古代遺跡出現敵Lv3〜
出現ボスLv5〜

 先史文明、と言おうか。そういったものがかつてこの大陸に存在した。
 とはいえ、詳しいことが分かっているわけではなく、ただ大陸上にいくつか遺跡を残すのみで調査はさほど進んではいない。

 そういった古代遺跡の一つに、アルフォード・A・イルニッツと言う冒険家が発見した地下遺跡がある。
 遺跡は階層式になっており、現在、地下3階までで調査は頓挫してしまっている。
 原因は、遺跡の守護者なのだろうか、奥へ続く大広間に陣取った石の巨人である。

 魔法による攻撃も剣による攻撃もほとんど効果を得られず、何度挑もうと返り討ちにされそれより先に進むことができない。
 腕に自身のある冒険者の方、ぜひともこの石の巨人を倒してもらいたい。
 遺跡を買い取ったアンソン氏からは、遺跡の奥から発見されたものの権利の一部を譲渡してもいいとの言葉もいただいている。
 石の巨人と戦いたいというもの、遺跡の奥の宝に興味のあるもの、誰でもいいからとにかく石の巨人をどうにかしてくれないだろうか。

備考

 ここはダンジョンであり、通常のクエストとは形式が異なります。
 更新ごとに階層を一つずつ進むことができ、そのたび戦闘が発生します。
 詳しいことはルールをお読み下さい。

 このクエストは3つの階層で構成されています
 遺跡内には旧人類種により仕掛けられたトラップが解除されずに残されています。
 このトラップを発見解除すれば、戦闘を有利に進められるでしょう。
 なお、階層を進むごとに敵は強く、トラップも多くなります。

 3階層目ではボスとして石の巨人が出現します。
 石の巨人は手下を2匹連れて、必ず三体で出現します。
 こちらが3人以上であった場合、その人数に併せてモンスターが追加出現します。
 つまり、敵パーティは必ず三体以上で出現する、ということになります。

 また、石の巨人は無属性攻撃に耐性を持っているため、属性攻撃が有効になります。
 『精霊の丘』などで入手した属性付加の宝玉を使えば有利に戦えるでしょう。



廃棄ペット出現敵Lv8〜
出現ボスLv10〜

 子供用のおもちゃに、スライムというものがある。
 ゲル状モンスターとして大陸を跋扈するスライムを模したもので、ぶよぶよぷにぷにの絶妙な感触、ただ単にそういった代物ではあるがこれが結構な人気商品だったりする。
 ずっと触っていると手がゴム臭くなるというのが難点である。

 大手玩具メーカーメルトロン社、開発部所属ライアン・ロールスロイス。36歳。
 彼はスライムに魅せられた男である。
 昼は会社で新型スライムの開発、家に帰ればスライムベッドでスライム枕を抱いてスライム目覚ましで朝を迎える生活を送っている。  スライムトーストにスライムジャムも欠かさない。スライムコーヒーは彼の主食とも言えた。

 そんな彼の人生全てを心血とともに注ぎ込んだ新型、それは革新的なスライムと言えた。言えなくはなかった。
 適当に投げたり千切ったりするのではなく、ペットとしてのスライム。人生の伴侶として、まさに彼の望んだものである。
 しかしまあ、できあがったものはつまるところ、かわいげのかけらもない肉食の巨大アメーバであった。  肉食巨大アメーバは人には懐かない。彼はそれに気づかなかった。

 当然そのような新型スライムが市場に並ぶことはなく、試作された肉食巨大アメーバは焼却処分された。
 と、思われていた。スライムをこよなく愛するライアンを除いてはだ。

 彼は愛していた。だから、殺すことはできなかったのだ。

 結論としては、その迷惑スライムはイズマイオ渓谷に廃棄され、野生化した。
 そして、時折通りかかる旅人を主食として元気に暮らしているという。

 ライアンは怒るやも知れないが、一つ退治でもしてみてはいかがだろうか。

備考

 このクエストは3階層で構成されています。

 ここイズマイオ渓谷には、様々なモンスターが生息しています。
 しかし、スライムには共存の精神などなく、最終階層にはスライムしか存在しません。
 勝手に分裂して増えに増えたスライムを退治してください。
 最終階層での敵編成はこちらの人数に併せて出現します。

 スライムは物理攻撃に若干の耐性を持っています。
 また、火属性に弱点を持っています。
 火属性魔法などで焼き尽くすのが得策です。



幽霊病院出現敵Lv12〜
出現ボスLv15〜

 トスコルナ村。医者のいない小さな村に、ウォレス・ハミルトンという男が巨大な病院を建てた。彼は王立病院で医術を学んだ優秀な医者でもあったので、小さな村にはなんとも不釣り合いな病院と彼を村人は歓迎した。
 彼は幼い娘を連れていた。妻は既に亡くなっており、それをきっかけに王立病院を辞めて隠居生活へと踏み切ったのだと彼は言った。

 ウォレス・ハミルトン。彼はネクロマンサーであった。先祖代々の、ネクロマンサーの名家とも言えるハミルトン家の家長である。彼は一子相伝の秘術ネクロマンシーを受け継ぎ、そしてその才能も十分にあった。
 生きていく上で医者という道を選んだが、彼の本質はやはりネクロマンサーであった。

 彼がトスコルナ村へ移り住んで10年あまり。病室が埋まるということはなかったが…ベッドの数が村人の数を遙かに超えているのだからあたりまえではあるが…病室が空になることもなかった。それがいい事かどうかは別にして、病院には、そしてウォレスの周囲には常に多くの人の存在があった。

 だが、ある夜を境に病院は変貌する。
 夜が来て、しかして朝は訪れなかった。
 何が起こったか知る者はいない。おそらくはウォレス以外には。
 現実として、巨大な病院は冥府へと繋がった。死の気配に支配され、空には暗雲立ちこめ、風は臭気に満ち、命は腐り落ち、その小さな世界は死霊にまみれた。
 病院は今や、村にとって憩いの場でも命を繋ぐ場でもなく、死を振りまくまさに脅威である。力無き村人の幾人かは彼ら生ける死者どもの仲間入りを果たしている。
 誰か、この狂った夜を終わらせてはくれまいか。

備考

 このクエストは3階層で構成されています。
 多くの敵が邪属性に偏り、また死霊の類は物理攻撃に強い耐性を持っています。
 魔法攻撃を行える者がパーティに必要になるでしょう。

 最終階層での敵編成は、必ず2人以上になります。



魔獣の森出現敵Lv14〜
出現ボスLv15〜

 大陸南西部。巨大な森がある。
 この森には魔獣と呼ばれる強力な獣が生息しており、危険きわまりない場所である。
 しかも、その魔獣どもを使役し、森を支配している"人間"がいるという。

 目撃例が少なく、またそれとて確かな情報というわけでもないが、なんでも、獣どもを従えているのは10歳ほどの少女だと言うのだ。
 この森の近くの村では、その彼女に認められれば強力な魔獣を扱う力を授かるとも言われている。
 認められる――つまりは力を示し、うち負かせば、だ。

 魔獣の棲まう森に一歩でもその足を踏み入れる勇気があるならば行くといい。
 魔獣王リリスが獣たちとともに待っていることだろう。

備考

 このクエストは2階層で構成されています。

 最終階層での敵編成は、必ず2人以上になります。


歌う山脈出現敵Lv16〜
出現ボスLv19〜

 その村に歌が響き始めたのは一月ほど前からになる。
 風に乗って何処かから流れてくる、聞いているだけで心奪われそうになる歌声。
 始め人々はその声に聞き惚れた。仕事を忘れ、生活を忘れ、昼夜問わず響く歌に耳を傾けた。

 だがほどなくして誰かが、いい加減にしろ、と叫んだ。
 それはそうである。なにせ、昼夜問わず歌っているのだ。
 いくら綺麗で澄んだ歌声と言っても、毎日、常に、聞かされ続ければいいかげん飽きるというものだ。うるさくて寝れないし。
 しかも、何処の誰が、何の目的で、どのようにしてこれだけの大音響を出しているのか分からないときている。
 いい加減にしろと言うか、なんなんだ、とさえ言ってしまっていいだろう。

 この歌声の出元だけはすでに特定されている。この村を見下ろすようにそびえ立っている山の頂上付近からである。
 原因究明に村の若い男たちが山の頂上へ向かったが、結果としては彼らの捜索隊を新たに結成せざるを得ない状況になってしまった。数日後に見つかった彼らがどういう状態であったかはあえて言うまい。
 このままでは村が滅んでしまう。寝不足とかで。
 どうかこの歌を止めてはもらえないだろうか。

備考

 このクエストは3階層で構成されています。
 登場する巨鳥類は総じて足が速く、風属性の攻撃を仕掛けてくるものが多数います。

 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



炎の砂城出現敵Lv22〜
出現ボスLv26〜

 大陸西部に広がる不毛の地、カルカラ砂漠。
 それを超えた先に巨大な建造物がある。
 切り出した岩を整然と積み上げた、正四角錐の外観を持つ建造物。かつて砂漠を支配していたカダ族の遺産である。

 カダ族の流れをくむ砂漠の民に、いくつかの伝説が残されている。
 巨大建築物の名前はイフリート。
 カダ族の守護神、炎の魔神イフリートの名を冠する。
 この巨大な建造物は、不老不死をもたらす"命の水"を生成するための装置である。

 イフリートの頂上部は水晶レンズで作られており、天から降り注ぐ光が増幅され直下の部屋に入り込む。  その部屋の中央には祭壇があり、壇上に飾られた聖杯に光が一直線に落ちる仕組みになっている。
 そして、聖杯に満たされた水が太陽、星、月の光を蓄積し、"命の水"となるのだ。

 だが、イフリートを建造したカダ族は不老不死を得ることなく滅び、現在ではその文化を諸部族に一部残すのみである。
 これは伝説である。

 イフリートは盗掘屋を始めとするいかなる侵入者をも許していない。
 炎の魔神によって魂まで焼き尽くされ、骨さえも還った者はいまだいないという。

 これは伝説である。
 "命の水"はイフリートの居城にて、いまだ永遠を集め続けている。

備考

 このクエストは3階層で構成されています。

 ボスの下にたどり着くまで、砂漠に生息するモンスターが襲いかかってきます。
 砂漠のモンスターは、多くは地属性や火属性の攻撃を仕掛けてきます。
 また、彼らは水のない砂漠に生きているため、水属性に弱点を持っています。

 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。
 火属性攻撃に強い警戒が必要でしょう。



化石の森出現敵Lv28〜
出現ボスLv32〜

 大陸中央やや南にある小さな森。
 それはなんとも不思議な森であった。
 立ち並ぶ木々は全て化石化しており、現代にはまったく存在しない動物たちも当時生きていたそのままにまるで石の彫刻のように化石化していた。  河原で水を飲む姿のまま、卵を護って巣に腰を下ろしたまま、倒した獣の肉をうまそうに食っているまま。
 大昔のある一瞬を切り取ったような、そんなどうにも奇妙な空間であった。
 森の発見後、王都により組まれた調査隊が何度か送り込まれることになる。

 古生物学者、ノーラン・リッカート。
 化石を掘らせれば世界一。『神の手』とさえ呼ばれる男である。
 彼の手により発掘された世界最古のドラゴン、原始竜ヴォルトリンカーの全身骨格は誰でも一度は見たことがあるだろう。  なんとも荘厳で、なんとも豪快で、あれこそが世界を統べるべき王であると納得できること請け合いである。
 見たことがないならば、化石が展示してあるユネスコ博物館に行くことを強く勧める。
 人魚のミイラやら構造上丸くなれないまる虫やら奇妙なエビヒゲ娘の剥製やら、実に見るべき価値のないものばかりだが、あれだけは見ておくべきだ、と私は言っておく。

 ノーラン・リッカートは化石の森の第7次調査隊から参加し、第11次調査隊からは隊長の任を最終調査隊まで勤めた。
 最終調査終了後、隊長であったノーランの希望で彼を残して調査隊は全員化石の森から引き上げた。
 その後のことは、当然何の記録にも残されてはいない。
 その後の、さらにその後のことだけ記そう。

 翌日に彼を迎えにいった者が見たものは、化石化したまま時間を取り戻した古代生物たちの姿だった。
 最初それはノーランの仕掛けた質の悪い冗談だと思ったが、巨大な古代ワニの化石に右足を食いちぎられては認めざるをえなかった。
 生い茂る化石の木々と、蘇った古代生物。
 姿を消したノーラン・リッカート。

 化石の森。
 その深奥に潜むものは果たしてなんであろうか。
 古代に森を化石化した技術か――
 化石化した古の獣たちに再び命を吹き込んだ技術か――
 あるいは。

備考

 化石化した古生物たちに地属性の攻撃を行うのは無謀と言えます。
 しかし彼らは風化による消耗には耐えられず、風属性攻撃が有効となるでしょう。

 このクエストは3階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



黄昏の吸血鬼出現敵Lv34〜
出現ボスLv38〜

 千人の処女の血を飲んだヴァンパイア。
 その血を飲めば最も美しかった時代へと肉体を若返らせることが出来るという。

 太古の時代に人間種族を苦しめた一匹の獣。
 闇の王アルヴェドシオ・ヴァンパイア。
 彼からは17の種族が産まれ、その血脈に並ぶ闇の獣たちをヴァンパイアと呼んだ。
 しかし、その17種のうち8種はすでに滅び、残る9種族も多くは絶滅に瀕している。
 始祖ヴァンパイア、アルヴェドシオ・ヴァンパイアも既にこの世にはいない。
 ちなみに、現在最も個体数の多いヴァンパイアはエスピノ種族、つまり『蚊』である。

 滅びた8種族の一つに、レギオルィズ・ユークロア・ヴァンパイアを祖とするユークロア種族がある。  今回問題となっているは、この滅びたはずの種族である。

 西方の農村キングスレイが、ある日潰滅した。
 異変を発見した旅人の言葉に寄れば、その状況はまさに100年以上も前に掃討されたはずのユークロア・ヴァンパイアによるのものと思われた。
 村人たちはすべて犠牲になり、村はヴァンパイアで溢れかえっているという。

 この事件により、滅びたヴァンパイア種族の数が8種から7種に変更された。
 それはそれとして、もう一度、この危険なヴァンパイアを掃討せねばならない。
 力無く勇気ある冒険者たちが新たなヴァンパイアを産む要因となってしまっており、真の解決には元を断つ必要がある。
 エサが豊富なせいか、被害はこの村に留まっている。いつ拡大するとも知れないが。

 人間を苗床に新たなヴァンパイアを生み出す『ユークロア・マザー』が標的である。
 キングスレイへ赴き、迫り来るヴァンパイアを退け、『ユークロア・マザー』を探し出して打倒して欲しい。
 ヴァンパイアは人類の敵である。

備考

 ユークロア種族についての詳細

 ユークロア種族は強靱な肉体と高圧的な魔力、そして高い生命力を有していますが、感嘆すべきはその再生能力にあります。
 多少の傷であればたちどころに修復してしまいます。
 彼らを一気に滅ぼす攻撃力が必要となるでしょう。

 このクエストは3階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



宝玉狩り 強襲編出現敵Lv40〜
出現ボスLv44〜

 "宝玉狩り"と称される武装強盗団の幹部と思われる男が騎士団により拿捕された。
 騎士団の執拗な尋問の結果、その男の口から宝玉狩りのアジトが判明する。
 西の港湾都市フィンダット、その倉庫街の一部が彼らの拠点の一つであるという。
 すぐさま騎士団はフィンダットに乗り込んだが一歩遅く、そこはすでにもぬけの殻であった。  強襲は空振りに終わり、騎士団は簡単な捜索を済ませ帰還した。

 数ヶ月後、フィンダットの倉庫街。
 深夜に近くを通りかかった住民により、中規模の集会のようなものが目撃された。
 もちろん倉庫街に住んでいるものなどおらず、深夜閉鎖後の倉庫街への侵入は管理者により禁止されている。  目撃者の話では月のない夜であったので顔を確認することは出来なかったが、かすかに聞こえた会話ではこのあたりでは聞かない訛りが混じっていたという。
 倉庫街の警備を任されている警備会社はその日も見回りを怠らず行ったが、そのような集会は見かけなかった。その日も、その前も、その後も、である。

 所詮、倉庫街への不法侵入で逮捕された泥酔者の話ではあるが、似た目撃例が他にもないわけでもない。深夜の警邏中に行方をくらました警備員もいるという話である。
 宝玉狩りが舞い戻ったとでも言うのか。
 いずれ騎士団が動き出すかもしれないが、その前にこの港湾都市フィンダットに出向いてみてはいかがだろうか。
 深夜の倉庫街、思わぬ出会いもあるかもしれない。

 この倉庫街は非常に広く、一度や二度で全て回れる規模ではありません。
 あらゆる区画を虱潰しに強襲する必要があります。
 果たして目的の人物に出会えるでしょうか。

備考

 このクエストでは、"宝玉狩り"のトップ連中に勝利することでクリアとなります。
 しかし、彼らがどの区画に巣を張っているかは判明していません。
 第一区画から順に虱潰しに調べていってください。

 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



生贄の島出現敵Lv46〜
出現ボスLv50〜

 ホルホロ湖。周囲約10km、水深約30mの湖である。
 ホルホロ湖名物であるホルホロ鯖の押し寿司"シメホルホロ"にはマニアックなファンも多い。  このホルホロ鯖漁を主に暮らしていた村が、この湖のすぐ近くにある。

 その村ではかつて、湖の主である水神に生贄を捧げる習慣があった。
 湖の西側に小さな島があり、そこに祭壇を作り外から買ってきた子供を生贄として捧げていたのだ。  不漁の年などは特に多く捧げられた。
 とは言え、それは200年以上も昔の話で、自然と神とが切り離されてからはその習慣は廃れていったと言う。
 生贄の儀式は派手な祭りへと変わり、島には作物を捧げるようになった。

 しかし150年前の大地震で島は沈んでしまい、祭壇もまた湖の中に消えてしまった。
 そして、年に一度の祭りだけが続いている。

 現在、実は村人でも気づいている者は多くないのだが、島は地上に姿を現している。
 湖の水位は年々下がっており、数年前についには島の頭が出るほどまでになったのである。

 百数十年ぶりに地上に現れた生贄の島。
 最初に見つけた村の若い漁師は昔の習慣なぞ知らず、物珍しさに島に上陸した。
 島には巨大な亀裂が何本も入っており、大地震の威力を伺わせた。
 壊れた祭壇のようなものの近く、さほど深くはない亀裂の一本に降りてみると、立って歩けるほどの横穴があいていた。
 好奇心に駆られて踏み入ると、光の届くギリギリの少し奥、暗闇の中に小さな光を見た。  真っ赤な光が二つ。横に並んで浮かんでいたのだ。
 それが一瞬消えて、再び灯る――彼にはそれがまばたきに見えた。
 そうなれば後は滝を落ちる水の如く。彼は穴の最奥まで届くほどの悲鳴を上げて一目散に逃げ出した。  その中で一度だけ振り返る。その時見たのは、穴の奥から湧き出てきたいくつもの赤の双眸だった。

 かつて生贄の儀式が行われた、曰く付きの島である。
 未知の怪物か、生贄の亡霊か、はたまたUFOかプラズマか。
 興味があれば、どうぞ。

備考

 このクエストは3階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



聖霊寺院出現敵Lv52〜
出現ボスLv56〜

 聖霊エル・グランシア。
 ある地方では光の精霊と位置づけられ、ある地方ではあらゆる精霊の王とされる。
 またある地方では、"持たざる精霊"と対をなす"満たされし精霊"として存在する。

 "記述された神話"に依れば、聖霊エル・グランシアは持たざる精霊に滅ぼされる。
 概念としての存在である精霊は死を迎えると肉化し、物質へと変化する。
 肉化の方向性はそれぞれが司る属性によって決定され、大地や、森や、川や、空や風や雲を作り上げる。  聖霊である彼女もまたあらゆる精霊と同じく滅び、受肉による世界創世の時、他のいくつかの精霊を取り込む形で聖山グランシアが作られたという。

 実在の聖山グランシアは、大陸の東を南北に大きく延びるニディール山脈に属する。
 聖山と言っても特別高いわけでもなく、険しいわけでもなく、知らない者が見れば延々と続く山脈の一部に過ぎない。  しかしそれでも、聖霊の宿る聖なる山なのである。

 麓にはアンガスという町があり、この町から聖山グランシアへと登ることができる。
 石畳の敷かれたなだらかな登りを1キロほど歩き、5000段に及ぶ地獄のような石段を越えると、山の中腹ほどで聖霊を奉ずるエル・カザル寺院が待ちかまえている。

 寺院には全国から多くの巡礼者や観光者がアンガスを経由してやって来る。
 しかし、現在は一般者の聖山への立ち入りは町側により禁じられてしまっている。
 聖山の獣たちが突如として凶暴化して登山者を襲うようになり、時に麓の町にまで現れるようになったことが理由となる。
 だが話はそれだけに留まらず、寺院がその獣の側についてしまったのである。

 元々寺院では、聖山は聖地であり獣たちは聖霊の宿る聖獣であるとし、狩りや開発を禁じて完全なる自然保護を訴え時に過激に実行してきた。
 町側にとっても、"手つかずの聖地"は観光業の資源であると、それに協力してきた。
 しかし、資源が資源として機能せず、ましてや害までなすとすると話は変わってくる。

 町の安全を確保するため、範囲を限定して獣たちの数減らしを寺院に申し入れた。
 しかし寺院はそれを一切聞き入れず、交渉は決裂したままハンターがアンガスにより招き入れられる。  そして、エル・カザル寺院は彼らと敵対した。
 現在、寺院の僧兵は山を巡回して町から送り込まれたハンターを迎撃している。

 アンガスからは鳥獣専門のハンターとは別に、寺院側のトップである大僧正と話をつけるために交渉者を寺院に送り込んでいる。
 敵対した僧兵を退け、交渉者として寺院に向かってみてはいかがだろうか。
 あるいはこの、完全に決裂してしまった両者の溝を埋めることが出来るかもしれない。

備考

 現在、ハンターたちの活躍により、寺院への道には聖獣は姿を現しません。
 敵は巡回している僧兵のみになります。

 このクエストは3階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



魔王崇拝教団 教主編出現敵Lv58〜
出現ボスLv62〜

 その話が囁かれ始めたのはいつであったのか。場所はどこであったのか。
 全てはいつとなく、どことなく、始まっていた。

 ――魔王はすでに復活している。

 魔王崇拝教団。
 王立騎士団により教主テオトス・セラマザリアは死亡、教団は潰滅に追いやられた。
 その残党は散り散りになり、大陸中に潜伏しながら追撃の手を逃れ続けている。
 彼らの悲願。破滅の王、終末を告げる者、魔王グラナハムの復活。
 それは召喚者である教主の死とともに潰えた――かに思われていた。

 騎士団に回収された教主テオトスの死体は罪人墓地に信者と共に埋葬されていたのだが、その死体を奪還しようとする動きが教団残党のある一派にあった。
 墓地にはもともと護衛という概念がなかったため、その動きはごくあっさりと成功する。
 墓は暴かれ、教主の死体だけが消えていた。盗まれてしまっていた。

 墓守の男が――怖くて隠れていたらしい――興味深い証言をしている。
 彼は、雨の中で墓を掘り起こす集団の中、男が叫ぶのを耳にしたという。
 ――我らが教主の躯をどこにやった!!!

 墓は暴かれ、死体は消えた。それだけが事実である。
 死体は盗まれたのか――初めからそこにはなかったのか。

 事実なく、言葉だけが一人歩きする。
 ――教主は生きている。
 ――魔王はすでに復活している。

 騎士団が突入し、潰滅した教団本部跡地。
 かつて黒い鐘を戴いていた朽ちた教会に、最近になって人の出入りがあるという。
 ジプシーが宿代わりに使っているのか、あるいは――

 教主は何処? 魔王は何処? 真実は何処?

備考

 このクエストは3階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



古き神々の塔出現敵Lv66〜
出現ボスLv70〜

 すでに滅びたとされる神々。
 だが、彼らのいくつかはキルケェルの魔法から逃れ、今もなお生き続けているという。
 その場所が廃都エインヘルトである。

 百年前に襲来した"神々"が最初に降り立った街、エインヘルト。
 かつては街の中央に聳え立つ巨大な時計塔が名物の沿岸都市であった。
 その時計塔は、街としての機能の滅びた今もなお残り、日に4度の鐘を正確に鳴らし続けているという。

 現在、街の周囲は十数キロにわたり王家によって侵入禁止区域に指定されており、一般人は近づくことすらない。当時は賑やかだった港も閉鎖されている。
 警護は騎士団により行われ、1年交代のこの西方守備任務は実力ある者しか任されず、騎士団内においてはかなりの名誉となっている。
 なお、エインヘルト都市内部には王都イシリアからの現状調査隊が数度にわたり派遣されたが、帰り着いた者は皆無であるという。

 本当にいまだ神々が生きているというのだろうか。
 聞く者の死に絶えた鐘の鳴る街――廃都エインヘルト。
 踏み入ることを許されぬ地に、なにが存在するのか。

 エインヘルト侵入には、騎士団の警護をかいくぐる必要があります。
 ヒゲとか鼻眼鏡とか額に肉とか、変装グッズを用意しておくと後腐れなくてよいです。

備考

 このクエストは3階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



新しき神々の塔出現敵Lv76〜
出現ボスLv80〜

 百年前。大陸を襲った神々と呼ばれるもの。
 それを模して人の手により造られた存在がある――それは"偽神"と呼ばれた。
 造り出したのは魔術師ギュィ・ユーリル。
 神々を討ち滅ぼした稀代の大魔術師キルケェル・ゴートの末弟子にあたる男である。

 彼は生産を能力とする宝玉を核とした、偽神の製造システムを研究所たる"塔"において構築した。偽神の力は遠く本物の神々には及ばぬものの、当時の人間にとっては十分に脅威となりうるものであった。

 しかし、偽神が塔外に放たれることはなく、彼と偽神を危険視した兄弟子達によりギュィ・ユーリルは異端者として処刑された。
 塔もシステムごと破壊されるはずであったが、システムの核となる宝玉の力が"意図的な神の暴走"により解き放たれ、"神"の姿を浮かび上がらせてしまっていた。
 暴走し具現化した神を破壊する術など彼らにはなく、また生まれ来る偽神を宝玉化する技術をその時点では持ってはいなかった。
 そこで彼らは塔の中に偽神を押しとどめ、ローグ型結界魔術により塔内部を無限迷宮化してさらに強固な封印を施した。

 塔の管理を任されたのはギュィ・ユーリル自身の弟子たちであった。
 ギュィの弟子らは塔を管理しながら教室を開いて生徒を集め、何人かの高名な魔術師を輩出した。
 彼らへの師事を望んで大陸中から集まる生徒が増えるにつれ教室の規模は次第に大きくなり、魔法学院ギュィ・アカデミーが設立されるに至る。
 学院で学べるものが魔法技術だけではなく一般教養や各種専門技術などに至る総合的な学院へと成長し、アカデミーは大陸最高学府としての名を手にした。

 そして近年、塔の封印は彼ら学院の手により解かれる。
 それは、学院に誕生した一人の天才が宝玉化の技術を発明したことに起因する。
 塔は今や"新しき神々の塔"と呼ばれ、ギュィ・アカデミーの象徴ともなっている。

 塔では偽神が生産され続けており、迷宮化された塔内部を跋扈している。
 本物の神々にはその性能は劣るものの、封印すれば宝玉として十分に使用に足るものとすることができるだろう。
 ただし、彼らを倒し宝玉とすることができれば、だが。

備考

 このクエストは5階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。



王都侵入出現敵Lv86〜
出現ボスLv90〜

 かつて、統一王リュシアス・グゼルフォンは都市連合軍を再編成して作られた王権守護兵力である王立騎士団に対し、大陸西岸の都市エインヘルトに現れそれを壊滅させた敵の殲滅を命じた。
 それを率いたのは、イシリアと都市同盟を結ぶ以前には大陸最大の軍隊を保持していた都市国家サンベルグの元傭兵王アトベルト・アインツ・ハンスマイヤ。騎士団編成後、彼が団長に就任して最初の軍事行動だった。
 さらには地方都市からかき集めた連合部隊を臨時統合し、かつてない規模の軍隊、それは大陸軍とでも呼ぶものができあがった。

 その戦いは本来、恒久の平和を生み出すための、その礎となるための贖罪の戦いであるべきだった。

 しかしながら想定していた手段ではなかったものの、それなりに目論見通りの結果を得ることは叶う。
 結果として未曾有の危機は去り、人々は結束できることを確認しあった。
 大陸全土に広がった都市同盟はイシリアを中心に据えて国家として成長していく。

 そして、百年――
 贖罪を棚上げした、そのツケを払うときが来たわけである。

 王城フェアメヒトニス。その最奥――宝玉を封じる、そのためだけに作られた宝物殿。
 守護者たる騎士の主兵力は外での活動に重きを置き、王都常駐の部隊は貴族たちの社交クラブと化している。
 とはいえ、侵入は容易くない。
 王立アカデミーやゾディアック機関を出自とする名のある結界術士達が施した数々の結界があるからである。
 ただただ強固であるものから、呪いに近いものまで。
 幾重にも編み込まれた結界が侵入者の歩みを止める。
 その全てを突破せねば宝物殿に辿り着けず、それは何より困難な道と言えるだろう。

 それでも行かなければならない理由があるのならば、行くしかないだろう。

備考

 『新しき神々の塔』 をクリアしていなければ選択できません

 このクエストは4階層で構成されています。
 最終階層での敵編成は、必ず3人以上になります。




[トップへ戻る]