今年はアテネオリンピックの年ですが、開催地のギリシャから聞こえてくることと言えば、競泳用のプールに屋根がつかないことになったらしいとか、開会式が開かれるはずのスタジアムの大屋根も間に合わないかも知れない、と言ったニュースばかりです。こうした準備の遅れはギリシャ人の気質、つまり国民性と関係があるのでしょうか?
国民性とはその国の国民が持っている共通の性癖と言えますが、ちなみに最近の遺伝子研究によると、日本人には不安傾向が強いことや新規性を求める傾向が低い、と言った特徴があるらしく、それがために終身雇用制度を採用した方が個人の力が発揮されるのではないか、とも言われています。不安の種が多いと日本人は萎縮してしまう、らしいのです。
一方ギリシャ人気質として伝えられていることを整理すると、
@休暇の合間に仕事をしているんじゃないかと思えるくらいのんびりと仕事をするのに予告なしにストライキをやる、
Aそのストライキの是非を巡ってよく議論をする、
B車を運転すると人が変わったようにせっかちになる、
C立ち直りが早く陽気で明るく人が良い、
などです。
車に乗るとせっかちになるのは、早く仕事を終わらせてのんびりしたい、と思っているからかも知れません。
人の性格は半分は生まれつきで、残りの半分は環境で決まる、と考えるのが一般的なようです。もともと陽気なDNAに陽気な人々に囲まれて暮らせば、いよいよギリシャ人の気質は強固になりそうです。
5月4日、アテネ五輪会長は「ギリシャならではの五輪を開催する」との声明を出したそうですが、突然のストやのんびりした仕事振りが遅れの原因なら、もうすでにギリシャならでは、です。
3月7日のギリシャ総選挙では野党の新民主主義党が勝利して政権が交代しました。五輪準備をますます遅らせてしまいかねない、この政権交代劇も、その是非を巡って大好きな議論の余地を残しておくための、ギリシャ人気質によるものなのかも知れません。
-2004/5/5
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