トップコラム・インデックス自己・自我意識
自分への褒美


いつから「自分で買う」が、
「自分に褒美をあげる」、に変わったのだろう。

自分で買う、というのなら
自分は一人しか登場しないが、
自分が自分に褒美を与えるということになると、
与える人ももらう人も自分で、
自分が二人登場することになる。

”自分が分裂して一人二役を演じているのだ”、
と思う人がいるかも知れないが、
私はそうは思わない。

最近になって分裂したのではなく、
元々別々だったのに、
幸か不幸か気がつかなかったのだ。

一人は自我で、
もう一人は自己、

一人は意識できる自分で、
もう一人はそれを含む、よく分からない自分、

一人は軌道修正を試みる自分で、
もう一人はふらふらと勝手に歩き回ろうとする自分。

そんな自分の姿を、
まるで遊体離脱をしたかのごとくに、
体から抜け出して外から眺めているうちに、
じっとしていられなくなる。
近くに寄って褒美を与えずにはいられなくなる。


自分の中に存在する他者のような自己は
他人とのつきあいの中で再利用される。

我々が見ているつもりの他者の姿は
実はその人そのものでは無く、
自己の姿を映してそれに代えている。
自分の中に存在する他者のような自己を映しながら、
その人の気持ちを推し量っている。

だから自分がゆがめば他人の姿もゆがんで見える。

「自分に褒美を与える」と語る人は、
自分自身こそが他者より手強い相手である、
と感じているのだと思う。

暴れ馬のごとくに
思うにませない存在であることを知っているのだと思う。

それでもそんなしょうもない奴と、
これからもつきあってやろうじゃないか、と
決意を固めたんだと思う。

-2003/12/25


心理コラムのxSUNx
Since 13th Oct. 2000
トップ
コンテンツ:
 ようこそ! コラム ジョーク集 迷言集 リラックス写真館 トピックス リンク 逆リンク
トピックス: 男心 珈琲 深層心理 自信 使命感 睡魔と睡眠 ストレス 戦争 ダイエット 美学 美容 フランス料理 フリーター 夢のコラム ラーメン・蕎麦 ラジオ
インデックス:
 ジャンル 追加年 用語 登場人物 地域
ジャンル:
  心理 性格 対人 人生 自己 哲学 恋愛 グルメ・美容 家庭・学校 ネット HP作成 購入 新技術 科学 文化 動植物 テレビ・ラジオ音楽 企業・経済 国内政治 就職と仕事 国内社会 海外 医療・福祉季節・レジャー スポーツ他原風景

       

●当サイトは全ページリンク・フリーです。連絡も要りません。
Copyright(C) 2000-2006 xSUNx(サン) all rights reserved.