11月7日(日)



門倉、古池、東瀬が近鉄へ移籍

小池、佐野、善村と電撃トレード

 中日と梨田新監督を迎えた近鉄の間で3対3の複数トレードが6日までに合意に達した。中日からは門倉健(26)古池拓一(28)東瀬耕太郎(32)の3投手。近鉄からは小池秀郎(30)佐野重樹(31)両投手、善村一仁内野手(27)の3選手。

 今シーズン終了後サムソンの退団により先発、リリーフをこなせる左腕、またリリーフ投手の補強が急務となっていた中日と、強力打線を誇りながら先発を含む投手陣の強化が課題となっていた近鉄の思惑が一致したもの。

 門倉は入団2年目から2年連続2けた勝利をマークしたが、今季は故障などで開幕から出遅れ2勝4敗。古池も入団2年目に6勝(10敗)を挙げ、ローテ入りが期待されながら昨年0勝、今季は1勝に終わった。

 一方、近鉄の小池は97年に15勝を挙げて最多勝利投手賞を獲得。ローテの中心的存在となったが、昨年は7勝。今季も6勝に終わっている

 一時は近鉄の中継ぎエースとして活躍した佐野も、ここ数年は不振が続いている。ともに環境の変化があればとの意見があり両球団が合意した。早ければ、一両日にも両球団から正式発表される。



中日

 ▼門倉健(かどくら・けん) 1973(昭和48)年7月29日、埼玉県入間市生まれの26歳。191センチ、85キロ、右投げ右打ち。聖望学園高から東北福祉大に進み、4年で全日本大学選手権準優勝投手。ドラフト2位で中日に96(平成8)年入団。97、98年と2年連続2ケタ勝利をマーク。 

 ▼古池拓一(こいけ・たくいち) 1971(昭和46)年4月19日、香川県綾歌郡国分寺町生まれの28歳。177センチ、68キロ、右投げ右打ち。坂出商では2年夏に投手で甲子園出場。社会人の松下電器を経て中日にドラフト6位で93(平成5)年に入団。95年に6勝をマークし、今季は1勝。プロ通算は11勝20敗3セーブ、防御率4・67。

 ▼東瀬耕太郎(あずせ・こうたろう) 1967(昭和42)年5月6日、熊本市生まれの32歳。178センチ、78キロ、左投げ左打ち。熊本・九州学院高から明大に進み、大洋(現横浜)にドラフト2位で90(平成2)年入団。93年にロッテに移籍。97年に広島、今季、中日に移った。今季は1軍で2試合に登板し、0勝、プロ通算2勝7敗、防御率4・93。


近鉄

 ▼小池秀郎(こいけ・ひでお) 1969(昭和44)年3月28日、愛知県尾西市生まれの30歳。175センチ、76キロ、左投げ左打ち。長野・武蔵工大付信州工に野球留学し、亜大進学。90(平成2)年春に1シーズン111奪三振の東都大学記録を樹立し、その年の全日本大学選手権優勝投手。ドラフトでは8球団が1位で競合指名し、交渉権を得たロッテを拒否。社会人の松下電器を経て、93(平成5)年にドラフト1位で近鉄入団。97年に15勝でパの最多勝を記録。 

 ▼佐野重樹(さの・しげき) 1968(昭和43)年4月30日、愛媛県松山市生まれの31歳。175センチ、78キロ、右投げ右打ち。松山商から近大呉工学部を経て、近鉄にドラフト3位で91(平成3)年入団。中継ぎ投手として活躍し、96年はパ・リーグ最多の57試合に登板。独特の風ぼうで映画に出演したことも。今季は3勝8敗1セーブ、防御率5・47。プロ通算40勝31敗27セーブ、防御率3・61。 

 ▼善村一仁(よしむら・かずひと) 1972(昭和47)年1月1日、大阪市城東区生まれの27歳。180センチ、78キロ、右投げ左打ち。天理高から愛工大に進み、ドラフト5位で近鉄に94(平成6)年入団。1軍には96年の5試合出場のみで、3打数無安打。今季はウエスタン・リーグで73試合に出場し、237打数63安打、30打点、3本塁打、打率2割6分6厘。昨年のウ・リーグで17本塁打。



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