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熊はなぜ人間を襲うのか?

 岩手県の花巻市で熊に襲われたという報道がありました。本州であることからツキノワグマだと思われます。調べてみると、日本では北海道にヒグマが本州にはツキノワグマが住んでいて、ヒグマは大きく背丈は2メールくらいで体重400キログラムにも達し、ツキノワグマは1.2メートル前後だそうです。いずれも人間と同じ雑食で、哺乳類。交尾をして妊娠・出産を迎えます。寿命はヒグマが25年くらい。ツキノワグマは20年足らず。

 ツキノワグマは春より活動をはじめ、夏の初めに交尾の期間を迎えるようです。春から秋にかけて常に食べ物のあるところに住むになります。雄は雌に比べて行動範囲が広いという熊の生態を考えると次のような推測が出来ます。

 9月の終わりに熊に襲われるということは交尾の期間が終わっているので、もっぱら食べ物を求めて広い範囲で動き回る雄が人間を襲ったのではないかと想像できます。というのは初夏の頃の雄は交尾のために行動範囲の狭い雌の傍にいるため、人里まで降りてくる可能性が低いと考えられるからです。

 ではなぜ人を襲ったのでしょうか?襲われた人は目が合ったと発言しています。ヒグマのホンの一部には人間を食べる人食い熊もいるようですが、それは希で、ツキノワグマならなおさら人間を食べるつもりはなかったと言えます。

 熊の天敵は人間(たまに人間に食べられるから)であるためか、熊は人間を警戒しているそうです。襲ってくるのはやられる前に傷を負わせて自分がやられないようにして、さっさと逃げてしまおうという作戦であるように思われます。

 普段食べている木の実や木の葉などの植物が底をついてくると人里に降りてくることになります。ヒグマはサケが川を上ってくる頃には川に行ってサケを捕まえては食べ、鹿を見つけては食べたりしていますが、それも無くなってくると人間達が残して行った残飯などを食べ、それがもし帯状につながっていればそのまま降りてくることが考えられます。

 雑食性なので当然農作物も食べるし、人家に着くと中に人がいないか警戒して窓の外から中を眺め、誰もいないと分かると中に入って食べ物を頂戴することになります。人間の食べるものなら何でも食べるので冷蔵庫の中に食べ物が入っていることを発見したらあけて食べるでしょう。喉が渇いて醤油や酒を飲んでも不思議ではありません。香港では猿が降りてきて人家に入って物を食べたり、酒を飲んだりして困るという報道を数ヶ月前に聞いたような気がします。

 さて、熊は近くに山が有れば、人の住むところの近くにいると考えることができます。熊に出会ったらどうしたらよいのでしょうか?熊は視力は弱いが音や臭いには敏感なのだそうです。痴漢防止アラームなどは使えそうで、そういうグッズも用意されています。また熊の嫌いな臭いなら寄りつかないことになります。ヒグマは腹が空くと腐りかけた物でもあるいはこれは一部のヒグマだと思われますが、墓を掘り起こして食べたりもするようです。本州にいるツキノワグマはヒグマに比べると小さく、普段は大人しいと考えることが出来ます。

 「熊はなぜ人間を襲うのか?」という問いに対しては、ツキノワグマと大部分のヒグマに関して言えば、「人間が熊を追ってこないように人間に怪我を負わせるため」、つまり自己防衛のためと考えることが出来ます。熊に出会ったら死んだ振りをすれば良いと言われるのはこのことかもしれません。しかし、同じ熊でもヒグマの場合は人間を食べるために襲うケースも希にあるため、悲鳴を上げてさっさと逃げるというのが良さそうです。


■参考リンク


-2001/9/24



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