人の顔が絵だとすると、髪の毛は絵を縁取る額縁。なんでもないように見えたただの絵が、額縁をつけたことで活き活きとしてくることもあれば、逆に額縁に負けてしまうこともあります。人の顔と髪型の関係もこういうことなんでしょうか?
たとえば額縁のない絵を人に喩えると、それは坊主頭です。人の世のさまざまな邪念を取り去るために、象徴的に髪の毛をさっぱりとカットし、さらに剃り上げて肌色に仕上げた状態です。しかし、我々の普通の生活は、邪念と煩悩とともにあるからこそ意味があるのです。どんな髪型にするか。それは人の生き方そのものに違いありません。
たとえば短くし過ぎた髪の毛を”失敗”だと感じるのはどうしてでしょうか?このときに感じる物足りなさや、バランスの悪さは、自分が持っている物事への関心や好奇心の大きさに比べ、髪の毛の量が足りない、と感じるからだろう、と思います。
これはつまり、自分の内面に隠れたものをも含む、関心事や願望を抜き出して形にできれば、それは人の顔を引き立てる髪型になるのだろう、と思います。才能あるヘアデザイナーなら、おそらくあなたの内面に隠れたものも含めて、髪型を仕上げてくれるに違いありません。
しかし、運が悪いと、その逆の結果になりかねません。
髪型には、その人の顔の実力に願望を足したくらいがよいのかも知れません。なぜかというと、人の表情は髪型に影響され、次第に変化してゆく可能性がある、と思うからです。
-2006/5/18
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