小泉総理は15日ではなく、昨日(13日)靖国神社に参拝した。これについてはもう、とやかく言わないことにする。編者は総理大臣という立場になったことがないからどんな気持ちで参拝したのか推し量れないし、総理大臣という立場であっても、個人で判断したのだから尊重したい。
編者の祖父の妹(おばん)は戦争未亡人だ。娘さんが一人だけ居る。その娘さんは美人で、そのさらに娘さんも美人として生まれた。編者の生まれたところではその祖父の妹を”おばん”と呼ぶ。おばさんくらいの年頃なら姉(ねえ)と呼ぶ。おばさんだということは知っているが、小さい頃からその程度の知恵は働いてけっしておばんとは呼ばず、”ねえ”と呼ぶ。その方が何かと良いことが多い。
さすがに年が離れすぎていたためにそう呼んでいた”おばん”は戦争未亡人となって再婚することは無かった。そんな”おばん”は今から15年ほど前、東京に観光にやってきた。皇居に行っては天皇家の写真を買ってきた。靖国神社にも参ってきたと教えてくれた。おばんの夫が眠っているところだ。
編者の生まれた島でもそうだったが、隣近所にはうるさい人が多い。近ければ近いほど関係も深く、口うるさくなる。墓参りに行くときでさえ、いつ行ったとか、花が枯れていたとか、掃除をしていないとか、いちいち教えてくれる。しかし、墓に参って亡くなった人にどんな思いを寄せ、何を語るかはその本人にしか分からない。
国によって伝統や文化は違うのに自分の国の文化を他国に押しつけようとして失敗したのが大日本帝国だったとすれば、日本独自の文化とも言える墓参りにけちをつけることが何を意味するのか何となく分かるから腹も立つ。しかし、いつだってそんなことはあるのだろう。もういちいち腹を立てるのはやめることにする。ただ、他国の文化を否定することが戦争につながり、他人の個性を否定することが殺人につながることだけは忘れてはいけないと思う。
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-2001/8/14
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