第23回＜東京の夏＞音楽祭2007　各方面で注目の中に閉幕

エッティンガー＆東京フィル＆中野翔太 青ヶ島の神事と芸能 ザンジバル島の大衆音楽「ターラブ」 「島へ - 海を渡る音」をテーマに、12演目21公演が開催された。 気鋭の指揮者エッティンガーが東京フィルと実力派ソリスト歌手陣で提示した珠玉のモーツァルト《大ミサ曲》の圧巻の演奏と、俊英ピアニスト中野翔太のロマン派の息吹きに満ちたラフマニノフで開幕を飾った。2人の若いピアニスト、高木竜馬と北村朋幹の驚異の演奏も印象的だった。 今回のテーマに相応しく世界各地の島々から珍しい演目が勢揃いし、アイスランドのアートシーンを牽引するヨハン・ヨハンソンと霧の彫刻家・中谷芙二子とのコラボレーションでの幻想的な世界、カリブの島ハイチから熱気溢れるリズムに彩られたヴードゥーの儀礼音楽、アフリカ、ザンジバル島の大衆音楽「ターラブ」公演では推定95歳のビ・キドゥデの力強い演奏、キューバから初来日のトローバの巨匠たちの心に染み入る歌と演奏などに魅了させられた。 東京の島からは3演目。青ヶ島から初めて島外で紹介された神事と芸能、パラオと小笠原のゆったりした古謡と踊り、また今回初の試みとなる八丈島の自然の中でのシンポジウムなど、世界各地の島々の文化を映した公演は、深い印象を残した。また、特別参加公演のパレルモ・マッシモ劇場の初来日公演も珠玉の舞台だった。 公募による公演は、今年は参加5公演、関連9公演にのぼり、斬新で多彩なステージが繰り広げられた。

本公演

<特別参加公演>パレルモ･マッシモ劇場　日本公演2007 シチリア島の夕べの祈り 日時：7月2日(月) 18:00 会場：渋谷　Bunkamuraオーチャードホール (→地図) © ArtPro-Artists Management <オープニング>エッティンガー＆東京フィル＆中野翔太 モーツァルト《大ミサ曲》/ ラフマニノフ　ピアノ協奏曲 第3番 日時：7月5日(木) 19:00 会場：東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル (→地図) <火と氷の島 アイスランド> ヨハン・ヨハンソンの世界 日時：7月10(火)、11日(水) 19:00 会場：日本科学未来館　シンボルゾーン (→地図) <カリブの島> ハイチ、ヴードゥーの儀礼音楽 日時：7月13日(金) 19:00、7月14日 (土) 14:00 会場：草月ホール (→地図) <東京の島 I > 青ヶ島の神事と芸能 日時：7月15日(日) 15:00、7月16日 (月・祝) 15:00 会場：草月ホール (→地図) <タンザニアの島> ザンジバル島の大衆音楽「ターラブ」 日時：7月19日(木) 19:00 会場：渋谷　C.C.Lemon ホール (→地図) 特別公演<ヴォーカル＆ギター　ライブ>ビセンテ・フェリウ 〜知られざるキューバの至宝 日時：7月24日(火) 19:00 会場：武蔵野市民文化会館小ホール (→地図) <アリオン・若き才能シリーズ> 高木竜馬&北村朋幹 ピアノ・ダブル・リサイタル 日時：7月26日(木) 19:00 会場：紀尾井ホール (→地図) <キューバの心を歌う「トローバ」3巨匠>ビセンテ・フェリウ＆ラサロ・ガルシア＆アウグスト・ブランカ　キューバ、ヌエバ・トローバ (新しい歌) の夜 日時：7月30日(月) 19:00 会場：浜離宮朝日ホール (→地図) <東京の島II・日本音楽のかたち> 南洋へのまなざし 〜パラオと小笠原の踊りと古謡 日時：7月31日(火) 19:00、8月1日(水) 19:00 会場：紀尾井小ホール (→地図) <島シンポジウム> 島から島へ　ディープ八丈ツアー 日時：8月3日 (金) - 8月5日 (日) 会場：八丈島 (島内各地)

参加公演

東京室内歌劇場39期第116回定期公演　オペラ《アルチーナ》 日時：7月13日(金) 18:00、14日(土) 16:00、15日(日) 14:00、16日(月・祝日) 14:00 会場：シアターアプル		“手順派”合同祭　『極東の架空の島の唄 』 日時：7月14日(土) 終日 会場：東京都三宅島の野外施設など数ヶ所		ヌオヴォ･ヴィルトゥオーゾ vol.3　声とサクソフォーン、ピアノ「息の横断」 日時：7月20日(金) 19:00　開演 会場：大田区民ホール・アプリコ 小ホール
平尾貴四男生誕100年記念演奏会 日時：7月22日(日) 14:00 会場：東京文化会館　小ホール		クロスカレント IIIZ+ (スリージープラス) コンサート 日時：7月23日(月) 19:00 会場：ムジカーザ