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「娘を先に」と託した母 その後姿が…

 「娘を助けて」。冠水した市道で声を上げた女性は行方が分からなくなった―。記録的な大雨で6人が不明、16日も捜索が続いた岐阜県。ごう音と雷鳴がとどろく恐怖の一夜が残した被害は大きかった。

 川がはんらん、主婦細田由里さん(46)ら3人が行方不明となった可児市の現場。長女(19)と乗用車に乗った細田さんは身動きできなくなり、フェンスにつかまりながら救助の男性に「娘を先に助けて」と叫んだ。長女が無事救出された後、姿が見えなくなった。

 近くの運転手(36)は「5分ぐらいでどんどん水位があがり、車が次々に浮き上がり流されていった」と振り返った。

 八百津町の土砂崩れ現場でも15日夜、倒壊した民家から悲鳴が上がった。家の中から女性の声が「助けて」。駆け付けた消防隊員が「合図してください」と呼び掛けると、中からコツコツという音が聞こえていたが、間もなく途絶えた。

 近くの介護福祉士安藤伸祥さん(30)は山の斜面から土砂が流れ込んだ直後に目撃した。「バキバキと木の折れるような音がして、一帯に土煙が立ち込めた」とこわばった表情だった。

 民家に住む石井直美さん(73)ら家族3人は不明のまま。捜索は付近を投光器で照らし夜を徹し行われ、がれきを取り除くパワーショベルの音が山あいに響いた。

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