パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫

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メーカーはいつまでも安泰?

2013-11-06 05:46:46 | 営業1号
証券会社系のシンクタンクがパチンコ業界の市場調査を行うために北陸地方のホールを回った。

地方を選んだのは、より全国平均に近い数値が取れるということに加え、この地域では全国大手の2大巨頭がしのぎを削っていることがポイントになった。

調査員が目の当たりにしたのは、低玉路線を走る大手と等価交換を売りにする大手の明暗だった。

低玉大手が26〜27%稼働に対して、等価大手は70%以上の稼働で、その歴然とした差に驚きを隠しきれなかった。

大手以外の地方の稼働率を目の当たりにして、20%の稼働でもホールは潰れないことを確信した。

加えて、等価大手の稼働率を見てテーマパークなどの大型投資ができる体力を肌で感じた。

実はこの調査員はホールのことを調べているのではなく、業界の周辺産業、特にパチンコ業界から利益を上げている部品メーカーの将来性を調査することが目的で、現状のホール動向を調べていたのである。

つまり、業界規模が半分になった時に部品メーカーに対する影響を試算しているのだが、「あまり影響はないどろう」という結論に達しようとしている。

理由はこうだ。

一般業種では仕入れ価格が値上がりしても商品価格に転嫁しにくい。消費者のことを考えて量を減らして現状価格を維持するなどの方法が取られる。

ところがパチンコの場合は、機械代が上がっても釘1本で粗利を確保できる特殊体質がある。このため値上げに対しても柔軟に対応できる、ということだ。

では、どういう状況になったらメーカーが打撃を受けるのか?

「機械の検定期間を車検のように伸ばすことができたらメーカーは影響を受けるのではないでしょうか」

現在、遊技機は検定・認定を使えば最大6年間使えることになっている。この期間を過ぎると使えなくなる。現在その対象になっているのがアイムジャグラーEX。

車の車検はかつては、新車登録から10年が経過すると毎年車検を受けなければならなかったが、今は10年以降も2年に1回に改正された。

この時一番反対したのが、仕事が減る町の車検工場だった。

それまで10年経過する前に車を乗り換えていたが、今は10年経過しても乗り続ける人が増えてきている。

「ホールさんはメーカーのいいなりになりすぎ。セキュリティーが未だに完璧なものができないことがそもそもおかしな話。メーカーは機械を買ってもらうためにわざとセキュリティーが完璧でないものを作っているとしか思えない。セキュリティーを完璧にすると機械代に跳ね返るといわれて怖気づいているのではないか」とメーカー優位の現状を憂慮する。

エコパチになれば、セキュリティーはかなり完成度が高いといわれているが、未だにゴトが頻発するスロットを見ていると本当にそうなのかと思ってしまう。


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景品買取時に身分証明書の提示(案)

2013-11-05 06:16:29 | 営業1号
警察庁はただちには違法とはいえない3店方式について、その落としどころを色々と模索している。

この前のエントリーで、田舎のホールでは未だに自家買いをやっているホールが散見されるように、基本中の基本である3店方式が守られていないところもある。

ホールは、ここをきちっとやらないと警察も取締りを強化せざるを得ない。

景品の買取所は古物商の免許の基にやっている。

それなら、この古物商に徹底的にこだわってもらおうではないか、というのが警察の考え方だ。

チケットショップやリサイクルショップは古物商の免許の基に営業を行っている。

盗品が持ち込まれることもあるので、古物商では1万円以上のものを買い取る場合、身分証明書の提示を原則として義務付けている。

店によってはその辺の対応はまちまちで、住所、氏名でいい場合もあれば、1万円以下なら名前も書かなくてもいいケースもある。

古物営業法には以下の通りのことが書かれている。

古物営業法(確認等及び申告)
第15条 古物商は、古物を買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けようとするときは、相手方の真偽を確認するため、次の各号のいずれかに掲げる措置をとらなければならない。
1.相手方の住所、氏名、職業及び年齢を確認すること。
2.相手方からその住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けること。
3.相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。以下同じ。)による記録であつて、これらの情報についてその者による電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年法律第102号)第2条第1項に規定する電子署名をいい、当該電子署名について同法第4条第1項又は第15条第1項の認定を受けた者により同法第2条第2項に規定する証明がされるものに限る。)が行われているものの提供を受けること。
4.前3号に掲げるもののほか、これらに準ずる措置として国家公安委員会規則で定めるもの

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、同項に規定する措置をとることを要しない。
1.対価の総額が国家公安委員会規則で定める金額未満である取引をする場合(特に前項に規定する措置をとる必要があるものとして国家公安委員会規則で定める古物に係る取引をする場合を除く。)
2.自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受ける場合


パチンコの景品買取も古物営業法に則って、身分証明書などの提示を周知徹底させようということである。

世間から見れば、古物商なのに1万円以上の景品を買い取りながら、住所、氏名も書かなければ、身分証明書も提示しないのは、おかしい、ということになる。

こうしたことを義務付ければ、3店方式も存続できる、という考え方がある、ということだ。

パチンコ客からすれば大変面倒くさいことになる。しかし、3店方式を存続したいなら、業界はそれぐらいの代償は払わなければいけない。

これは、パチプロの納税義務を促進する一助にもなりそうだ。

競馬などのギャンブルで収入が50万円以上あった場合、一時所得となり、税金がかかってくるので確定申告をしなければいけない。

「カジノ法案が通過した場合の整合性として、3店方式の身分証明の提示は一つの試案でもある。警察も業界が襟を正してくれていたら、こんなことをしなくても済むのだが」(事情通)

今後3店方式を守るには、これぐらいもしなければならなくなる?




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パチンコを止めて認知症が一気に進んだおばあちゃん

2013-11-04 06:12:40 | 営業1号
この日報で何度か取り上げている認知症の問題だ。

そのおばあちゃんは毎日のようにやってくる常連さんだった。

トイレに立った時に自分が打っていた台が分からなくなるようなってきていた。

認知症でなくても、何台も台を代わって打っていて、不意に電話がかかってきて、外に出て戻ってくると今、打っていた台が分からなくなることはたまにあるものだ。

ところが、このおばあちゃんはそれが頻繁に起こるようになり、トイレから戻ってくると他人の台を打っていることでトラブルになるようになっていた。

店の従業員も「ちょっとボケが入ってきたかな?」と思うようになってきた。

ただ、会話は普通にできる。

そこで従業員は、おばあちゃんにこうアドバイスした。

「トイレに立つときは、目印として取られてもいいようなものを置いて行ったらどうですか」

おばあちゃんは資産家で4円を打ってくれる優良客だった。家族も毎日パチンコ店へ行っていることは公認だった。

おばあちゃんは家でも認知症が出るようになっていた。

朝から夕方までいるパチンコ店で迷惑のかかるようなことをしていないか気になり、家族が店長を訪ねて店に来た。

店長は事の次第を家族に説明した。

日中も異常行動を取るようになっていたことで、家族はおばあちゃんを病院へ連れて行った。

認知症は進行していた。

それ以来、パチンコ店には姿を現さなくなった。

半年が経った頃だった。

家族が「またおばあちゃんを寄こしたい」と相談に来た。

店長は快諾した。

半年振りにやってきたおばあちゃんの認知症はさらに進行していた。家族によるとパチンコを止めて一気に症状が酷くなった。

医者とも相談して脳に刺激を与えることはいいかも知れない、ということだった。

パチンコの当たりがドーパミンを分泌させる。諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授はパチンコやスロットが認知症の予防になるとの研究も進めている。

半年後のおばあちゃんは金銭管理もできなくなっていた。そこで、家族は毎日1万円を持たせた。

4円では1万円はいくらも持たない。

おカネがなくなるとおばあちゃんは隣の人が積んでいる玉箱から玉を手でわしづかみすると自分の台の上皿に入れるようになった。

他人の玉も自分の玉と思い込むようになっていたのだ。

これでは他人に迷惑をかけることになるので、パチンコでリハビリすることなく、店には来なくなった。

この地で30年以上営業を続けているオーナーはこう話す。

「昔から認知症の方はいるはずなのに、今までこんな経験をしたことはなかった。認知症は明日はわが身かと思うと切なくなる」

篠原教授が提唱するように、パチンコホールが高齢者の脳を刺激する健康の場という側面がもっとクローズアップされるとパチンコの見方も変わってくる。


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ストレス一杯の店長職

2013-11-03 05:50:39 | 営業1号
スーパーの事務所にいる時だった。

私服の万引きGメンが1人の男を連行してきた。

歳は30代後半といったところ。

男は1本600円のボールペンを万引きしていた。

氏名と住所は答えたものの、勤め先をいおうとしない。会社にバレたら恥ずかしいでは済まない。

会社名をいわないと警察に引き渡すといったところで、ようやく会社名を白状した。役職は店長だった。

万引きの常習性はないと判断して、代金を払ってもらってスーパーは返すことにした。

スーパーにしても警察を呼ぶと面倒なことになるので、余計な時間に手を取られることを嫌ったためだ。

このやり取りを聞いていたMさんは、もっと詳しい話が聞きたくなった。スーパーの副店長にお願いすると「事務所では困ります。外へ出たところで声を掛けてください」ということだった。

男が駐車場にいるときに声を掛けた。

「万引きしているところを見ていたんだ。ボクはよくパチンコをするんだけど、○○○の店長じゃないの」と鎌をかけた。

すると男は正直に認め話し始めた。

「なんで万引きなんかやったの?」

「ストレスです。イライラしていました」

「初めて?」

「今までに何度かやりましたが、見つかったことはありません」

「万引きしたらどうなるか分かってるんだろ?」

「はい…」

店長の店は稼働の悪い部類に入る店だった。稼働を上げることに毎日必至だったが、成果はなかなか現われなかった。

そうなると愚痴もこぼれる。何をいったとか、些細なことまで会社の上層部に筒抜けするような会社だった。

うまくいかない仕事、筒抜けになる情報、そんなことからイライラが募り、ストレスを解消するために万引きに走った、ということだ。

そんな理由で万引きが許されるわけもない。

万引きは窃盗だ。

こうしたケースでホール各社の対応はどうなんだろう?

「うちはコンプライアンスには非常に厳しいので、即刻懲戒解雇です。情状酌量の余地はありません。社員数も多いので示しをつけるためにも厳しいです」(大手ホール関係者)

「まず考えられません。そういうことをする社員が今はいません。労働契約書に誓約書を出してもらっています。処分に関しては起こってみなければ分かりません」(中堅ホール関係者)

「刑事事件で問題を起こした社員がいないので、その時になって見なければ分かりませんが、降格処分になるのではないでしょうか。事情を聞きますがすぐには解雇にはしないと思います」(中小ホール関係者)

店長のストレスはエンドレスだ。

一月のノルマをクリアしたとしても、すぐに翌月のノルマがすぐに追いかけてくる。

出して集客したいが予算があるので、それも簡単にはできない。

会社に提出する書類作成をやりながら釘調整をやり、部下の指導まで行わなければならない。

教育現場ではうつ病で休職する先生の割合が7〜8%といわれている。

全国の稼働が減少する中、店長職もいつうつ病になってもおかしくない状況ともいえる。


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機種選定にプロの力を登用する

2013-11-02 05:27:11 | 物申す
ハンドルネーム「都内単店」さんから機種選定に関するコメントが寄せられた。試打機では、機械のよさはなかなか分からない。むしろ営業マンとの信頼関係を構築すべきだとの意見が寄せられた。

以下本文

私も今回の某メーカーの見せずに売るというのはいかがなものかと思いました。

ただ、ひとつ思うのです。

機械を見たからどうなるのかとも。
通常時を見ないと機械の良さはわからないというホールがありますが、果してそうでしょうか?

スロットというものは表面的な面白さではぜったいにわからないものだと思います。

それはつまり、お金を使ってはじめてわかるものだと思います。

特化ゾーンの突入確率であったりコインが増えていく流れ。どういうところがいいのかというのは、試打機ではわからないと。

つまり、メーカーの営業マンを信じるしかないのではないかと。

よく営業マンはただ、売りたいだけと言うかたもいますが、それは営業マンとの関係性ができていないのです。

自分は少なからず本当に信頼しているメーカーはいくつかあります。

サミー、平和、藤商事このメーカーの営業マンは悪いところも含めて教えてくれる。

それに乗るか乗らないかは私なので、そこは機械が動かなければ自分の責任。社長に怒られても自分が悪いと思えます。

結局はホールの経営もお客さんがまた店に来たいと思っていただける出玉、サービスができるか。それをするのはホール。すなわち、「人」です、

メーカーもやりとりをするのは営業マン。すなわち人。

もっと営業マンとの関係性に目を向けてそこからしっかりと機械選定をしていくことが大切ではないかと。

自分はおもいきって、獣王勝負にいきました。だめならメーカーを責める?いやいや、自分の責任です。

パチンコ日報さんの意見を聞かせてください。

本文ここまで。

年間に何百機種と発売されながら、そのうち、ヒットする機種は限られている。言い換えれば、9割以上が無駄な機械だった、ということになる。この無駄が経営を圧迫しているとなるとこれは、これで問題だ。

「導入しては、すぐに外す。大の大人が機種選定を失敗していることが理解できない。北斗の拳転生の章は、サラリーマンが勝負するのに向いているので、ヒットすること間違いなし、と瞬殺で分かった。あと、スロットで今年よかったのはAKBぐらい」と語るのはスロプロ。

プロはホールの天敵ともいえる存在だが、ハッカーを撃退するには、ハッカーを登用する例があるように、機種選定する場合に、プロの力を借りる、という手がある。

「導入前に解析データを見させてもらって、ノーマル機を打たせてもらえれば、打ちたくなる機械かどうかは分かる。大当たり演出よりも、通常ゲームのダラダラをいかに持たせているかが、一番重要になる。プロ、サラリーマン、年配者の世代別にモニターさせて導入するかどうかを決めてもいいのでは」

このアイデアをホールがどう受け取るか。

機種選定の失敗を毎日見せられているプロの意見である。



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