2006年『第6回 東宝シンデレラ』オーディションでグランプリを受賞、その後すぐに映画『ラフ ROUGH』でスクリーンデビューを果たした黒瀬真奈美が登場。現在は月9ドラマにレギュラー出演し、8月にはアーティストデビューも飾るなど、まさにシンデレラストーリーを実現しつつある彼女の輝きの秘密とは!?
CX系学園ドラマ『太陽と海の教室』に出演中の真奈美ちゃん。「本当のクラスみたいで楽しいですけど、湘南ロケは暑くて!海で撮っていてカットがかかると、みんなパラソルに向かって走ります(笑)」。
演じているのは学級委員役。真奈美ちゃん自身も中学時代に経験があるそうで「私はやりたくなかったのに、みんなで投票して『ハイ、黒瀬で決まり』と。本人は“えーーっ!?”みたいな(笑)」。と話しつつも、休憩時間にチャイムが鳴るとすぐ席に戻るなど普段から人望も厚かったようだ。「真面目そう、しっかりしてそうと、よく言われます。自分でも真面目にしていたいと思ってます」とキッパリ。
デビュー曲で自ら作詞した「オモイデ星」は、失恋した友達を励ます歌だという。「なぜか恋愛相談をよく受けるんです。学校でも『ちょっと聞いて』って、廊下を歩いてると引きずり込まれたり。頼られるキャラ?なんですかね(笑)」。
たたずまいにも詞や歌にも現われる真っすぐな純粋さ。自己分析によれば、3才から中学卒業まで徳島と香川で過ごした影響が大きいとのこと。「海と山に囲まれた、田舎の伸び伸びとした環境で育ちました。学校の通学路は吉野川に架かる橋を渡って、普通に3キロ。歩いて通っていたんです(笑)」。
一方で「電話で友達と話すのが何より楽しみ」という一面もある。そんな友だちとの会話では、どんなことを話すのかと尋ねると「シャレを言い合って、ツッコミ合ったり(笑)。ベタなのを言ってますよ」と意外な発言。「仕事場で言うとシーンとしちゃうので、普段は言わないようにしてます(笑)」と茶目っ気ものぞかせた。
14才で東宝シンデレラのグランプリに輝いた真奈美ちゃんにとって、2作目の出演映画が『眉山』。自身が10年暮らした徳島が舞台の作品だった。「香川に引っ越してから連絡が途絶えていた友だちが、この映画を見てくれて、また連絡をくれるようになったんです。あと徳島に住むおじいちゃんとおばあちゃんがとても喜んでくれたことも印象的でした。撮影現場も知ってる場所があって“懐かしい〜”みたいなこともありました(笑)」。
主人公の少女時代の役で、演技的には母親に食ってかかるシーンが難関だったという。「お母さん役が事務所の大先輩でもある宮本信子さん。どんどん突っ掛からないといけないのに、最初はオーラに圧倒されて控えめになっちゃって。宮本さんから『もっと来ていいのよ』と言われました」。
また、特技の阿波踊りのシーンも意外と手こずった。「徳島では夏になると、公園でおじさんたちが普通に阿波踊りをしていて、私も馴染みはあったんです。ただ、私がやっていたのは男踊り。映画で演じるの女踊りとは違う点も多く、練習が大変でした」。家でも練習したが、本番は着物のうえに足元は砂利道。結果的にはすぐにOKとなったが、大勢のエキストラに囲まれて「すごく緊張しました」と振り返る。
親子ゲンカのシーンも、いざ本番になったら割り切って演じることができ、完成した映画を見て手応えを得たという。アーティストデビューも果たした今、女優とアーティストは「うまく切り替えて、並行してやって行きたい」と潔く、意欲的な意見が清清しい。
(文:斉藤貴志)
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