姿を隠していたフセイン元大統領がついに拘束されたようです。見つかったのは煉瓦を積んである小屋の地下の穴の中だったようで、ずいぶんと狭いところに隠れていたものだと思いました。どうして穴の中だったのでしょうか?
『アンネの日記』のアンネフランク一家が、ナチスから逃れるために隠れていた場所は天井裏でした。穴の中ではありません。穴には何か意味があるのでしょうか?
サダム・フセインは独裁者であることから利己的な性格の持ち主であると考えることができます。利己的であるということは、他人と自分の立場を置き換えて考える能力に欠けている、と解釈することができます。幼児期の自己中心的な考え方や残虐さが抜けないまま大きくなったためにできあがった性格なのかも知れません。
傷害事件を起こしたり、テロを起こしてしまう人には根底にわき上がる怒りがあって、その攻撃対象はアメリカや世間だけではなく、自分自身にも向かってしまうために、自爆や処刑を恐れないのかも知れません。このへんのところは、残虐さという点では似ていても、フセインとは大きく違っているところです。
フセインは英米軍に追われて九ヶ月が経ち、まるで幼児期の記憶が数年と数ヶ月さかのぼって母の胎内に戻るかのごとくに、穴の中に隠れていたような印象を受けました。捕まった後も、これまでの自分の行為を正当化しようとしているそうですが、もしかしたら、本気でそう思っているのかも知れない、という気がします。
-2003/12/16
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