合でも一切返金はないと聞く。ここまでの金額を徴収する必要があるのかどうか? 尚且つ収支報告を見ると赤字の年度があるのに驚く。

年間20億円以上の試験料がありながら、何故収支が赤字に成り得るのだ? もちろん業務はその他の事もやっているが、それにしても運営能力に乏しいとしか考えられない。

最近、政治家に対する『政務調査費』なるものが散々マスコミなどで叩かれているが、そんなものこれらに比べたらチッポケなものだ。確かに庶民の税金とそうでない違いはあるが不透明この上ない。

試験料が安ければいいのかとか、そんな問題ではない。どんな試験を行なっていて、だからこれだけかかる、というものを公開しないから不透明だというのだ。

国家公安委員会の指定機関なら尚更詳細を明らかにしないといけない。出来ないのなら民間がやっても同じ事ではないか。いわば独占市場状態になっているのだ。

試験料が高額→機械メーカーの負担増→機械代の高騰→ホールの負担増→ホールの利益増→遊技客の負担増→遊技客の来店減、という図式でなんと単純な事か。

業界全体を苦悩させている1要因であると今も思っている。試験料だけの問題ではない。前述したトンデモナイ遊技機が試験を通過するという理不尽な状況に、ホール側の多くの人が思っているし考えている。

ただホール側も全国で一致団結するという結束力に乏しい為、強い追及が出来ないのだろうと思う。考えなくてはならないのは、一般ユーザーの多くはこれらの細かい部分まで知らないし、理解しなくてもいいのだ。

純粋に遊技を楽しみたいのに楽しめない原因というのは、様々な事案が絡み合って業界側がユーザーを遠ざけている事に、誰かから何処かから声が上がらないといけない。

そして本当に業界全体で健全化に取り組もうというのであれば、問題解決を一つずつクリアして行き、ガラス張りの業界を目指し、子供達が将来この仕事をしたいと思わせるぐらいにしなくてはならないと思うのだ。


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パチンコ産業革命その11

2013-10-01 06:30:03 | パチンコ産業革命
■遊技機メーカーとの関わり
 
メーカー主導の実態

これは以前、本当に酷かった。たとえば問題視されたこともある『抱き合わせ販売』。こんな事は日常茶飯事で、大手メーカーでも平気で行なっていたから閉口してしまう。

その他、「今回の台を導入してもらえれば、話題の次機種を優先的に導入できますよ」とか「40台以上の導入であれば、地域でトップ導入します」とか「当社の設備を使ってもらえたら○○○○を30台確保します」などなど・・・

まだまだ書ききれないほどの話があるのだが、驚く事にいまだに似たような事例がまかり通っているのだ。

以前ホールにいた時こんな事もあった。酷い話パンフレットだけ持ってきて「導入の検討を」とか電話だけで「今日中に導入の決定をしてもらえませんか?」など信じられない営業を受けた事がある。

「数百万・一千万の買い物を誰が電話で決定などするのだ!」と一喝出来る度胸もなく、それなりの対応をするしか出来なかったのだが、今考えてもとんでもない営業が行なわれていたのだ。

悲しいかなホール営業には遊技台というものが不可欠だから、多少は従わざるを得ないというのが実情だと思う。しかしそれらを許し続けてきた結果が、ホール数の減少に繋がっているとすれば問題は大きい。

逆に機械メーカー側もホール数(ユーザー数)が減少すれば、いい事は一つもないのだ。本来は共存共栄しなくてはならないのに 最近のテレビCMなどが顕著だが機械メーカーだけがあまりに目立ちすぎている。

悪い事とは思わないが、一般の人からすると「景気いいねぇ〜 パチンコ業界は」と錯覚する人が多い。とんでもない・・・今元気なのはホールではなく機械メーカーだよと個人的に言いたくなる。

それらを踏まえて、考え方の順列は逆にしなければならない。客あってのホール・ホールあっての機械メーカー及び周辺機器メーカーと。

そのような考え方というのは 近年少しずつ出て来てはいるが、まだまだ浸透していないと思っている。ホールと機械メーカーの一番望ましい関係は、対等であり共に業界発展を目指すべきなのである。

ところで遊技台についてだが、パチンコは最近又、色々な種類が出てきてホールの選択肢は増えた。しかしスロットについては内規の問題もあり、多くのスロットユーザーが望まない機種しか発売できなくなっている。

この部分については同情の余地がある。俗に言う5号機といわれるスロットの内規の中で、各機械メーカーの方々は相当苦労していると思われる。何とか面白い機械を、というのが自分は感じているのだ。

個人的に4号機の射幸性や出玉性能は内規で規制されても致し方ないと思うが、ゲーム性まで完全否定するような内規はどうも納得できない。これは一ユーザーの意見であり間違いなく多くのスロットファンは思っている。

スロットについて1点苦言を。4号機の頃も沢山あったけど、複雑な遊技方法が初心者ユーザーを自ら遠ざけている部分がある。今の5号機でもそうだ。

例えば4号機の場合、目押し力というものが問われ、適切に押す事によって多くの出玉を得られる、というものが多かった。これは初心者には苦痛であり、出玉を損してしまったという感情が生まれる。

それでも豊富なゲーム性を持った機械が多かった為、多くのユーザーに支持された。と同時に目押し力に自信のないユーザーは北電子のロングランヒット機『ジャグラーシリーズ』を多くの人が支持した。

しかし今回の5号機。これも目押し力が必要な部分があるのだが、4号機と根本的に違うのは、多くのメダルを獲得する為の目押しではなく、決められた枚数を獲得した後、メダルを減らさない為の目押しなのだ。こうやって文字にしてみると分かりづらい事この上ない。

という事は初めて遊ぼうとする人達にとっても分かり辛いという事なのだ。それでなくても出玉の瞬発力は抑えられ、大勝ちは出来なくなった上に、初心者や知らない人は損をする仕様になっている。そんな流れにしておいてライトユーザーの取り込みを・・・と業界が謳っているのが更に信じられない。

確かにパチスロ雑誌や漫画などには、多くの情報が載っている。しかしユーザーの全てがそれらを読んでいるわけではないし 年配の人だってやってみたいと思っている方はいるのに阻害している状態だ。

5号機は低資金で遊びやすいスロットと銘打っているが、実は遊びにくくて初当たりが遠かった場合、回収が困難な遊技機なのだ。そんな台は長続きするはずもなく、多くのユーザーが又離れていくのは間違いない。

そして、これらの客離れはホール側にも責任がある。それは遊技機のゲーム性を説明する『ミニガイドブック』なるものが機械メーカーから配布されているのだが、それをカウンターないしは島の端に置いている事が多い。

それらを置くだけでサービスなのだと勘違いをしている。ましてその『ミニガイドブック』は自分のように10年以上スロットを打っている人間でさえ理解不能のものがある。

ホール側もそんな人達を敏感に察知し、丁寧な説明を心掛けるか「スタッフが遊技説明を致します」くらいの張り紙があってもよさそうなものだが・・・ただ、張り紙をしたからそれで良いというのもマズイ。

聞くのも面倒だし、恥ずかしいという人だって少なくない。だからスタッフは遊技客に対して気配り・目配りが必要なのだ。そのような細かな配慮がさり気なく出来るホール。あまり見ないなぁ・・・



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パチンコ産業革命その10

2013-09-25 06:13:17 | パチンコ産業革命
■ホール独自の計算方法

ホールには他業種ではまず使わない『割数』なるものが存在する。これはホールの収支を表すものであり、業界人であれば大半の人が知っている。がしかし正確に知らない人も少なくない。

『割数』には営業中に算出されるものと閉店後に算出されるものに分かれる。これらを正確に述べられない人がホール営業に携わっている事が多いのに驚く。

計算方法は単純に出て行ったもの(景品)を入ってきたもの(売上)で割ればいいのだが営業中はそれが出来ない。ではどうするかといえば玉の出入りから『推定景品額』を算出し、それを売上で割る。ただそれだけ・・・

だがここから厄介なのが利益算出の時、それらの項目を使うのだがホールには『交換率』なるものが存在する。しかも全国、店単位で自由・バラバラで営業できるから厄介なのだ。

大半のホールは玉1個4円で貸し出している。ここ最近一部で低価貸しを行っているホールもあるが、それは後述しよう。等価交換の店も当然あるが東日本は3円交換と言ってみたり2.5円交換という表現をする。

対して西日本は百円で25個貸して、返してもらうとき30個頂くという風に、30個交換とか33個交換という表現をする。何故か名古屋近隣だけは200円単位なのだが・・・

その為、利益計算を行なう時は、交換率によって景品に対する掛け率というものをホールによって変えなければならない。研修時はここを理解してもらうのに時間が掛かるときもある。

この『割数』を最低限の基本とし、膨大な営業データというものをホールコンピューターは蓄積している。それらをひとつひとつ見つめ直し営業に活かさない手はない。

昔のどんぶり勘定主流の時代でも、売上というものは明確であった。しかし今は店舗全体売上・台売上・玉単価と分別され、遊技によって動いた玉1個の売上値を出すようになっている。

これらの数値は営業方法(たとえば無制限・共有あり)などによって大きく左右され、パチンコバブルと言われた頃は台売上10万円超も珍しくなかった。

しかし、現在のような台移動自由や持玉の共有が可能であれば、売上は入りにくく当然以前よりは下がる。繁盛店でも当時の半分以下という現状だ。

そして、利益においても店舗全体粗利・台粗利・玉粗利と分けられ、それぞれの数値がホールコンピューターで算出される。中でも玉粗利というものはここ10年以内に取り上げられるようになり、アウト玉1個につきどれだけ利益を上げたかというデータである。

しかし、この玉粗利は、結果の数値であり営業の指標とするには、とても危険であると自分は思っている。最終的に目標数値に近づくというのは問題ないが、目標数値に近づける為の調整や営業内容というのは賛同できない。

それよりも台粗利が日平均いくら取れて、機械代回収にどのくらいの期間が必要で、どのような利益コントロールをすれば、台が長持ちするのかを考える方が大事なのだ。

ホールからすると遊技台は出来れば永く使いたいと思っているはず。それをやむなく稼動が落ちて利益が取れなくなって撤去する羽目になる責任の一端はホールにある。

更に望ましいのは、導入前にひとつひとつの機械に対して、十二分な検討がなされるべきである。これは売る側の問題点が多いのもあるが、ホールもどうだろう?と思うぐらいなら導入しなければよいのだ。

それを我先にと競ってまで導入して、総客数が増え続けるのなら否定はしない。しかし大半のホールは客の店内移動に終わり、多少集客増に繋がったホールでも数日すると元に戻り、抱えたのは機械代だけという悪循環に陥るのだ。

その悪循環を知りつつもホールは利益を取らないといけない。そして稼動がある機種(新台など)から取ってしまう。すると稼動が落ちて利益が取れなくなるという最低な営業方法を取らざるを得なくなる。

そのようなホールは、これらを変革していかない限り、立ち直りの機会は無いに等しい。確かに新しいもの好きなユーザーもいる事はいる。しかし、その人達の総数より遊びなれた機械を選択する遊技客の方がはるかに多いのだ。

その遊びなれた遊技台にまで利益負担がいくようになれば、それはすでに末期症状。店全体の落ち込みは止まらなくなり、歯止めをしようにも効かなくなるのだ。

■ホール業界は以外に利益率が低い

これはどういう事かというと、ホール内の実情と遊技客のギャップが大きすぎる事が業界に対する不信感というものに繋がっていると思うのだ。

安定してプラス収支の『パチプロ』や一握りのプラス収支の人は別として 多くの遊技客はマイナス収支だと思うのだ。その人達が感じるホール側の利益率というものは50〜80パーセントであると推測される。

時折、町内の飲み会などに参加すると、そのような話をよく聞くので、世間一般の意見も当たらずとも遠からずだと思う。

しかし、実際にはソコまでの店というのはおそらく、日本全国1軒もない。というより機械の性能上、ソコまで出ない事はないのだ。ここに大きなギャップがある。

実際の数値でいえば利益率が一桁であればまず薄利営業といわれ、10〜15パーセント程度が適正利益と言われる。そしてそれらを超え20パーセント超になると『ボッタクリ』と言われる。

ようするに控除率25パーセントの競馬などと比べると遥かに低いのだ。しかし遊技客はそう感じない。それらを払拭するにはどうすれば良いのか? 行き着くところは『薄利多売』商売の基本である。

これは一朝一夕に出来るはずもなく、グランドオープン以降、無くしてきた信用を取り戻すしかないのだ。そのためにもある程度の年数が経った店には、完全リニューアルなども必要だ。

しかし、このリニューアルも、ただ内・外装を変えるだけでは数日後、元の木阿弥になるのは目に見えている。

リニューアル成功の鍵は、綿密な営業計画や結果分析、そして、柔軟な修正能力というものが確立されていなければ、改装費用だけが圧し掛かるという最悪の展開になりかねない。

そして、完全リニューアルに来店していただいた遊技客というのは、その店に期待をしているから来店したという心理状態をホール側は敏感に掴まなくてはならない。

まぁ、そもそもリニューアルを成功させるだけの運営能力があれば、元から集客能力があるだろうから、リニューアルなどしなくてもいいかもしれない。店舗自体が古くなったので仕方なくという選択肢しかないだろう。

話は戻って利益率のギャップ。これ結局は飲食業界や他の業界と違って、日銭の多さや利益額の多さが、多大に影響しているのだと思う。

例えば、1日1000万円の売上店が10パーセントの利益率だったとすると100万円という膨大な利益額を確保できるが問題はその先。その金額に見合うだけのサービスというものをホール側が提供出来ているかという事なのだ。

よく例に挙げられるのが『喫茶店』。コーヒー一杯300円で、新聞・雑誌を読むことができる、水が出る、おしぼりが出る、最後にお茶も出る。そして、店員によっては素晴らしい笑顔も見せてもらえる。

そう考えるとホールは・・・というと、いまの時代、パチンコを300円で遊ぶ事すら出来ないホールが多い。そしてスロットでいうと、まず1000円が必要となり、しかも滅多にそれだけで大当たりする事などない。(自分も過去数回しかない)

前述しているけど この金銭感覚の異空間をどれだけサービスに繋げていけるか、そして、来店・遊技に対する感謝の気持ちを伝える事が出来るかが繁盛店とそうでない店の境目である。



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パチンコ産業革命その9

2013-09-20 05:47:10 | パチンコ産業革命
■ホールの人材育成

この人材育成については ホールに限らずどの業界でも永遠のテーマであり、課題である。育てたと思ったらいなくなる・・・これは確かに企業にとって痛いものだが、育て続けなければ企業の繁栄も必ず成し遂げられない。

よって社内に専門分野がない所などは、特に外注であろうとなんだろうと徹底した社員教育というものを永続的に続けていくべきなのである。それも何かをキッカケにというのではなく、即実行あるのみ。途中で間違えたと思えば修正しつつ続ければよいのだ。

ここで一つ。よく研修などを実施しようとする時、いつもネックになるのがホールの従業者はギリギリの人数で営業をしている事がとても多く、研修に二人も三人も同時に出せないという事が非常に多い。

人件費削減云々が大きな要因だと思うが、営業能力・管理能力の乏しい従業員が十人いるより、知識・技術力の豊富な従業員が三人いたほうが、どれだけ店に与える影響が大きいか誰だって分かる。そこに企業が踏み込んでいくかどうかなのだ。

『企業は人なり』と誰もが理解をしながら本音は『利益が先なり』というホールがなんと多い事か・・・

あまりの余剰人員はいただけないが、研修の間だけでもアルバイトの勤務時間を増やすなりなんなりして店を廻す事ぐらい難しい事ではない。企業に人を育てるのだという信念がなければ、いつまで経ってもダラダラ営業のままで過ぎてしまう。

まずはホールの店舗責任者が責任者たる存在であることが重要である。その部分を冷静に見つめ、教育が必要であれば徹底的に施す。そこがシッカリしてない限りは、いくら従業者を教育しても、ホールとして営業が回らないものである。

そしてホールの従業者に最も大事なのは、企業理念やホールの理念、営業に関する意思統一が出来るかどうかだ。ただ単に日常業務をこなせばよいとだけ思っている人がいたとすれば遊技客は敏感であり、それだけのホールでしか評価されない。

遊技客はホール従業者(店長・社員・アルバイト関係なく)の一挙手一投足を意外と見ているものだ。ソコに僅かでも違和感が生じたり、不快感があると出玉状況などと関係なく、店に足を運ばなくなるということをホールは知らなければならない。

とすると人材育成の手順は、一般社員からではなく上から順番にというのが、個人的な考えである。

スポーツが良い例だろう。トップクラスの指導者がいる所には良い選手が集まりやすいというのもあるが、物事に対する意識改革を多くの人が実践していると思う。

技術的には遜色なくても、この意識改革が浸透するかどうかで結果は大きく変わってくると自分は思う。これはホール営業などに通ずる所はあるはずだ。

故にホールに対する影響力を考えると、トップからシッカリとした育成がなされてないと必ず営業はグラつき、先を見据えた運営は不可能である。

■稼動

通常、稼働率などと呼び、パーセンテージで表す事が多いのだが、ホールの場合は殆ど、パチンコアウト○○○○○発、スロットアウト(若しくはイン枚数)○○○○○枚というように表現する事が多い。

例えばパチンコで3万発のアウトがあれば、1分間に100発でホールコンピューターに計上される為、5時間稼動となる。スロットの場合はホールコンピューター会社によって基準が違う事があるが、概ね1分間に30枚で計上されるとすれば、イン枚数が1万枚あるとすると5.6時間稼動となる。

パチンコの場合、先ほど3万発と書いたのだが、実はこの数値が繁盛店とそうでない店の境目であると自分は思っている。それを越えている店は、色々な営業戦略(入替を含めた)が好転しやすく、逆に届いてない店は、中々思うように稼動が伸びづらいと思うのだ。

伸びづらいというよりも入替の効果やイベントの効果が浸透しにくい客数なのだ。ただそのぐらいの稼動になってしまった原因というのは、必ず沢山ある。

店の信用も含めて、気が付かないうちにユーザーを裏切り続けてきたのである。かといって復活できる手立てがないわけではない。しかし失い続けた信用を取り戻すには 倍以上の期間と費用が掛かることは言うまでもない。

そして3万発を越えている店というのは、各地域でもソコソコあるとは思うが、ホール営業として安閑としてはいられない。「今は稼動もいいからイケイケの営業で進めばよい」と思う店があるとする。

しかし、こういった所は必ず落ちる。

原因は何か? それは何故今が良いのかという要因が理解出来ていないからである。どんな業種でも同様だと思うが、店舗実績が悪くなってくるといくらでも反省点や改善点を挙げることが出来る。それは誰にでも探せるもの。

しかし、成績がいい時は反省点など隠れてしまって、後でソコが綻びだったのだと気付いた時は遅かったりする。だから余計、良い時に何故良いのかという要因がわかっていれば落ちそうだなと感じ始めた時、早期対策が打てるのだ。

次にスロットの場合も先ほど述べた1万枚というものが基準になると思う。但しパチンコと違い時代々々の機械状況によって稼動が左右されやすい為 凡そと捉えておいたほうがいいだろう。

パチンコホールも他業種と同様『客が客を呼ぶ』現象は間違いなくある。しかし何らかのキッカケで一気に顧客が飛んでしまう事だって当然ある。しかし多くの場合はジワジワとホールが気付かないうちに客数が減っていく事が多い。

集客時の利益の取りすぎなど、要因は沢山あるだろうけど それらを正しく見極められる従業者なり店長なりがいれば、驚くほど容易に回避する事が出来る。やはり営業は新台ではなく『人』なのだ。

そして目指すべきは地域一番店になれるであろうパチンコ5万発以上、スロット2万枚以上という域である。これぐらいの店は実際に全国レベルでは何軒もある・・・といっても微々たるものだろうけど。

ホール営業の中でよく『死に島』と呼ばれるものがある。これは殆どの島において客がついているのに其処だけはガラ〜ンとしている島を指す。これは設置機種などに影響されたり、ホール内の場所的なものが要因になったりする。

しかし、前述のアウト5万発を確保するには『死に島』があっては到底届かない。稼動の良い店というのはそこら辺りが戦略的に優れている事が多い。逆に伸び悩んでいる店はマネをする部分があって良いと思うのだ。

ただしその場合 稼動の良い店を超える事は出来ないが・・・

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パチンコ産業革命その8

2013-09-15 06:31:56 | パチンコ産業革命
■釘整備の必要性

ここ最近は、右側にゲージがなく左側だけという非常に釘の本数が少ない台が多い。この傾向は個人的には大反対なのだ。確かに調整するには本数が少なくなった為、楽にはなったが遊技という観点から見ると、大きくゲーム性を損なっていると感じる。

たとえば偶然右側に飛んだ玉が、偶然スタートチャッカーには入った時、チョッと嬉しいという感情がそこに生まれた事はないだろうか? 左側だけのゲージだと100%起こりえないのだ。

これは少し違うけど、大当たりの時、下部のアタッカーにダブル・トリプルで玉が入り規定個数より多く入った時、チョッと嬉しくないだろうか?

昔でいえば、開いているチューリップに2個ダブルで入ると、又開くというチョッと嬉しい出来事。これらのチョッと嬉しい感というのはとても大事な事で、遊技が楽しい娯楽と再認識させられる瞬間である。

様々な演出を作り出すためにも、本来釘の本数が多ければ多いほど良いのだが、発売される台はそうでないものばかり・・・ただ嘆いてばかりはいられないので、今の台での必要性を。

昔は『釘師』と呼ばれる人達が、僅かな情報と経験と感を基に、釘をコントロールしていたわけだけど、今は溢れるほどのデータを基に調整しなくてはならない。

現在は、ベテランも多いが非常に若い人も多く調整に携わっている。正直すべての人が上手というわけではない。よくこんな人に任せているな、という人も存在する。それは繁盛店であってもである。

これらは表立ってわからない為、顧客に関係ないといえば関係ない。しかしプロである以上このような行為は失礼この上なく、いずれは見極められ顧客離れに繋がる。

そういった要因も結局は大型店の弊害という事も一理ある。人を育てる前に大型店を出店し、店長一人が調整するには台数が多すぎ、未熟者に頼らざるを得ないという現況。

ここ最近のグランドオープンで 一〜二週間すると客数が伸びなくなるという現象はこれらも原因だろう。確かに今の時代、釘だけで客を呼べるとは正直自分も考えていない。

しかし、釘で離れていく客がいるのは間違いない。逆に考えると呼べているかも?と思う事ぐらいはある。ではどうすれば良いのか?

ここ最近の多くのホールは、データを釘調整で揃えたがる傾向にある。確かに揃うに越した事はないが、そんなに一発で揃うなんて事は不可能なのだ。

正直、メーカーによっては酷いゲージを組んでいるのもある。大手もたまにある。そんな台は購入しなければ良いだけの話で、玉の動きを導きやすく、尚且つ予想外の動きを稀にする台がゲージとしては好ましい。

釘調整とはなんぞや? と講義などで問う事があるのだが、多くの人が利益を確保する為と答える。確かに最終的にはソコに繋がるわけだが、持論は玉のスピードコントロールである。

要するに場所によって玉のスピードを速くしたり、遅くしたりして目的とする所へ釘によって玉を導いてやるものと認識している。それに偶然性が加わると尚良い。

そして多くの人間が管理するのであれば、共通の認識・同レベルの技術が必要なのはいうまでもない。昔のように見て学ぶだけというのは 非常に効率も悪いだけだ。

■データの必要性

最近のホールコンピューターは、かなり詳細な部分までデータが出ており 営業戦略に活かすには十二分なほどの情報が詰まっている。

このデータの必要性は、誰もが感じているとは思うが、人によっては見当違いに見ていたり把握していたりする。配線の不備や機械トラブルによる異常データも、大きなものは発見しやすいが、細かな部分になってくると経験というものが必要になる。

そして何より大事なのは、自動計算されたデータの把握だけではなく、何故、どのようにしてそのデータが導き出されているのかを早い段階で理解する事である。

そうする事によって、玉一個の大切さも分かるだろうし、釘調整の大切さも理解出来るようになるのではないか? 基礎から地道に一歩ずつ始めるのが良いだろう。

まず手始めにどうするか? 社外部・内部問わず研修をするのもいいだろうが、その際の欠点は、研修が終わった後データに触れる機会が減ってしまうと、数字に対するモチベーションが下がってしまう事だ。

この業界に限らず、多くの会社が研修などを行なっていると思うが、その欠点は共通しているように思う。研修時や終わった直後などは「よーし、頑張るぞ」と思っていても通常業務に戻ると、現実というものが待ち受けている。
それらを払拭できる社内体制でない限りは どんな良い研修を受けたって 費用のムダ・時間のムダになってしまうのである。それでは教える側もやりきれない・・・

とにかくデータの必要性を理解しようという手始めは、ナマのデータを漠然とでいいから毎日見続ける事。そうする事によって必ず疑問点が出てくる。その時大事なのは、それをフォローできる上司や同僚がいなくてはならない。

何でもそうだが『継続は力なり』なのだ。

そして、少しずつ理解し始めれば 次には各部分々々の平均データ把握を心掛ける。これは店舗責任者なども同様なのだが、店全体や全体平均だけではキメ細かな営業には対処できない。昔のドンブリ勘定など論外である。

そしてそれらの数字の動きを毎日見続ける事で、データの流れ、営業の流れというものを理解出来るようになる。確かに数字が苦手、という人もいるだろう。

しかし、それを避け続けていてはホール営業者として、失格の烙印を押さなくてはならない。ただ、数字は苦手だけど接客だけはプロ中のプロと誰もが認めるようであれば、接客専門のスペシャリストを目指せばよい。

そして、店舗責任者になると、データの把握だけに限らず、様々な能力が求められる為、避けては通れない道である。それでも悲しいかな、おぼろげながらのデータ把握だけという店長が実在するのも確かだ。

その立場に就かせた会社にも責任はあるが、その程度でも店舗運営が出来なくはないから恐い。ただソコが永続的に続くかどうかは明らかであると確信しているが・・・

データというものを結果でしかないと見る人もたまにいるが、それらは全て必然的に出てきたものであり、偶然その数値になる事はあったとしても否定して欲しい。

根拠のある釘調整が出来ていれば、予想数値の範囲内で収まる事は経験者なら理解できるだろう。特に熟練者になると予想数値の下限から上限まではキッチリと把握できているものだ。

それが若手であろうと大ベテランであろうと関係なく、である。

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パチンコ産業革命その7

2013-09-10 05:23:25 | パチンコ産業革命
■顧客別考察

前節でも少し書いたが、ユーザー層をどのように捉えているかで営業の流れは大きく変わる。意外と殆どのホールは理解しているようで、漠然としか捉えていない所が多い。

そんな事やっている時間などない、というホールがあるとしたら日頃何をやるの? と思ってしまう。台を入れ替えて、イベントをやるだけで集客をしようという昔の考え方から脱皮しないと。

まず顧客別に考える時には、曜日別・時間帯別にどのような顧客が訪れているかを把握しなければならない。おそらく多くのホールは漠然と答える事が出来るだろう。

しかしそれを統計的に収拾しデータ化し営業戦略に活かしている所というのは、ほんの一握りだと思う。それすらやらないで「お客さんが増えねぇなぁ」と言っているようでは先が見えない。

普通に他産業が行っている事を真似するだけでも、全く違う結果が出てくるはずなのにやらない。チラシを入れるより遥かに意味があることなのに・・・

遊技機の状況は時代によって変われども、顧客の心理状態というものは昔と大きく変わっていない。学生には学生の、社会人には社会人の、主婦には主婦のホールに求めるものというのは今も同じである。

遊技人口3千万人といわれた時代から今は大きく減少しているのだが、ではどの客層が減っているのか? 間違いなくサラリーマンが一番減っている。平日一日の遊技客数でピークが昼間というホールが多いのがそれを物語っている。

ではサラリーマンを対象に何か対策を打っているのか? 否。そんなホールは殆ど見受けられない。漠然とした入替やイベントしか見られないのが悲しい。

サラリーマンが時間のある土・日に毎週釘が絞まっているのであれば、平日の夜に立ち寄ろうなどと間違っても思わない。そんな細かな心理状態を理解し把握して営業戦略を組む事すら拒絶するのであれば、淘汰されても致し方ない。

曜日別・時間帯別を調べると共に、次には男女別・客層別に統計を取る必要がある。

そうする事により膨大な資料が出来上がり、数多くの戦略が考え付く事だろう。

まず学生。専門学校生・大学生が対象になるが、一番昼夜問わず来店を期待できる層であり、そして一番イベントに敏感な層でもある為、数店舗を回遊し続ける浮遊客でもある。

ただ、今の時代この層を取り込めれば計り知れない口コミ力があるので、大きな集客増に繋がる可能性が高い。しかし逆に『ガセ・イベント』などが一度でも浸透してしまうと大きなマイナス要因にも成り得る。

そして注意点もある。信頼できるイベントを行ない続けたとしても、そこに学生ばかりが占領するという状況は避けなければならない。これは学生だけに限らず、開店プロなどにも同様の対処をしなければならない。

次にサラリーマン。この層は時間的な制約がある為、平日は夕刻以降 短時間の遊技を迫られ、土・日も家族サービスに時間を費やす事もあるだろう。

しかし、好きな人は非常に多い層であるのも事実だ。時折行く居酒屋やスナックなどで、サラリーマン風の人達が、パチンコ談義をしている光景に驚くほど遭遇する。

その人達の多くはパチンコやパチスロ雑誌などを読み耽っており、本当によく機械の事を知っている。しかし横で聞いていて、事実もあればオカルトのような会話をしている事もある。

前述したけど、この層は平日の夜に欲しいのだが、取り込むチャンスは土・日・祝にある。

次に主婦層。メインの来店時間は昼前から夕方までの短い時間帯だ。この層こそ口コミの力が偉大であり、学生のように浮遊客でなく来る・来ないがハッキリしている。

ホール全体の清潔感も当然だが、従業員の接客態度などソフトの部分に対しても とても敏感であるように思う。出る・出ないよりも、さりげないサービスなどへの反応が一番敏感な層だと受け止めている。

最後に超常連軍団である年配者。年金を貰って細々と、という人もいれば、よくそんなにお金が続くなぁという人まで含めて絶対に抱えなくてはならない逃がしてはならない顧客層である。

来店時間帯は朝一から夕方まで。稀に閉店頃まで遊技している人も見受けられるが・・・

この層に大切なのは、遊べるという条件が整っていることが大事である。それは機主構成であり、従業者とのふれあいであり、遊技の時疲れない事。

一般電役などの複雑な遊戯性などに丁寧な説明をしてあげる必要がある。知らずに打っていて大当たりを引いたにも関わらず、出玉を大きく損してしまう光景を何度見た事か・・・

自分が隣に座っていれば説明するけど、逆になんで自分が言わなくてはならないのだと、思う事だってある。そうなると双方にとってマイナスイメージしか残らない。

ホールにとって恐いのは、こういった無言のマイナスイメージなのだ。クレームがないのが一番望ましいのだが、よく色々と従業員などにグチグチと苦情を言う人がいる。

これらはまだ良い方なのだ。再来店の可能性は非常に高い。しかし物言わずクレームを抱えたまま帰ってしまうと、次への来店動機が大きく損なわれていく。

これらを一つ一つ掘り起こし 問題提起をして対策を施すといった地道な作業が、日常業務として行われてこそ、ホール営業としての基本姿勢だと思う。


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パチンコ産業革命その6

2013-09-05 05:56:15 | パチンコ産業革命
■新規オープンまで

パチンコ店の新規オープンはとても大変。特に現在は各地域で設置台数の自主規制も殆ど無く、1千台クラスの新規店舗も珍しくない。これらの最大のポイントは機種構成にある。

大概が市場調査をして出店計画を立てるのだが 中には地域の集客力が凄い、という理由だけで出店する所だってある。驚くばかりだが・・・

自分は当然、地域格差はあるのだが設置台数は5百台前後がベストであると考える。理由のひとつは、それ以上になると店舗責任者が二人以上必要であるという事。

そうすると考え方の相違が起きた時に、悪い方に転がる可能性が高いから。
一人の人間が十二分に遊技台を管理しようと思えば5百台ぐらいまでだろう。

当然 それ以上の能力を発揮できる店長だっている。しかし、自分が今まで見てきた中では 全国でも指折り数えるぐらいしかいない。となると複数の責任者を置くしかないのだ。

もうひとつの理由は、5百台前後であれば現状も今後も、非常に設置機種のバランスを取りやすい。これは経験則もあるのだが、主軸機種の安定とむやみな入替コースを無くすのにちょうど良い。

そして新規出店において、さらに大事なのは駐車場の問題。駅前や繁華街の中という特殊な例を除いては、必ず駐車場が必要である。それも出来れば遊技機の設置台数分を確保出来るのが望ましい。

平面がベターで、その際の注意点は必ず全箇所に車止めがある事。そしてやむなく立体駐車場にする場合には、通常よりも広めの通路と広めの駐車枠が望ましい。駐車台数が減る事になってもスペースは広く取るべき。

次にホール内の注意点。

最近は島の通路幅が広い店舗も増えてきたけど、悪い事ではない。しかし、広すぎるのは良くない。常に満台状態で出玉もビックリするぐらい大量であれば見た目にもいいだろう。

しかし、常時そういう訳にはいかないので、適度な広さというものがある。出ているという錯覚を起こさせる事もホールの営業手法の一つなのだ。

次は両隣の遊技客の間隔。これも広すぎず狭すぎずという事。通常はパチンコであれば遊技台プラスCRユニットの幅4センチプラスαといった所。

このαが大事で、10から15センチぐらいがベストだろう。設置台数を増やしたいが為に1センチなどというのは遊戯環境から考えると好ましくない。

あと意外に大事なのは、お食事所。身内でやってもいいが、大切なのは手軽で早くできるもので更に安ければ言うことはない。身内でやるのであれば、ここで儲けなどなくていいのだ。

遊技台については、その時々の内規に沿った遊技機がある為、一概には言えないが、間違いなく言えるのは、前述したように機種バランスが大事だという事。

主軸機種の設置比率も大事だが、確率のキツイ・普通・甘い機種それぞれのバランスを地域の客層や、周辺店舗の設置状況を考慮して設置を考えて欲しい。

■会員システム

この業界には様々な会員システムがある。ホール主導のものと、そうでないものがありそれぞれ利点・欠点がある。最近はメール会員というものもあり、意外と利用客も少なくない。

しかし最近は個人情報に敏感な時代となり、なかなかホールとしては最大限効果を発揮できるツールでは無くなってきている。来店ポイントを貯めてどうのこうのというホールも見かけるが、だから? という感じがしないでもない。

他の業界と違って、物品を提供できないため、サービスという部分にも限度がある。それらを踏まえても行ないたいというホールは、やればいいだけの話。ただその時間を作ってまで実施するのは利点が少ない。

近所のドラッグストアで、ポイントカードなるものがある。2つの店舗が競合しているわけだけど、意外とささやかな行いであるがチョッと嬉しい。

しかし男性と違って主婦感覚で言えば、同じ商品が1円でも安ければ、そちらに来店する。

ホールでのキーポイントはソコなのだ。

全員に公平・公正で同じサービスが基本なのだが、対象とするユーザー層によって内容を変えてアピールすべきなのである。

学生・サラリーマン・自営業・主婦・更にシニア世代の男女別など、それぞれの立場によってパチンコに対する考え方も金銭感覚も違うのだから、差別化があって当然なのだ。

その為にも、より多くのユーザー層の心理状態をホールは把握する必要がある。専門の部署があってもいいぐらいだ。

■貯玉システム

単なるメール会員と違って、貯玉会員システムは十分な個人情報が必要である。その為管理にも慎重さが必要なのだが、殆どのホールは驚くほど緩慢である。というよりも機能を十二分に利用できてないのが現実だ。

この問題点の一つとして、貯玉会員システムは現在数社ほどがシステム機器を販売しているけど、確固たるノウハウが構築出来ていないまま販売促進をしたのではないかという事。

どういう事かというと、機器の使い方や役割などはホールに対して説明があるが、それを使う事によってユーザーへの影響はどのように変化していくのかは未知のまま導入した経緯がある。

ホールも、ただ会員を募り貯玉をしてくださいといっても、何百人に一人入会するかどうかだろう。ユーザーの最大の望みは勝った時ぐらいは即現金が欲しいものだ。それがホール側とユーザー側のギャップである。

次の問題として、再プレー玉数と等価玉数の差を『手数料』と表現してしまった事。例えばユーザーが玉を借りる時は百円で25個だが、35個交換の店では10個の玉数が手数料扱いの範囲となる。

そして再プレーをするには5個の手数料だけホールが頂き、お客様は5個お徳ですよと訴える。しかしユーザーは一部の人しか理解できず、大半の人は常連であろうと毛嫌いをする。

特に常連に多い年配者に理解を得られないのだから、普及するはずがない。ではシステムをやらなければいいというのではない。せっかくあるシステムならば十二分に活用すればよいのだ。

説明不足であれば、ひとりひとり説明すればよし、色々な機会を設けてアピールするもよし。そういった努力をホール側は十分出来ているのかがとても疑問である。

大事なのは、ユーザー任せの姿勢ではなく、ユーザー側に立った考え方をどれだけ理解し、従業者全員で物事に対する取り組む姿勢なのだ。

■ホール設備の役割

ホール設備においで一番の根幹となるのが『島』と呼ばれるもの。これは現在主流の島還元方式が普及して以降、非常にトラブルが少なくなった。

これは業界内において非常に大きな事で、更に進化していく事を個人的に望んでいる。

がしかしその中でもネックだと思っているのは『音』。玉を磨く音であり還流させる音というのは顧客にとって正直耳障りでしかない。

それでなくても、パチンコ屋=ウルサイ、という図式が成り立っているのだから、そこを嫌っている人は、はなから店に立ち入る事がないではないか・・・

技術的に解消できる方法というのは、素人ながら難しくないと思うのだがどうだろう?

次に『ホールコンピューター』。ホールの人間からすると、出玉管理・売上管理が出来るものと理解しているけど、驚く事にユーザーの半数以上は『ホルコン』と呼び遠隔操作できるものと勘違いをしている。

その要因として、実際に遠隔操作店が摘発されているという事実に他ならない。殆どのホールは裏で操作などしていないにも関わらず、事が明らかになると、あの店もそうじゃないかと思われるのも仕方がない。

それを払拭する為には、それなりの専門機関を作り徹底調査を定期的に行ない、顧客に理解してもらう事が必要である。ただそれでもゼロにするのは容易な事ではないとも思う。

平成十九年春、遊技産業健全化推進機構というものが活動を始めた。これはホールに誓約書を提出してもらい、提出のあったホールに予告なく立ち入り調査などをして不正・その他を監視していくというものだ。

逆に誓約書を提出しなければ立ち入り調査が出来ないだろうし、提出しないホールに対して入替検査などが厳しくなる事などあってはならない。

そしてそもそも遊技産業健全化推進機構が天下り先であってはならない。そして機械にたいして精通した人間が調査に来るのかどうかという不安もある。形骸化だけに終わらなければいいが・・・

次に『監視カメラ』。これはホールだけに限らず、多くの店・場所で使われている。ビデオ録画だった時代と比べ、ハードディスクに録画するという格段の進歩を遂げた。

画像もかなり良くなり、不正防止対策としてはとても貢献していると思う。しかし正直不正はなくなってはいない。実際に不正を行なうものはそれらを掻い潜って行なっている。

上質の監視カメラを設置しているという安心感が、そのような油断を生む。最高の監視カメラというのは ホールで働く従業員の目であり直感なのだ。


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パチンコ産業革命その5

2013-08-30 05:57:26 | パチンコ産業革命
■パチンコ店は風俗営業

多くの人が知っての通りパチンコ店は風俗営業であり、許可を得て営業を続けている。

そもそも、風俗営業適正化法は、昭和二十三年に風俗営業取締法として制定され、戦後の取り決めなのだ。戦前は各都道府県令で規制がされていた。

戦後何度か部分改正され、昭和五十九年に大規模な改正が行われ、その時名称も「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」として今に至っている。

目的は「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため、風俗営業及び風俗関連営業などについて、営業時間、営業区域などを制限し、年少者をこれらの営業所に立ち入らせることなどを規制するとともに、風俗営業の健全化に資するため、その業務の適正化を促進するなどの措置を講じること」としている。

大きく捉えると、青少年の健全育成のため枠を定めて、その中で営業しましょうということなのだ。

因みに、パチンコ店は七号営業に該当する。パチンコ営業は客の遊技の結果に応じて賞品を提供して営む営業とされている。

しかし、禁止事項として二十三条には、賞品として現金又は有価証券を提供すること。客に提供した賞品を買い取ること等が制定されている。

要するに営業所内では現金などのやり取りをしてはいけない。ということなのだが殆どの人が知っての通り、特殊景品という形で現金を手にしている。

なんなの?

それは換金所と言われたり交換所と言われたり様々だけど、全国に必ずある。自分はこの部分を法改正すれば良いと思うのだ。その法改正について考えてみると、利点もあり欠点もある。
 
まず利点はホールと別場所にある換金所が襲われる事件がなくなる。と同時にそれはホール自体が襲われる可能性があるという欠点にもなる。しかし事件数は減るだろう。

ホール側の利点もある。

知っている人もいると思うが、ホールは1000円の特殊景品を1000円で仕入れてはないのだ。地域等によって格差はあるが多少の手数料がかかっているのだ。そこの一部が削られる。

欠点は前述の可能性と、全国の換金所などで働いている人たちの職場がなくなってしまうということ。

単純に全国のホール一万三千件に一ヶ所ずつ換金所があるとして、一ヶ所二名平均とすると三万人弱の人が職場を失うわけだ。これはおいそれとはできない。

いくらリストラ流行の昨今でも大反対である。ここでリストラについて、自分なりの考えを書いてみたい。

そもそもリストラする前になぜ雇った? 必要だから雇ったのではないかといつも思う。

そして、一旦雇ったなら最後まで責任を持つべきではないのか? 一人一人の人生が関わっているのだから真剣に求人してもらいたい。

会社を再建させるためには痛恨の極みですとかいいながら、言っている人は当然リストラされてない。会社というのは多くの一般の人が関わって成り立っているはず。そこに悩み多き一般ユーザーをさらに送り込んでどうする?

話はそれたが、換金所の人たちの職場についてはホールのカウンター内にでも換金コーナーを作りそこで従事してもらうなどしてもよい。

今より格段に安全である。さらにセキュリティーを考えると、ATMなどの機械のほうがいいという意見には反対である。

理由はひとつ 客とのコミュニケーションの場をひとつ減らしてしまうから。

ただパチンコ店においてこの二十三条一項は大きなネックとなっているのは事実であり、ホール企業が将来、株式上場を目指すうえにおいて大きな壁となっている。

次に二十九条三項には賞品(ホールで言う一般景品)の最高額が一万円を超えないこと、と定められている。

これは平成二年に三千円から一万円に引き上げられてから今も変わっていない。これも緩和すべき法であると考えている。ここでいう一万円とは市場価格であり、仕入価格ではないということは知っている人もいるだろう。

考えているのは緩和というよりも撤廃である。

理由は色んな物を置いたり、カタログ提供したりして顧客の選択肢が拡がるから。

今でもカタログ冊子はあるはずだが、客が利用したのは見たことがない。そういうカタログ冊子の存在さえ知らないホール従業員も沢山いる。ほとんどのホールがそうだと思う。

なぜ利用しないのか? ホールの人間でさえ知らないのに客がわかるはずがない。それと選択肢が少ないからである。単純なこと。だから撤廃。

もともとパチンコ店はある時期からインとアウトのクリアを目指すために、システムを構築してきた。

インとは売上、アウトとは景品。その景品を明確化するための手段の一つとしてカタログ景品なるものをシステム化したはずなのに、殆ど利用されてないのだから意味がない。改善の必要があるはずなのに全く変わる気配がない。

そしてここからの問題はインのクリア、即ち売上の部分である。

脱税が多いとされる医者・弁護士・パチンコ屋。この中で医者、弁護士は先生といわれるのにパチンコ屋は・・・ と思うが それは置いといて、ある時期 ある人たちは第3者がこれを管理すれば脱税が減少するのでは? という所から始まったのがCRシステムである。

いわゆるプリペイドカード方式で 第3者法人がパチンコ店の売上を把握しましょうと・・・

これが業界として結果的に拙かった、と思っている。

この第3者法人。先行2社といわれる日本レジャーカードシステムと日本ゲームカード。東日本と西日本という括りでパッキーカード・パニーカードという通称で親しまれた?

いわゆる天下り先と言われる所。天下り先は保通協を含め他にも沢山あるが・・・

このシステムをホールは出来れば導入したくないわけだ。数千万という設備費用も掛かるしランニングコストだってバカにならない。顧客はカード購入という手間も掛かる。何一つ良い事はなかった。

実際 、システム運用開始当初は、1コースだけ導入というホールが目立っていた。しかもスロットコーナーだけ。CRのパチンコ機も発売はされていたが良い機械はなく、思うようにシステム導入が伸びない・・・ ここで何が起きたか?

パチンコで射幸性のある機械が発売された (作らせた?) CR花満開である。

当時、店としては売上が上がるし、利益も取れる。この機械を是非入れたい。その為にはカードシステムを導入しなきゃ、となる。そして加盟店が爆発的に伸びていった。

それと同時期、花満開より射幸性の劣る現金機が不正機として摘発された。平和のダービー物語である。

この機械はソコソコの連チャン性を持ち、顧客にも大人気であった。それなのに摘発。カード機じゃないから? どういうこと? 答えは明らかだ。

そして第3のカード会社設立以降 ナスカ、マース、クリエーションなど続々とカード会社が出来ていった。当初の目的は何処かへ置き去りのまま・・・

先行2社が順調そうに加盟店を増やしていった頃、偽造カード事件は起こった。セキュリティー上、問題なしのうたい文句だったが、2社で630億円もの被害を被った。

全国共通使用可の利便性も、瞬く間にハウスカード化となり、上限金額も5000円となった。

そして、今となってはCRユニットに現金が投入できる、というおかしな状況となっている。何の為のユニットなのか意味不明だ。

当初の目的。

第3者が売上を把握するのが目的であれば 全国のホール、全台がカード化されないと無意味だということを 誰も追及しなかったのか? 出来なかったのか? そのまま・うやむやのまま現在に至っている。

次にアウトのクリア。

景品に関することだが、これも結局は第3者が管理する事など出来ないまま、うやむやのまま現在に至っている。本当にうやむやが多いな・・・

現在行政が、一般景品の比率を高くしようと躍起になっている。この問題はやっぱり無理がある。

九十パーセント以上の顧客が特殊景品と交換している現状。前述したように魅力ある景品が乏しいのに一般景品と交換しようなどとは思わない。

やはり一般景品の交換率を上げようとするのであれば、上限金額の撤廃しかない。


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パチンコ産業革命その4

2013-08-25 05:40:17 | パチンコ産業革命
■100円から遊技できることの意味

貸し玉料金が一個四円以内に変更されてもう二十五年以上になります。
その間世の中は大きく変わってきています。そして遊技台も大きく変化を遂げています。

フィーバー機が出始めた時も、CR機が出始めた時も、三十兆円産業といわれていた時も、いろんな内規が変わってからも、ずっと一〇〇円で二十五個の貸し玉なのです。

正確には、四円以内ならいくらでもいいのだけれど・・・

しかし実際には、百円だけでは、パチンコは遊べない。大半のホールが最低五百円からでスロットに至っては千円からというのが最低の遊技料金である。

確かに最初の五百円、千円で長時間遊技できることもあるが、そんなことはめったに無い。大半がその何倍、何十倍も使うのである。だから余計、その遊技環境に神経を使うのは当然の事と捉えないといけない。

少額では長時間遊技できない設置機種にも問題はある。

たしかにホール側からすると、売上が上がってなんぼ、利益が上がってなんぼというのもわからないではない。しかし様々な遊技条件があってしかるべきだと考える。

少額で、適正額で、高額で様々な顧客に対応すべきである。これがホールにおける機種バランスである。ラスベガスなどのように様々な単価で自由に遊べる環境が好ましいと思っている。ハード上不可能ではないはず。

そんな中、衝撃の遊技台が登場する。

トップメーカーの発売したミリオンゴッドである。

この機械においてはホール業界の遊技環境を根底から覆すものであった。

まずメーカーは何を意図として製造したのか? まったく理解できない。次になぜ保通協は許可したのか? なぜ都道府県警は許可したのか? まったく理解できない。

なぜホールは導入したのか? ここについては少し理解できる。たしかに売上、利益ともに大幅増は非常に魅力的である。しかしただそれだけ・・・。

撤去後の稼動バランスが崩れるのは目に見えている。あの機械のおかげでスロットをやめた人は1人二人ではないはず。そうなるのが判っていながらなぜ導入したのか? 背に腹は変えられないと感じていたならホールとして、企業として停滞するだけである。

一時でもホールが潤ったからそれでいいじゃないかという意見もあるがそれは大きく間違っている。一年限りで撤退するのならかまわない。長い目で見ると必ずしっぺ返しとなって現れる。

そして悲しいことに、第二弾、第三弾を一部ホールは導入することとなる。まだ判らないのかと思ってしまう。発売するほうもするほうだが。

ここまで書くには理由がある。

遊技機メーカーには、ホールではなく一般ユーザーに支持される機械を製造してほしいのである。ホールは厳密に吟味して永く使うための遊技台を導入してほしいのである。入替費用が膨大なのはどこも判っていることだが、入替た費用以上は利益を上げていかなければならないのである。

■高齢化社会への道

近い将来、間違いなく来る高齢化社会。いや、すでに訪れているがより進んでいくのは誰もが理解している所。その時のためのホール業界の在り方は、間違いなく利益を貪り取るだけのものではなく前にも書いたように癒し空間、そして様々な刺激を与える空間でないといけない。

高齢者だけを優遇するという意味合いのものではなく、万人に愛され尚且つ高齢者も気軽に集える場所の提供をするということ。

その為には、前述の100円からでも遊技ができることの意味が増してくる。所持金の大小に関わらず短時間ないしは長時間過ごすことの出来る場所が必要なのだ。いずれは自分達もそういう立場になることを考えればおのずと店作りも出来ていくのではないか。

先に述べたように、最低限のホールとしての顧客の出迎え方というものはいつまでたっても普遍のものであると考えている。今は時代がこうだからこういうやり方がいいのだ、ではなく足元を見据えた営業というのは、いつの時代も変わってはいけない。

ファッションも好きな歌もそうだが、とかく人間は人と話を合わせたがる。情報過多のこの時代、マスコミ等に振り回されてすこしかじっただけで知ったかぶりをしたがる傾向にある。おまえこんなことも知らないの? という人間に限って別のことを指摘されると非常に恥ずかしい思いをする。

だから薄く広く情報を集めたがるので人として深みもなくなる。時代に合わせる必要などないのだ。次の世代のための基盤を残していくことが時代なのだ。

ホール営業でもそう。数年前から、営業方法は無制限が主流で高価交換も主流だ、などといい安易に変更していったところがどれだけ苦しんでいるか。ホールとしての遊技環境も整っていないのにそんな所だけ時代の流れに沿ったつもりでも顧客が振り向いてくれるはずがない。

そんな所に限ってイベントをやりたがる、台替をやりたがる、もしくは やらざるを得ないという言い訳をする。ではそれらを実施して顧客が増えた? 確かに一時的には増えるだろう、それでも増えない所は最悪、しかしその後どうなった? 

イベントも台替もやればやるほど稼動が右肩上がりだというホールはほとんど見たことがない。じゃあなぜやるのか? 

やらないと不安だからだ! 

よそがやっているから、よそが台替をするからといったものから、他所より少しでも早く台を入れたいといった変な競争心が生まれている。イベントを実施したり入替を実施したりすると、それなりの費用がかかっているはず。

その回収は顧客からというのは誰でも知っている事だが、どれだけの人が理解しているか疑問である。金額上の理解はしているだろう。しかし少なくとも顧客心理までは理解しているとは思えないのだ。

これだけ全国的に入替が頻繁になったひとつの要因として、パチンコ パチスロ雑誌の普及が大きく影響しているように思う。確かに色んな台が生まれては規制され、色んな台が生まれては撤去されということを繰り返してきたわけだが、それらはすべて「射幸心」という伝家の宝刀の元に消え去っていった。

そのたびに内規が変更されるなどして、射幸性の薄い機種に変わっていった。

雑誌の普及も利点はある。一般顧客が早い時期に遊戯台の見た目や中身を知ることが出来、複雑なゲーム性のスロット等の為には非常に役立つ。しかしそれら利点はすべてホールにとって欠点なのだ。

パチンコで言えばリーチアクションや信頼度、確率から出玉まで細かく判ってしまっているのだ。ゆえに遊技台が面白いか面白くないかを遊技する前から判断できてしまうのだ。

スロットも同様である。以前に比べてゲーム性を顧客が見つけていく楽しみがなくなってきていて飽きが来るまでのタイムラグが非常に短くなっている。

実際遊技してみてやっぱり面白くないと判断すれば、もう打たない。よって稼動が悪くなっていき またホールは入れ替えるといった悪循環に陥る。そして入替が続くと費用が圧迫されるので玉をそんなに出せない。ゲーム性もわかっているし出玉がしょぼいとなると、誰が打つ? 

この繰り返しをどこかで変えていかないと、この先も状況はほとんど変わっていかない。


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パチンコ産業革命その3

2013-08-20 06:26:54 | パチンコ産業革命
■パチンコ店の存在意義

娯楽産業としての役割は非常に大きなものとなっているのは事実である。
年間二十七兆円前後(原文ママ)も流通するレジャーはそうそうない。

■癒し空間の提供

前節でストレス解消ということが出てきたが、癒し空間とは顧客が気づかないうちに快適に過ごすことの出来る空間だと考える。

ハード、ソフト双方の空間を提供していこう。

まずハード。音響、空調、照明、設備機器、設置台。大きく分けてこれらに分類される。

音響について、一言・・・うるさい。

これに尽きると思う。多くの一般の人がこれを嫌ってホールに行かない原因に挙げていると思う。バックグランドミュージックやマイクのうるささ。たしかに営業手法としてマイクで煽ることは必要という人もいるだろう。

しかし適度な煽り方があるだろうというホールが殆どである。しかもホールにはまだ沢山の音がある。玉を磨く研磨機の音、メダルを磨く研磨機の音、遊技台の音、下手するといまだにファンファーレなど。改善点はいくらでもある。

但し遊技台の音だけは無音にしてはならない。大きく遊戯性を害うためである。しかしボリューム調整はある。

次に空調。

四季を通じて温度、湿度が一定であることに細心の注意を払っているホールがどれだけあるか? たしかに空調機器の場所、数などが原因でホールのどの場所も均一というのは難しいかもしれないが、それは単に設計上の問題、設備予算の問題であり、顧客には何の関係もないのである。

一般社員いわゆる表回りが一生懸命仕事して少し暑いぐらいがちょうど良いのは多くのホールがわかっていると思うがなかなか実施されていない。
 
次に照明。

これも適度な照明照度というものがある。これは比較的なされているところは多いが、ここで言う大事なのは、切れているものがないということ。ホール内外全てである。とくに外のネオン管や電球。直す気がない、やる気がないホールととられても致し方ない。

負けた顧客などは、このぐらい修理しろ、という感情が生まれる。これでもマイナスイメージのひとつに成りうる。
 
次に設備機器。

島設備と周辺機器に分類されるが、島設備において清掃はもちろんのことメンテナンスを十分に実施していますか? 営業中止まることはないですか? 十年以上使えるものを三年でダメにしていませんか? 周辺機器も同様だけど使い方しだいで永く使えるものは多いはず。

それとサンドや両替機。

紙幣や硬貨が一発ですべて入りますか? リターンはないでしょうね? これも顧客にとっての不快感のひとつ。簡単なメンテナンスで改善できるはず。わかっているけど実施していないホール、沢山あります。

椅子は綺麗ですか? ガタツキはないですか? 一部スラックスの生地ですべることはないですか? これも不快感のひとつ。
 
最後に遊技台。 

台全体の清掃は行き届いていますか? ガラスは綺麗ですか? 玉とびはある程度一定ですか? 役物に不備はないですか? ひとつでも不備があると不快感に繋がる。

あとは玉、メダルが綺麗であること。

よくスロットコーナーなどにおしぼりを置いてある店があるが、あんなものサービスでもなんでもない。たしかに遊技の後汚たり、臭いが手に付いた時は布おしぼりだったらありがたい。しかし経費節減のためにとかいって、紙など薄いやつを置いてある店まで見受けられる。

ちょっと待ってもらいたい、本当のサービス、当たり前のサービスというものは、遊技の後もおしぼりが必要ないぐらいの状態にさせてあげることではないのか。

汚れる原因は沢山ある。

メダルの材質、柄の多さ、遊技台のセレクター、ホッパー、自動回収ベルト、自動補給ベルト、メダルサンドなどなど沢山の要因にまで神経を使い改善していってもらいたい。ホール単独でなく色んな設備業者の人の協力も必要になってくる。

これらのことはホールとして、最低限準備すべきことではないかと思っている。

次にソフト面について。 

接客と営業手法に分かれる。

接客については、ここ数年来この業界は大きく変わってきていると感じている人は多いと思う。様々なホール企業で接客について沢山話し合いをしたり研修をしたりしてきたと思う。

ただベストな接客として確立されている企業は意外と少ない。その姿勢や考え方を社内統一させることも非常に難しい。試行錯誤が続いていると感じられるし、自己満足で留まっているところもある。形だけに捉たり、形が伴えば心がこもっていないなど。

自分が思うのは、節度を持った接客態度は最低限必要だが、それよりも必要なのは働いている人の自然な笑顔が最も重要であると考えている。自然な笑顔 と言葉にするのは非常に簡単なことだが、一番難しい。

友達と会話している時、恋人と会話している時、家族と会話している時の笑顔がなかなかできない。しかし照明照度ではない明るい活気あるホールを造りたいのであれば、絶対に必要なものである。

どんな顧客でもブスッとした従業員や人間味の感じられない従業員の店よりは、自然な笑顔を与えてくれる店のほうに多少負けが込んでも通うはずである。
 
営業手法については全国それぞれ個々のホール企業の考え方があるので画一的ではない。

ただ交換率や営業方法、出し方、取り方が適正な所に顧客が集まっているのは間違いない。

イベントなどは、二の次である。

競合店がやっているから自店もやる、競合店も入替をするから自店も負けないように実施する、やらざるを得ない。競合店が高価交換だから自店も変更する。など最悪の営業手法である。

そんなことで競り合う前に自店、自社の事を見詰め直してください。目指すべきなのはどこなのか、方向性はどこなのか、営業の指針はなんなのか、すべての従業員の考えが一致した時に答えは出てくると思います。


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パチンコ産業革命その2

2013-08-15 06:17:46 | パチンコ産業革命
■社会貢献

業界としての社会貢献の在り方は、なんなのでしょうか?
色んな意味合いがあるでしょう。 

一つは、人々のストレス解消に役立っている、次に金銭的に国、地方へ貢献する、大きく分けてこの二つに集約されると考えている。

ストレス解消は、遊技したことがある人にとっては誰でも経験したことがあると思う。

遊技台に相対する時、無の状態になれる時間が必ずあるはず。 

その時は常日頃の嫌なことなど微塵も感じないのである。ただただ遊技に没頭できる瞬間なのです。

その瞬間を得たいがために人々は遊びに来るのです。そして、さらに勝てれば言うことなしという感情も生まれる。ただその反対に負けた場合はストレスが倍化する恐れを秘めている。 

その顧客の心理状態をどのようにフォローしていくかも今後のホールとしての課題になっているのです。

そこを的確に捉え営業に生かしているホールがどれだけあるのか。顧客の大半は負けている人が多いと思う中、何らかの心理的見返りを求めている人がいるのも事実である。

通常の売買では金銭の対価として物品が提供されるわけだが、ホールの場合はそうでない。

一方的な負けという事実が存在する。 負けた時の心理状態は十人十色で金額によっても変わってくる。

少し負けと大きく負けでは、心理状態が大きく違う。少し負けの時はまだ遊ばせて貰ったぐらいに考えられるけど、大きく負けた場合は二度とくるか・・・とまで考えてしまう。

ただ多くの人がまた出向いてしまうのは、負けた額以上に勝ったことがあると推定される。

少なくとも自分はそうである。

ただ様々な心理状態が働く中、悲いかな犯罪に結びついていくことが起こっている。

パチンコ依存症とひと括りにされているものである。確かに自分もそうだが、遊技していると結構続けていきたくなるし、行かなければしばらく行かなくても大丈夫なのだ。

パチンコに行き続けると依存症状態となり、体がそして車がホールに向かってしまいやめられない。そうすると多くの人が負けているので自己範疇を超えてしまう人が出てくる。

借金をして首が回らなくなり犯罪に走ってしまうという図式である。

これでは社会貢献どころか社会悪にさえなってしまっている。
ここからの脱却を図るのは業界全体であるということを強く認識して進んでほしい。

■地域貢献

地域貢献というと必ず問題となって出てくるのが、地域住民の出店反対である。

大半の出店場所でこの問題が取り上げられ、横断幕を張り争いが起きている。たしかにホールが出店することによって色んな弊害が起こることも考えられる。しかし様々な面で相乗効果が起こることも考えられるわけである。
まず弊害から考えてみよう。

ひとつは駐車場での幼児放置などの事件事故が起こりうる。変な輩が出入りするので怖い。車の流れが多くなり事故の可能性がある。深夜まで騒々しくなる、車もだがとくに人の声が気になる。など沢山の問題点を抱えているのが実情である。一部のホールはこうした問題を解消するための努力を実施しているが、多くは成されてない。

例えば駐車場。

監視カメラ程度はよく見受けられるが、見回るガードマンの配置などは殆ど見受けられない。いたとしてもそこまで真剣に見回っているように見えない。あと酷いのは〔駐車場での事件事故は一切責任を負いません〕という看板。

一般論としてスーパーその他でもよく見るものだが、例えば遊技の後 車に戻ると引っかき傷があったり、こじ開けられて鞄を取られたりすると、ムチャクチャやり切れないと思う。

実際被害にあった人しかその気持ちは判らない。そのやり場はどこへ持っていっていいのか、特に負けた後だと悔しさは倍加する。

勝った後でさえ非常に気分が悪い。それではこの問題は看板一つでいいのかどうか真剣に考えてもらいたい。

次に相乗効果について考えてみる。

町、もしくは地域の活性化がひとつ。

とくにテーマパークがない地方などだと、テーマパーク的存在になりうることも出来、併設店舗など他業種にわたって、極端に言えばひとつのエリアとして成り立っていく可能性も秘めている。

近くにコンビニがあれば利用する人もいるだろう、ドラッグストアがあれば利用する人もいるだろう、飲食店があれば利用もするだろう。多くの人がその場所、その町にお金を落としていくことの経済効果は積もり積もっていくと非常に大きなものになるのは間違いない。

自分を含めてパチンコユーザーの金銭感覚はホールに入った時点で大きく狂っていることに気づく。そしてホールから出て行った時点で元にもどる。

具体的に言うと、ホールでは簡単に五千円は使うけど、昼食に五千円も使う人はそんなにいないと思う。スロットなどは千円で五十枚借りるわけだが、当たらなければ数分でなくなる。ラーメンには千円払わない。みんな解っていることだけど感覚を狂わせる異空間がそこにある。

ホールから自宅に戻るまでの間、異空間の周りには、日常の空間が必要なのである。

あと産業廃棄物としての問題解決も非常に大事なことである。ほぼ毎週にわたって多くのホールが入替をしているということは、それだけ多くの遊技台が撤去されているということである。それらはどこに行っているのか?

中古市場に売りに出したり、チェーン店であれば使い回ししたり、自社の倉庫に保管したり、運送会社の倉庫に保管したり、産廃処理場にもっていったりしているのである。

多くの業界がリサイクルに取り組む中、完全に取り残されているのがこの業界である。

一部ホール、メーカーが取り組まれているがまだまだ浸透していないのが実情である。

■福祉貢献

福祉貢献については、金銭的な面と物質的な面の双方から取り組んでいくことが先決であろう。 

金銭的なバックアップしかできない企業はそれでいいと思う。さらに物質的なバックアップが出来るならそれに越したことはない。大事なのはそのホール、企業に福祉貢献の意識があるかどうかなのだ。頭の片隅にもないようであれば正直先が見えているといっても過言ではない。

人員的に貢献していけることも忘れてはならない。

一人の人として、一組織として、貢献の仕方は沢山あるはずである。
そしていろんな貢献が業界誌の記事になるようではまだまだということ。当たり前の事として受け止めることができるようになりたいものである。



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