パソコンにはたいていCDドライブがついています。特にノートPCなどはちょっと大きめのCDプレーヤとして音楽を楽しんでいる人も多いのではないでしょうか?そのパソコンで音楽CDが聴けなくなると困る人も多いと思います。と言っても、これまで聴いてきたCDが、ある日突然聴けなくなるわけではありません。もしそうだとしたら、CDに傷が付いたか、パソコンの故障です。そうではなく、特定の音楽CD制作会社の新譜や新しくプレスして売り出されるCDにコピー・プロテクトがかかるようになり、それがPCのCDドライブで再生できなくなる可能性があるということです。
この動きはヨーロッパで密かに試験が行われていたようです。こうした動きはどうして起こっているのでしょうか?これはもちろん著作権保護のためだとされています。
パソコンで音楽CDを再生し、それがMP3などのファイルに変換され、インターネット上に不法に出回っているため、それを防ごうとする動きが静かに進められていたようです。
もちろん、音楽CDは普通のCDプレーヤーでは聴けなければいけません。もし、コピープロテクトがかかったCDが聴けないとしたら、それはCDプレーヤーが原因では無く、CDそのものに原因があることになります。
どうやって、普通のCDプレーヤーとパソコンのCD−ROMドライブを区別しているのでしょうか?これはトップ・シークレットであるようです。でも明らかにこの両者は音を出す仕組みが違っているようです。
もし、CD−ROMと同じ仕組みで作られている音楽用CDプレーヤーがあれば、そのプレーヤーでは新しく発売されるコピー・プロテクトがかかったCDは聴けなくなる可能性が高くなります。
音質の劣化が無いというデジタルコピーが可能な時代になったため、著作権保護のために、デジタルコピーを実現するCDからMDをはじめとするデジタルコピーはSCMS(Serial
Copy Management Sytem)と言って、コピーしたMDからはさらに別のMDなどにはデジタルコピーが出来ないようになっています。(これはCDとMDが両方入った製品の取扱説明書に書かれています。)
どうしてもコピープロテクトの入ったCDを自分のパソコンで聞きたいという人はこのSCMSによってデジタル・コピーされたCD(CD−R
or CD−RW)を使えば聴けるようになるはずですが、やったことがないので実際のところはわかりません。
どんなコピープロテクトをかけてもそれを破る人が現れ、そのコピーはインターネットの世界で出回ることになるでしょう。それより、自分が気に入ったアーティストのCDをお金を出して買った場合、それを再生する機械がパソコンであれ音楽用CDプレーヤーであれ、聴けなくなるのはユーザーの楽しみを奪うことになります。音楽CD制作会社やアーティストにとってもっとも大事であるはずのユーザーの楽しむ機会が失われるしくみになっているとすれば、それは優れたコピープロテクトとは言えません。
不法コピーがCDをきちんと買ってくれるファンを増やすことになるのか、減らすことになるのか?それは良く分からないところです。それでも、ファンを不便にすることはなりかけのファンを遠ざけることになるような気がします。
-2002/1/10
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