映画「奇跡」初日舞台あいさつに登場した(左から)前田航基君、大塚寧々さん、旺志郎君、樹木希林さん
映画「奇跡」初日舞台あいさつに登場した(左から)前田航基君、大塚寧々さん、旺志郎君、樹木希林さん

 小中学生漫才コンビ「まえだまえだ」の前田航基、旺志郎君の兄弟が11日、主演を務める映画「奇跡」(是枝裕和監督)の初日舞台あいさつに登場。一緒に舞台に立った女優の樹木希林さんから、撮影中、役者としてのアドバイスや、騒いでいたことを注意されても聞かなかったことを暴露されると、兄の航基君は「でもまあ、子供なんで(笑い)」、弟の旺志郎君は「はしゃがなかったら、ストレスたまる」と悪びれずに笑顔で語り、会場を沸かせた。

 「奇跡」は、11年3月の九州新幹線全線(博多-鹿児島中央間)開通に向けJR九州とJR東日本企画が企画した映画で、鉄道好きの是枝監督がメガホンを取った。離婚した両親が仲直りし、再び家族4人で暮らす日を夢みる航一(航基君)は母親や祖父母と鹿児島で暮らしながら、福岡で父親と暮らす弟龍之介(旺志郎君)と連絡を取っては、家族を元通りにする方法に頭を悩ませていた。一方、鹿児島や博多は九州新幹線全線開通で沸きに沸いていた。開通式の日、博多から南下する「つばめ」と鹿児島から北上する「さくら」、二つの新幹線の一番列車が行き交う瞬間に奇跡が起こる。そんなうわさを聞きつけた2人は、まさに「奇跡」を起こすための壮大で無謀な計画を立て始める……というストーリー。

 舞台あいさつには、大塚寧々さんと是枝監督も登場。普段やさしい母親役の大塚さんが家族けんかするシーンでひょう変したことに、航基君と旺志郎君は「人間、ここまで変われるのかって」とショックを受けたと振り返ると、大塚さんは「素で怖がってたのはわかったんですが……。ごめんね」と苦笑いだった。

 映画は「新宿バルト9」ほか、全国公開中。(毎日新聞デジタル)