●最強ポケットコンピュータ PC-G850(改)

SHARP PC-G850
CPU:Z-80 Compatible 約9.6MHz
RAM:32KB
144*48(24桁×6行)モノクロ液晶
11Pコネクタ、40Pカードエッジシステムバス

BASIC、CASL、アセンブラ、C言語などが使用可能
工業高校生の相棒、ポケットコンピュータです。SHARPのPC-G850はZ-80相当のCPUを搭載した学校教育用のポケコンで、他の同様なポケコンの中でもトップクラスの性能を誇ります。144×48ドットの広大な液晶はスクリーンエディタ利用時も見やすく、またゲームを製作するにはもってこいと言えます。基本的には教育機関を通して入手するようになっていますが、大阪や東京の電子パーツを取り扱うショップなどで2万円くらいで売られていたりします。

このポケコンのBASICでは音階や発音の長さが自由に設定できるBEEP命令が利用出来ます(説明書には載っていません)が、コストダウンの為かスピーカが付いていません。11Pパラレルポートの2番と7番にスピーカを接続すると音を出すことが出来ますので、これを内蔵し、なおかつI/Oポートとしての使用時にスピーカを切り離すためのスイッチを設け、おまけに無意味にボリュームまで取り付けた豪華な仕様になりました。内部はデッドスペースだらけですから簡単です。ここまでは高校在学中の加工です。
Pict.1 ケースを開いたところ
Pict.2、3 スピーカ/バックライトのスイッチと、ボリューム

最近になってこのポケコンを引っ張り出してきて、CTCの如き画面を表示させて鉄道模型のポイントを制御することを思いつきました。そうなるとやはり暗闇でも画面が見えるようにバックライトを仕込まねばならないと悟り、気合で改造しました。

PC-G850液晶点灯化改造

1.液晶を基板から剥がし、裏側の反射膜を削り取る。
  フレキケーブルを傷つけるとご臨終です。

2.t0.4透明プラ板を液晶と同サイズにカットし、片面にペーパーを掛けて磨りガラス状にする。
  これを2枚重ねたものが導光板になります。

3.白色チップLEDを導光板の両端に2個づつ取り付け、細いリード線で並列に配線する。
  シリコンハウス共立で入手のLED、白色と言うより水色に発光します。

4.裏面を絶縁加工したアルミ箔と導光板を液晶下に挟み込む。

5.電源が取れるパターンから適当に配線。
  電流制限には15mAのCRDを4個使用。

誰も真似しないでしょうが、私は以上の手順で加工。リスクの大きい改造ですので、現役高校生の方は止めといた方がいいかも。授業が受けられなくなります。上記の通りに加工を行ってポケコンが再起不能になっても、Chihiroは責任を負いません。

Pict.4 chihirosysのロゴを表示して、バックライト点灯

とりあえず、点灯させると▲こんな感じです。光源から遠いところほど強く散光するような器用な加工はしてないので、光源付近のみやたら明るいです。しかし、まあとにかくちゃんと暗闇でも画面が見えて、Chihiroは満足しています。もうCTCのことはどうでもよくなりました。

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おまけ

メモリが32KBと少ないうえに、テストの前には初期化させられたりするので、ポケコンゲーマー(笑)にとってファイルの保護は悩みの種。SHARP謹製の通信ケーブルは高価な上にどこで買えるのか分からなかったので、レベルコンバータIC(MAX232)を使用したレベルコンバータを作成しました。回路図はGoogleで検索したら出て来ました。これでそこらにある単なるシリアルケーブルを使用して最大9600bpsの通信が出来ます。他人のポケコンを借りて一生懸命手入力していたあの頃が懐かしい…
Pict.5 レベルコンバータ


■も ど る■