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一族滅亡の危機に立ち向かえ! 2Dステルス忍者ゲーム『Mark of the Ninja』プレイインプレッション

ゲーム Xbox 360 PC インプレッション ニュース
日本マイクロソフトから、Xbox LIVE アーケード向けに2012年9月7日に配信された2Dステルスアクションゲーム『Mark of the Ninja』。”忍者”をテーマにしたタイトルは数あるが、本作はどのような仕上がりになっているのだろうか? さっそくプレイしてみた。

●Klei Entertainmentが送る新作2Dステルスアクションゲーム

 日本マイクロソフトから、Xbox LIVE アーケード向けに2012年9月7日に配信され、10月中旬にはSteamでのPC版配信が予定されている2Dステルスアクションゲーム『Mark of the Ninja』。同タイトルの開発を手掛けるのは、ハードなゴア表現で話題を集めた横スクロールアクションゲーム『Shank』シリーズなどで知られるKlei Entertainment。”忍者”をテーマにしたタイトルは数あるが、本作はどのような仕上がりになっているのか? 早速、インプレッションをお届けしよう。


●隠密行動がキモ・一族滅亡の危機を救うことができるか!?

 本作は、プレイヤーが忍者となり、一族滅亡の危機に立ち向かうというストーリー。敵の基地に忍び込み、隠密行動を遂行しながらステージごとに設定された目的(敵のボスを暗殺する、など)を達成し、先を進むことになる。ちなみに、ゲームをスタートする前に、メニュー画面の「遊び方&オプション」から設定→字幕を「オン」にすることをオススメする。デフォルトの設定が字幕オフのため、この設定を省くとゲーム中に入る指示やムービーがすべて英語音声のみになる。


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▲アメコミ調の忍者が、一族滅亡の危機に立ち向かうべく暗闇を駆け回る2Dステルス忍者アクションゲーム。彼の刺青が意味するものとは…?

 さて、本題。本作の基本アクションは、左スティックで忍者を動かし、RTでダッシュ、Aボタンでジャンプなど、いたってシンプル。その中でも注目したいのが、本作の醍醐味である”ステルス・キル”だ。”ステルス・キル”は敵に接近し、その敵の輪郭が赤色で表示されたときにXボタンを押すと発動する。画面に表示された方向に左スティックを入力しながらXボタンを押すことで、一瞬のうちに敵を死にいたらしめることができる。これがなんとも気持ちいい! 床下で敵の行動をうかがいながら、近づいてくるのを待ち、パッと飛び出し、ザックリと敵を仕留める……この快感をぜひ味わってみてほしい。


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▲敵を極限まで引き付け、画面の表示に従ってXボタンと矢印(左スティックで入力)を押すとステルス・キルが発動。敵を引きずりこんで、暗殺できる。

 忍者の代名詞とも言える、縄の先にフックが付いた鍵縄やクナイなどの忍具も登場。鍵縄はRBでハイライトされたポイントにフックを引っ掛け、高い場所に上ったり、ぶら下がりながら敵をステルス・キルし、死体を吊り上げるなどエグいアクションをくり広げることが可能だ。


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▲鍵縄はフックマークが表示されるところで使用可能。高所に上れるほか、ポイントからぶら下がり、敵をそっとステルス・キルすることも。

 クナイなどの忍具は、十字キーで使いたい忍具を選択。LT長押しでフォーカスし、Yボタンでロックオンして使用する。もちろん、ロックオンなしでも使用可だ。ただ、クナイや煙玉などの忍具は殺傷能力がない。では、これはどのように使用するのか? たとえば、クナイを敵に投げて注意をひいたり、ランプに投げて電球を破壊して敵の注意をそらし、そのあいだに近づいてステルス・キルを発動するなど、さまざまな使用方法がある。敵とオブジェクト、進みたいポイントを考慮して使うと大きな効果を発揮する。


7_クナイ.jpg 8_クナイかくらん.jpg

▲クナイなどの忍具は、一度に複数のポイントに投げることができる。電球などを破壊し、敵をかく乱し、注意をそらそう。

 そして、忍者といえば、暗闇と一体化した存在。それゆえ、明かりの中では、忍者は遠くからでも敵に見つかりやすくなってしまう。なお、明かりの下では忍者の外見がモノクロでなくカラーになるので、目立ってしまっていることがすぐにわかるはずだ。この場合は、クナイで電球を破壊して照明を壊したり、鍵縄で電燈の上を渡り歩いたりと、なるべく明かりの下にさらされないよう行動しよう。

 また、明かりだけでなく、本作の隠密行動においては足音も重要な要素になってくる。通常移動の場合は、足音を出さない=敵に気づかれにくいが、ダッシュをすると足音が大きくなり、敵に気づかれやすくなる。この足音が聞こえる範囲は画面上に薄っすらと円(サウンドリング)が記されるので、その円に注意しながら先を進もう。
 なお、気づかれた場合は敵に警戒されたり、見つかった場合は敵から攻撃されたりと、派手なアクションが得意でない忍者にとって修羅場となってしまうので要注意。CQC(近接格闘)で立ち向かうか、とっとと安全な場所に隠れて、警戒態勢が解除されるのを待つのも手だ。


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▲画面にうっすらと表示された円がサウンドリング。足音が響く範囲を表示してくれる。

▲敵に見つかった場合、警報が鳴らされスコアが-800になるほか、銃で攻撃してくるので要注意!

 全ステージをクリアーすると、「ニューゲーム+」と呼ばれる新難易度が登場する。装備などはそのままで、敵は強力になり、サウンドリングも表示されなくなるなど、難易度が高くなっている。また、本作の魅力のひとつと言えるのが、入り組んだダンジョンの中にある複雑な仕掛けだ。ゲームが進むにつれて、仕掛けの難易度が上がっていく。このさまざま仕掛けも、本作がただの2Dステルス忍者アクションゲームにとどまらない、謎解きの楽しさを演出している。プレイヤーは本作にぐぐっと引き込まれるはずだ。


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▲ダンジョンには仕掛けがいっぱい。設置物や忍者のスキルを活かしながら先へ進もう。

●アップグレードでより強力な忍者に。

 ゲームを進めることで忍者をアップグレードすることもできるようになる。このアップグレードは「水戸黄門」の”葵の紋”のようなメダル(?)を使う。メダルは以下の条件などで付与される。
・ステージごとに設置されている、”Hisomuの声”と呼ばれる巻物を獲得。ちなみに、”Hisomuの声”には一族の歴史が記されている。
・ステージごとに設定された条件(敵に見つからずに味方を救出するなど)を達成
・獲得したスコアに応じて

 スコアは、ゲーム内で敵をステルス・キルした時や、アイテム発見時、敵をかく乱した時などに獲得できるほか、敵をひとりも殺さずクリアーした場合=+500などのボーナスもアリ。スコアはステージをクリアー後に確認できる。オンライン上でのスコアランキングにも対応している。


 このスコア、「スコアが29000でランキング1000位か……。スコアを押し上げるには、敵を殺さないボーナスが必要だ。でもあんなに敵がウロウロしているのに、どうやって進めっていうの……」⇒再度プレイ⇒条件達成できるまで無限ループ、のように、思わずハマってしまった。


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▲ステージクリアー後に表示されるスコア画面。関わった敵の数、見つけた巻物、達成した条件などがわかる。

▲付与されたメダルは忍者のアップデートに使おう。アップデートするスキルによって必要なメダルの枚数も変わってくる。

●短所を補って余りある優秀忍者ゲー

 残念だったのが、キャラクター表示が小さいところ。薄暗い背景に黒い忍者が表示されるのが基本のため、ただでさえ見づらいのに加え、画面がヒキのため、余計に自キャラが見づらい。もう少しヨリだとありがたかったというのが、ストレートな感想だ。字幕の文字の小ささも気にかかる。
 ただ、本作はこの短所を補って余りある作品に仕上がっていると感じる。隠れることが苦手で敵の前に特攻し、蜂の巣にされてしょげるのがつねという、ステルスゲームが苦手な私だが、本作は思いのほか熱中してしまった。トライアンドエラーをくり返しながらも一晩(約8時間)でクリアーできたほど。何がこんなに私を熱くさせたのか改めて考えると、操作性のよさに加え、ほどよい敵のやり過ごし感と、ステージギミックを考慮して突破するパズル・謎解き要素。そして、プレイ当初は明かりに照らされ、しょっちゅう警報を鳴らされたり、忍者特有の機敏な動きができなかったのが、ひと通りクリアー後の再プレイで感じる「は!! 私、超忍!!」という爽快感!!
 マイナーなゲームながら、しっかりとした作り込みと忍者気分を存分に味わえる本作。ぜひ一度、体験してみてはいかがだろうか?

■著者紹介:チカコ嬢
ファミ通Xbox 360でXbox LIVE アーケードやWindows Phoneを担当していたライター。コミニーにて、 「チカコ嬢のWindows Phone実績解除日記」連載中。最近は朝5時でも外が暗いですね。秋の訪れを感じます。



Mark of the Ninja
メーカー 日本マイクロソフト
対応機種 Xbox360
発売日 2012年9月7日よりXbox LIVE マーケットプレースにて配信
価格 1200マイクロソフトポイント
ジャンル アクション&アドベンチャー
備考 開発:Klei Entertainment

(c) Klei Entertainment 2012

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