国家公安委員“チュー”中井氏「私は独身だ」逆ギレ

2010.03.25


民主党の中井洽国家公安委員長【拡大】

 女性スキャンダルが炸裂した民主党の中井洽国家公安委員長(67)。30代前半の美人ホステスを頻繁に議員宿舎に連れ込み、宿舎のカードキーも日常的に貸与している−などの問題行動を指摘されたが、当の本人は「何の問題もない。(進退については)全く考えていない」と開き直った。ただ、党内からも「さっさと辞めさせた方がいい」(民主党有力筋)との声が出ており、辞任は不可避との見方が強い。

 中井氏は25日の記者会見で、週刊新潮が報じた女性スキャンダルについて、「女性とは6年ぐらいのつきあい。以前の宿舎でもお願いしていた掃除のおばさんができないということで、なかなか代わりが見つからないので、週に1度、彼女にお願いしていた。それでカードキーを渡した。いつから渡したか覚えていないが、カードキー(の管理)について規則などはない」などと釈明した。

 そのうえで進退について「全然、考えていない。職務に精励します。何か問題ならはっきり言ってもらいたい」と否定。本来営業を認められていない一般車両、いわゆる白タクで送迎を受け運転手に現金を渡していたとの報道については「勝手に店が用意した。問題ない」と述べた。

 確かに中井氏は13年前に夫人を亡くし独身。しかし、議員宿舎には「利用は、議員及び議員と同居する家族などに限る」との入居基準があるだけに、宿舎のカードキーも厳格な管理が求められるのは間違いない。

 このため、永田町では「国民の生命・財産を守る危機管理上の専門家である国家公安委員長が、みだりにカードキーを貸したりするのは自覚が足りない」、「中井氏は掃除を理由にしているが、週刊誌の報道では彼女は深夜に宿舎を訪れている。深夜に掃除をするのかね」といった疑問の声があがっている。

 官邸側は24日午前、平野博文官房長官が中井氏に「気をつけてほしい」と注意を行ったが、それについても中井氏は「(注意するのは)週刊誌に書かれることでしょ」と言い放った。

 一方、自民党の浜田靖一国対筆頭副委員長は会見で「危機管理を担当する閣僚なので厳罰に処してもおかしくないくらいだ」として、場合によっては更迭などの処分が必要との認識を表明。「厳重注意ぐらいで終わるなら対応を考える」とも指摘した。

 政府・民主党内には「政治とカネ」の問題や小沢一郎幹事長の独裁的な党運営をめぐる内紛など、次から次へと問題が噴出している。このため、党内からも「そもそも中井氏を大臣にするのが間違っていた。夏の参院選も控えているだけに、足を引っぱる要因は早く断ち切った方がいい」(民主党有力筋)と中井氏の早期辞任を求める声が出ている。