2012/8/28 日本における水産業の持続性を追求する 新キャンペーン「ママうみ 〜みんなでまもろう ごはんと海〜」を発表

プレスリリース - 2012-08-28
日本における水産業の持続性を追求する 新キャンペーン「ママうみ 〜みんなでまもろう ごはんと海〜」を発表 こどもや孫の世代のごはんに魚を残していくためにできること

国際環境NGOグリーンピースは本日8月28日、日本における水産業の持続性を追求し、普及啓発していく新しいキャンペーン「ママうみ 〜みんなでまもろう ごはんと海〜」(注1)を発表いたしました。

新しいオーシャン・キャンペーンである「ママうみ」は、「消費者」と「海」をつなぎ、母なる海と毎日のごはんを守ろうという願いがネーミングに込められています。今なお続く魚介類の放射能汚染問題について、消費者が安心して買物ができるようにすることで、風評被害を防ぎ日本の水産業の復興につなげることを目的としています。また、子どもや孫の世代のごはんから魚が消えてしまうかもしれない過剰漁業を防ぎ、日本の水産業を持続可能にすることを目指しています。具体的には、一般の方々に、スーパーマーケットへ「お客様の声用紙」をとおして放射能自主検査の実施や売り場での情報公開をリクエストするなど、グリーンピースのウェブサイトで働きかけます。

昨年11月、グリーンピースは国内の大手スーパーマーケット5社を対象に、魚介類商品における放射能汚染問題への取り組みについてアンケート調査し結果を公表する「お魚スーパーマーケットランキング」(注2)を実施しました。その結果、イオンやイトーヨーカドーをはじめとする各社は放射性物質の自主検査における品目数の拡大や、政府が定める高すぎる暫定規制値にとらわれない独自の流通基準の導入を決定しました。

また、2011年10月から2012年8月にかけて、定期的に福島県および隣県の沖の魚介類や、関東・東海・関西のスーパーマーケットで販売されている魚介類商品を、抜き打ちで調査・公表してきました。

グリーンピース・ジャパンのキャンペーン・マネージャー兼海洋生態系問題担当の花岡和佳男は、今回の新しいキャンペーンについて、「このままでは消費者は輸入魚ばかりを購入し、日本の漁業や魚食文化が壊れてしまう可能性もあります。消費者が抱える不安を減らすには、放射能性物質の検査結果など商品情報を詳しく示していくことが有効的です。消費者にとってお魚を安心して選ぶ環境が整えば、風評被害に苦しむ水産関係者にとっても大きなプラスになるはずです」と語っています。

注1)「ママうみ 〜みんなでまもろう ごはんと海〜」の詳細

注2)「お魚スーパーマーケットランキング」の結果

(参考)千葉県で実施した、グリーンピース第10回目放射能調査(海洋調査)の結果
2012年7月31日から8 月2日に、千葉県の漁業関係者の協力のもと、千葉県の千倉港(南房総市)、銚子港(銚子市)、金谷港(富津市)で水揚げされる魚介類をサンプリングし、第三者機関(株式会社エコプロ・リサーチ)で核種分析を実施いたしました。測定結果は、サバ、イナダ、ヒラメなど9種類、いずれのサンプルからも検出限界値(5ベクレル/キログラム)未満で、放射性セシウムは検出されませんでした。

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国際環境NGO グリーンピース・ジャパン

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