漫画家




 おおた 綾乃(おおた・あやの、?〜)4コマ漫画家。芳文
社の4コマ雑誌で作品を発表している。マッサージ専門学校を
卒業した南ましろを主人公にした『ましろ☆ふっとタイム』、
食べるのが大好きだが料理は苦手というOLを主人公にした『派
遣です』がある。『GO!GO!ねいちゃー』『いつでもお天気町!』
『ぽけっとジャーニー』ほか。

 小田 悦望(おだ・えつぼう、1951〜)学習中心の漫画家。 小値賀町生まれ。手塚治虫の指導を受ける。読売国際漫画大賞、 飛騨まんが王国祭NAN画賞受賞。  作品に『またたびニャンゴ』『旅ing アリマル』『ワンタン ・ワンコの理科・算数』シリーズなど。郷土を題材にしたもの に、『小値賀物語』や五島出身の横綱で日本相撲協会理事長な どを務めた佐多の山のストーリー『第五十代横綱 佐多の山物 語』、五島有川を舞台にした古式捕鯨『愛憐(あいれん)の海』 など。
 清水 崑(しみず・こん、1912〜1974)『カッパ天国』で知 られる現代漫画界の第1人者。長崎市生まれ。長崎市立商業学校 (長崎商高)卒。  子供のころから絵が上手く、19歳で上京。似顔絵描きをして いたが、知人の勧めで岡本一平の主宰する新漫画派集団に参加 する。欧米の漫画の影響を受けた仲間たちと出会い、互いに刺 激しあいながら風刺漫画にも腕を振るう。  絵本の挿絵にも多くの作品を遺し、戦後、火野葦平の小説 『河童』に挿絵を描いたことからカッパに魅せられ、「小学生 朝日」に『かっぱ川太郎』を連載、「週刊朝日」に『かっぱ天 国』を描く。  ほのぼのとしたユーモアとペーソスで人気を博し、日本酒 「黄桜」のコマーシャルをはじめ、いろんなところにカッパが 登場した。「大東京祭記念バッジ」でも、東京都民の胸元や帽 子飾りとしてかわいいポーズが愛された。  晩年のライフワークとして長崎三部作展の『くんちを遊ぶか っぱ展』『長崎の春夏を遊ぶかっぱ展』『長崎の行事を遊ぶか っぱ展』が開催されている。  長崎市の「中の茶屋」では、『かっぱ川太郎』や政治漫画の 原画が見ることができるし、南山手の「絵本美術館」では『か にむかし』の原画が常設展示されている。
 柴田 亜美(しばた・あみ、1967〜)『南国少年パプアくん』 で人気の漫画家。長崎西高校から武蔵野美術大短期大学部卒。  高校時代から音楽雑誌に坂本龍一、デビット・ボウイなどの ミュージシャン漫画を描く。武蔵美卒業後に銀座の画廊に勤め るがすぐに辞め、リクルート関連の広告会社でイラストレータ ーに。友達に誘われ、エニックス(スクウェア・エニックス) に描いたドラゴンクエスト4コマ漫画がアンケート1位に。  1991年、月刊少年ガンガンに『南国少年パプアくん』の連載 開始。テレビアニメ化され、代表作となると共に、同誌の牽引 役になる。  ほかに、『変身王子ケエル』『自由人HERO』『未来冒険チャ ンネル5』『ジャングル少年ジャン』など。
 新條 まゆ(しんじょう・まゆ、1973〜)少女コミックで人 気の漫画家。江迎町出身。平戸・猶興館高校卒。  1994年、少女コミック増刊号に『あなたの色に染まりたい』 でデビュー。『快感・フレーズ』が大ヒット、テレビでアニメ 化されたり、作品に登場するロックバンドが実際に結成された りした。『ラブセレブ』は120万部を超えるヒット作に。  『覇王・愛人』『もっと教えて』『君さえも愛の鎖』ほか。
 谷川 史子(たにかわ・ふみこ、1967〜)少女漫画家。大村 市出身。長崎日大高校デザイン科卒。  高校在学中の1986年、少女漫画誌「りぼんオリジナル 初夏 の号」に、第20回 S・B賞佳作の『ちはやぶるおくのほそみち』 でデビュー。パステルタッチの柔らかい絵柄、センチメンタル な画風で人気。  りぼんマスコットコミックスに『花いちもんめ』『君と僕の 街で』『ごきげんな日々』『王子様といっしょ』など。
 御厨 さと美(みくりや・さとみ、1948〜)『ノーラの箱舟』 で知られる漫画家。諫早市出身。早稲田大学第一文学部中退。  フリーエディターとして、小学館の学習雑誌に挿絵を描いて いたが、1970年、『黒いつるぎ』で漫画家デビュー。77年ミッ クマックプロダクション設立。90年、漫画を中断してCD_I開発 会社を設立、アニメ版『ゴルゴ13』など手がけていたが、97年、 『ルサカは還らない』で漫画家再デビュー。骨太いストーリー と、シャープで写実力に優れた絵で人気。代表作に『裂けた旅 券(パスポート)』シリーズがある。『ノーラの箱舟』は、77 年、小学館の「ビッグコミックオリジナル」に短期集中連載さ れた。  ほか、『ケンタウルスの伝説』『惑星ギャラガ』『イカロス の娘』『ビーパルじいさんのアウトドア教本』など。
 深見 じゅん(ふかみ・じゅん、〜)漫画家。長崎県生まれ だが、九州各地を転々としている。  1971年『17歳の裸婦像』でデビュー。87年からの集英社「YOU」 に不定期連載の、平凡なサラリーマン夫婦と幼い娘3人家族の 家族愛を描いた『ぽっかぽか』はTBS系「花王・愛の劇場」シリ ーズでテレビドラマ化された。七瀬なつみ、羽場裕一らが出演。 88年の『悪女(わる)』は講談社「BELOV」連載で、単行本全37 巻。これも石田ひかり主演でテレビドラマ化された。  『花迷宮』『くるみ』『東京ぬりえきせかえ』など。
 巻来 功士(まき・こうじ、1958〜)アクション・SF・ホラ ー漫画家。佐世保市出身。  大学を3年で中退、東京で、原稿をたまたま持ち込んだ少年 画報社から連載の依頼を受ける。81年、村田光介のペンネーム で『ジローハリケーン』(少年キング)でデビュー。83年から 集英社に移り、週間少年ジャンプに『機械戦士ギルファー』『メ タルK』『ゴッドサイダー』など連載。作品発表を青年向け漫画 誌に移し、オースーパージャンプなどに、『迷宮魔術団』『鬼 哭忍伝 霊牙』など描いている。
 堀田 かつひこ(ほった・かつひこ、1952〜)『オバタリア ン』で一世を風靡した漫画家。松浦市出身。立教大学卒。  1988年から98年にかけ、竹書房から刊行された全13巻。大仏 パーマのおばさんを主人公にした『オバタリアン』は、中年の おばさん世代を風刺した漫画として人気を集め、流行語にもな った。語源は86年公開のホラー映画『バタリアン』にオバ をくっつけたもの。  89年、漫画は文春漫画賞受賞。その年の「新語・流行語大賞」 の流行語部門で金賞を受けた。このとき社会党のマドンナ議員 がずらり当選し、オバタリアン・パワー≠発揮したとして、 当時の委員長、土井たかこさんも共同受賞となった。  ずうずうしくて、羞恥心がなく、自分勝手なキャラクターは、 名指しされた当の「オバタリアン族」にも受け、独り歩きする ようになり、フジテレビのゴールデンスペシャルタイム枠で、 漫画とは関係なく、『わてら陽気なオバタリアン』というタイ トルで放送されたこともある。  ほか、産経新聞に『カボスさん』、夕刊フジに『安息のヒビ 割れ』『ささくれーしょん』、西日本新聞などに『堀田かつひ この主婦コーザ』などの連載がある。
 山本 おさむ(やまもと・おさむ、1954〜)障害児の姿を描 く漫画家。諫早市出身。大村工業卒。  漫画雑誌や新聞に投稿を続け、高校生のとき『少年マガジン』 の読者募集のイラストで選外優秀賞として掲載された。高校卒 業後に上京、アルバイトをしながら漫画の勉強を続け、「毎日 小学生新聞」や少女漫画に作品を発表、1978年、若木書房から 初めての単行本として、『たけくらべ』(樋口一葉)を刊行し た。  81年、「漫画アクション」に青春漫画『ぼくたちの疾走』を 連載し人気を博し、続いて、『遥かなる甲子園』『わが指のオ ーケストラ』と、視聴覚障害を取り上げた作品を多く発表する ようになる。聾学校での子供たちの姿を描いた『どんぐりの家』 は映画化され、社会的にも話題となり、養護学校に重複障害児 のためのクラスが設けられるきっかけとなった。  ほか、『聖(さとし)』『Hey!! ブルースマン』『天上の弦』 など多数。

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