パチンコ日報

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佐藤カメラからパチンコ業界が学べること

2013-05-20 05:55:37 | Lecture
パチンコ日報の読者の皆様、はじめまして!

株式会社みなパチの小池と申します。

たまたま遭遇した株式会社佐藤カメラの代表取締役専務佐藤勝人さんのセミナーのネタがあまりに面白かったので、勇気を持って筆を執りました〜!
皆様のご参考になれば幸いです。

私の中で悩みながらも、形にならなかったものが、一気に「具体的に」閃きました!

佐藤カメラ株式会社
代表取締役専務 佐藤勝人

栃木県という地元地域のみでカメラの大型専門店を展開。ヤマダ電機やビックカメラなど大手家電量販店が多数進出してきている中、カメラの市場で圧倒的なシェアを取っている中小企業です。

大手チェーン店ではできない戦略を駆使し、お客様の心を掴んでいる企業〜佐藤カメラ。

そのノウハウと真髄は!?

簡単に言うとそんな内容です。

パチンコ業界としてもヒントがある気がして、話に引き込まれていきました。いくつものキーワードがありましたが、結論から。

お客様を友達だと思ってする接客!

友達というのは馴れ馴れしく適当に接客するという意味ではありません(一部そういったテクニックを含む部分もありますが…主題ではありません)

お客様を友達や家族だと思って、接し、話し、アドバイスしているという事…!

大切な友達がもし!カメラを買いたいと相談してきたら…

本気でその友達のニーズを聞きながら、彼に合ったカメラを一緒に探し、その友達の予算を本気で考えながら、さらにはそのカメラを使った遊び方、メリット、楽しみ方から、生活の中でどうやって使っていけばいいか?

そんな事まで考えてアドバイスしませんか?という事です。

佐藤カメラでは、お客様一人を何人ものスタッフが同時に話に参加し、カメラ談義に花を咲かせて盛り上がる事もあるようですし、結果として佐藤カメラ自身が、地域のコミュニティと化しているそうです。

結果として!

カメラのヘビーユーザーではない顧客層を取り込み、佐藤カメラだけをハシゴし、各店で買い物をするお客様が多数いるという結果に!

お客様自身が広告塔となって、お客様を呼んでくださり、お客様に商品プロモーションをしてくださってるという流れが出来ているそうです。

面白おかしく話すためかもしれませんが、佐藤専務はしきりにこんな話をしていました。

「ウチみたいな小さい企業の、ましてやカメラ屋なんかに入ってくる社員にエリートなんかいない! クソガキしかいない! そんな奴らを集めて…
誉めて、モチベーション上げて、エイエイオー!」

彼が育てているスタッフは、大切な人のために親身になって接する事のできる、知識と専門性と温かく情熱的な気持ちを持ったスタッフです。

最低限のルールを除けば、「とことん好きなようにやらせてる!」。


一般的にある「ポイントカード」ですが、何年か前に、提携しているクレジット会社の事情で廃止になってしまう事件があったそうです。

その時、他の会社と提携し、継続するか、さんざん検討した結果が「撤廃〜!」。

普通に考えれば、相当な勇気がいりますよね。

顧客管理の事から、ポイントカードがない事での競合との不利な部分がクローズアップされがちです。

しかし、ポイントカード、会員カードに頼ってお客様を管理、把握していたスタッフの目の色が変わった。

便利になって忘れていた事を思い出した。

お客様の顔と名前をみんなで頑張って覚えていき、共有化していったのです。


☆この話の中で、個人的に非常に気になった話が一つありました。

わからなければ聞け!

という事をハッキリ言って教育したそうです。

「名前がわからなければ聞け!」と。

前に聞いたけど…忘れてしまったとしても、「気にせず聞け!」。

どんなカメラ持ってるか? 前にどんなものを買ったか? 「忘れてたら聞け!」。

この方針は衝撃的でした。

覚えるのが接客。

覚えてるのがサービス。

覚えてないと評価が下がる。

そんか事より「また聞け!」

忘れたの?と怒られる事も、笑われる事も「コミュニケーションだ!」

その後、今では顧客管理をなんとFacebookでやってるそうです。

「無料だぞ!」と専務は得意げに話してました。

「友達として接客」という接客方針とこれがまたマッチしているようです。

Facebookを説明する!
便利さを伝える!
やり方を教えてあげる!

これによって、お客様に喜んでいただける関係、環境を作り上げました。

その結果、お客様がFacebook上でみんな友達に!

無料でできるプロモーションとして、どれだけの貢献があるか?ということです。

ホントに凄いと感心しました。

佐藤カメラや佐藤専務の凄いところは、他にも多数あります。

セミナー会場で即売していた本は売り切れ。

なんと!Amazonでも売り切れ。

ご興味あれば本を買ってみていただければと思いますし、社内への研修講師として必要であればご紹介もします。

さて、話が長くなりましたが、ここからが私の意見、感想です!!!

接客がどうあるべきか?

私もさんざん悩んできました。

セミナーを聞いて私が導き出した、私なりの方法論は「友達になる事を目指す!」です。

昔から漠然と考えていた事。

自分がスタッフだったら、お客様を大事だと思ったら「もっとお客様にアドバイスする!」

お客様のニーズ、予算、心境、最近の動向、今の状態を考慮して、その上で、最適だと思えるアドバイスをする。

そう、ずっと思ってました。

仮に友達だったら、家族だったら。その日、その店で、勝つために少しでも役に立つ事、そういった視点で考えるであろうと。

話し相手になるし、愚痴も聞く、その上で、やはり目指すのは「パチンコ業界の接客のプロ」になる、と、今はハッキリ思います。

お客様より知らない…
お客様よりわかってない…
お客様より考えてない…

私は一人のユーザーとして、そんなスタッフは求めていません。

佐藤カメラのスタッフで、
カメラなんて撮った事もありません!
興味もありません!
説明もできません!
なんていうスタッフがいるでしょうか?

お客様(友達)が、少しでも楽しめるように、少しでも勝てるように(負けないように)一生懸命誠意を尽くすスタッフがいるお店。

今の私の中ではそんな理想像が出来ました!!!

全部が全部は難しいのかもしれませんが、

お客様の台に関する質問に普通に受け答えができ、即答できずともすぐに調べてレスポンスができる!

天井が答えられる!

釘を代わりに見てあげられる!

私が求めたいスタッフ像はそんな感じです。

改めてお客様はパチンコ店に、

パチンコをしに来てる!
パチスロをしに来てる!

パチンコ店にとって商品は、やはりパチンコ台であり、パチスロ機であるのです。

共通の趣味と知識を持つお客様とスタッフが、パチンコの話題で盛り上がり、論議できるお店。

頭を下げる事でも、作り笑いを浮かべる事でもなく、パチンコ富士よりもさらにお客様に密着したパチンコ店。

差別化ができないと嘆いている中、私は非常に可能性を感じました。

すぐに思い付くデメリットやリスクも当然ありますが、私はそれ以上に感じる可能性に、さらなる研究の価値を感じています。

業態は違えど、ここにこれだけの成功事例があります。

結果的な勝った負けたなど、どんな優良店に行こうが存在します。

お客様の勝ち負けにスタッフ全員が興味を持ち、応援する姿勢のあるパチンコ店。

私はお客様の気持ちを掴むのに十分なコンテンツだと思います。いかがでしょうか?

佐藤専務は、非ユーザーの開拓についても言及しました。

これに対しても、このやり方がハマる可能性があると思います。

広告規制がこれだけ強い中、究極の集客方法は、お客様がお客様を呼んできてくださるお店!

お客様に、スタッフが「どなたかお客様紹介してくださいよ〜!」と言える店!

できない理由を一つ一つ排除できるように考えています。


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女性の力がホールを変える!

2013-04-16 05:40:09 | Lecture
シーグリーンセミナーより。

■女子力活用法
「女性の力がホールを変える!」

講師:アイキャンディ・福森加苗代表

世の中の消費の80%は女性がコントロールしているように、女子力の強化で売り上げアップに必ずつながる。

パチンコ業界の変化に対応して、生き残るためには独自の営業スタイルづくりの確立が必要になってくる。

そのためにまずやらなければならないことは以下の3つ。

1.旧態依然とした手法からの脱却

2.お客様の信頼回復

3.再来店率の向上

この過程でキーポイントになるのが、お客様と最後に関わるカウンターの女子になる。

女性専用のジムが流行っている。

そこではトレーナーはお客様のことを「○○ちゃん」と名前で呼び、「○○さんは今度いつ来るの?」と親しげに会話する。

女性は約束は守るので、いつ来るかと聞かれ、次に来る日をいった以上、必ず来る。

友達感覚をうまく取り入れている。帰る時に感じよく返すことがポイントである。

これを景品カウンターの女性も応用しなければならない。

店内の雰囲気をブランディングする上で、視覚効果として女性も一つのディスプレイとして活かすことが必要になってくる。さらに聴覚効果では、開店や閉店時の音楽を女性に担当させて居心地のいい環境を作ることもポイントになる。

女性は何をするにも自信がない。そのため自分で確信しないことはクチコミしない。

例えば、店に入った時にいい香りがしても自信がない。そんな時に「今日の香りはローズです」と貼り出していれば、確信してクチコミで広めてくれる。

男性はかわいい子を見ると、「かわいい」というが、女性は口にできない。女性に自信を与えて行くことがブランディングづくりにつながる。

女子力向上の秘策

1.女性チームによるミステリーショッパーの実施

大阪のおばちゃんのような細かいところを突っつくような視線で、盲点を見つけ出す。

実際にあったことで、女子トイレに緑色のランプが取り付けられていた。その光の関係で鏡に映る顔色が悪く見えた。それを交換してもらったが、男性目線ではそこまで気づかない。

競合店調査を女性がすると、競合店の方が女性客が多かった場合、その差異はどこから生まれるのかも分かる。

男性と女性の目線は根本的に違う。男性が作ると女性向きのチラシはピンクを使ったりするが、女性はそんなにピンクが好きなわけではない。


女子プロジェクトチームの運用の秘策

1.公平に接する
女性は皆の前で特別扱いされるのを嫌がる。特別扱いされるとイジメに遭い結果的には辞めていくことになる。褒める時は陰で、そっと、短く事務的にする。

2.リーダーの指名
「あなたがリーダーだよ」と指名する。リーダーを決めることによってうまく回るようになる。

女性プロジェクトチームを結成。女子力の強化で、女性が物申す環境が整った時、世の中の消費の80%は女性がコントロールしているため、売り上げアップに必ずつながる。


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業績を上げる人材育成のコツ

2013-03-22 05:53:30 | Lecture
「パチンコ人口が減っているので、売上目標は昨年比の90%にしました」と店長が目標計画を立てたとしたら、オーナーはこういうだろう。

「じゃ、自分の給料も90%でいいのか」ということになる。企業が求めるのは成果が上がるリーダーだ。成果の上がらないリーダーほど一方的に自分の考えを押し付ける…。

シーグリーンのセミナーでパートナーズリンクの藤崎敏郎社長が、「業績を上げる人材育成のコツ」について講演した。

その一部を抜粋する前にまず、藤崎社長のプロフィールから。

藤崎社長は大学卒業後、イトーヨーカ堂に入社。セブンイレブンの鈴木敏文会長とは同じフロアーで働き、単品管理、朝令暮改、仮説と検証、メモを取りながら話を聞くことなどを学ぶ。

その後、6店舗のホールにスカウトされ、経営企画室長として入社。営業部長、機械担当部長を歴任しながら、6店舗だった店舗を20店舗へ、売り上げは70億円から800億円へと成長させる。この間、福利厚生面にも着手し、月5回だった休日を年間108日にする。

休日を増やしたのは、パチンコホールはどうしても休みが少なく、帰宅も深夜に及ぶことから離婚率が高いためで、それは実体験に基づいた改革だった。

強い会社にするためには、社員が家族から信頼され、社員が会社を誇れ、経営者が周りから褒められる人物であることが重要となる。これが藤崎社長の信条である。

そして、機械、広告宣伝で差別化ができない今こそ、最後の差別化は人しかいない、というのが持論である。

では、本題の業績を上げるコツに。

コツ1
コンピテンシー

仕事ができる人のモデルを作る。それは、今いる人の中で最高のモデルを理想としても良い。仕事のできる人とは業績を上げる行動をすること。

仕事のできる人のホウレンソウは、作業の指示・命令を受けたら開始したことをまず報告する。終了したことを報告するのはもちろんだが、やったかどうか分からないことが社長の一番のストレスになる。

業績が上がった一例
玉箱を運んで計数中にはインカムを外すことにした。インカムを付けていると色々な指示が入ったりして接客も疎かになるため。丁寧なジェットカウンター対応で少しずつ固定客を増やしていった。

失敗する上司の行動特性というのがある。

1.業績達成のために部下を使い捨てにする
2.数値分析のみに精を出す(人間を見る洞察力がない)
3.根拠のない直感に頼りすぎる
4.何でも自分でやってしまう(部下が育たない)
5.上司が経営陣に意見を具申できない
6.経営陣の批判をする(経営者になったこともないのに)

こういう上司がいることが会社の業績を上げる上で妨げになっていることが浮き彫りになってくる。

管理職の3大任務がある。
1.より高い業績を上げる
2.部下・後輩を指導育成する(部下のやる気を引き出す。そのためにはストロークが必要)
3.より質の高い役割を目指し、自分自身を高める

多くのブロック長が失敗するのは、この3番目。部下から総反発を食らうことが少なくない。部下や人から好かれるように、人間力を磨かないと失敗する。

一番のピンポイントは「あの店長のためにやる!」と部下が思えば業績は上がる。残業もいとわないで働く。

業績を上げる人は自分責任論の人。課題や問題は自分が解決すべきと行動を取り、他責にしない人である。

成果が上がるリーダーは次の通り。

1.忙しい中でも「準備、投資、育成、予防」の仕事を実践している
2.仕事をより実践しやすいように「あらかじめ」(日。週、時間を決めている)
3.経営資源が足りないなりにも「やりくり」している
4.何が「成果につながった行動」か常に検証している
5.部下や周囲のスタイルに合わせ、自分のスタイルを「ちょっとだけ」変えている
6.定期的にセミナーを受講したり、「読書」を大量にしている
7.学んだことを自分自身が実践すべき「行動改善目標」にして定期的にチェックしている

藤崎社長が特に読書研修を勧めている。文章力、伝達力、思考力が向上し、何よりも根気強さが養われるからだ。

そして、何より、仕事のできる人は本を読んで、1行でもいいことがあれば、行動につなげる。


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失敗しない新台選びとは

2012-12-01 05:55:25 | Lecture
11月21日のパチ元会でエスサポートの三木貴鎬代表が失敗しない新台選びについて講演した。

三木代表はスロ専を経営する企業に9年間勤務した後、2007年にホール運営コンサルタントとして独立。2010年から東北で81台の直営スロ専を経営している。

エスサポートは直営店のデータなどをベースに、機械選定と設定で稼働を上げることを得意としている。

スロ専の王道営業を列挙してみるとこうなる。

1.機種配列

2.設定配分

3.出玉演出

4.人材、接客

5.機種選択

この5項目を徹底することが他社との差別化につながるわけだが、意外とおざなりにされているのが「機種配列」だという。

エスサポートの機種選定の方法はレポートを書いてから、何台買うかを決めるわけだが、過去の失敗から学ぶ新台選びの法則がある。

以下のような新台はまず疑ってかかることから始まる。

1.過去のヒット機種には飛びつかない
(ビッグネームに騙されない)

2.ヒットした類似機種(他メーカー)には手を出さない
(例、北斗タイプ、ジャグラータイプ)

3.ゲーム性や演出が同じでスペック違いは要注意
(新鮮味がまったくない)

4.「業界初!」「新機能!」には飛びつかない
(タッチパネル、3D)

5.大ヒット機種の次の機種には要注意
(売れない機種を間に挟みこむ傾向あり)

6.芸能人ものには飛びつかない
(スロットのストーリー性が出しにくいので、芸能人もののスロットは当たらない)

7.コンセプトがずれている機種には要注意
(高純増の機械は瞬発力がない)

8.マニアックな視点で判断しない
(万人受けするものがよい。スロットマニアが新台を選ぶと非常に危険)

以上のことに注意しながら失敗しない機種選定を行うことが肝心となる。ダメな新台を購入すると、その台を撤去するためにまた次の新台が必要になる。

つまり、1機種の失敗は2機種分のコストがかかることを肝に銘じなければならない。

ヒット機を見極める9つの要因がある。

■娯楽性
(1.キャラクターの世界観、2.演出・出目、3.ストーリー性)

■万人性
(4.メーカーへの信頼度、5.分かりやすさ・シンプルさ、6.打ちやすさ・疲れなさ)

■ギャンブル性
(7.甘い、8.瞬発力・一撃性、9.当たりやすさ・連チャン性)

この9つの要素のうち、3つあればバラエティーコーナー、5つあれば定番コーナー、6つあれば看板台として使うことができる。

そして、何より重要なことは新台を購入する上で徹底的に無駄を排除することである。

ではどんな新機種が無駄かというと次の3つだ。

1.買っても買わなくても何も変わらない機種

2.買うと店全体に悪影響がある機種

3.付き合いや機歴のための機種

失敗しない新台を選ぶことが、客側にも負担をかけないことにもつながる。

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4円を打てるボリュームゾーンが40年後には消える?

2012-09-23 06:04:12 | Lecture
環境の激変により「2050年にはボリュームゾーンがなくなり、可処分所得が減ることから4円を打てるゾーンがいなくなる」と予想するのは第二営業部の堀川和映顧問。

少子高齢化が進行する人口動態からおカネを使える人口がどんどん減少していく傾向が読み取れる。加えて、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、と消費者心理に大きく影響する事象が立て続けに起こっている。

パチンコファンの予備軍となる最近の大学生のパチンコに対する興味はほとんどない。ある大学で学生100人にパチンコをやったことがあるか、聞いたところやったことがあるのはわずか2〜3人。

レジャーの多様化やパチンコにおカネがかかりすぎることが、彼らからパチンコを遠ざけている。

今、おカネが自由に使える団塊の世代以上は40年後はいない。若年層の開拓もままならない現状では、パチンコ業界には未来がないことだけが見えてくるが問題はここからだ。

それでも各ホール企業は営業を続けていかなければならない。真面目にやっているのに稼働が落ちると嘆くホールも少なくない。

「世間に迎合するから個性がなくなり、誰からも好かれなくなる。新台、出玉、広告は誰もが努力することなのでポイントなので、差別化にはならない。それ以外をもっと努力する。欲求を満たさないことが重要。満足したらそれで終ってしまう」(堀川氏)

客が多い店は勝つ客も必然的に増えるので出玉感が出せる。

優位さを出すことだが、自店のよさではなく、競合店との「違い」を出すこと、微差ではなく、激差を出さないとお客には認識されない。

突き抜けるとは、何かを捨てることであり、何かを絞り込むことである。お客の何となくこの店が好き、という偶然の心理をシステム化する。

商品を売る前に自店を売る。自店を商品化していく。

例えば最近人気のスイーツフェア。単なるスイーツフェアでは振り向いてもらえない。

そこで、顧客に「どんなスイーツがいいですか」と聞く。

お客の心理で自分が協力したイベントには参加したくなるもの。

参加してもらった顧客にはサンクスメールを送ると共に、頑張っているスタッフへの応援メールをお願いする。

そうして届いたメールはスタッフルームに張り出すことによって、従業員のモチベーションを上げることにつながる。

さらに店に張り出すことで顧客とのコミュニケーションが生まれる。お客との信頼関係を作り上げないと売り上げも粗利も上がらない。

ここで威力を発揮するのがタブレットアンケートシステムだ。

タブレット上で住んでいる場所を指差してもらい、マッピングデータとアンケート内容をリンクさせていく。

自店とマッチングがいい客層をセグメントしていく。そういう顧客に自店の価値を提案していく。興味のある顧客なら反応してくれる。

可処分所得が多い人といえば独身者になる。これもエイジレスで取ればボリュームも出てくる。

こうした努力を続けなければ今後生き残ることはできないのだろう。


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増客には0円コーナーの新設も

2012-07-15 06:16:46 | Lecture
6月28日に開催されたパチ元会のテーマは「集客から増客をいかにすべきか」。パチンコ業界では集客する方法には長けているが、増客してリピーターにつなげる方法に四苦八苦している。

特に最近の状況は「底に穴が開いたバケツに水を入れているようなもの」という。

過去のパチンコ業界は大型店も少なく、入ってくる水の量の方が多くて、底から落ちる量が少なかった。現在は広告宣伝におカネをかけても入ってくる水の量が減り、漏れた水は大型店が受け皿になっているのが現状である。

中小ホールの課題は漏れる水の量をいかに減らすか。

売り上げ=入場客数×客単価

入場者数とは実人数×来店頻度である。

顧客というのは自店だけでなく、他店でも遊ぶという客層が多い。

あるアンケートでどれだけ店を浮気しているかの顧客動向が分かった。

1店舗=22%
2〜3店舗=58%
4店舗=8%
決めていない=12%

集客アプローチするのはこの2〜3店舗を行き来している58%の客層をターゲットにして、がっちり捉まえることが増客の考えでもある。

そのために必要なことは自店の特徴をしっかりアピールすることだ。

情報は共有できるように可視化して、全員で対策を練るようにすることも忘れてはいけない。

ここにパチンコ客の流れを端的に表している統計調査の事例がある。


1.海→新台→海
(新台に飽きて海に戻ってくる)

2.海→冬ソナ→その他の新台
(海に戻らなくなってきた。新台に移り変わる)

3.海→甘海
(大当たりをたくさん味わえる海へ)

4.パチンコは打ちたいけどおカネがないお客→低玉貸営業
(色々な機種が打てるのでバラエティーが成功)

5.一般的なお客様層→低玉貸営業
(勝負したい客は1円等価、遊びたい客は低交換率)

4と5番は低玉貸営業へ移動という結果は同じだが、2円のお客さんは新台を求めるので、新台で等価なら成功しやすい。

これから業界は盆営業を迎える。

盆でもGWでも最終日に来るのはヘビーユーザー層である。そこから取るのか、取らないのか、ということになるが、最終日に出すことによって、次の日の稼働が変わる。その後が落ちない。

情報は共有化することが必要だと前述したが、4円のミドル、甘デジを打っていたお客が1パチに移動していたら、その報告がスタッフから上がってくる体制を敷くことが必要。

傾向が分かれば対策が打てる。

4円の海を打っていた客が1パチに移動しているという報告を聞いて、1パチに海コーナーを作った結果盛況になったケースもある。

増客のためには0円コーナーを新設することも一つの方法だ。

パチンコを止めていた人が戻ってきて、ゲーム性が分かって改めて1パチを打つようになったケースもある。

また、複数で来た人のうち負けた人は早く帰るのがこれまでのパターンだったが、そういう人たちを0円コーナーで引き止めることができる。

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鮮度の高い情報がお客を行動させる

2012-06-08 06:28:19 | Lecture
「お客様の行動心理学で見る戦略的接客術」をテーマにした勉強会がぱちんこ情熱リーグで開かれた。サブタイトルは「接客力格差が集客の明暗を分ける時代到来」。講師はプラスアルファの野島崇範ゼネラルマネージャー。

同じ商店街に八百屋と果物屋があった。

共に愛媛ブランドのみかんを1個100円で売り出していた。どちらの店も接客は丁寧で甲乙つけがたい。ところが同じ値段なのに果物屋の方が多く売れた。

なぜか?

八百屋は「本日みかん特売!1個100円」のポップだったのに対して、果物屋は「本日みかんの特売日!愛媛ブランドみかんが、なんと本日限り1個100円」と愛媛ブランドと本日限りという言葉掛けを加えた。ちょった情報を添えることで購買意欲が変わってくる、ということだ。

この言葉掛けがホールにも通じるものがある。

戦略的接客の精度によって確実に売り上げは変わっていく。

ホールの営業力は次の通り。
1 出玉
2 新台入れ替え
3 機種構成
4 設備投資

これからはお客さんが使う1万円の価値をイメージし、シビアな客目線に立つためにも「情報伝達力」が必要になってくる。

「うちはこういう店ですよ」という情報発信力を営業力の中に加えることが、集客の向上につながる。

営業力が高くて情報伝達力が高いホールで集客できていないホールは1店舗もない。

ホールでたまに見かけるのは、4月になっても2月28日の新台告知が未だに放置されているようなケースだ。これは論外だが、広告宣伝規制以降、イベント告知ができなくなったため、情報の鮮度が落ちてきているのが顕著に現れてきている。

「大海2を導入してから2週間経っても未だに新台導入を発信し続けている。目で見れば導入されていることは分かるのに、伝え続ける意味はない」

情報鮮度の低い告知物が半永久的に掲示されたままになっていることが、見ない、読まない告知物へとなっていく。

新台入れ替えの告知といえば、「地域最速」「地域大量導入」を相変わらず謳っているホールが少なくないが、これでは戦略的な情報とはいい難い。

「北斗の拳世紀末救世主伝説」を導入した際の、鮮度を高めた告知方法の具体例がこれだ。

■導入1週間前
ついに、8年ぶりにあの北斗が帰ってきます

■6日前
ART1セット38ゲームの機種

■5日前
純増約2.2枚

■4日前
上乗せ300ゲームと継続率はMAX89%の瞬発力

これを計数時などにスタッフが声掛けしていった。新台導入に際して、鮮度を心がけた。

情報の鮮度が低下してくると伝わらない情報となってしまう。

同じみかんが八百屋よりも果物屋の方がたくさん売れたのは「本日限り」「空輸」ということば掛けをしたために情報鮮度が高かった。それがお客さんの行動心理に変わっていった。


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4円再生のための本部作り その2

2012-02-24 06:09:32 | Lecture
オフィスジャパン主催の「4円再生のための本部作り」セミナーより。


今までのやり方で4円パチンコの稼働が下がり続けている。結果が出ないのはやるべきことをやっていないからである。

言い換えればなすべきことをなしていないからお客さんは来ない。なすべきことをなすことが再生の一歩につながる。

再生のための改革には手順がある。

1 固定費の削減

本社のオペレーション業務にムダはないか? 本当にこの人員がいるのか? このあたりを見直してみる。本社の固定費は人件費が一番大きい。

成長意欲のあった人が成長して人材となったが、役職者となるとやがて守りに入り、いるだけの人になったりする。さらに若い人たちの改革意欲を阻止する立場に回ったりする。

4円再生の根本は人の再生なくしてあり得ない。人の心、意識、行動が変わらなければ4円の再生はない。

2 変動費の削減

パチンコ店で一番大きい変動費は機械代だ。今まで使っていた機械代を使わなくなれば、利益に反映する。機械代は結局お客さんが負担しているのだが、それに耐え切れなくなってお客さんが減っている。機械代のコストを前年比で30%カットしたチェーン店もある。

固定費と変動費の削減はただ、出血を止めただけで、これだけでは再生にはならない。

3 人材育成

教育することで人材になる。最初は知らないことで自信がない。できないので自信がない。物事を知ることでもっと知りたいと欲求が生まれ、周辺のことまで知りたくなる。

今度は知ったことをやってみたくなる。やってみたらできた。できたから面白くなってまた興味が沸いてくる。それが積極性になる。

できない、知らない人が幹部にいることがその会社を不幸にしている。人材育成とはいかに勉強する環境を整えるかにかかっている。

4 コア・コンピタンスの確立

お客さんに喜んで満足してもらえるために、皆さんの提供する商品やサービス、技術が競合他社より圧倒的な差別化の核になるものがあるか、ということ。よそより売れるものがあるか?

飲食店でいえばうまくて安い。うまいは絶対条件だが、皆さんが提供するサービスや技術がお客さんから「うまい」といってもらえるようなクオリティーに達しているか。それが、よそと比べて安いか。

自社のコア・コンピタンスをヨソと比べて圧倒的に優位に立っているかを比較検討しなければならない。

5 売り上げアップ

1から4までの手順を踏んで初めて売り上げアップにつながっていくが、手順を間違ったらダメ。そもそもヨソよりコストのかかるやり方をやって、どうして安く提供できるか。

変動費の削減は機械の入れ替えを減らすだけではない。今使っている機械の寿命を延ばすこと。1カ月で外していた機械を3カ月に。3カ月で外していた機械を半年に、半年で外していた機械を1年に延ばすことで変動費は削減できる。

100万円の利益を出すのに100万のコストをかけていたら利益はゼロ。120万円のコストをかけていたら20万円の赤字。40〜50万円のコストでやるのがコストパフォーマンスだ。

■営業本部の組織化

経営計画を利益計画に落とし込み、目標を達成するために、仕事と人の最適化させることが営業本部の組織化である。

1〜5を推進するための組織が営業本部でもある。

これまでのパチンコ業界では人に役職を与えてきた。長年真面目にコツコツやってきたから部長に引き上げる。平社員の時はそれでもよかったが、部長になったら会社からは利益を出すことを求められる。

ところが、マネージメントやリーダーシップの勉強はして来ていないので、部長になっても何もできない。部長になっても何も変わらない。

リーダーシップが取れない、指示、命令が出せない、戦略が立てられない、社長に提言できない。何も出来ない人が役職になると、下はストレスが溜まる。

人に役職を付けるのではなく、職務機能を明確に定義づけ、この職務は何をするか明確にして、そこに人を宛がっていく。

職務機能が人を育てる。

半年、1年と経験を積んで行くと職務機能と能力が一つになる。それがスキルアップである。

職務機能を明確にする本部作りをお手伝いしてる。

営業本部の本部長と本社の社長は利益計画を達成する、という契約を結ぶ。そのためには本社は営業本部を支援・バックアップする組織でなければダメ。

達成のためには権限と責任を与える。

営業本部の中には営業管理部と営業促進部と人材育成部の3つの部署を置く。

営業本部は店舗に対して指導、育成、指示、命令、支援機能を持ち、店舗に対するコンサルタント能力がなければ店舗を育てられない。

今の店舗の成績は店長の能力で限定されているところが大半。

経営改革とオペレーション改革は一体化して行うもので、削減したコストをお客さんに還元して稼働を上げる。

5年前から統一ゲージを導入しているチェーン店は、圧倒的な技術の優位性を目指し、スランプがあってはならないぐらいのレベルで取り組んでいる。

統一ゲージの技術も高いが、統一ゲージの効果を最大化するために左右の傾斜角度を揃えることに取り組み始めた結果、品質が30%アップした。

顧客接点の品質を徹底的に追求している。

経営改革とオペレーション改革を同時にやることで相乗効果を生み出している。




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4円再生のための本部作り その1

2012-02-23 06:05:15 | Lecture
2月9日、大阪で開かれたオフィスジャパン主催の「4円再生のための本部作り」セミナーより採録。同社の新井博貴社長はパチンコを再生するためには現場を支援、指導、育成する営業本部の役割がより重要になる、と説いた。

以下本文。



S社のM社長はパチンコ業界の未来の理想図についてこう述べている。

「私は未来の理想図を示し、幹部、全従業員が想いを一つにして理想図の実現に向けて、年度の経営方針と経営計画を毎年作成している。各自が目標設定し、その目標に向かって全員が挑戦し、創意工夫、改善することで成長し、結果を創る。その結果、仕事がワクワク楽しいものになることが理想だと考えています」

これを経営者が生の声で1000人の社員に伝えている。今年度は3つの経営方針がある。

1 現状否定
2 迷ったらやる
3 伝わる

これは失敗を恐れ、挑戦することを忘れたかのようなムードが全社的にまん延していたことを経営者自らが感じたからだ。それを誰にでも分かりやすい言葉に置き換えている。

現状否定とは常に改革していくことである。それを経営者や経営幹部から変わって行き、それを下の組織に落とし込んでいっている。

今年の到達目標は12月末までに全店35店舗の平均稼働がパチンコが3万6000稼働、スロットが1万6000稼働となっている。全店平均なのでかなりハードルの高い目標だが、そこに向かって一歩を踏み出している。

現実と理想にはギャップがあるが、このギャップを3つの経営方針で埋めていく。

人間は自分の能力を知っているので、やる前から「できません」という人が少なくない。否定した時点で思考はストップして、プラス思考が働かない。

できない言い訳を並べて安心している。だから変わることができない。

では、何のために高稼働目標を設定したのか?

S社は全社一丸となり全店が営業改革を実現し、幹部、店長、全従業員が自信と誇りを手に入れるために、高稼働を目指している。利益だけのためではない。

さらに3年後の稼働目標はさらに引き上げられ、日本一の営業力と人材を誇り、パチンコ業界再生の立役者になる決意が込められている。

「パチンコ再生の挑戦」の火蓋が切って落とされた。

つづく

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依怙贔屓(えこひいき)したくなる部下

2011-08-14 06:28:46 | Lecture
皆さんは店舗責任者ですからたくさんの部下を持っています。その中で、この人は理屈抜きで目をかけてやりたいとか、支援してやりたいと思う社員さんがいますか?

依怙とは直訳すると「頼りにする」。贔屓は「特別に力を入れる」という意味ですが、特別に力を入れて頼りにできる社員が依怙贔屓したくなる部下ということになります。

依怙贔屓したくなる部下の基準には4つあります。

1.ホッとする安心感

安心できるスタッフでなければ人前には出せない。安心できるということは、見た目から入ります。見た目の中に安心感があってホッとできるということです。

具体例を挙げるとこうなります。

見知らぬ土地で道を尋ねるときに、グラビアモデルのような美人と気のよさそうなおばちゃんが近づいてきた時に、どちらを選ぶかです。
普通はホッとして安心できるおばちゃんに道を尋ねますよね。

2.好感が持てる


これは見た目ではありません。その人の立ち居振る舞い、言葉遣い、行動などで、機転が利くとか、物事を頼んでも素直に「はい」といえるような人です。

3.共感できる


好感と共感はどのように違うのでしょうか?

好感とは一方的なもので、共感とは、共に感じるものです。ツーウェイです。では、共に感じあうとはどういうものでしょうか? 
これはお互いがもっと深くなるものです。

4.尊敬できる


共感できるということは尊敬できることです。

皆さんの部下に尊敬できる人はいますか? いらないとしたら育てていないということです。

自分ができないことをやっている、ということは努力に努力を重ねている。それが尊敬につながります。

この4までの社員をどれだけたくさん育成するか。

依怙贔屓したくなる部下をたくさん育成するとやがて部下から尊敬される上司となります。

自分の能力以上の部下をどのように活用するか。

責任者として必要な能力を全部使い、自分以上の能力を持っている部下、自分を越えそうな部下にどれだけ協力してもらい、どれだけ使えるか、という能力が大切になってきます。

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『心のPDCA研修』 取り組み事例紹介 下

2011-07-24 06:15:21 | Lecture
エゴグラムの取り組み事例

C:子供のような思考・行動にも2種類あります。自由奔放な自我状態(FC)と、順応した自我状態(AC)です。

FCが高いと、天真爛漫で明るく、自由で創造的な発想と行動が生まれます。飽きっぽく、やりっぱなしにならないよう気を付けなければなりません。FCが不足すると、暗く無気力で人生を楽しめなくなってしまいます。

ACが高いと、順応性が強いため、謙虚・穏やかで協調性が高く、人を信頼し受け入れます。

しかし、周りを気にし過ぎて自分を抑圧し、劣等感を持ったり自分を責めたりしがちでもあります。

ACが不足すると、人の意見を聞かず、非協力的で、感謝の気持ちが薄くなりがちです。

人の脳は、3歳くらいまでの間に成人(20歳)レベルの80%程度まで成長します。その間は、子供のような自我(C)が、自分自身の感覚や感情とともに形成されます。

3〜6歳までの間で、脳は成人の90%近く成長します。その間は、親のマネをすることなどによって、親のような自我(P)が形成されます。

6〜12歳までの間で、脳は成人の96%まで達します。その間は、集団の中で自己形成され、自分で判断・問題解決ができる成人のような自我(A)が形成されます。

PとCは、Aによってコントロールされるようになります。

Aが高いと、冷静沈着で計画的で、客観的な分析や効率的な行動ができるプラス面を持っています。逆に、評論家的で人間味が薄く、計算高い・打算的といったマイナス面にもつながりやすくなります。

Aが不足すると、行きあたりばったりで計画性がなく、衝動的・本能的な行動になりがちです。

自己への気づきが、自己改革につながる

エゴグラムによる自己への気づきを通して、自分の成長領域が明確になります。また、他の人のエゴグラムの特徴を踏まえた上で、効果的なコミュニケーションをとる方法(TA:交流分析と言います)を心のPDCA研修で学びます。

会社や店舗では他の人との関わりが欠かせません。特に、リーダーは、その関わりの中でリーダーシップの効果性が求められます。

リーダーは、目標と目的を明確にグループに伝えなければなりません。役職や肩書きを振りかざしても、グループは効果的に動きません。自己開示とともに、自分の存在価値を明確にし、“何のために”“何をするのか”を伝えます。

目標と目的が明確でなければならない

リーダーは、グループの向かうべき方向性を1つにしていかなければなりません。目標は、ただ掲げただけでは到達しません。

何のために達成するのかという目的がグループで共有され、その達成によって個人にも他の人にも効果が生まれるという強い動機づけがあって、機能します。

目標・目的を定める時には、自分と他者のそれぞれにとって、有形・無形の価値を明確にする必要があります。これを心のPDCA研修では『目標・目的の4観点』と言います。

個人や店舗のビジョンを形にする

どこに向かおうとしているのか、頭の中で考えるだけでなく、話すだけでもなく、形にします。心のPDCA研修では『VISIONチャート』と言います。

目標・目的の達成には、困難・障害・障壁がつきものです。

それを皆さんで共有します。“何をするか”、つまり方法(やり方)は何通りもあります。やり方同士がぶつかるこ
ともあります。しかし“何のためにするか(意図)”が明確なら、必ず達成できるまでやり続けることができます。
  
現実社会である仕事を通じてしか自己成長しない

ビジョンが明確になれば、それを実現するためにやるべきことを仕事の中でルーチン化します。心のPDCA研修では『ルーチンチェック表』と言います。

例えばルーチン項目が10項目あって、1ヶ月間パーフェクトにこなせれば、300個の“○”がついて、達成率は100%になります。

“○”のつきにくい項目があれば、そのプロセスに必ず原因・理由があります。それを解決に導くことがリーダーの仕事であり、自己成長のPDCAにつながります。



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『心のPDCA研修』 取り組み事例紹介 上

2011-07-23 06:04:07 | Lecture
これまで、釘の技術とその管理システムの活用をホール企業の皆様にご提供してまいりました。

しっかりご活用頂ければ、必ず業績向上につながるという強い信念をもって臨んでおります。

しかし、これまでの“やり方”と新しい“やり方”がぶつかって、うまくいかないケースもありました。

そんな状況を、深く深く悩み続けてきた結果、あることに気づきました。『何をするか』ではなく『何のためにするか』が大切であることを今まで以上に強くお伝えしていかなければならない、ということです。

そこで、そのための新しい研修カリキュラムを考えました。

それが、『心のPDCA研修』を軸とした新しいカリキュラムです。このカリキュラムの特徴は、“価値観教育”と“職能教育”の両方を同時並行で体系化して進めることにあります。

つまり、“何のためにするか”と“何をするか”を一緒に進めることです。また、それは“個人”がどのように解釈するかがポイントになるので、『個人の効果性』を最初で、そして最大のテーマとして取り組みます。

企業”の存在価値は“個人”の存在価値の総和


「それでは皆さん、“価値”ですから、自分の存在価値に“値段”をつけてみてください」

こんな問いかけから、心のPDCA研修はスタートします。多くの人が戸惑います。

自分が感じている自分の価値、他の人から見た自分の価値、それが通じ合った時に“価値観の共有・共感”が生まれるものです。その価値は、役職・肩書きなどではなく、人としての正味の価値であることを、研修で実感して頂きます。

個人の効果性とは、個人の価値観であり、価値の行使でもあります。価値観を明確にもっている人は、何もしゃべらなくても、座っているだけでも、影響力があるものではないでしょうか。

個人の価値観形成は“自己への気づき”から始まる


多くの人が、『潜在能力』という言葉を知っています。

では、“自分の潜在能力は何か”を知っている人は、どうでしょうか。 自分の潜在能力がわからなくて、他の人の潜在能力を引き出せるリーダーになれるでしょうか?

人には、思っている自分(自画像)と、振る舞っている自分(他画像)があります。その重なっている部分が真実の自分と言えます。また、それが完全に重なっている人は存在しないのですが、2つを近づけていくことが自己成長につながります。

心のPDCA研修では、まず自画像を自分が理解するための考え方の1つとして、『エゴグラム』に取り組みます。

“自己への気づき”の始まりです。

エゴグラムで“心を数値化”して理解する

カナダ出身の精神科医エリック・バーンが仮説として立て、自我状態を次の3つに分けて表現したチャートが、エゴグラムと呼ばれています。

 ?。弌Э討里茲Δ併弭諭?行動を取る自我

 ?■繊?大人として現実吟味する思考・行動を取る自我

 ??C:子供のような思考・行動を取る自我

例えば、父親のような厳しさも、愛情を伴なっていれば“叱る”ことができます。

この自我が弱いと“叱る”ことができません。強すぎれば常に“怒っている”ように振る舞ってしまいがちです。

母親のような無条件の愛情は、人間関係において心を修復する機能があります。強過ぎれば過干渉になります。

自由奔放な子供のような自我は、豊かな発想を生み、周りを楽しくもしますが、行き過ぎれば自分勝手にも映ります。

エゴグラムの取り組み事例

P:親のような思考・行動には2種類あります。父親のような自我状態(CP)と、母親のような自我状態(NP)です。

CPが高いと、責任感が強い、信念があるといったプラス面がある反面、厳しい、口うるさいといったマイナス面にもつながります。また、CPが不足すると、信念がない、リーダーシップがとれないといった特徴も出てしまいます。

NPが高いと、愛情・思いやりがある、人を元気づけるといったプラス面があります。逆に過保護・過干渉になりやすく、人の成長を妨げ、依存心を助長したりもします。

NPが不足すると、冷たく、他人を受け付けない傾向になりがちです。

つづく

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勝てる“軍隊”を作る その4

2011-07-17 05:59:17 | Lecture
ステップ2

釘は人間力が高くなければやり続けることはできません。一時的にやったとしても、釘は誰も見ていなかったら手を抜いてしまいがちになります。

継続してやり続けたとき、お客様の評価や業績の結果など、自分がやってきたことが結びつくから、そこから感じるものが一杯あります。

利益に直接関与しているから、経営に参画してくるのでモチベーションも上がってきます。

自立型人間を育てることが求められます。

社員を3年も4年も玉運びばかりさせて、賢くなるわけがありません。会社に対して、仕事に対して情熱が持てなくなります。

そういう仕組みそのものが問題です。

社員はステップアップしながら成長し、評価され、誉められることが大切です。

こうして企業力を高めることです。

次に計画を立てたら実行することです。

最初は計画がスタートしても必ずギャップが生まれます。計画と実績の誤差を日々埋めていくプロセス管理が求められます。

それこそ、汗のかき具合やゲージ技術の向上、お客様の取り込み、どのようなイベントをしたか、そのプロセスが分かります。

その中から問題と課題が浮き彫りになってきます。

伸びている人は素直でプラス思考です。

できない、といった時点で思考は深くなりません。新たなものを受け入れない人は教育はできません。

そういう人の下にいる社員にまで悪影響を及ぼします。

釘師は特殊な能力ではありません。その拘りが経営を阻害しています。

釘師の小さな経験と体験は害でしかありません。

意味を理解させ、愛社精神を育てれば、問題のある釘をなんとかしようとする。

それが結果的にはお客様のためになります。

売り上げが1年間で1600億円から2000億円に上がったホールがあります。400億円も売り上げがあがったのに、営業利益は前年対比で10億円も下がっていました。

現場が「見える化」されていなかったので、その原因がつかめませんでした。

そこで支援に入り、3年間で営業利益を39億円から83億円に引き上げることができました。

ホールが徹底したのが人材教育と顧客満足です。

人材教育ではPDCAのプログラムに数字を落とし込み、毎年、毎年PDCAを繰り返し、強化しています。そこで生まれる誤差を検証して、改善しています。

ここでも、社長が打ち出した改革に対して幹部全員が反対しました。現場の人の判断は自分の経験によるもので、経営的判断はできません。

一方の経営者はお客様や世の中の動き、財務などすべてを見て判断しています。

つまり、経営者の視点を持てる社員を育てなければいけません。



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勝てる“軍隊”を作る その3

2011-07-16 06:49:58 | Lecture
人間は学習によって価値観を入れ替えることができます。

心を鍛える精神活動、科学を取り入れて一緒に鍛えます。

店長の仕事は、機械を買うことが仕事ではありません。資産と販管費(機械代など)を投入してどれだけの利回りを出すか、ということです。

ところが、大半のホールは店長という人に縛られた組織構造になっています。店長に組織を預けているわけです。そういう意味では店長以上の組織にはなりません。

店長の役割は資産を運用しながらどれだけの利回りを出すか、ということです。

それに必要なスキルと技術、人格的リーダーシップ、意思決定能力が必要になってきます。

店長の理想像を物差しとして打ち出さなければなりません。

店長には、利益を追求する意味から教えていかなければなりません。

経営の目的は短期的には利益の追求です。

長期的には会社の成長発展と自分たちの豊かな将来の実現のためです。

対外的にはお客様に喜んでもらう。税金も払わなければいけません。

マーケットは自店を含む競合店で形成されています。

頭取りからそのマーケットのお客様の人数が把握できます。そのうちの何人が自店に来ていて、シェア率はいくらなのかが分かります。

現在のシェア率がこれまでやってきたことの結果ともいえます。その結果はどうやり方、どういうプロセスでそうなったのか分析しなければなりません。

で、ホールの売りは何かといえば、パチンコ、スロット台です。

自店に何人のお客様が座って、地域にある100機種あまりの機械の中で、自店はベスト10にどれぐらい入っているのか。

競合店の強さと自店の強さを機械のポートフォリオを作成して、改善していく。

つまり管理を小さく掘り下げていく。

店長の意識改革とスキル改革から着手する。併せて店長候補の人たちも一緒に教育を行うことです。

店長が会社の資産を棄損しているにも関わらず、店長が店長でいられる組織構造が甘い、といえます。

課題には人の課題と業績の課題があります。

その中で人の課題は負の連鎖ともいえます。

スキルの高い人のところに仕事が集中する。できる人のところに集中すると、その人の能力以上に会社は成長しません。

下位の役職を育てたくても、役職者が上位レベルの仕事に挑戦する機会がありませんでした。

だから指示された作業を毎日こなすだけ。これではモチベーションも下がり、やる気も起こらない負の連鎖が起こります。

何年やっても店長以上には誰もなれない。

戦ったら絶対勝つということは、店長から主任まで皆が挑戦することです。

業務改善のステップ1は、ゲージ作りです。

料理屋は包丁をきれいに研いで、切れる包丁を使って、料理のレシピを完全に自分のものにして、美味しい料理を提供しなければなりません。

パチンコはゲージを上手に作れる技術を習得することを絶対にやらなければなりません。これは小学生が九九を覚えるのと一緒で、理屈ぬきにやらなければなりません。

それを未だに釘師に任せているということは、何十億もの資産を釘師に任せているということで、これほどリスクの大きい経営はありません。

釘は全社員に教えることです。

釘を習うということは、どれぐらい汗をかかなければいけないのか、どれぐらいの精度にすればよいのかということを体験できて、心や精神が鍛えられます。

また、釘を習うと他の人が手を抜いていることも分かります。それは釘を習っていない経営者には分からないことです。

そこで、現場の釘1本まで「見える化」しなければなりません。

すべての釘のピッチや角度まで管理できる仕組みを作りました。

作ったゲージに対して、点数をつけています。例えば、最初は50点だったものいが、技術を磨くことにより、60点、70点と点数も上がっていきます。

そういう仕組みを「見える化」しています。

努力と結果は絶対に結びつきます。

基本はここから始めます。

ところが、釘師の100%は拒否します。自分のレベルが丸裸になるからです。

人間は客観的に数値で評価されるところへ挑戦しないと成長しません。

できない、やれない、ということで塗り固めているということは、やっている仕事が怠慢だ、ということです。

そういうことで、評価されることが分かると、心ある社員は成長します。自分がやっていることが、数値で評価されない、ということは可愛そうです。

属人的店長の考え方は、自分になついているから評価し、気に入らないから評価しない。頑張っている人のモチベーションを下げるだけでなく、能力のない社員を引き上げてしまいます。

ゲージ作りを通して商品力と競争力を高める。これは経営要素のマーチャンダイジングでいえば、売り物はゲージの品質、ということになります。

料理で言えば絶対に美味しい料理です。

つづく

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勝てる“軍隊”を作る その2

2011-07-15 06:44:17 | Lecture
現場を根本から検証しなければなりません。

建て直しに必要なことは価値観と技術の入れ替えです。

料理屋でまずい料理を出したら絶対に流行らない。料理屋の基本中の基本は、料理は美味くなければいけません。

おいしい料理を作ったからといって、いくらでも売れるわけではありません。それには適正価格があります。

戦って勝つには、よそより美味しい料理を安く売ることです。

パチンコに置き換えれば玉利を安くすることです。台粗ではありません。玉利を安くするのが絶対条件です。

そんな細かいことをしなくて、ざっくりした経営でもやってこれたのがこれまでですが、何度もいいますがそんなやり方はもはや通用しなくなっています。

ゲージ230本の釘を全部叩きます。

ゲージは見た目では分かりませんが、打てば分かります。いわゆるどういう味付けをするかで、天と地の差が生まれます。

つまり、釘に対してどれぐらいの研究、探求をしているかで差がつきます。

新台調整は、1週間朝までやります。

それで、この厳しさについてこれないということは、戦争したら負ける、ということ。軍隊が弱い、ということです。

海物語は5.5回を切るとスランプを起こしやすい。かといって常時点滅させると赤字になります。

スランプが起こらず、回っている感覚にする釘。そのノウハウがあります。

ゲージを完成させるプロセスは非常に手間ひまがかかります。

でも、それが完成すると、お金に換算したら40万円の新台を買うよりローリスクで、ハイリターンとなります。

それは機械が長く使えて、利益が取れるからです。

人を活かして、人の価値観を入れ替えて、質を変える。これほどリスクの少ないものはありません。

リスクが少ない分、手間ひまはかかります。面倒で、時間がかかるので誰もやらなかった。

教育とはそういうものです。

パチンコ店経営者の能力は資金調達能力の差が経営の格差になっていました。それで、お金の力で安易に出店、拡大したところが今、一番苦しんでいます。

拡大と共に人材のクオリティーを併せて高めたところは大丈夫ですが、フロー型経営を行ってきとところも今大変です。実際、九州の大手の出店がピタッと止まりました。

新台の大量買付け、即抜き、即転売するビジネスモデルは、業界にとって悪しき習慣でした。

それがお客様を減らす要因にもなりました。

それに煽られたホールが全部行き詰っています。

これから、お金の差が経営の格差ではなくなります。

地味なことではありますが、汗をかいた量が大切だといってきたところが、これから伸びてきます。

機械入れ替えという高コスト体質を安易にやってきたことが、経営を圧迫しています。

つづく

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