天下国家からトイレの中まで
         斜め45°に眺めるコラム   
       「社会の窓が開いてるよ」


2月13日(火)
 どうにもテストが近くなると無性に本を読みたくなるね。それもテストとは関係ないやつ。テスト期間に入っておいらが読んだ本は、「万博とストリップ」(荒俣宏・集英社新書)、「20世紀B級ニュース」(角川ONEテーマ21)など。前者は、「博覧会とストリップは一昔前は切っても切れない存在である。」とか「万博とストリップが今落ち目なのは?」なんてことが書いてある。まあ、私生活でどうしようもなくなった方には一読を勧める。

 今週は「モーニング娘。」のアイコラについて書こうかと思ったけど、もっとすごいのがあったね。「中尾ミエ」のアイコラ。
 
 2月8日産経新聞
「観光CMに”待った” 
    中尾ミエさん力士姿でドスコイ
        三重県庁『セクハラ』…急きょ修正へ」 


 どんなCMかというと、中尾ミエさんの顔と筋肉隆々の相撲の力士の身体の映像を合成し、中尾さんが「三重とあそんで!ドスコイ!ミエコイ!ハヨコイ!スグコイ!」と呼びかけるってもの。

 問題になったのが、この中でのこんなやり取り。
@「ミエ(=三重)と遊んでぇ」と中尾が呼びかける。
A中尾の力士の身体の胸を、男性が突っつく。
B中尾はいったんは「はあーん」と言うも、最後には怒って男性のほおを平手打ちする。 
 これが三重県県幹部の最終チェックで「セクハラ的なきわどさがある」ってことになって、別のシナリオのCMを放映することになったってさ。

 まあ、これは「セクハラ」っていうよりも「変態」っつう感じがするけどなあ。

 それはともかくこの問題を考えていくと色々面白い。例えば、これは「中尾ミエ」という女性の顔を合成したのだけど、そうでなくて「みのもんた」とか「森首相」なんて男の顔が合成されて、胸を突付かれたらそれはセクハラになるのか。

 あるいは、合成をやめて本物の力士がそのまま出てきて胸を突付かれたらどうなるのか。

 まあ、森とか武蔵丸とかが胸を突付かれて「はあーん」とかいうのは絶対見たくないけどな。まあ、このあたり奥が深いと思うよ。

 あと面白いのは、このCMは顔は中尾ミエなんだけど、体はいったい誰なのかってところだね。これは重要だよ。なんでかっていうと、実際の撮影収録で胸を突付かれているのはこの力士なんだから。よくやるよ、まったく。

 これは余談だけど、この前のモーニング娘の事件なんて見てると、アイコラ(=アイドルコラージュ。アイドルの顔を別の人の体と合成すること。主に裸の女性と合成される)の顔で使われたアイドル・タレントは随分怒っているけど、下の体を使われた人は何で怒らないのかね。「私の体の写真を無断で使用され、名誉を傷つけられた」なんて訴えたら面白いのに。

 今週はこんなところで、また来週。                      
【を】


2月 6日のコラム
1月30日のコラム
1月23日のコラム
1月16日のコラム