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北朝鮮問題と『外務省への信頼』の関係


 最近の外務省は、何をやっても叩かれる、状況にあるようです。小泉総理の北朝鮮訪問に同行した外務省が拉致され亡くなったと伝えられている人々の死亡日を速やかに公表しなかったことは”失態”だったという見方があります。

 しかし外務省が今回公表しなかった裏には、外務省がこれまでに未確認ではあるものの「生存情報」を得ていたことが影響しているのではないか、という見方もあります。

 出さなければ、「なぜ隠すんだ」と非難され、おそらくすぐに出していたら今度は「人の生き死にに関わる大事な情報を確認もせずになぜ出すんだ」と非難されるでしょう。

 拉致された人々の家族は国家的誘拐事件にたいする日本のこれまでの取り組みや、拉致された後どこでどうしているのか分からないいらだちをどこかにぶつけなければ気が済みません。

 集団のなかでやられやすい立場にある人が狙われて叩かれるのは良くあることです。それは学校や職場でいじめの被害者が固定化される構図にも似ていて、論理的なしたたかさに欠けているため、結局は双方が気まずい思いをして損をするという結果になりかねません。

 だから外務省を改革すべきだと主張するために発言しているのか、それとも緻密で冷静な分析が必要とされる外交交渉を後押しするための発言なのか、それともただの八つ当たりなのか、発言者の意図を読みとらないとこちらがほんろうされてしまいそうです。

 外務省の改革と北朝鮮問題は分けて考えないと、気が付いてみれば日頃の外務省への不満をぶつけているだけだったという結果になりかねません。失われた外務省への信頼で被害を被るのは高い志(こころざし)を持って働いている外務省の職員だけではなく、国や国民も同じだという気がします。

-2002/9/22


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